見た目の印象は髪で決まる
年齢とともに、髪質の変化を感じていませんか?加えて、これからの季節は紫外線や湿気などで髪にも大きな負担がかかります。でも、毎日のケアを正しく続ければ大丈夫。朝日小学生新聞ママ読者リポーターの二人が、美容師歴27年の田所幸子さんに自宅でのヘアケアについて教えてもらいました。(文/永井美帆 写真/品田裕美)
「見た目の印象のほとんどは髪で決まる」と言われるほど、きちんと手入れされてツヤのある髪は、明るく、若々しいイメージを与えてくれます。田所さんは「家事や子育てに忙しいと、なかなかヘアケアまで手が回らないかもしれません。
でも、時間がないからこそ、毎日のケアを丁寧に行うことで、セットしやすく、きれいな髪になりますよ」と話します。とはいえ、ブラッシングやシャンプー、ドライなど、つい手を抜いてしまったり、自己流で行ったりしている人も多いのでは?
「だんだん髪が細くなり、ボリュームがなくなった」というママリポーター、もう一人のママリポーターも「どんなケアをすれば良いかわからない」と口をそろえます。「いつもより少しだけ時間をかけ、自分自身をかわいがってあげる気持ちで」と言う田所さんにさっそく教えてもらいましょう。
シャンプー前にブラッシングと予洗い
シャンプーの効果を高めるために、まずはブラッシングで頭皮の血行を促し、汚れを浮かします。「毛先のもつれをほぐしたら、根元から毛流れに逆らうようにブラッシングします。頭皮にブラシを当てて、マッサージするみたいに」と田所さん。ブラシは土台部分に弾力があって、ピンの先端が柔らかいものが良いそうです。
次は予洗いです。シャワーヘッドを頭皮に当てて1分間、たっぷりのお湯を髪にかけます。「頭皮が温まってさらに血行が良くなり、毛穴に詰まった汚れも浮き上がるので、少量のシャンプーでもしっかり泡立ちます」。これだけで、髪に付着したチリやホコリなどはほとんど落とせると言います。「シャンプー前の準備が大切なんですね」とママリポーターも感心していました。
指の腹で洗うのは髪ではなく、頭皮
いよいよシャンプーをしていきます。まんべんなく洗うコツは、頭全体を四つのゾーンに分け、指の腹で頭皮をこするように、上下に細かく動かしていくこと。
「襟足や耳の後ろは洗い残し、すすぎ残しが多い場所。においの原因にもなるので特に注意してくださいね」と田所さん。念入りにすすいだら、軽く水気をしぼりましょう。
ぬれた髪に摩擦は厳禁、根元からしっかりドライ
ぬれた髪は、最もダメージを受けやすい状態です。「タオルドライでは摩擦を与えないことが大切。タオルを頭に乗せ、両手のひらでポンポンと押さえましょう」。「普段はタオルでゴシゴシこすってしまう」と話していたママリポーターは「これだけで十分水気がとれますね」。
最後はドライヤーで完全に乾かします。髪をかき上げるようにして、根元から温風を当てることで、毛先まで間接的に熱が伝わり、早く乾くそうです。根元が乾いたら、毛流れを整えるように風を当てます。「全体が乾いたと思っても、1分間だけ余分に温風を当てると、指通りが良く、まとまりのある髪になりますよ」と田所さん。
仕上げは冷風に切り替えるとキューティクルが引き締まり、ツヤも出ます。こうした毎日のケアを正しく行えば、美しい髪に生まれ変わると田所さんは言います。「お手入れ中は自分を見つめる時間にしたり、髪にボリュームがなくなったのならショートヘアを楽しんだり、マイナスをプラスに変えて、正しいヘアケアを続けてください」
教わったのは……
美容師 田所幸子さん 東京・青山のヘアサロン「BEAUTRIUM Aoyama St.」の美容師。著書に『女っぽさを作る 美髪ケアの基本』(幻冬舎)。
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