今年も残りわずか。来年へ向けて新たに思いを巡らせる時期だが、ここでひとつ、新年は「八百万の神」にみずからの命運を託してみることを提案したい。
『日本の神さま開運BOOK あなたの守護神教えます』(小坂達也/祥伝社)は、生年月日にもとづいた統計から、自分自身の“守護神”をみつけることができる1冊。自己分析を深めるだけでなく、人との関係を築くためのヒントにもなり、それぞれの守護神が祀られている全国の神社も紹介されているため、新年の“初詣”のスポット選びにも役立つはずだ。
『日本の神さま開運BOOK あなたの守護神教えます』(小坂達也/祥伝社)
■生年月日を使って自分の“守護神”をみつける
では早速本書の主な使い方を解説していこう。まず、確認するのは自分の生まれた年と月に対応した表。
▲生まれた年と生まれた月を対応させた表(本書より)
タテ列にある「生まれた年」と、ヨコ列にある「生まれた月」がそれぞれ交差した場所に記載されている数字をみつける。次に、この数字に自分の「生まれた日」をプラスして、合計が60を超える場合には60を引く。
以上の手順で導き出された数字を元に、本書にある別表から自分自身の守護神をみつければ準備はOK。同じ数字でも、男女それぞれで守護神は異なるのでそこは注意しておこう。
ちなみに、筆者は1983年11月8日生まれのため、導き出された数字は「37」。男性なので、「ジンムテンノウ」が自分の守護神だとわかった。
▲割り出された数字と男女それぞれに対応した守護神を示す表(本書より)
▲アマテラスオオミカミやイザナギノミコトなど全24もの神々を収録(本書より)
■守護神・ジンムテンノウからの「一言」に思わずホロリ…
守護神がわかった先に、何がわかるのかが気になるところだろう。筆者の守護神である「ジンムテンノウ」の解説を例に詳しくみてみたい。守護神の該当項目を読むと、なんだか自分自身のことをほめたたえられているようでこそばゆい気もするが、結論からいうと、「よし、今日から強く生きよう」と勇気づけられた。
▲守護神たちの逸話も解説(本書より)
守護神にまつわる逸話も紹介されているのが本書の特徴。ジンムテンノウ、すなわち“神武天皇”は教科書でもおなじみの名前であるが、初代天皇として今の日本に通ずる大和国を創った人物だといわれる。毎年、2月11日が「建国記念の日」に定められているのも、神武天皇が即位した日に由来している。
▲「ジンムテンノウ」の紹介ページ(本書より)
そんな偉大な神様が守護神だなんて…と多少迷いを抱えながらも、一つひとつの解説に目を通していく。「即断即行動するその道のプロ」という言葉にやや浮かれ、さらに、人生における強みや得意分野として書かれていた「不言実行、やるべきことをきちんとやって、努力と強い意志で道を切り開いていきます」という力強いフレーズに不思議と励まされる。
一方で、人生をどう生きるべきかという項目には、「あなたは、かなりの心配性です」とあった。その一文にドキッとする一方、守護神からの“課題”として挙げられていた「自分と戦い、打ち勝つ強さがあなたにはあります。止まらず突き進みましょう」という言葉には、思わずホロリとしてしまった。
本書には、神々がまつられている全国各地の神社も紹介されている。このガイドを読んで、ジンムテンノウの元へ足を運んでみたいと思ったのも本音。さらに、人それぞれを支えている守護神同士の相性について解説されているのも本書の魅力。筆者にとって身近な妻の守護神が「アマテラスオオミカミ」で、かろうじて(?)「親友」という関係に当てはまっていたのでホッとした…。
本書は新しい1年の開運の手助けとなるだけではない。自分の守護神について知ると、目に見えずとも何かが自分を見守ってくれているような気持ちになれるし、そっと背中を押してくれるような不思議で温かい感覚を味わうこともできるのだ。
文=カネコシュウヘイ
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