反撃の9月へ、横浜DeNAが4連勝と勢いづいてきた。ここ2試合、1番打者として好調な打線をけん引したのは関根大気外野手。13―4で大勝した2日の巨人戦(横浜)では、約3カ月ぶりの本塁打を含む2安打と活躍した。10年目の今季、初めて開幕から1軍にフル帯同。調子を落としたこともあったが、関根は「『アイツ、最後(数字を)上げたよな』って思われる終わり方ってすごく良いと思う」とラストスパートをかける。
2日の巨人戦。1点差に詰め寄られた直後の六回、先頭の関根は左腕高梨の外角高めの直球を右翼ポール付近に運んだ。「1人で点が取れることが僕には少ない。結果的にああなってくれて良かった」。反撃ムードの巨人に大きなダメージを与える一発となった。
5月終了時には打率3割4分2厘でセ・リーグ3位の数字をマークしていた関根。しかし、以降は失速し、8月の月間打率は1割台と落ち込んだ。スタメンから外れることも増え、「悔しかった。出させてもらった期間がありながら、自分が(チャンスを)手放した。そういう意味で悔しくて情けない」と自分を責めた。
ネガティブな気持ちも出てきた。「例えば3打数無安打のときに、『4の0になったらどうしよう』とか。良い状態なら『4の1にできるな』とか思えたけれど」
苦しみもがく中、9月に入り一筋の光を見つけた。練習中、体に器具を装着し、打撃のさまざまな数値を計測した。「いつも見ていなかった数値があって、『あれ?』と思った。普段注目していなかったことに変化があった」。今は「仮説」を立てて検証を始めたばかりだが、打撃の調子も上向いてきた。
「まだまだ。結果を継続させるためにトライしている」と背番号63。初めてシーズンを完走しようとする28歳は最後まで試行錯誤をやめない。
外部リンク