「蓮舫都知事」誕生で始まる「自民・公明・立憲」大連立の政界ビッグバン キーパーソンとなる「大物政治家」の名前
「小池百合子都知事は、5月29日に出馬表明するつもりでした。でも、旗色が悪いから……」(都政担当記者)
「一部では、小池都知事の“不出馬説”が出ていましたよ。4月の目黒区長選も、東京15区補欠選挙も、小池都知事の支援候補が負けました。そして、JX通信社が5月中旬に実施した世論調査では、小池支持・不支持が拮抗しています。前回は支持率が高かったですからね。『負けるなら出ない』という説が出るほど旗色が悪いのです」(元朝日新聞政治部デスク・鮫島浩氏)
“女帝”への逆風は、彼女だけのせいではない。
「当然、自民党は小池都知事を支持するでしょう。しかし裏金事件の影響で、いまや自民党は“国民の敵”。都民から『そっち側か』と思われたらおしまいです。一方、蓮舫氏は小池都知事が初当選した2016年の都知事選でも、最後まで警戒した相手。8年越しの“難敵”登場というわけです」(前出・担当記者)
「青山繁晴氏が、早くも総裁選への出馬を周囲に明言しているのです。背後にいるのは、菅義偉(よしひで)氏など反主流派の議員たち。青山氏は、『ある大物議員に、もし出るなら(推薦人を)まわすよと言われた』と、周囲に話しているそうです」(政治部記者)
「参議院議員の青山氏は、通例上、総裁にはなれても、首相にはなれない。ある種の“噛ませ犬”ですが、いち早く出馬を明言し、動揺させるつもりでしょう。岸田首相には、総裁選前に解散をさせないし、総裁選には絶対に出馬させない。党内からのそういう強いメッセージが込められているんです。結局、新総裁は石破茂氏か、上川陽子氏で落ち着くはず」(前出・記者)
「蓮舫都知事が誕生した後であれば、自公で過半数が割れる可能性は十分ありますね。ただ、すでに布石は打たれています。自公は日本維新の会を連立なり、閣外協力なりの形で引っ張り込むつもりでしょう。実際、今回の政治資金規正法改正で、維新と教育だけが野党のなかで自公案に賛成しました。馬場伸幸代表も『連立入りは排除しない』と明言していますからね」
「2025年の大阪万博はトラブル続きで、関東では不人気。お膝元の関西では公明党との対立が激化しており、公明党が連立入りを認めるかどうか、怪しいですよ」(政治部記者)
「キーパーソンは、野田佳彦氏です。自民党が落ちめであるにもかかわらず、いまいち立憲が勢いに乗りきれていないのは、泉健太代表のせいです。立憲内部でも疑問の声があがっており、9月の代表選で野田氏に代えようという機運があるんですよ。野田氏は“蓮舫都知事”の盟友であり、安住淳国対委員長や岡田克也幹事長ら、立憲執行部が認める人物ですからね」
「財務省ですよ。いまでも財務省にとって、野田氏は英雄です。消費税を10%に上げることに同意した、2012年の民主・自民・公明による3党合意は、野田内閣が取りつけました。これをもう一度おこなうのが、財務省の悲願です。とくに、もとから立憲に近しい石破氏が自民党総裁になった場合、“野田佳彦首相”誕生への道が開けるでしょう」