髪をなめらかに、そして美しく保つ役割を担うシリコン。でもこの成分に関しては、頭皮への懸念やあらゆる考え方が存在するのも事実だ。
そこでUS版「エル」が、「XMONDO」の創設者でクリエイティブディレクターのブラッド・モンドに、シリコンにまつわる疑問をインタビュー。
「シリコン=悪」の構図が生まれた背景
ここ数十年の間に登場した、ヘアケアの分野における“避けるべき成分リスト”によって混乱した人はきっと多いはず。
言い換えれば、多くのヘアケアプロダクトに硫酸塩やシリコンのような成分が入っているため、製品選びに苦戦する人が増えてしまったということになる。
この風潮は、カールヘアブームがトレンドとなった90年代から2000年代の後半まで続いた。シリコンがカールヘアをつくるのを邪魔するという話とともに。
Q. シリコンはなぜヘアケア製品に含まれているのか
「シリコンは髪に多くの恩恵を与えるポリマー(高分子化合物)です。ポリマーは髪に輝きを与え、うるおいを改善させ、髪の縮れをコントロールします。つまり、髪を柔らかく保つうえで有効なのです」
「シリコンは髪に多くの恩恵を与えます。シリコンは、コンディショニングとモイスチャライジングの特性を加えることで、髪質を改善します。また、縮れや熱から保護する働きも持ちます」
「シリコンは髪にガラスのような強い輝きを与えてくれます。それはシリコンの性質の中で私が好きなものの一つです。シリコンは、何十年にもわたり信頼されてきた、効果が証明された成分なのです」
Q. 安全なシリコンについて教えて
「過剰なシリコンの使用は、確かに有害なものになる可能性があります。しかし、髪にネガティブな効果を及ぼすほど多く使うことはそうありません」
「健全なシリコンには、コポリオールやステアロキシジメチコン、ベヘノクシジメチコンなどがあります」
ヘアケアアイテムを選ぶとき、成分にシリコンを全く含んでいないものを選ぶこと自体は、もちろん問題ない。しかし、それと同時に真の意味を理解しないでむやみにシリコンを恐れる必要もないという。
モンドが安心してすすめられる、水溶性で健全なシリコンを含むアイテムは自社ブランド「XMONDO」をはじめ、増えてきているという。
何ごとも過剰はよくないという言葉を胸に、商品選びには自分なりの指針を持つことが大切といえそうだ。