岐阜県多治見市のイメージといえば…“暑い”。しかし実は、意外と知らない“日本一”があるそうなんです。
過去に気温40.9度を記録した、“暑さ”で知られる岐阜県多治見市。
そんな多治見市が日本一の生産量を誇るものがあるというんです。
それは…「タイル」。
風呂やキッチンなど水回りに多く使われているイメージのタイル。名古屋駅のJRセントラルタワーズの外壁にもタイルが使われていて、実はこれも多治見市で作られたものだそうです。
そんな多治見市のタイル、最近若い世代に人気が広がっているんです。
岐阜県多治見市にある「モザイクタイルミュージアム」。
ここでは最近、タイルで作られたアート作品がSNS映えすると評判になり、年間2万人の見込みだった来館者数は15万人を超える人気に。
「タイルをあんなに見たことなかったので面白かったです。すごくきれいにデザインされていた」(来館者)
国内生産のタイルのうちなんと約7割が多治見産。1年間に作られるタイルをすべて並べると、ナゴヤドーム約270個分にもなるんです。
多治見市には、そんなタイルにまつわるものが街の至るところに。
まずは“食”。こちらの和菓子屋さんで人気なのが…
その名も食べられる「モザイクタイル」。カラフルなモザイクタイルをモチーフにしたクッキーやまんじゅうなど全部で4種類。地元のタイル業者が手土産として持っていくこともあるそうです。
「タイルの世界がとてもきれいなので、お菓子にぴったりだと思った」(陶勝軒 小栗幾美さん)
続いては“肉”。多治見駅の近くに「肉」にまつわるタイルがあるというのですが…
「タイルマンの力も借りてタイルを盛り上げていきたい」(多治見市でタイルを製造販売 鈴木耕二さん)
そこにあったのは高さ2メートルを超える像。実はこれ、人気漫画「キン肉マン」のキャラクターのひとつ「タイルマン」の等身大の像なんです。この像を一目見ようと北海道から来た人もいるんだそうです。
最後は、“遊ぶ”。2月1日、多治見市内にあるホール「セラミックパークMINO」で行われていたのは…
実はこれ、円盤状のモザイクタイルの駒を積み上げて遊ぶ、“陣取りタイプ(ボード内の自分の陣地を増やしていく)のボードゲーム”。
この日は初めての全国大会が開かれていました。
しかし、一体なぜボードゲームにタイルを使うことにしたのでしょうか?
「モザイクタイルの場合は、すごくカラフルでいろんな色のバリエーションがある」(大沼博紀さん)
多治見市のタイルを使うことで、飾って楽しむこともできるボードゲームになったといいます。
去年、多治見市の“ふるさと納税の返礼品”に選ばれた、タイル。ピーク時に比べると衰退しつつある多治見のタイル業界ですが、その魅力が再発見されつつあります。
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