俳優・石田ゆり子が巻き起こした議論が収まりそうにない――。
1月2日、羽田空港で起きた、日本航空(JAL)の旅客機が海上保安庁の航空機と衝突し、炎上した事故。JALの広報部は1月3日、「動物は預けられていたのか」という本誌の取材に対して、
「JAL516便では、2件のお預かりがございました。お預かりしたペットに関しましては、残念ながら救出ができませんでした。お悔やみを申し上げます。
ペットのお預かりに関しましては、お客さまの『ご家族』を大切にお預かりする、という認識のもとお預かりをさせていただいております。この度は、お客さまやご家族の皆さま、関係の皆さまには大変なご心配、ご迷惑をおかけしていますことを深くお詫び申し上げます」
との回答を寄せた。
これが報じられると、SNSでは《飼い主の気持ちを考えるとやりきれない》と、悲しみにくれる人々が続出した。
フリーアナウンサーの笠井信輔も、海外の航空会社ではペット同伴可能な会社もあるとして、《始発便の最後列・数例のみ1人分の追加料金徴収など条件を定めて、日本でも試験的に始めてみては、どうでしょうか?》と、自身のInstagramで提案を投げかけた。
すると、石田ゆり子が笠井の投稿に返信する形で、《いろんな意見があると思いつつも家族同然の動物たちを機内に載せる時、ケージに入れて機内に持ち込めることを許して欲しいです。災害時、非常時には、モノとしてではなく家族として、最善を尽くす権利を…。生きている命をモノとして扱うことが私にはどうしても解せないのです。》と、思いをつづった。
ところが、この意見に対し、《JALの職員さんたちの努力に泥を塗らないで》《動物が苦手、アレルギーがある人のことを分かっててのその発言ですかね》《貨物室とはいえスーツケースと一緒のところではありません》といった批判が殺到したのだ。
翌5日、石田はInstagramで、こうした批判に対して《ものすごくびっくりしました》と述べ、《でも、私はそれでもいいと思ってます。人命より動物が大切なのかといわれたり、アレルギーが、と言われてもその点も考慮しながら少しずつ、解決していけたらとほんとに思っているのです》《自分の意見を通そうなんてぜんぜん思っていません。どうかそんなに怒らないで。考えを書いているだけ》と発信。
しかしながら、この投稿にも《今この状況で飛行機に乗せるペットについて発信し議論する必要性があるんですか?》《少なくとも反対意見を怒りとみなすのは情緒的でしょう》《私もペット飼ってますが、この意見には賛同できません》などと厳しい声が集まった。
あまりに批判が多かったからか、石田は7日にも再び投稿。《私はいつも感情で突っ走るところがあるので言葉が足りなかったことを反省しました》としつつ、《ただただ動物たちの命をなんとか救いたかった、一緒に脱出できるようになったらどれだけ幸せかと思うばかり》《この時期ではないだろう、今ではないだろうと言うコメントも沢山頂きましたが 私にとっては、今だから、と言う感覚でもありました》と綴った。
同日、笠井アナもInstagramを更新。ペットをめぐる自身の発言に対して、予想以上の反論が届いたといい、《ペットはもはや家族である時代だからこそ、人間と人間と暮らすペット、どちらも守れる方策はないか、何か良いアイディアは無いでしょうか?》とフォロワーにアイデアをもらいたかったと投稿の真意を述べた。そのうえで、《1対1で議論し合うのではなく、みんなで話し合うことが大事》とした。
さらに、《石田ゆり子さんにも申し訳なく思っています》と詫びたうえで、次のように綴った。
《石田さんは、私と違って発信しようとしていませんでした 私のSNSに賛同してくださって コメントをくださっただけなのです 石田さん、ありがとうございます しかし、これがネットニュースになると 今度は、石田さんへの批判が多くなりました 石田さんはそれを受けて、自分のSNSを議論の場とされました その勇気に敬意を表します》
2人に共通する考えは、ペットと共存するために社会全体で議論したいということだろう。今回の発信が、公共交通機関のルールの見直しにつながるかもしれない。
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