2018年9月に完成したばかりの最新eスポーツ施設「LoL Park」
「LoL Park」は2018年9月に完成したばかりの最新eスポーツ施設で、場所は韓国ソウル市の中心地にある。日本代表の「DetonatioN FocusMe」が10月1日と3日に試合を行い、史上初めてWorldsでコマをひとつ進めた会場だ。
LoL Parkのココがすごい!会場がまるで『LoL』のテーマパーク
3階に到着すると、雰囲気たっぷりの薄暗いおしゃれな空間が広がっていた。場内には試合会場だけでなく、カフェや物販コーナー、ミュージアムなどが併設されている。
最大500人収容可能な巨大なスタジアム
「LoL Park」で最大面積を誇るのが、『LoL』のために作られたeスポーツ専用試合会場「LCK ARENA」だ。「LCK」は「League of Legends Champions Korea」の略称で、韓国『LoL』のプロリーグのこと。
会場に設置されたモニターで試合を盛り上げる!
ライブ配信用の撮影機材が超豪華
プロeスポーツ選手用の設備が充実
LoL Parkのココがすごい!報道関係者にとっても嬉しい施設
試合だけじゃない!24時間利用可能な低価格ネカフェを併設
『LoL』の世界観に浸れるコンセプトカフェ!
『LoL』に登場する架空の都市「ビルジウォーター」の世界観を再現したコンセプトカフェ「Cafe Bilgewater」。試合日は来場者向けに軽食とドリンクを販売し、それ以外は周辺の社会人や学生向けに、ランチを提供するサービスを計画中だとか。
『LoL』のミュージアムエリアがかっこいい
Riot Games担当者に設計のコダワリを聞いてみた
――『LoL』は韓国でどれくらい人気ですか?
Riot Games Korea広報担当(以下、広報担当):『LoL』は韓国で1番人気のゲームです。数値的な根拠としても、PCバン(韓国のネットカフェ)のマーケットシェアを計測している団体「Gametrics」のデータでもトップに位置しています。現在10週連続1位で、過去にも2012年6月23日~2016年6月19日の間、204週連続1位を記録しています。
――「LoL Park」を作ったきっかけを教えてください。
広報担当:長年eスポーツを運営しながら、どうすればより改善できるかを考えてきたことと、韓国のプレーヤーによりよい体験を提供できる方法を考えるなかで生まれました。
――よりよい体験ですか?
広報担当:それはLCKのプロ選手とファンが最高の体験を得られること、また世界最高のeスポーツリーグに対する敬意を払う意味もあります。そしてサッカーのプレミアリーグや野球のMLBでのスタジアムのような、ユニークで特別な体験を得られる場所を作りたかったのです。
――いつごろから施設を作る計画をたてたのでしょうか?
広報担当:計画をしたのは2~3年前からです。最終的な決断は1年ほど前にされました。
――ソウル市の「チョンガク」に作った理由はありますか?
広報担当:まず場所を探す上で、あらゆる要素を検討しました。アリーナを作るのに必要な天井の高や広さがある場所は、そうたくさんはありません。また、立地についても交通の便がいいこと、繁華街から近いことなども考慮しています。土地を購入して自前で建物から作ることも考えましたが、最終的には現在の場所となりました。
――施設を設計するとき、もっともこだわったポイントや、自信のあるポイントはどこですか?
広報担当:設計するにあたり、まず以前まで使用していたアリーナで、ファンやプロ選手が感じる不満や不便な点を洗い出しました。その結果、プロ選手やスタッフにとって快適で、試合と準備に集中できる環境を作ることができたと思います。
――試合と準備に集中ですか?
広報担当:はい。例えば対戦前は相手チームの選手と顔をあわせないで済むように、4つの独立した練習場所と控室を作りました。会場までの導線も分かれているので、試合直前まで相手チーム選手と出会うことはありません。
――徹底して設計されていますね!
広報担当:また、ファンに対しては利便性がカギでした。いままで多くのファンの皆さんは、試合が長引いて遅い時間になってしまうと帰宅が困難になっていました。なかには交通機関の関係上、試合が終わる前に帰らなければならない方も……。それだけじゃなく、試合が始まるまでの間に待っている場所や、ファンと選手が触れ合える場所がなかったことも課題でした。
――それらをLoL Parkで改善したわけですね。
広報担当:以上の理由から、LoL Parkは公共交通機関でも簡単にアクセスできるソウルの中心部にあり、さらにファンが座って楽しめるPCバンやカフェが併設されているのです。
――施設を披露して、ファンや選手たちからの感想はいかがですか?
広報担当:施設をプロ選手たちが初めて見たとき、「試合をするのが待ち遠しい!」とか、「韓国のRiot Gamesが行った莫大な投資に感動した」、「プロとしてより大きな責任と仕事に対する誇りを感じる」と発言してくれた人がいました。一方、ファンのみなさんからは、立地とPCバンが喜ばれています。『LoL』プレイヤーにとって、必ず一度は訪れるべき「聖地」のような場所になりました(笑)。
――施設を作ってよかったことはありますか?
広報担当:LoL Parkの正式稼働はLCKの2019年春シーズンがスタートする2019年1月を予定していますので、そのときにいろいろわかると思います。とはいえ、Riot Gamesは韓国において、外資企業でありながら韓国のプレーヤーやファンに対して最高の体験を提供する会社です。会社のミッションである「プレーヤー第一主義」という考え方は、この施設を作ったことによって、さらに多くのファンに受け止められたと自負しています。
――今後、この施設をどのように運営していきたいですか?
広報担当:基本的にアリーナは、LCKの開催施設として1月~10月に利用されます。その他の期間の利用法については、他のゲームへの貸出を含めて、いろいろと検討中です。LoL Parkがすべてのゲーマーにとっての憩いの場所となるように運営していけたらと思います。改良点については、正式稼働後に見えてくるところがあると思いますので、そこで改めて考えます。
――韓国以外の国にも施設を作る予定はありますか?
広報担当:韓国でLoL Parkを作ったのは、テストケースでもあります。この韓国で上手く運営できた場合は、もちろん他の国でも検討が進むと思います。
■関連サイト
リーグ・オブ・レジェンド公式サイト
Twitch RiotGamesJP公式チャンネル