「成長できた部分は非常に多い。実りのある1年だったんじゃないかと感じている」。ルーキーイヤーを終えたドラフト1位の松尾が手応えを口にした。
打って走れる捕手という理想の選手像へ、着実に近づいている。大きな故障もなく、イースタン・リーグ5位の打率2割7分7厘(規定打席以上)を記録。7本塁打、6盗塁に加え、極めつきはチーム最多51打点と高卒1年目にしては堂々の数字だろう。
それでも本人は満足していない。「自分の思い通りにいけた部分はあったが、(好不調の)波が出てしまった月があった。一つ反省かなと感じている」
本人が成長を実感しているのは捕手としての要素だ。入団時までにマスクをかぶった経験はわずか2年ほど。「配球面、捕球技術は色んな人に助けてもらいながらできた」と周囲への感謝を忘れない。
今は宮崎で行われている秋季教育リーグに参加し、さまざまな投手とバッテリーを組み、知識や配球などの引き出しを増やそうとしている。「自分の中でも順調にできている部分はある。引き続きここからも成長していきたい」と意気込む。
1軍では戸柱、伊藤、山本の捕手3人の併用体制が1年間続いた。19歳がその一角に割って入れるかが、来季の焦点の一つになる。「まずは1軍に上がって試合に出て、結果を出す」。短い言葉にも力強い決意をにじませた。
外部リンク