“ジャニーズ忖度疑惑” をめぐり、ラジオで発言するも批判が殺到した、ミュージシャンの山下達郎。7月10日には、シンガーソングライターのASKAが、自身のTwitterで山下を擁護する発言を繰り広げた。
話題となっているのは、山下が所属する事務所「スマイルカンパニー」と、音楽プロデューサー・松尾潔氏の契約終了をめぐる騒動だ。
7月1日、松尾氏は自身のTwitterで、契約終了の理由はジャニーズ問題に言及したことだと明かし、《山下達郎さんも会社方針に賛成とのこと、残念です。今までのサポートに感謝します。バイバイ!》とつづっている。
事態をうけ、山下は自身のラジオ番組『山下達郎のサンデー・ソングブック』(TOKYO FMほか)で忖度疑惑について言及。だが、「松尾氏がジャニー喜多川氏の性加害問題に対して、憶測に基づく一方的な批判をしたことが契約終了の一因であったことは認めますけれど、理由は決してそれだけではありません」と含みを持たせた。
さらに、ジャニー氏の性加害問題について「知っていることが何もない」と断言し、ジャニー氏への敬愛の念を語っている。最終的には、自身の姿勢を忖度と疑う人に向け、「そういう方々には私の音楽は不要」とまで言い切った。
世間では、そうした山下のスタンスに、多くの批判が寄せられていたのだが――。そんななか、ASKAが突如、騒動に言及。山下の発言について、こう持論を展開した。
《達郎さんは「性暴力」を容認したんじゃないだろ。「バイバイ」と言って去った方には、他にも問題があったんじゃないだろうか。僕は、その人のことは知らないが。揚げ足をとるようなことはヤメて、普通に考えようよ》(7月10日)
《社会的立場があろうと、なかろうと、公だろうが私だろうが「性暴力」を容認するわけないじゃないか。ほんと何回繰り返されても結局視線逸らしにまんまと乗せられるんだな日本人は。今、注目すべきは政治だろ?》(7月12日)
ASKAのいう、「バイバイ」と言って去った方とは、松尾氏のことだろう。「その人のことは知らない」と言いつつ、「他にも問題があったんじゃないだろうか」と発言するASKAに、SNSでは冷ややかな視線が注がれている。
《松尾氏の事を知らないなら憶測で首突っ込んでるこの人こそおかしくね?》
《いや、普通に考えて性暴力に真っ当に向き合おうとする松尾氏へのあのコメント、対応が性暴力を容認したと同等だからみんながっかりしてるんだけど》
《一方を「よく知らない」ならば、首を突っ込んでもう一方にだけ“お気持ちで“擁護する様な発言をすんなよ》
とはいえ、今回の騒動にASKAがまったく無関係というわけではない。ASKA自身、山下と同様にジャニーズ事務所へ楽曲を提供してきたアーティストだからだ。
「ASKAさんは、シブがき隊や少年隊のほか、光GENJIのデビュー曲『STAR LIGHT』など、いくつもの楽曲を提供しています。『ガラスの十代』あたりも有名ですね。
ジャニー氏に恩義を感じており、2019年に亡くなった際、自身のブログで《本当に良くして頂きました》と、光GENJIやジャニー氏との思い出を振り返っています。
山下さんもKinKi Kidsに『硝子の少年』などを楽曲提供しており、2人は似たような立場です。山下さんが批判されている姿に自身を重ね、意見を言わずにはいられなかったのかもしれません」(芸能記者)
だが、事態の収束にはあまり効果がなかったようだ。
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