EXILE・ATSUSHIが「一酸化炭素中毒の疑い」で休養発表「数日後に認知症のような症状が」医師が語る恐怖
《3月中旬頃に体調不良の報告がありました。仕事の関係者と会食を行った後に不調を感じたとのことで、報告を受けてすぐに状況の聞き取りや詳細な検査を行った結果、一酸化炭素中毒の疑いからくる体調不良と判明いたしました》
《現時点も自覚症状が続いているため、医師の指導のもと体調の改善に向けた療養を行っております》
「一酸化炭素は、一度に大量に吸い込んでしまうと、たった1分から3分程度でも死に至ってしまうことがある、たいへん危険な気体です。さらに恐ろしいのは、無色透明・無臭であるため気づきにくいことです。普通に活動しているときにも気づかず吸い込んでしまい、急に倒れることもあるほどです。とくに就寝中にはまったく気がつくことなく身体が動かなくなり、重大な結果に至ります」
「私たちは酸素を吸って、それが血液中のヘモグロビンとくっついて全身をめぐります。しかし、一酸化炭素を吸ってしまうと、ヘモグロビンとより強く結合してしまうため、ヘモグロビンが酸素をくっつけることができなくなってしまうのです。これにより、全身が酸欠状態になり、頭痛・めまい・吐き気などの症状が出現し、最悪の場合、死に至るということです」(舛森医師)
「一酸化炭素中毒は、意外と身近で、誰にでも十分に起きる可能性があります。過去5年間で、一酸化炭素中毒で救急搬送された患者の数は40人を超えていますからね。事故のほとんどが、屋内の密閉された空間での炭火の使用です。
「一酸化炭素中毒は、遅れて症状が出現したり、後遺症をもたらしたりする可能性があります。数日から数週間後に、まるで認知症になったかのように、物忘れが多くなったり、体の動きが鈍くなったり、言葉が出てこなくなる、といった症状が出現することがあるのです。これを『遅発性脳症』といいます。ATUSHIさんの症状がどのようなものかはわかりませんが、一度、治癒したように思える場合でも、上記のような症状が出現している際には、医療機関受診をおすすめします」(舛森医師)
《徐々に回復に向かってはおりますが、現時点ではライブなどのような長時間のパフォーマンスができるまでには至っていないため、協議の結果もうしばらく治療に専念する必要があると判断しました》
「EXILEのライブは非常にハードですから、万全の体調でないと当然、復帰はできないでしょう。休養期間も6月4日までと非常に具体的なので、回復しつつあるのは間違いないはずです。事務所の発表では、《会食を行った後》に体調不良になったということなので、その“会食”で炭火などの火が使われ、十分な換気がおこなわれなかった可能性がありますね」(芸能記者)
取材&文/吉澤恵理(医療ジャーナリスト)