■久保は勝てないからテレビゲームはしない
“日本の至宝、” 久保建英(21)。
B 僕らは彼が幼いころから取材しているし、可愛らしい顔をしているんで、どうしても声をかけるときに「久保君」と呼んでしまう。すると「久保君はもうやめてください。そんな年じゃないし」と。スペインで長年やってきた自負もあるだろうし、基本的に気が強い。
C おもしろいのは、代表選手では唯一と言っていいほどテレビゲームをやらないんだ。自宅になかったこともあるんだけど、今から始めても、ずっとやっていた選手には勝てないからと。なんでも負けることが嫌いなんだよ。
B 彼は中1までボランチだったんだけど、スタミナがなく、体育のサッカーの授業で素人にボールを奪われたことに落ち込み、退部した過去がある。長身を生かしてバレーボール部に入ったら、顧問が怖くて約5カ月で出戻り。その後、GKに転向したんだけど、バレーボールで手を使った練習をしたことが、今に生きているみたい。
A おそらくバックアップ要員として選ばれた。ランニングでは先頭を走ったり、9月の試合には出られなかったけど、汗に濡れたみんなのユニホームを畳んで、スタッフと黙々と運んでいた。そうした献身的な部分が評価されたと思う。
B 川島といえば英語をはじめ、日常会話なら7カ国語を話せることで有名だし、チームでいちばんの熱血漢。コロンビア人と日本人とのハーフの奥さんが超美人。応援にスタジアムを訪れると、女性ファンからも「一緒に写真を撮ってください」とお願いされるほど。
A 川島は料理も得意で、吉田麻也(34)と一緒にブログで披露している。「ニンニクたっぷりのホイコーローです」とかね(笑)。
C 権田は先日、オーバートレーニング症候群を患ったときの詳細を明かした。最終予選のサウジ戦で柴崎のバックミスから負けたけど、苦しみや痛みをわかっている権田だけが「柴崎一人を責めるべきじゃない」と庇っていた。奥さんは元読者モデルで、これまた美人。
■長友は栄養学を学びセカンドキャリアは万全
D 長友佑都(36)は “体幹塾長” というあだ名がつくほど、肉体を鍛え続けている。栄養学を勉強していて、セカンドキャリアも大丈夫だと思う。
B 日本代表につねに同行している専属シェフの西芳照さんを長友は「この料理は体にどんな効果があるんですか」と、質問攻めにするからね。
D 結婚前のインテル時代は専属コックを雇って、食事をまかせていた。だからこそ36歳まで代表でできるんだね。
A 酒井宏樹(32)は、インタビューの受け答えが丁寧。彼のことを悪く言う人はいない。
D 彼は、フランスのマルセイユでもすごく人気があった。街の壁画には、侍の格好をした酒井の画が描かれていたからね。
C 海外でリスペクトされているのは、遠藤航(29)も同じ。すでに独・シュトゥットガルトで、キャプテンマークをまかされている。名門チームで日本人がキャプテンになることはすごいこと。チームのオフィシャルショップの正面には、3選手の大きな写真が貼り出されているんだけど、そのど真ん中が遠藤だから。
B 好きな食べ物はフルーツ。シュトゥットガルトはフルーツで有名な街だから、このチームを選んだのかもしれない。
A 今季、イタリアからドイツに主戦場を移した吉田麻也(34)は、同じドイツでプレーする板倉の家に入り浸りだとか。彼は10年前、内田篤人の家によく行っていたので、他人の家が好きなタイプなのかも。
D スピードの衰えもあり、落選の予想もされていたけど、やはり経験が奏功した。彼は英語とイタリア語が話せるから、国際試合では強みになる。
D 予選でも代わり映えしないメンツを選び続けて、「頑固な指揮官」と批判されたけど、それはブレない信念からくること。また、マスコミには気さくに話しかけてくれる。彼はよく欧州に視察に出かけ、独・デュッセルドルフを拠点にして一人で移動していた。協会関係者も助かると言っていたほど。僕が同じ列車に乗ったとき、「コーヒーはいかがですか」と、奢ってくれたりと、ほんと気配りができる。ファンとの写真撮影にも気軽に応じていた。
写真・渡辺航滋、AFLO