カラーで異なるサイズ フロントカメラはパンチホールに
まずは外観だが、サイズは約74.4×165.2×8.8mmで重量は約217gと、重めだが6.7型という大画面モデルとして見ればサイズ感は悪くない。ただしOPPO Find X2 Proはカラーによってサイズ感がやや異なり、これはあくまで今回お借りしたブラックモデルの場合。オレンジのモデルの場合は、厚さが約9.5mmとやや厚くなる一方、重量は約200gと軽くなっている。
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この違いは素材感にあるようだ。ブラックは背面に高密度のセラミック素材を採用し、レーザーによって全体に非常に細かなウェーブ状の加工が施されており、実際に手にするとガラス素材とは違った、ややざらつきのある心地よい触感を実現している。一方のオレンジは背面にヴィーガンレザー素材を採用し、独特の触感と色合いとなっているようだ。
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また背面は、「OPPO」のロゴとカメラのみと非常にシンプルなデザイン。カメラ部分のサイズ感は最近のハイエンドモデルと大きく変わらないものの、詳しくは後述するが高い性能を持つカメラを搭載していることもあって、出っ張りはどうしても目立つ。ポケットに他の物と一緒に入れる時や、テーブルなどに置いて使う時などは注意したい。
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一方の本体前面は、OPPO Find X同様、有機ELディスプレーの特性を生かし、側面をカーブさせた曲面構造を採用することで、ベゼルが非常に狭いデザインを実現している。ただし、先にも触れたとおりフロントカメラが飛び出す構造はなくなっており、代わりにフロントカメラ部分をくり抜いたパンチホール式を採用している。
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また構造の変化でフロントカメラに赤外線センサーなどが搭載されなくなったため、3D顔認証は非対応になった。顔認証自体は存在するが、2Dによる画面ロック解除用の簡易的なものとなり、セキュアーな認証が必要な場合はディスプレーに内蔵された指紋センサーを使う形へと変更がなされている。
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飛び出すカメラがなくなったのにはコストや耐久性などさまざまな理由が考えられ、ギミック好きな人にとっては残念な所かもしれない。だが、OPPO Find X2 Proはその代わりにIPX8・IP6Xの防水・防塵を実現しているし、マスクが欠かせなくなった昨今の事情を考慮すれば、スマートフォンを安心して使うという点ではプラスに働いた部分が多い。
ちなみに本体底面の端子は充電などに用いるUSB Type-C端子のみで、イヤホン端子は搭載されていない。この点はOPPO Find Xと共通している。
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「OPPO Reno 10x Zoom」をブラッシュアップしたカメラ
OPPO Find X2 Proの特徴的な要素の1つはカメラだ。OPPO Find X2 Proは3つのカメラを搭載しており、メインカメラは約4800万画素/F値1.7、超広角カメラは約4800万画素/F2.2で、いずれもソニー製のイメージセンサーを採用している。
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そしてもう1つは約1300万画素/F値3.0の望遠カメラ。こちらはペリスコープ構造を採用し、最大10倍まで画質を落とさないハイブリッドズームに対応。デジタルズームも用いれば最大で60倍までのズームが可能となっている。
この構造とスペックを見ると、OPPOが日本にも2019年に投入した「OPPO Reno 10x Zoom」に近い印象だ。ただ、OPPO Reno 10x Zoomは超広角カメラが800万画素だったことを考えれば、進化していることは確かだろう。
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カメラは3眼ということもあり深度センサーは搭載されていないが、ポートレート撮影にはしっかり対応している。また「夜」を選べばすべてのカメラで「ウルトラナイトモード3.0」を活用し、夜景など暗い場所を明るく写し出すことが可能だが、特にF値が小さいメインカメラは、通常の撮影でも薄暗い場所くらいであれば明るく写せる印象だ。
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さらにメインカメラを使うことで、マクロ撮影も可能。性能上は3cmまで寄ることができるとされているが、体感では1.5cmくらいまで寄ってもボケなく撮影できる印象だ。
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動画は4K・60fpsまでの撮影に対応しており、動画利用が増えていることもあってプレビュー画面でリアルタイムにHDRを施す「Live HDR」への対応や、風のノイズを低減するなどマイクの機能強化もなされている。またプリインストールの「Soloop」というアプリを使えば、複数の動画を組み合わせたショートムービーを簡単に作成することも可能だ。
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ちなみにフロントカメラは約3200万画素/F値2.4と、こちらも高い性能を誇っている。OPPOが得意とする「A.I.ビューティー」にももちろん対応するが、やはり赤外線センサーがなくなったことから、顔を立体的にスキャンしてビューティー機能を施すといった仕組みではなくなっている。
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65W高速充電の実力はいかに!?
性能面に目を移すと、チップセットにはクアルコムのハイエンド向け「Snapdragon 865」を採用し、メモリーは12GB。「AQUOS R5G」や「Galaxy S20」など最近のハイエンドモデルと並ぶ最高水準の性能を誇っており、ゲームプレイなどには十分なスペックを誇る。
しかもOPPO Find X2 Proはディスプレーの120Hz駆動や、最大240Hzのタッチサンプルレートにも対応していることから、シビアな操作が求められる対戦ゲームのプレイ時もなめらかな動きと快適な操作感が得られる。他の5Gハイエンドスマートフォンよりやや安価に提供されることもあり、ゲームプレイにこだわるなら適した端末といえるだろう。
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またストレージも512GBとかなりの大容量を誇るが、一方でmicroSDによるストレージの増設には非対応となっている。しかしこれだけの容量があれば、よほどの使い方をしない限り不自由することはないだろう。
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そしてもう1つ、OPPOといえば大きなポイントとなるのが急速充電だろう。OPPO Find X2 Proは4260mAhという大容量のバッテリーを搭載しているが、それだけでなく同社の最新急速充電システム「65W SuperVOOC 2.0」を搭載しているのが大きなポイント。付属のACアダプターとケーブルを用いることで65Wの高速充電を実現しており、10分で40%、38分でフル充電を実現するとしている。
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では実際の所、バッテリーがゼロの状態からどの程度でフル充電できるのか実際に試してみた。充電開始当初は充電速度が非常に速く、10秒強で1%ずつ充電されていくような感覚だ。何度かテストを繰り返した所、充電から約15分で40%に到達し、20分で55%、30分で85%に達した。
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90%を超えると安全性のためか充電速度は落ちるが、それでも40分経過時点で98%に達していた。バッテリー容量が100%に達し、「フル充電済み」の表示に切り替わったのは55分後だったが、38分とはいかないもののそれに近いスピードで充電が可能なことは分かった。しかも、充電中の本体温度はほんのり暖かくなる程度で、発熱もかなり抑えられていた。
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これだけのバッテリーを搭載しながら、この速度で充電できるというのは驚異的なことに間違いないが、一方でワイヤレス充電には対応していない。就寝時など「急ぐ必要はないので手軽に充電したい」というニーズに応えられていないのは惜しい所だ。
【まとめ】満足度は高いだけに 日本仕様の“あと一歩”が惜しく感じる
OPPO Find X2 Proに実際に触れてみると、やはりカメラが飛び出すFind Xの時のようなインパクトは弱いというのが正直な所だが、それでも最近のハイエンドモデルに相応しい高い機能・性能を持つことは確かだ。価格も他の5G対応ハイエンドモデルと比べ安めに設定されることから、ズームカメラやゲームなどにこだわりながらも低価格で5Gスマートフォンが欲しいというのであればよい選択になるだろう。
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ただauから販売されるキャリアモデルとして見た場合、防水・防塵対応ながらFeliCa非対応であることは、既存の端末から買い替える上でウィークポイントとなってしまうだろう。コストとの兼ね合いもあるのだろうが“あと一歩”の頑張りが欲しかったところだ。
au「OPPO Find X2 Pro OPG01」の主なスペック メーカー OPPO ディスプレー 6.7型有機EL(19.8:9) 画面解像度 1440×3168 サイズ 約74×165×8.8mm(ブラック)
約74×165×9.5mm(オレンジ) 重量 約217g(ブラック)
約200g(オレンジ) CPU Snapdragon 865
2.8GHz+2.4GHz+1.8GHz(オクタコア) 内蔵メモリー 12GB 内蔵ストレージ 512GB 外部ストレージ × OS Android 10(ColorOS 7.1) 5G最大通信速度 下り3,2Gbps/上り183Mbps 5G対応周波数 サブ6 無線LAN Wi-Fi 6 カメラ アウト:約4800万画素(F値1.7)
+約4800万画素(超広角、F値2.2)
+約1300万画素(望遠、F値3.0)
/イン:約3200万画素(F値2.4) バッテリー容量 4260mAh FeliCa/NFC ×/○ ワンセグ/フルセグ ×/× 防水/防塵 ○/○(IPX8/IP6X) 生体認証 ○(画面内指紋、顔) USB端子 Type-C 連続通話時間 約1660分 連続待受時間 約540時間 カラバリ ブラック、オレンジ 発売時期 7月22日 ■関連サイト
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