7月20日、カリフォルニア州サンディエゴでコミコンが開催されました。そこで、マーベル・スタジオが今後制作・公開予定の映像作品を続々と発表しました!
発表された作品のひとつが、初の映像化となる「シャン・チー&ザ・レジェンド・オブ・ザ・テン・リングス(原題)」。
主人公でカンフーの達人、シャン・チーが、犯罪組織のボスであり自身の父親でもある主人公フー・マンチューと闘う物語です。
シャン・チーを演じるのは中国系カナダ人の俳優シム・リウ。マーベル映画史上で初めて、アジア系スーパーヒーローが主役になります!
過去にはアジア系アメリカ人の女優クロエ・ベネットが、マーベル・スタジオ制作のテレビドラマ「エージェント・オブ・シールド」でデイジー・ジョンソン役として登場しています。
他にもアジア系女優兼ラッパーのオークワフィナ、香港の俳優トニー・レオンも出演予定だそうです。
トニー・レオンが演じるのは、以前「アイアンマン3」でベン・キングズレーが演じたヴィラン(悪役)、マンダリン。
「アイアンマン3」の後日談として短編映画「王は俺だ(原題「Marvel One-Shot: All Hail the King」、日本未公開)」が制作されましたが、ここではマンダリンに偽装した男が登場します。マーベル・スタジオ社長ケビン・ファイギは、トニー・レオンが演じることになる「本物」のマンダリンの存在を明かし、「彼は『アイアンマン3』での扮装に怒っている」と語りました。
シム・リウは以前からスーパーヒーローを演じることに意欲的でした。
People ask why I go shirtless a lot; look, I’m just waiting for Hollywood to make me a superhero suit. #stillwaiting #sunfire #namor #terrymcginnis #amadeuscho pic.twitter.com/pl10lUHURb
— Simu Liu (@SimuLiu) July 9, 2018
「なんでよく上半身裸になってるのか聞かれるんだけど、僕はただハリウッドがスーパーヒーローのスーツを作ってくれるのを待っているんだよ」
2014年にはすでにマーベルに向けてメッセージを発信しています。
LOL
— Simu Liu (@SimuLiu) July 21, 2019
「ねえマーベル、キャプテン・アメリカとソーは良かったよ。今度はアジア系のヒーローなんてどう?」
そして「シャン・チー」の映像化が発表されると、再びメッセージを送ります。
OK @Marvel, are we gonna talk or what #ShangChi
— Simu Liu (@SimuLiu) December 3, 2018
「オーケー、マーベル。シャン・チーについて話さない?」
メッセージを送り続けていた成果なのか、キャスティングはとても早く決まったそうです。
「火曜に役が決まって、その週の日曜にはニューヨークでスクリーンテストをしたんだ!本当に夢みたいだよ!」とシム・リウは興奮した様子で語りました。
発表の舞台で、デスティン・ダニエル・クレットン監督は「キャラクターにふさわしいあらゆる側面を兼ね備えた人物を見つけるために、深く調査した」と明かしました。
Twitterでは、シム・リウの共演者たちが祝福のコメントを続々と掲載しました。
4 years ago, @SimuLiu and I went to see an X-Men movie before filming S1 of #kimsconvenience. Afterwards he told me he was going to play a superhero someday. That day is today. Congrats brother! You made this happen and I’m so proud of you! #SDCC0219 #MCUphase4 #ShangChi pic.twitter.com/sjX9J8k9Ns
— Andrew Phung (@andrewphung) July 21, 2019
「4年前、彼と一緒にX-MENの映画を見に行って、彼はいつかスーパーヒーローを演じるんだと言っていた。その『いつか』は今日。おめでとう!夢を実現させてとても誇らしいよ」
My tv brother is a superhero! He still grosses me out. CONGRATS dude!!! 🙌🙌🙌 Can’t wait to see you on the big screen! https://t.co/tcz0prVy66
— Andrea Bang (@iAndreaBang) July 21, 2019
「私の(番組上での)兄弟がスーパーヒーローに!彼にはまだムカつくこともあるけど、おめでとう!大きいスクリーンで見るのを待ちきれない!」
Couldn’t happen to a more deserving person. So happy for you, brother. @SimuLiu #ShangChi pic.twitter.com/gHHvwJ20D1
— Ken Jeong (@kenjeong) July 21, 2019
「彼以上の適任はいない。とっても嬉しいよ」
マーベル映画作品が多様性に富むことを喜ぶ声もあがっています。
#ShangChi starring Tony Leung, @awkwafina, @SimuLiu.
— William Yu (@its_willyu) July 21, 2019
Directed by Destin Daniel Cretton.
As a kid, I couldn’t have even imagined a superhero movie with Asian leads. I can’t believe it’s really happening.
The movement is real. It’s not stopping. Representation matters today. pic.twitter.com/krwJRTxCWQ
「子どもの頃、アジア人が主役のスーパーヒーローものが見られるなんて想像もしていなかった。これが現実だなんて信じられない。」
アジア人俳優がスーパーヒーローの主役を演じることの意味について、シム・リウ自身もツイートしています。
Now that the craziness is over, the work begins.
— Simu Liu (@SimuLiu) July 21, 2019
There is so much at stake here; we are fighting for our identity, for our right to be seen, to BELONG.
Eternally grateful to Marvel, to Kevin, Jonathan and Destin for this gift. @awkwafina LET’S GET TO WORK BABYYYYY!!!
「本当にたくさんのことが賭かっている。僕らはアイデンティティーのため、認識される権利のため、居場所を得る権利のために闘ってきた」
「夢が叶って、親のことを考えずにはいられなかった」とシム・リウは舞台の上で語りました。
「25年前、僕の両親は中国からカナダに移り住んだ。家庭を築いて子どもたちと暮らすことだけを夢見て。僕はそんな2人から誇りに思ってもらえることを望んで育ってきた。今言えるのは、医者にならなくて本当に本当に良かったってことだよ」
映画は2021年2月12日に全米公開予定です。
この記事は英語から翻訳・編集しました。 翻訳:髙橋李佳子