横浜DeNA10-2阪神
横浜DeNAのドラフト2位新人の牧秀悟=資料写真=内野手が25日、京セラドーム大阪で行われた阪神20回戦でサイクル安打を達成した。
牧は二回に右翼フェンス直撃の二塁打、三回に右中間へ3ラン、四回に中前へ2点適時打を放ち、九回に右翼線への三塁打を記録。レギュラーシーズンではプロ野球史上初の快挙となった。
記録ずくめの一戦に
九回無死。右翼線へフラフラと飛球が舞い上がる。「ファウルか、アウトかな」。それでも打者の牧は走塁スピードを緩めない。フェアゾーンぎりぎりでポトリと落ちると「いける」。迷わず二塁ベースを蹴って三塁に到達すると、ベンチに向かって小さく拳を握った。
「先輩たちが、めったにない機会なので狙っていけと言ってくれた。みんな喜んでくれてうれしい」。新人のサイクル安打は、レギュラーシーズンではプロ野球史上初の快挙だ。序盤から阪神ファンのため息が続いていた敵地京セラドームは、一瞬にして拍手に包まれた。
記録ずくめの一戦となった。今季8度目の猛打賞で球団新人記録を塗り替えた。5打点も自己最多だ。その予感はあった。放った4安打は逆方向と広角に打ち分ける持ち味が光った。三回には伊藤将の外角球を踏み込んで右中間へ14号3ラン。「チャンスだったので初球から真っすぐを狙った。理想の打撃ができた」と自賛した。
前半戦、凡退するとベンチでノートに配球などを書き込んだ。疑問があればスコアラーの元へ。その積み重ねが後半戦の好調を支える。「1回対戦した投手が2、3回と打席に立つようになって、イメージができるようになってきた」
進化を続けるルーキーは「使ってくれるときは思い切って結果を残したい。残りの試合でまたチームを上げていきたい」と最後まで頼もしかった。
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