現地時間2月9日(日)に開催されたアカデミー賞授賞式。ラッパーのエミネムの登場に観客席もテレビの視聴者たちもあっけ……。
アカデミー賞授賞式にサプライズ登場したエミネム。2003年のアカデミー賞でオリジナル歌曲賞を受賞した、主演映画『8マイル』の主題歌「Lose Yourself」を披露した。当時エミネムはアカデミー賞授賞式に出席しなかった。オリジナル歌曲賞にノミネートされた作品はステージでパフォーマンスされるのが通例だけれど、噂によるとエミネムは放送禁止用語など攻撃的な表現は控えるよう、主催者側から言われたことにキレて欠席したとか。今年の出演はどうやらその埋め合わせ。エミネムは「アカデミー、ありがとう。ここに辿り着くまで18年かかってしまって悪かった」とツイートしている。
Look, if you had another shot, another opportunity... Thanks for having me @TheAcademy. Sorry it took me 18 years to get here. pic.twitter.com/CmSw2hmcZo
とはいえ、この遅すぎるパフォーマンスに観客席はあっけ。マーティン・スコセッシ監督とフランチェスカの呆然とした表情をカメラがキャッチしている。
Martin Scorsese and his daughter reacting to Eminem.
You're welcome. pic.twitter.com/n4eMXf7DfZ
ビリー・アイリッシュの兄でプロデューサーのフィニアス・オコンネルも、イディナ・メンゼルも不審そう。SNSにも「なぜ今さら、この歌?」という疑問の声が多数浮上した。
A collection of crowd shots from Eminem's performance 😂 pic.twitter.com/ygw1Jlkgpc
俳優部門の候補者に非白人が1人だけだったことから、今年またしても「So White(白すぎる)」と批判を集めたアカデミー賞。過去の埋め合わせ企画だったとしても、わざわざアフリカ系アメリカ人のカルチャーから生まれたラップを白人ラッパーに歌わせるとは! アジアで作られた『パラサイト 半地下の家族』が作品賞に輝いたからよかったものの、あれがなければ本当に白すぎるオスカーになっていた。
text:YOKO NAGASAKA