独裁政権の後にも、汚職政治や腐敗が続くのは、歴史上よくある話だが――。
「今季の巨人の首脳陣は、イエスマンばかり。昨季唯一、監督に進言していた桑田(真澄)さんは、“閑職”に追いやられましたからね」(巨人担当記者)
再々就任5年めの原辰徳監督(65)が“独裁的”に率いる読売ジャイアンツだが、今季は3位争いがやっとの体たらく。なかでも、首位を走る阪神タイガースには、ここまで5勝14敗1分け(2023年9月6日時点)の大惨敗だ。
球史に名を刻むはずの原監督だが、選手たちからの信頼は薄れてきている。
「8月16日の中日戦でアウトカウントを間違えて、『判定覆ってセーフでもスリーアウトチェンジ』という状況で、リクエストを行使したんです。
中日ベンチもあっけに取られ、巨人ベンチでも選手たちが笑いをこらえるのに必死。『なんでどのコーチも止めないんだよ』と、失笑を買ってしまった。“低迷巨人”の内情をみごとに表わした珍事でした」(同前)
さらに選手の士気を下げているのが、昨季途中に「文春オンライン」で「けつあな確定」などの衝撃的な文言とともに、下半身醜聞を報じられた坂本勇人(34)に対する“忖度起用”だ。
ある巨人OBが、問題の根深さを指摘する。
「年齢による衰えが隠しきれません。守備範囲が狭まってきたし、怪我のリスクも増えるので、原監督は今季開幕前に坂本に対して、一度は遊撃から一塁へのコンバートをすすめました。しかし、本人が『遊撃しかやらない』と、かたくなに受け入れなかった。
案の定、坂本は開幕から不調で、6月には肉離れで離脱。しかし、復帰後も原監督はコンバート指令を出せず、遊撃に坂本を固定しています。
原監督は、甥っ子で今季不振が続く菅野智之にも口出しできず、番記者に菅野の投球について聞かれると『こっちが聞きたいよ! 本人に聞いて!』とコメントするだけで、匙を投げている状態なんです」
わがままを押し通し、怪我をした坂本の穴を埋めたのは、ルーキーの門脇誠(22)だった。
「巨人の遊撃手は、坂本が15年近くほぼ、ひとりで務めてきたこともあり、門脇を後継者に育てることは急務ですが、原監督は“強権発動”できない。
仕方なく、経験を積ませるために門脇に三塁を守らせ、そこが定位置だった主将で四番打者の岡本和真が一塁に押し出される形になりました。
一塁しか守れない中田翔がスタメンに入ると、岡本は三塁に戻される。坂本と中田と門脇が並ぶときは岡本は左翼と、たらい回し状態。『四番なのに自分は軽く見られている』と、岡本は感じています。ただ最近は、『メジャーでやるなら複数ポジションを守れたほうがいいかも』と、将来の米国移籍に向けて、割り切り始めたそう。巨人に対する愛情はかなり薄れています」(同前)
これまで、黄金期も引っ張ってきた坂本だが、このままでは巨人史上初の「同一監督で2年連続Bクラス」という屈辱記録の“S級戦犯”待ったなしだ。
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