7月25日、女優の島田陽子さんが、大腸がんによる多機能不全のため、69歳で死去した。
本誌は8月5日、島田さんの元マネージャーで、公私ともに付き合いがあった会社経営者の福島浩一朗氏の話をもとに、島田さんの遺体がまだ渋谷区に保管されたままで、このままでは「無縁仏」となってしまう可能性を報じていた。
福島氏はこう語っていた。
「島田さんは、2019年に離婚されていますし、もう何十年も実母以外の親族とは連絡を取っていなかったため、遺体を引き取る親族がいなかったんです。妹さんが2人いるはずですが、やはり疎遠な関係だったようで……。渋谷区からは、『いつまで遺体を保管できます』といった期限は教えてもらえていません。最悪のケースでは、このまま “身寄りのない人” として扱われて区で荼毘に付され、そのまま無縁仏として共同墓地に眠ってしまうことになります」
華やかな芸能界に身を置きながらも、孤独な最期を迎えたの人物は、島田さんだけではない。
「かつて『元祖バイリンギャル』としてニュースキャスターなどを務め、その後、バラエティ番組やドラマでも活躍した故・山口美江さん(享年51)は、2012年3月、連絡が取れなく不審に思った親族によって、自宅で息を引き取っているところを発見されました。
また、映画『男はつらいよ』シリーズで2度のマドンナ役を演じ、NHK大河ドラマ『春日局』では主演を務めた故・大原麗子さん(享年62)も、運動神経の障害から四肢が動かなくなる『ギラン・バレー症候群』と、長く闘病。晩年は家に引きこもりがちになり、2009年8月に、1人で亡くなっています」(芸能ライター)
2020年9月に本誌は、俳優の藤木孝さんが孤独死していたことを報じている。
「えっ、あの方が藤木さんだったんですか。まったく知りませんでした」(近所の住民)
藤木孝さんは自宅で倒れているところを息子に発見され、その後、死亡が確認された。享年80。「役者として続けていく自信がない」と書かれた遺書があったと報じられており、自殺とみられる。
藤木さんが亡くなっていたのは、東京・中野区の住宅街の路地裏に隠れるようにたたずむ、木造2階建てのアパート。一軒家をリフォームしたもので、藤木さんは2階の部屋に住んでいたという。
「近所で、『俳優さんみたいよ』と言われてはいましたけど、藤木さんだったと知り、驚いてます。毎朝、家のまわりを掃除していると、路上でタバコを吸っていらして。ポイ捨てを疑われると思ったのか、『お疲れ様です。僕は灰皿を持っていますから』とおっしゃっていました。背が高く、スラッとした方だなあとは思っていましたが……」(前出の住民)
藤木さんが発見された際、静かな住宅街は騒ぎになったという。
「夜中の1時ごろでした。救急車とパトカー、消防車が来ていましたよ。ただ、そのときは単純に急病人が出たのだと思っていました。アパートの階段が狭くて、担架を2階に運ぶのも大変そうでした。この周辺はお年寄りが多いので、『誰だろうね』と話していたんです」(近所の別の住民)
じつは、部屋を貸していたアパートのオーナーも、住んでいるのが藤木さんだと気付いてなかった。
「あの方が藤木孝さんだったんですか。契約書は本名で交わしたので、気がつきませんでした。5年前に越されてきましたよ。間取りは、8畳と6畳の二間にキッチンがある2Kです。お一人で契約されました。家賃は7万円ほどです。2年契約ですが、自動更新をされていましたね。
体が悪いとも聞いていませんでしたし、家賃は毎月きちんと納められていましたよ。自殺だとしたら、いったい何があったのでしょうか……。まだ親族の方からは、お部屋の今後についてなどのお話はありません」
自分で買い物に行くなど、単身者としてひっそりと生活し、たまに息子が様子を見に来ていたという藤木さん。
1960年代前半には、歌手として『レージィ・ギター』『踊れツイスト』などのヒット作を連発。その後、俳優に転身し『ザ・ガードマン』(TBS系)や『必殺シリーズ』『西部警察』(ともにテレビ朝日系)などに出演。悪党から刑事まで演じ、数多くのテレビドラマや映画で活躍した。
「『仕事に不安を持っていた』という報道もありますが、藤木さんは仕事がなかったわけではありません。2021年1月に上演予定のミュージカルにも出演が決まっていました」(芸能関係者)
80歳になっても、『クイズ! 脳ベルSHOW』(BSフジ)に出演するなど、精力的に仕事を続けていた藤木さん。
社会問題にもなりつつある孤独死。芸能人のそれは、生前の活躍から、いっそう寂しく感じてしまうものかもしれない。
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