自民党の萩生田光一政調会長が、窮地に追い込まれている。旧統一教会(世界平和統一家庭連合)との密な関係が、続々と発覚しているからだ。
参院選の公示直前には、地元・東京都八王子市の旧統一教会関連施設を、参院選に立候補した生稲晃子氏とともに訪れていたことが明らかになった。報道後、今後の教団との関係について問われても「適切な対応をしていきたい」と話すばかりだった。
「加えて、8月20日に放送された『報道特集』(TBS系)では、2009年から2012年の間、落選中だった萩生田氏が、頻繁に旧統一教会の施設で講演をおこなっていた、という証言が出ました。取材に応じた元信者によれば、萩生田氏の扱いはVIP待遇で『教祖がきたぐらいのお迎え度合い』だったといいます。
講演の際は、『日本の未来がかかっているから、死ぬ気で自民党を復活させてほしい』『一緒に日本を神の国にしましょう』などと発言していたという、衝撃エピソードも飛び出しました。萩生田氏は証言を否定していますが、講演案内のメールも確認されています」(政治部記者)
旧統一教会との深い関係性については、言葉を濁して押し通そうとしている萩生田氏だが、昔はそんな人物ではなかったようだ。
2019年11月、本誌は萩生田氏の早稲田実業学校高等部時代を知る人たちを取材。萩生田氏は当時、額に剃り込みを入れたリーゼントという“番長”スタイルだった。同級生は「“中ラン”と“ズンドウ”姿で、よく喧嘩していましたね」と語っている。
同校の先輩からは「他校生にやられた後輩の仕返しとか、“大義”がある喧嘩しかしなかった。自分から仕掛けることはなかったな。先輩に目をつけられるタイプではなく、むしろかわいがられてたね。たしか、卒業パーティのパーティ券を売りさばいていたことと、他校との乱闘で2度、停学処分を食らっていた」といった逸話も明かされた。
番長から政治家となったきっかけは、同級生によれば、ある日の授業だったという。先生が「自宅がボットントイレの生徒はいるか」と聞くと、手を上げたのは萩生田氏だけ。「俺が大人になったら、八王子の家は全部、水洗トイレにする!」と宣言し、政治を志すようになったと語っている。
大学卒業後、実際に政界入りした萩生田氏は、八王子市議選で応援に来た亡き安倍晋三元首相に恩義を感じて、忠誠を誓うように。以来、安倍政権で数々の要職を担ってきた。
同級生は、本誌取材に「萩生田はいじめを見つけるたび、いじめっ子をやっつけていた。正義感の強い男だったんです。彼に救われた奴は多かったんですがね……」とも語っていた。萩生田氏が持っていたという“正義感”は、いまはどこにあるのだろうか。
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