セクシャリティは十人十色。LGBTQ+への理解が広がる今、それぞれのコミュニティを表す用語は日々増え続けています。
なかには、セクシャルアイデンティティを探求している人を指す「バイキュリアス」という言葉も。
そこで本記事では、専門家やクィアの人の意見も交えながら、「バイキュリアス」の定義と、懸念されている問題点を、<コスモポリタン イギリス版>から紐解きます。
「バイキュリアス」とは?
バイキュリアスとは、相手の性別を問わず、セクシャリティを探求することに興味・関心を持つ人のことを指すんだそう。
性に関する情報を若者向けに発信しているブログ<Brook>で性教育を専門とするエリッサ・ライダーさんに、バイキュリアスの定義について詳しく解説してもらいました。
「バイキュリアスとは、自身のセクシャリティに疑問を持っている人のことを指します。
ヘテロセクシュアル(異性愛者)だと自認しつつ、同性に対しても恋愛や性的指向がありうる人を表すことが多いですね。
そのほか、同性に興味はあるけれど、性的な経験はないため、バイキュリアスと自認している人もいます」
「恋愛、性的な経験がなくても、セクシャルアイデンティティを持つことに問題はないことを覚えておくのは大切なことです」
自己表現がしやすくなった当事者も!
一方で、バイキュリアスという言葉が広まることで、良い影響があったと話す当事者も。
バイキュリアスと聞くとヘテロセクシャルであることを思い浮かべがちですが、中には同性愛者でバイキュリアスと自認する人もいます。
そんな一人であるティルダさん(バイキュリアスなレズビアンを自認)は、バイキュリアスという言葉によって、自分の考えを表現しやすくなったと感じているそう。
「バイキュリアスという用語のおかげで、自分がまだセクシャリティを模索中であるということが伝えやすくなったと感じています」
セクシャリティは変化するもの
ブッシュさんによれば、バイキュリアス自体が問題なのではなく、それぞれのアイデンティティを「一時の気の迷い」だと軽視したり、そのようなニュアンスで相手を傷つけることが問題に繋がるとのこと。
一方のライダーさんは、それがたとえ「一時の感情」でも問題はないと補足。
「セクシャルアイデンティティを探求したり、時には意見を変えたりするのも大切です。
セクシャリティは流動的なもので、知識をつけ、人生経験が増えるにつれ、考え方が変わるのは当然のことです」
※この翻訳は抄訳です。