今や男女の出会いのスタンダードになっているマッチングアプリ。
実際に2012年以降、世界では17億以上のマッチングアプリが新規にダウンロードされ続けているという。
今回、モバイル市場データプラットフォームを提供するApp Annieにより、世界全体のマッチングアプリにおけるダウンロード数やアプリの⽀出、トレンド、さらには、日本国内における消費支出の多いマッチングアプリランキングが発表された。
2019年の⾮ゲームアプリにおける世界消費⽀出は、「Tinder」が⾸位に
2019年、ゲームアプリを除く⾮ゲーム系アプリのサブスクリプションにおける世界消費⽀出ランキングでは、2018年に1位だった動画ストリーミングサービスの「Netflix」を抜いて、マッチングアプリの「Tinder」 が⾸位に⽴った。
サブスクリプションのビジネスモデルはマッチングアプリにも
⽶国における2019年の⾮ゲーム系アプリ上位250の消費⽀出のうち、iOS App Storeでは97%、Google Playでは91%がサブスクリプションによる課⾦であることがわかった。
アプリのカテゴリーでは、マッチング系アプリと動画ストリーミングアプリが多くを占めている。(出典︓App Annie「モバイル市場年鑑2020」)
また、2019年のマッチング系アプリの消費⽀出は約24兆円(22億ドル)※で、2017年から倍増した。世界全体でみると、アプリ内サブスクリプションの好調に牽引された「Tinder」が消費⽀出のシェアを独占したが、ユーザーにとって選択肢は無数にある。
たとえば、「JSwipe」、「Single Parent Meet」、「Chispa」、「OurTime」といったニッチなアプリが、⾃分と同じような趣味や関⼼を持つ⼈との出会いを加速させている。
⽇本でも⽩熱するマッチングアプリ市場マッチング系アプリの世界消費⽀出トップ10をみると、ユーザーが2019年にサブスクリプション料⾦として1カ⽉に⽀払った平均⾦額は、2017年と⽐べて95%増えている。
また、最もユーザー⼀⼈あたりの平均⽀出額が⾼かったアプリでは、年間約9900円(90ドル)※近くまで達しており、この⾦額は、9カ⽉分のサブスクリプション料⾦とほぼ同額だ。
本ランキングには、⽇本のパブリッシャーで唯⼀「タップル誕⽣」が9位にランクインしており、⽇本でもマッチングアプリに課⾦する層が増えてきていると⾔えるだろう。
※1ドル=110円換算(2020年2⽉27⽇時点)
⽇本でも⽩熱するマッチングアプリ市場
実際に⽇本においても、多くのユーザーがマッチングアプリに課⾦をしている傾向にあると⾔える。
⽇本における⾮ゲーム消費⽀出ランキングでは、エウレカ社が開発・運営する「Pairs」(親会社は⽶国IAC)が5位にランクインしており、サイバーエージェント社が開発・運営する「タップル誕⽣」も6位にランクインしていることから、アプリでのマネタイズに成功していると⾔える。
⽇本におけるマッチングアプリの消費⽀出ランキングにおいても、ユーザーの課⾦額は前年と⽐較して、約43%増加している(⽇本の消費⽀出のマッチングアプリ上位10のアプリ)。
前述の「Pairs」 や「タップル誕⽣」が上位を独占しているものの、ニーズの違う他のアプリも台頭している。海外のように消費者が複数のマッチングアプリを使う傾向は⽇本でも⾒られ、ユーザーの選択肢を増やしている。
しかし⽇本においては、消費者が海外のアプリよりも国産のアプリを使う傾向にあり、この傾向はゲームアプリにも⾒られ、海外からの参⼊障壁の⾼いジャンルと⾔える。
出典元:App Annie Japan株式会社
構成/こじへい