バイオリニストの高嶋ちさ子が、3月27日放送の『明日は我がミーティング』(TBS系)に出演し、2017年に亡くなった母・薫子さんから受けた教育について語った。
番組では貧乏アイドル・滝口ひかりの自宅を訪問。23歳になるが、現状に満足し両親と同棲している滝口を「早く自立した方がいい」とアドバイス。子離れできない両親に対しても自立を促すよう説得した。
高嶋は自ら受けた教育を振り返り「『親を尊敬するな』って言われてた。『尊敬すると親を越せないんだ』って。『<ママってすごい。パパってすごい>と思っていると、いつまでたってもすごい存在だから(越せない)。1日でも早くパパを越してママを越せ』って言われていた」と発言する。
滝口の父親が、「子供と一緒にいることが教育」と考え、空いてる時間に家計を助けるバイトをしない姿勢に対しても、高嶋は「うちの母はピアノを趣味でやっていたんだけど、(それを越えて)プロの音楽家になろうと。そのために、母はケチって言われるぐらい一生懸命お金を貯めて私に楽器を買ってくれた。『子供にはお金は残せないけど教育を残す』っていうのが母の教えだった」と反論した。
ちなみに高嶋の父は音楽プロデューサー。母はピアノ講師として働き、音楽に囲まれた家庭環境で育った。
本人の2018年3月5日のツイッターによると、子供のころ母に「どうしてみんな遊んでるのに私だけ練習しなきゃいけないの?」と尋ねたところ、童話『アリとキリギリス』の話をされ、「いつか優雅に暮らせるから」と返されたという。
障害を持つ姉がいることを公言している高嶋だが、母親の教育方針は姉に対しても分け隔てなかったと、2000年8月の「チェアウォーカー快適情報誌 WaWaWa」のインタビューで明かしている。
「家の母はとっても姉には厳しかったです。普通、障害を持つと、親は過保護になりがちですが、姉に対しては、礼儀、身だしなみ、教育、ありとあらゆる事に対して、普通に、もしかすると私達以上に厳しく接していました。
決していじめとか差別というものではなく、ごく当たり前に、自分の置かれた環境を理解し、その事に甘えるのではなく、乗り越えるということを教えたのだと思います」
高嶋がバイオリニストとしてではなく芸能界で活躍できているのも、もしかするとそんな母親の教えのおかげかもしれない。