同日の記者説明会では米本社、日本法人からサーバー/データセンター製品担当幹部が出席し、次世代PowerEdgeのコンセプトや特徴的なモデルを紹介した。
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“AI/機械学習向け”“エッジ/テレコム向け”などワークロード特化型機種も
今回発表されたのはラックサーバー、HPC向け高密度サーバー(Cシリーズ)、GPU最適化サーバー、エッジ/テレコム向けサーバー、モジュラー型コンピューティングスレッド(モジュール)の17機種。いずれもPCIe 4.0に対応する。
3月16日にAMDが発表した第3世代EPYC(EPYC 7003シリーズ)を搭載するのは、PowerEdge R7525/R6525/R7515/R6515/C6525/XE8545の6機種。XE8545を除く各機種は同日より提供を開始(XE8545は3月29日より提供開始予定)。
第3世代インテルXeon-SP(近日発表予定)を搭載するのは、PowerEdge R750/R750xa/R750xs/R650/R650xs/R550/R450/C6520/MX750c/XR11/XR12の11機種。C6520/MX750c/R750/R750xa/R650は2021年5月から、R750xs/R650xs/R550/R450/XR11/XR12は2021年第2四半期から、それぞれ提供開始予定となっている。
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発表会では、ポートフォリオの中でも特徴的な機種が紹介された。まずはAI/機械学習(ML)/ディープラーニング(DL)用途に特化した2機種だ。
PowerEdge XE8545は、最大128コアのAMD EPYCプロセッサーと4つのNVIDIA A100 GPUを搭載できる2ソケット/4Uサーバー。ML/DL、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)、GPU仮想化といったワークロードをターゲットとしており、同社のリファレンスアーキテクチャである「HPC Ready Architecture for AI and Data Analytics」をサポートする。
PowerEdge R750xaは、デュアルソケットの第3世代Xeon-SPプロセッサーを搭載した2Uサーバー。最大4つのダブルワイドGPUまたは6つのシングルワイドGPUという高密度GPU搭載をサポートし、DDR4-3200メモリやインテルOptaneパーシステントメモリにも対応する。なお、機種名のxaは「エクストリームアクセラレーション」を意味するという。
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エッジ/テレコムワークロードに特化した2機種、PowerEdge XR11/XR12も紹介された。いずれも過酷環境下(塵埃、温度、衝撃など)での稼働も想定して設計された高耐久性モデルで、テレコムデータセンター向けに奥行寸法の短いショートデプスモデルとなっている。Xeon-SPプロセッサを搭載し、マルチアクセラレーターをサポートする。
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次世代PowerEdgeのイノベーションを駆動する“3つの柱”を紹介
Dell Technologies APJ データセンター&コンピュート ソリューションズ担当 VPのクリス・ケリー氏は、今回発表したサーバー新機種について、エンタープライズワークロードの進化とそこで生まれるサーバーに対する要求、顧客がDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めるうえでの障壁や課題などを考慮しながら設計、開発してきたと説明する。
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市場状況の変化をふまえ、PowerEdgeサーバーにイノベーションをもたらすエンジンとして「アダプティブコンピュート」「自律型コンピュートインフラストラクチャー」「プロアクティブレジリエンス」という“3つの柱”が必要だと考えたという。この3つについて、米Dell Technologies サーバー&ネットワーキング ポートフォリオ管理担当 SVPのラヴィ・ペンディカンティ氏が説明した。
まず1つめのアダプティブコンピュート(順応型コンピュート)とは、「変化していくワークロードに順応(最適化)していくことのできるコンピュート」だという。AI/ML/DLのようにGPUやFPGAを必要とするワークロード、「SAP HANA」のような大容量メモリやパーシステントメモリを必要とするワークロードなど、かつての汎用/コモディティサーバーでは賄えないようなワークロードが増えている。
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2つめの自律型コンピュートインフラストラクチャーは、インテリジェントな自動化/自律化機能の活用でインフラの運用管理における人手の介入を排除し、効率を大幅に改善させることだ。ここでは、PowerEdgeが内蔵する管理プロセッサー「iDRAC」やシステム管理ツールの「OpenManage Enterprise」を紹介し、これらを通じた自動化を通じて数十のステップを排除、平均で最大85%の時間短縮を実現していると述べた。
最後のプロアクティブレジリエンスは、より堅牢なセキュリティの実現を意図している。具体的には、ハードウェアやソフトウェアのセキュアなサプライチェーン、サイバー攻撃に対するレジリエンス(回復力)などを挙げた。
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ペンディカンティ氏は今回の発表について、「これだけ幅広く、深みのあるポートフォリオを提供できることをうれしく思う」と述べたうえで、特にワークロード特化型のサーバーに注力していることを強調した。前述のPowerEdge R750xaやPowerEdge X11/12だけでなく、スケーラビリティに重点を置いた“エクストリームスケール(xs)”のPowerEdge R750xs、またHPC環境向けの高密度サーバーであるPowerEdge C6525/C6520などもワークロード特化型サーバーといえる。
デル・テクノロジーズ 執行役員副社長 データセンターコンピュート&ソリューションズ事業統括の松本光吉氏も、「AI/MLやエッジコンピューティングなど、多様性を持ったワークロードとニーズがあるので、われわれはそれに合わせて幅広いサーバーをご提供していく」と述べた。
「日本国内でお客様と話をしていても、そうしたこと(多様なサーバーの提供)が非常に求められると感じる。世界でも日本でも同じだと思うが、『用途に特化したチューニングによる高い性能』が市場ニーズだと考えている」(松本氏)
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