下半身太りを解消し、理想の美脚を手にするのにハードな筋トレは必要ない。安定した姿勢と足指を使った歩き方さえ身につければ、歩くだけでほっそり脚に。その2つのポイントを鍛え“足指ウォーク”を実践するためのレッスンをご紹介!
「脚やせには筋トレもマッサージも食事制限も必要ありません」と言うのは、美脚専門トレーナーの大道匡彦さん。そもそも脚が太くなるのは不安定な姿勢で歩いているから。歩き方を改善し、正しいカラダの使い方が身につけば、自然とすっきり引き締まるという。
「姿勢が不安定だと、足裏で地面を押す(=地球を踏み抜く)効率的な歩き方ができません。そのため過剰な力や緊張が生まれ、脚に余計な筋肉がついたり、むくみが生じてしまうのです。効率的な歩き方をマスターすれば、ただ歩くだけで美脚が手に入ります」
効率的な歩き方とは、大道さんが提案する上の写真のような“足指ウォーク”。一見、普通に歩いているように見えて、実はさまざまな条件が整っていないとできない歩き方。足指を使って地面を捉え、深い呼吸で体幹を安定させることが必須条件だという。
そこで、足指ウォークを実践するためにステップアップ方式で進めていくエクササイズをご紹介。
なぜ、“足指ウォーク”で脚が細くなる?
姿勢が不安定な人は、歩く時に地面からの反発を利用できない。このため自分で頑張って地面を蹴ってしまい、余計な筋肉がついたり、足首の動きが悪くなるので、ふくらはぎがむくむ。安定した姿勢で、足首を使って地面を押す足指ウォークなら、それらが解消できる。
不安定な立ち姿勢や歩き方だと不必要な筋肉がついてしまう。
体幹を安定させ、足指で地面を押して歩けば改善できる!
足指ウォークのポイントを覚えよう!
1、立った時に重心が土踏まずにくる。
2、重心がゆらりと前に来て、足指に体重が乗る。
3、1歩目は体幹から前へ。後ろ足で体重を感じる。
4、前足が着地して、体重も前足に乗る。
基本編(1日1回)
まずは、足指ウォークの基本、足指慣らしと呼吸法を習得する。
足裏で地面をしっかり捉えられるようになるために、足首や足裏、足指に刺激を入れる。また、ブレない体幹をつくるのに必要なのが呼吸の練習。基本エクササイズは毎日の習慣に!
STEP1:足裏、足指を柔らかくする。
足裏や足指が硬くなってしまうと地面からの反発を感じる能力が低下する。「足はカラダと地面との唯一の接点です。やさしく刺激して情報インプット能力を高めましょう」
【足首回し】(左右各20回)
硬くなった足首をゆるめて小指荷重ができる足をつくる。
椅子に座って片脚を反対側の膝に乗せる。手の指を足の指の間に入れて握り合うように組む。大きくゆっくり小指側に向かって足首を20回回す。反対の足も同様に行う。
【足裏トントン】(左右各20秒)
足裏をやさしく刺激して地面と接する感覚を磨く。
指の付け根(母趾球~小趾球)、小指側、踵=土踏まず以外の地面と接する部分をこぶしでトントンと叩く。リズミカルにまんべんなく20秒程度叩いたら、反対の足も同様に行う。
【足チョキ】(左右各10回)
足指を動かして活性化させ、地面を押す準備をする。
足指で床を押す。まずは親指で床を押したまま、親指以外の4本指を浮かせて戻す。今度は4本指で床を押したまま、親指を浮かせて戻す。10回繰り返したら反対の足でも同様に。
STEP2:正しい呼吸を身につける。
呼吸のパターンに問題があると、その影響で姿勢が乱れたり動きが非効率になる。「お腹に腹筋で壁をつくり、体幹をまんべんなく膨らませる、深く長い呼吸をマスターしましょう」
【壁ヒップリフト】(4呼吸)
お腹の力を抜かずに背中側に息を入れる練習。
(1)仰向けになって壁に足の裏をつける。膝の角度は90度。
(2)足裏で壁を押し、お腹に力を入れてお尻を若干浮かせたら、息を吸う吐ききる止めるを5秒ずつ行い、4回繰り返す。
NG:お尻を浮かせることを意識すると腰が反りやすいので注意。
大道匡彦さん 美脚専門パーソナルジム「Desty」代表トレーナー。ジム&オンラインサロン、メディアで美脚づくりのノウハウを提供する。近著に『頑張らなくても勝手にやせる足指ウォーク』(イースト・プレス)。
※『anan』2023年6月28日号より。写真・中島慶子 スタイリスト・武政 ヘア&メイク・浜田あゆみ モデル・中嶋杏里沙(ボン・イマージュ) 取材、文・石飛カノ(by anan編集部)