◇7日 バレーボール男子 パリ五輪予選東京大会第6日 日本3―0スロベニア(東京・国立代々木競技場)
日本はスロベニアに3―0(25―21、25―22、25―18)で4戦連続ストレート勝ち。5勝1敗とし、8日の最終・アメリカ戦を残してパリ五輪出場決定となる2位以内が確定した。2008年北京五輪以来16年ぶりとなる自力での五輪切符獲得で、五輪前年での出場権獲得となると、1992年バルセロナ五輪以来32年ぶりとなった。
石川祐希(ミラノ)が右拳を固く握り、ほえた。崖っぷちから逆転で五輪切符をつかんだ。歓喜の輪ができ、超満員の会場は沸騰した。
日本は立ち上がり、緊張からか動きが硬く最大5点差をつけられた。窮地を救ったのはやはり主将の石川だった。14―16からブロック、スパイクで4連続得点。「1点ずつ。1点ずつ」と声を掛けた。25―21で第1セットをとった。
「やることはシンプル。勝つだけ」
第2戦でエジプトに敗れて崖っぷちに立たされた後、石川は何度も言った。目の前にプレーに全力を尽くす―。「悪いところにフォーカスしないで良いところに目を向けよう」とも呼びかけた。22歳の高橋藍(日体大)、23歳の西田有志(パナソニック)が躍動、勢いを取り戻し、加速した。
ブラン監督も「石川の調子は上がってきている。彼のプレーを取り戻し、チームに自信を与えてくれた」と評価した。日本のエースはマークされても世界の壁をぶち破った。安心感、安定感をチームに与えてつかんだパリへの切符だった。
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