―卒業直前の今の心境を教えてください。
「本当に終わるのかな、っていうのが率直な感想です。なんとなく理解できているつもりなんですけど、正直まだ実感はないかもしれません」
―卒業を決めた理由はなんだったのでしょうか。
「3年くらい前から悩んではいたんですけど、体力的なところが大きかったです。ありがたいことに早朝や深夜のお仕事が増えてきて、寝ずにライブしたり、ファンの人と接すると、心配してくれる人が多くて。楽しんで応援してほしいと思っているのに心配させてる現状って、私が考えるアイドルとファンの人の関係性じゃないなって思ったんです」
―約13年間、アイドルを続けてきましたが、こんなに続けると思っていましたか?
「まったく思ってなかったです(笑)。入ったばっかりのときは1~2年で辞めるつもりで、メンバーとも話していました。ここまで夢中になれたのはグループ内のちょっとした競争や総選挙とか、大人数だからこそ自分と人と比べることが多かったからだと思います。負けず嫌いで頑張っていたら、いつの間にか、ここまで続いていましたね(笑)」
―いつの間にかというには13年間は長い期間だと思います。そのなかで、苦労したことはありますか?
「NGなしアイドルって思われがちですけど、自分でNGなしを公言したことってじつはなくて(笑)。鼻フックとかパンスト被りとか進んでやりたいわけじゃないけど、それで覚えられて、おもしろいと思ってもらえるならいいかな、って。ほかにもたくさん苦労はしましたけど、それも含めて、全部自分の糧になっているので、失敗したことはないかなって思っています」
―アイドルを卒業してしまうのは寂しいですか? それとも楽しみ?
「楽しみです! 人生ってなんでもできるじゃないですか。アイドルだからできないことや言えないことがたくさんあったので、これからは普通の女のコとしていろいろ経験していきたいですね」
―具体的にしたいと思っていることは?
「普通の女のコみたいな恋愛をしてみたいです(笑)」
―アイドルとして恋愛を長い期間禁止されていたわけですからね。理想の男性像は?
「落ち着いていて、私よりも精神的に大人な方がいいですね。本当に世間知らずのまま、ここまできてしまったので、怒らないでいろんなことを教えてくれる人が私の理想です」
―須田さんなら素敵な方に出会えると思います。最後に、あらためて振り返ると、どんなアイドル人生でしたか?
「ありきたりだけど、愛されていて幸せなアイドル人生だったと思います。応援してくれたファンの人はもちろん、30歳になっても居場所を用意してくれたグループにも感謝しなきゃだし、とにかく環境に恵まれていたなって。心の底からSKE48でよかったなと思っています」
すだあかり
30歳 1991年10月31日生まれ 愛知県出身 2009年にSKE48のメンバーとしてデビュー。2018年に開催された第10回AKB48世界選抜総選挙では、自身最高となる2位にランクイン。今年の11月1日に13年間在籍したグループを卒業予定。そのほか最新情報は、公式Twitter(@dasuwaikaa)、Instagram(@akarisuda)にて
写真・神藤 剛、スタイリスト・森川雅代、ヘアメイク・山田佳苗