8月11日、呼吸器をつけ入院している様子をSNSに投稿していた有吉弘行。13日放送のラジオ番組『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』(JFN)に出演し、鼻の手術を受けていたことを報告した。
有吉は番組内で、鼻にガーゼを詰めていると報告。普段から鼻の通りが悪く、3~4カ月前に病院で診察してもらったという。続けて「『鼻中隔』という、鼻の真ん中に通ってる細い骨があるんですが、私の場合は、2カ所折れてて、右の鼻の穴の気道が完全につぶれていて、まったく通っていない」と病状を告白。
さらに、症状を「鼻中隔湾曲症」と明かし、「鼻中隔の骨の真ん中をカットして、曲がってるところを取り除く手術をやらなきゃいけなかった」と報告した。これにより、「副鼻腔炎で、鼻水がたまって、蓄膿みたいな症状になる」という。
鼻中隔湾曲症とは、どんな状態なのか。また、有吉はどんな手術をしたのか。医療法人紫生会・たま耳鼻咽喉科理事長の及川貴生医師が解説する。
「有吉さんは『骨が折れていた』と表現していますが、それくらい鼻中隔軟骨が曲がっていた、ということだと思います。鼻中隔湾曲症があると、程度によりますが、狭い側の副鼻腔炎が重症化する可能性があります。鼻中隔湾曲症自体が悪性化したりはしませんが、放置すると、治療期間が長引くことはあります。
鼻中隔湾曲症にかかる手術代は、通常8万2300円。さらに、有吉さんの症状の訴えから推察するに、慢性副鼻腔炎手術III型の手術もされていると思います。こちらが24万9100円です。合計で33万円程度。それぞれ3割負担で、有吉さんが負担するのは合わせて10万円程度でしょう。それに入院費が追加でかかる形です」
この「鼻中隔湾曲症」には繊細な手術が強いられるという。及川医師が、詳細な手術の様子を続けて解説する。
「慢性副鼻腔炎の手術は、内視鏡を用いるのが一般的で、手術は慎重におこなわれるんです。というのも、副鼻腔の近くには、眼球が収まる眼窩や、頭蓋骨の中心で脳を支えている頭蓋底があるためです。
鼻中隔湾曲症の手術が必要な場合は、鼻の入り口部分の外から見えないところを切開し、軟骨、骨の一部を除去します。また、併発しがちな『慢性副鼻腔炎』の手術を同時におこなうこともあります。術前の診断のため、CTは必須です。
入院して全身麻酔でおこなうため、総合病院での手術が一般的ですが、東京には日帰り手術専門のサージセンターもあります。デスクワークなどであれば、数日で仕事復帰が可能ですが、完全に回復するまでには2週間程度の期間を要するのが普通です」
大胆な毒舌が持ち味の有吉だが、それとは裏腹に非常に繊細な手術を受けていたのだ。
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