沖縄でこんなにも日差しが恋しいなんて思いも寄りませんでした。2月中旬、取材にうかがった宜野湾市でのベイスターズ春季キャンプ。今年はとりわけ寒風にさらされる日が多く、ずっと横浜を出発した時と同じ格好で過ごすことになりました。
選手たちの調整に影響しなければいいなと案じましたが、要らぬ心配でした。練習試合からオープン戦と、ベイスターズは確実に成果を示しています。三浦大輔監督への取材メモには「きょうはうまくいった。これからも継続していかないと」「チームは変わったと相手に思わせる」「勢いをつけて開幕する」といった、前向きな言葉にあふれています。
積極的な走塁や、進塁打、追い込まれてからの打席での粘り、投手有利のカウントづくり、中継プレーの精度…。さらにはメンタルやコミュニケーションまで、キャンプでは勝つためにプラスとなる要素を丁寧に意識付けしてきました。
佐野恵太主将、今永昇太投手、森敬斗内野手と、2月中にチームが下を向いてしまいかねない離脱もありましたが、今年のチームはエネルギーを失いません。一人一人が状況を見定め「勝つために自分にできる事は何か」と良い選択を全うし、競っていました。ファンの方々も、主力の故障を悲観する暇がなかったほどの活気を見て取ったのではと思っています。
いざペナントレースへ思いを巡らせると際限がありません。私にできるのは「勝敗にかかわらず、目の前の心を突き動かす場面を瞬時に余すことなく言葉にする」のみ。でも、希望を込めて一つだけ開幕直前に思うことを伝えさせていただくならば、「今シーズンのベイスターズは、きっと逆境に強い!」ということです。
うまくいかないことがあっても乗り越える力が少しずつ磨かれていると感じました。それが大きな連敗をしない、苦手チームをつくらない、接戦に強くなることにつながってくれれば、24年ぶりの栄冠も夢ではないと信じています。
tvkでは今年も『横浜DeNA熱烈LIVE』を3月25日(金)開幕のカープ戦、4月8日(金)ドラゴンズ戦tvk開局50周年「感謝のカタチナイター」など、たくさんの企画と愛情を込めて計42試合をお送りします。今から優勝実況の練習に余念のない根岸佑輔アナウンサーと私、吉井祥博ですが、実況と共にこちらのコラムも今シーズン、2人で担当させていただきます。
喜びがあふれるシーズンになりますように。今年もよろしくお願いいたします。
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