2019年4月30日、ついに平成が終わる。皇位とともに巨額な「資産」が動く。現金、不動産、金融資産、由緒物……巨大な「財布」の中身を大解剖し、気になる “天皇家の懐ろ事情” に迫る!
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天皇家の生活に関わるお金は、皇室費だ。表に示したように、天皇皇后両陛下と皇太子殿下とご家族の日常費用である内廷費、各宮家の日常費となる皇族費、宮中晩餐会や行幸などに使われる宮廷費に分けられる。
皇室研究家・高森明勅氏が解説する。
「内廷費の内訳は、食費、被服費、研究経費、私的な交際費、宮中祭祀の費用などの物件費と、内廷で宮中祭祀を担当する内廷職員20名の人件費となっています。3億2400万円という金額は、20年以上にわたって定額です」
皇位継承順位第1位となる秋篠宮殿下の皇族費は、「これまでの3倍、9150万円に増える」(高森氏)ことが決まっている。
だが、「天皇ご一家の活動の範囲が広がっており、上皇となる陛下も内廷におられる。内廷費を増額する議論が国会でなされるべきではないでしょうか」(同前)。
平成30年度の宮廷費は、前年度より約34億円増えた。
「退位の礼や即位の礼、大嘗祭、上皇となられる陛下のお住まいなどを整える費用は、宮廷費で賄います。当初、お住まいの整備予算が8億4000万円ほど計上されていましたが、陛下の強いご希望で、5億円台半ばまで圧縮される見通しです」(同前)
ちなみに、「天皇陛下や皇太子殿下名義の通帳やカードはないとされています」(静岡福祉大学の小田部雄次名誉教授)という。御代が替わっても、皇室の方々の暮らしぶりは、大きくは変わらなそうだ。
(週刊FLASH 2018年9月4日号)
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