◇30日(日本時間7月1日) エンゼルス2―6ダイヤモンドバックス(アナハイム)
エンゼルスの大谷翔平選手(28)は「2番・DH」で両リーグ30号一番乗りとなる飛距離150メートルの特大ソロ。メジャー日本選手で初めて「3年連続30発」を達成した。
大谷の「チーム開幕84試合で30発」は、昨季62発のア・リーグ新記録を樹立したヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手(31)と全く同じ数字だ。今季のジャッジは6月3日に右足親指の靱帯(じんたい)断裂で離脱し、19本塁打で足踏み。そのため、大谷のキング独走にSNSで”難癖”をつける熱烈なジャッジのファンも登場した。
「マジで単にジャッジが故障しているからというだけだ。大谷が63発で昨季のジャッジを抜けば、その記録は永遠に汚れたものになるだろう」。ジャッジは昨季、ロジャー・マリスのア・リーグ記録だった61発を61年ぶりに更新する62発を放ち、大谷の2年連続MVPを阻止した。
このツイートは、きっちり炎上。「大谷が偉大なのは、他の選手と全く関係ない」「ジャッジは投手で奪三振はいくつだっけ?」「釣りはやめろよ」「西海岸での63発は、東海岸のジョークのようなリトルリーグ球場(ヤンキースタジアム)での95発に匹敵するぞ」などと反発された。
他にも「ああ、他の選手の活躍が耐えられない典型的なヤンキースファンだな」との反応に、初出の『ジャッジ狂』は「ああ、翔平のツイートにマジで反応する典型的なエンゼルスファンだな」と反論した。
ちなみに61年、絶大な人気を誇る『神様』ルースの記録を抜く61号を放ったマリスは、「記録を抜くな」と多くの脅迫状を送り付けられ、ストレスで脱毛症になった。
極め付きは、同年にシーズン154試合制から162試合制に変更されたため、当時のフリック・コミッショナーが「154試合以内に達成しないと、マリスの数字は参考記録扱いにする」と発表したことだ。
後年、マリスは「61発さえ打たなければ、本当に幸せだった」と振り返り、「61年シーズンから、楽しいと思うことはなかった。ホッと息をついてプレーできる球場はどこにもなかった。ホームでも敵地でもブーイングされた。つらかった」と語った。(写真はAP)
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