“漫画の神様”手塚治虫による名作「ブラック・ジャック」が、中国で実写ドラマ化されることがわかった。この情報が判明したのは「Beijing Enlight Pictures(光線影業)」の制作ラインナップ会見でのこと。同社が2015年に設立した子会社「Coloroom Pictures(彩条屋影業)」が手掛けることになった。
「ブラック・ジャック」は、1973~78年に「週刊少年チャンピオン」(秋田書店刊)で連載され、79~83年に不定期掲載された医療漫画。“無免許の天才外科医”ブラック・ジャックの活躍が描かれた。日本での実写化は、大林宣彦監督による映画「瞳の中の訪問者」のほか、加山雄三、隆大介、本木雅弘、岡田将生がブラック・ジャックに扮した映像作品が発表されている。
今回、実写ドラマ化に着手する「Coloroom Pictures(彩条屋影業)」は、現在中国で注目を集めている会社だ。19年夏に公開され、中国映画興行収入歴代2位に輝いたアニメ映画「Ne Zha(英題)」をはじめ、16年に中国で話題を呼び、Netflixで配信されている「紅き大魚の伝説」、近年の中国国産アニメの最高傑作と称された「大護法之黒花生(原題)」(邦訳:大護法と黒ピーナッツ)を製作している。
また「千と千尋の神隠し」「君の名は。」「天気の子」といった日本映画の中国大陸での配給、宣伝も担当。同社はラインナップ会見で、これからの5年間で“漫画原作の実写化”を10タイトル制作する予定(「ブラック・ジャック」を含む)と発表している。
「ブラック・ジャック」は、中国語版の漫画も発売されており、中国国内ではテレビアニメ版、過去の実写版も絶大な人気を得ている。そのため今回の実写ドラマ化への期待値は高く、ファンの間ではかなり話題になっているようだ。現時点では、放送日などの具体的な情報が明かされていないため、今後の動向が注目されている。
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