8月29日、厚生労働省が「人口動態統計」を発表。2023年上期(1〜6月)の出生数は37万1052で、前年同期比3.6%減。比較可能なデータがある2000年以降、最も少なく、少子化に歯止めがかかっていないことがわかった。
「2022年上期は38万4942人で、統計開始以来、初めて40万人割れしたことで話題になりましたが、減少はさらに加速しているようです。
同日、2023年上期の婚姻数も公表されました。24万6332組で、前年同期の26万5593組から7.3%下回り、ついに25万組を割りこみました。婚姻から出産までおおむね2年とされていますから、出生数の減少はしばらく続きそうです」(政治担当記者)
結婚しない理由は、20歳〜39歳の独身者を対象にした調査で、「結婚に縛られたくない・自由でいたい」が女性48.9%、男性37.0%でトップだった(内閣府「令和4年版男女共同参画白書」より)。
個人の人生観が重視されるなかで、独身芸能人がテレビ番組や雑誌インタビューで「私が結婚しない理由」を語り、共感を呼ぶことが多い。過去に語られた「結婚観」のいくつかを見てみよう。
「尽くす女」と評されるフリーアナウンサーの田中みな実は、『あざとくて何が悪いの?』(テレビ朝日系)4月9日放送回で、「お芝居の仕事もまだ全然できていない。できていないことに注力しているのに、さらに彼氏ができたら何もやってあげられない。『私と付き合うメリットないよ』って思っちゃう」と相手のことを思いやりすぎて、二の足を踏んでいるという。さらに「(この人は)同じ墓に入るほどの人なのか?」と考えてしまうことも明かしている。
「最後の独身大物芸人」と言われる今田耕司は「Yahoo!ニュースVOICE」(8月7日配信)のインタビューで、「誰でもいいとなったら、もしかすると結婚できるんじゃないかとも思います。けれど実際、好きにならないといけないから、これは難しい。僕が好きでも相手が好きではなかったり、相手が好きでも僕がもうひとつみたいな。お互いの温度が合わないことがある」と還暦近くなった独身の心境を語っている。
もう少し、過去のエピソードを遡ってみる。
石田ゆり子は、2018年9月22日、『サワコの朝』(TBS系)に出演し、「一生のうち、一度は誰かの奥さんになりたいと思っています。一度も誰かの妻にならず終わるのは寂しい」と語ったものの、「ずっと人がそばにいると頭がおかしくなりそうっていうか、一人になりたいと思ってしまうんです」と複雑な心境を明かした。
叶恭子は、2019年7月29日、『有田哲平と高嶋ちさ子の人生イロイロ超会議SP』(TBS系)に出演し、「結婚に対して微塵の魅力も感じませんし、興味もない。なぜしなきゃいけないのかと思っています。自分のなかで結婚以外に大切な優先順位がある」と語った。
バイきんぐ小峠英二は、2020年3月26日放送の『ナインティナインのシンデレラデート』(フジテレビ系)で、「(2012年の)36歳のときに『キングオブコント』で優勝して、お笑いで食べられるようになるまで16年かかった。(頑なに結婚しないと言っているのは)ダメだった16年間を回収している」と持論を披露。ただし、別番組で「一生独身でいるつもりはない」とも明かしている。
広瀬アリスは、2021年1月2日放送の『新春大売り出し!さんまのまんま』(フジテレビ系)で「もう、結婚願望がないです。人と一緒に暮らせないんで」と告白。「1人の方が楽?」と尋ねられ、即座にうなずいていた。
二階堂ふみは、2021年4月9日放送の『徹子の部屋』(テレビ朝日系)で、結婚について「全然、現実味がないといいますか、まだまだしたいことがたくさんあって」とし、「結婚してもしなくても、いつか素敵なパートナーの方と、明るい世界を作っていくために活動できる方と、一緒になれたらな」と話している。
先に触れたインタビューで、石田ゆり子は「自宅に帰ると朝置いたコップがそのままの位置にあって、寂しさを感じる」と語っていた。寂しいときもあるが、多くの人は結婚を前向きに捉えられないようだ。
外部リンク