cat_oa-zuuonline_issue_58374b5136a7 oa-zuuonline_0_58374b5136a7_ラーメン店投資の初期費用と黒字にする手段 58374b5136a7 58374b5136a7 ラーメン店投資の初期費用と黒字にする手段 oa-zuuonline

ラーメン店投資の初期費用と黒字にする手段

2019年11月7日 21:05 ZUU online

(本記事は、藏本猛Jr氏の著書『誰も知らなかったラーメン店投資家になって成功する方法』=合同フォレスト、2019年10月10日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)

ラーメン店投資の初期費用はいくらかかるのか?

それではラーメン店をオープンするには、具体的にどれくらいの費用がかかるのでしょうか。

一般的なフランチャイズですと1500万~7000万円かかりますが、私がプロデュースしている場合は、300万円からでも開業可能であるとお話ししました。ただ、300万円でできるのは様々な条件がうまく揃ったぎりぎりの予算です。常に300万円でできるということではありません。

比較的現実的な低予算の400万円で見てみましょう。条件として、居抜き物件を利用できることとします。

改装費に300万円(内訳は、看板装飾に100万円、内装補修に50万円、そして最低限の厨房設備に150万円)、物件取得費(物件契約保証金など)として100万円かかります。

これで、10坪で10席ほどのお店を開くことができます

■自己負担金と賢い借入方法

もし、現在手持ちの資金はないけれども、どうしてもラーメン店投資をしたい人にも、方法はあります。それは、オールリースという方法です。すべてをリースで調達することで、当座の現金が最低額で済みます

実は居抜き物件専門でオールリースを組む会社があります。手持ちの資金がない人はここを利用して開業する方法があるのです。この居抜き物件専門会社というのは、サブリースを行っているのです。つまり、投資家さんが直接居抜き物件を借りるのではなく、サブリース会社が不動産会社から借ります。それを投資家さんに又貸しします。投資家さんは不動産会社と直接賃貸契約を行いませんので、敷金などが不要になるわけです。

そして、サブリースの費用に工事費や設備投資にかかった費用が60回払いなどの分割で家賃にのせられますので、投資家さんは初期費用としてまとまったお金を必要としません。

ただ、分割払いが続いている間は、たとえば家賃10万円に、分割された初期費用の10万円を加えた20万円を払い続ける必要があります。

結局、月々の返済額が大きくなるため、私は積極的には推奨していません。どうしても資金ゼロで始めたい、という方にのみ紹介している方法です。ただ、サブリース会社は私からの紹介を喜びます。なぜなら、私がプロデュースしたお店は繁盛するためです。つまり、サブリース会社としては安心して回収できるというわけです。

しかし、私はもう1つの方法を勧めることが多いです。

それは、銀行から融資してもらう方法です。銀行から融資を得られる信用がない、という方には、サブリース会社を紹介しています。

ちなみに居抜き物件の持ち主である大家さんにとっては、お店のオーナーと直接賃貸契約を結ぶよりも、サブリース会社との契約を喜びます。これは、オーナーと契約しているとお店が撤退したときに、家賃収入が途絶えてしまうリスクを負うためです。

ところが、サブリース会社はその物件がサブリースされていようがいまいが、大家さんに家賃を払い続けます。ですから、大家さんにとっては空室リスクがありません。このようにサブリースは大家さんにとってメリットがあるため、これは、という優良物件はすでにサブリース会社が押さえていた、ということも多くあります。

その場合は、投資家さんがどうしてもこの物件を使いたいということであれば、やむなくサブリース会社と契約していただくことになりますが、こだわりがなければ別の物件を探して紹介します。ただ、サブリース会社と私は知らない間柄ではありませんので、投資家さんのために賃貸料交を行うようにしています。

■赤字ラーメン店は全部自分で作る。黒字ラーメン店はすべてお任せ

よくテレビで人気のある(またはあるとされている)ラーメン店の厨房の様子が映し出されることがあります。

そこではたいてい、麺やスープにこだわりをもった店長が、選び抜いた材料を使って何時間も、あるは何日間もスープを煮込み、納得のいく味が出なかったら捨ててしまうといったすさまじいまでの味への探求心がドキュメンタリーとして描かれています。

しかし、そのようなお店は実のところ味にムラができやすく、今はテレビで取り上げられるほどの人気があるかもしれませんが、数ヵ月後から数年後には赤字で閉店しているかもしれません。

というのは、あまりに材料費や光熱費、そして労働時間に無駄が生じているため、原価率が高くつきすぎているためです。たとえばスープをお店で一から作っている場合、一晩かけて煮込むといったことをしますので、1カ月のガス代だけで30万円がかかっているなどということはざらにあります。

ところがメーカーが製造したパックのスープを使えば、1時間もあればできてしまうので、比べものにならないくらいコストを削減できます。ガス代はかかっても月額10万円程度です。麺もメーカーから仕入れたほうが断然安くなります。

ただ、チャーシューだけはメーカーから仕入れるより、お店で作ったほうが若干安くなります。もちろん、チャーシューもメーカーに任せることはできます。

このように、何もかもお店で作ろうとすると、大きなコストがかかる割には味が安定せず、かといって売り値は他店との競争がありますからそれほど上げられません。

その結果、赤字になってしまいます。

一方、メーカーに任せたほうが安く上がるところをすべてメーカーに任せているお店は、コストを抑えつつも一定の味を出せますので、黒字が大きくなります。しかも、何をメーカーに任せて何を自店で賄うかについては、プロデューサーに任せれば最も効率が良い組み合わせを決めてくれます。

■あなたのラーメン店のコンセプトを作りましょう

とにかくお店のことはプロデューサーに任せるほうが効率が良いということをお伝えしてきました。しかし、お店のコンセプトについては、投資家さんに一緒に考えてほしいと思います。

確かにコンセプト作りにおいてもプロデューサーが市場調査に基づいて決めていきますが、やはり、ご自身のお店ですから、希望は遠慮なく伝えてください。こんな雰囲気のお店にできないだろうか、あのお店の味を再現できないだろうかなど、できる限り投資家さんの要望を取り入れたコンセプトをプロデューサーとして考えます。そのことで、自分らしさを感じて愛着が持てるお店を作ることができます。

藏本猛Jr(くらもと・たけし・ジュニア)
ラーメンプロデューサー。国際ラーメン協会代表(International Ramen Association CEO)1996年、父親の急死によって、27歳で父親の経営するゴルフ場の社長に就任。その後、ゴルフ場で売れ行きの良かった「ラーメン」に注目し、ラーメン店開業を目標に試行錯誤が始まる。簡単でおいしい、誰でも作れるスープを開発し、スープメーカーからの製品化を果たす。2010年に念願のラーメン店を東京に開業。2014年にラーメンプロデューサーとしての活動を開始する。2019年に国際ラーメン協会を設立。

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cat_oa-zuuonline_issue_58374b5136a7 oa-zuuonline_0_d6c89dd7a24a_【羊飼いのFX突撃取材】今週はリスクオフがさらに進行する可能性が高いかもしれない d6c89dd7a24a d6c89dd7a24a 【羊飼いのFX突撃取材】今週はリスクオフがさらに進行する可能性が高いかもしれない oa-zuuonline

【羊飼いのFX突撃取材】今週はリスクオフがさらに進行する可能性が高いかもしれない

2022年1月24日 12:10 ZUU online

2022年1月24日10時時点に齊藤トモラニさんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

■現在の為替相場の傾向や相場観

先週21日(金)は前日に続き米国株が続急落した。2020年3月以来、初めて200日移動平均線を切って引けた。日経225も急落、米国長期金利は3日連続の下げとなった。リスクオフで米ドル/円も113円ミドルを再びトライしている。今週はリスクオフがさらに進行する可能性が高いかもしれない。

■現在の為替相場の戦略やスタンス

21日(金)のドルはロンドン時間に一時弱含む時もあったがそれ以外は強含みの展開だった。ただしドルインデックスは前日の95.770から95.636へと反落している。タイムサイクル的には、ドルインデックスは1/17~24の天井圏が終わったかもしれない。今週は1/24~3/1の底値圏に向かって反落となるだろう。一方、ユーロ/米ドルは1/16~25の底値圏に向かっていたが、結局50日移動平均にはサポートされたので、ここから1/21~2/1の天井圏に向かって反発上昇していきそうだ。チャート的には一旦抜いた下降トレンドラインの延長線ではサポートされてそうなことと、逆H&Sフォーメーションが出来そうなので1.1350ドル辺りを上に超えてきたら買えるかと思っている。

齊藤 トモラニ(トレーダー兼セミナー講師)

ウインインベストジャパンのFXトレーダー兼インストラクター。2006年11月の杉田勝FXセミナーの受講生。セミナー受講後、FXでの利益が給料を上回るようになる。その後、トレーダー兼講師として弊社へ入社。抜群のFXトレードセンスを持ち、セミナー受講生から絶大な評判を得る。「トモラニ」の愛称で親しまれている。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー

「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。

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cat_oa-zuuonline_issue_58374b5136a7 oa-zuuonline_0_45a0ab5c669a_≪波乱続く株式市場≫「インフレ」「金利上昇」は長期化するのか?その場合の投資対象は? 45a0ab5c669a 45a0ab5c669a ≪波乱続く株式市場≫「インフレ」「金利上昇」は長期化するのか?その場合の投資対象は? oa-zuuonline

≪波乱続く株式市場≫「インフレ」「金利上昇」は長期化するのか?その場合の投資対象は?

2022年1月24日 11:40 ZUU online

株価は世界的に波乱の展開です。日経平均株価は昨年8/20(金)以来の安値水準まで下げてきました。当面は金利上昇やインフレ進行を前提とした銘柄への投資を増やす方が賢明かもしれません。

今回の「日本株投資戦略」では、「金利上昇」・「インフレ」という投資環境について整理してご説明するとともに、それが長期化した場合、株価上昇期待の大きい銘柄を改めてご紹介したいと思います。

■執筆者のプロフィール

鈴木 英之

SBI証券 投資情報部長

ラジオNIKKEI(月曜日)、中部経済新聞(水曜日)、ストックボイス(木曜日)、ダイヤモンドZAIなど、定期的寄稿も多数。

・出身 東京(下町)生まれ埼玉育ち

・趣味 ハロプロの応援と旅行(乗り鉄)

・特技 どこでもいつでも寝れます

・好きな食べ物 サイゼリヤのごはん

・好きな場所 秋葉原(末広町)

ラジオNIKKEI(月曜日)、中部経済新聞(水曜日)、ストックボイス(木曜日)、ダイヤモンドZAIなど、定期的寄稿も多数。

「インフレ」「金利上昇」は長期化する可能性も

世界的にインフレが進展しています。1/12(水)に発表された12月の米CPI(消費者物価指数)は、前年同月比7.0%上昇。上昇率は1982年6月の7.1%以来、39年6ヵ月ぶりの高さとなりました。世界的な商品市況の値動きを示すCRB指数も上昇基調で、約7年ぶりの高値水準です。こうした中、インフレ進行に歯止めをかけるべく、世界の中央銀行が金融政策の転換を試み始めています。FRB(米連邦準備制度理事会)は本年3月までに量的緩和(QE)を終わらせ、その後は政策金利の引き上げ、さらには資産の縮小(QT)に移っていくとの見方が支配的になっています。

新型コロナウイルスは、新たな変異株である「オミクロン株」への置き換わりにより、再び感染が拡大しています。企業が生産や物流にたずさわる人手を確保することは難しく、供給不足は長期化の様相を呈しています。ここにきて、自動車最大手のトヨタ(7203)も、工場の一部停止に追い込まれています。また、世界的に脱炭素への動きが進み、石油や石炭、天然ガス等の生産設備等に対する企業の投資マインドが冷え込んでいます。そのため、化石燃料の生産能力はあまり増えていないとみられ、資源・エネルギー分野の市況上昇も長期化しやすくなっています。どうやら、金利上昇・インフレは長続きするかもしれません。

こうした流れを嫌気し、株価は世界的に波乱の展開です。日経平均株価は昨年8/20(金)以来の安値水準まで下げてきました。当面は金利上昇やインフレ進行を前提とした銘柄への投資を増やす方が賢明かもしれません。

金利上昇(象徴として米10年国債利回り)に強い銘柄としては、保険や銀行などの金融株が代表的と考えられます。ネットキャッシュ比率が高く、財務体質が堅固な銘柄も投資対象となりそうです。また金利上昇時の有力銘柄のタイプとしてはPERやPBRが低く、あるいは予想配当利回りが高い「バリュー株」が選好されやすく、逆にPERやPBRが高い「グロース株」は売られやすいという傾向があります。指数でいえば、NYダウやTOPIXは相対的に買われやすく、ナスダックや東証マザーズ指数は相対的に上がりにくいと考えられます。

このような金利上昇に加え、インフレに強い銘柄はどのような銘柄でしょうか。図表1では、米長期金利の上昇に加え、CRB指数(商品価格の変動を示す代表的な指標)やWTI先物との相関関係が強い銘柄を紹介しました。時価総額1,000億円以上の東証1部銘柄を母集団とし、過去10年の月足データをベースに計算。相関係数が対CRB指数、WTI先物、米10年国債利回りのすべてに対して、0.4以上の値を取っている銘柄を掲載しました。

なお、ここで強調したいのは、インフレ懸念で上昇しやすい銘柄は、今回紹介する銘柄だけではないという点です。日経平均株価やTOPIXもCRB指数との相関化係数は0.3以上と計算されています。市場が「金利上昇」「インフレ」という新しい環境に慣れてくれば、株価全体も上昇局面に戻ると「日本株投資戦略」では、考えています。

図表1 CRB指数、原油先物、米10年国債利回りの上昇に強いとみられる銘柄

コード / 銘柄名 / 終値(1/20) / 銘柄概要

/ INPEX / 1,118 / 石油・天然ガスを開発。原油は中東、天然ガスは豪州が主力に。

/ 三井物産 / 2,860.5 / 資源・エネルギーの上流権益に強みの総合商社。原油・ガスで国内首位。

/ 住友商事 / 1,746.5 / 北米鋼管事業に強い総合商社。幅広い分野で収益を計上。

/ 丸紅 / 1,163.5 / バランスの取れた事業展開が強みの総合商社。食料、アグリの構成比が高い。

/ ENEOSホールディングス / 458.3 / 売上構成比(前期)はエネルギー78%、金属14%。石油元売りでは首位。

/ 荏原製作所 / 5,960 / 累計で1,800万台のポンプを生産。建設向けの他、石油・ガス、電力向けも多い。

/ 石油資源開発 / 2,742 / 国内外で石油・天然ガスの探鉱から開発、生産、輸送、販売まで手掛ける。

/ 日本製鉄 / 1,931.5 / 国内首位の高炉メーカーで、世界的にもトップ級。国内外の企業と提携や合併。

/ IHI / 2,346 / 航空エンジンで国内トップの総合重機大手。火力発電用ボイラ等にも展開。

/ 三菱商事 / 3,891 / 石炭、銅、液化天然ガスなどの上流権益を保有。ローソンは子会社。

/ 日揮ホールディングス / 1,072 / 国内最大手のエンジニアリング会社。エネルギー分野のプラント等を設計、調達、建設。

/ 三菱瓦斯化学 / 2,152 / 化学メーカー。メタノールやキシレン、半導体パッケージ材料など幅広い。

※Bloombergデータ、各種資料をもとにSBI証券が作成。

※この表のデータは過去の実績を示したもので、将来を示唆するものではありません。

図表2 「図表1」の銘柄の主要指標

コード / 銘柄名 / 終値(1/20) / 相関係数対CRB指数 / 相関係数対WTI先物 / 相関係数対米長期金利 / 予想PER / 予想配当利回り / 予想PBR

/ INPEX / 1,118 / 0.578 / 0.531 / 0.556 / 8.46 / 3.70% / 0.56

/ 三井物産 / 2,860.5 / 0.540 / 0.479 / 0.537 / 6.49 / 3.39% / 0.91

/ 住友商事 / 1,746.5 / 0.484 / 0.415 / 0.513 / 6.03 / 4.88% / 0.78

/ ENEOSホールディングス / 458.3 / 0.454 / 0.427 / 0.523 / 4.78 / 4.91% / 0.58

/ 荏原製作所 / 5,960 / 0.444 / 0.421 / 0.492 / 14.74 / 2.31% / 1.74

/ 石油資源開発 / 2,742 / 0.440 / 0.422 / 0.457 / - / 1.82% / 0.47

/ 日本製鉄 / 1,931.5 / 0.438 / 0.400 / 0.589 / 3.50 / 7.44% / 0.57

/ IHI / 2,346 / 0.434 / 0.408 / 0.406 / 8.89 / 2.66% / 1.05

/ 三菱商事 / 3,891 / 0.426 / 0.410 / 0.532 / 7.56 / 3.71% / 0.93

/ 日揮ホールディングス / 1,072 / 0.415 / 0.433 / 0.491 / - / 1.40% / 0.73

/ 三菱瓦斯化学 / 2,152 / 0.412 / 0.463 / 0.410 / 8.45 / 3.72% / 0.80

※BloombergデータをもとにSBI証券が作成。予想はBloombergが集計した市場コンセンサス

※相関係数は-1以上+1以下の値を取り、+1に近いほど同じ方向に動きやすいことを示します。相関係数は2022/1/12までの10年間の月足データから計算しました。

※掲載はCRB指数への相関係数が高い順です。

※石油資源開発(1662)と日揮ホールディングス(1963)は今期、特損計上、最終赤字が見込まれ、予想PERを計算できないため「-」で表示されています。

※この表のデータは過去の実績を示したもので、将来を示唆するものではありません。

掲載銘柄の投資ポイント

この項では、図表1で抽出した銘柄について、投資ポイントなどをご紹介します。

● INPEX(1605)~「インフレ」は追い風、「脱炭素」は逆風?

■原油、天然ガスの開発専業

原油・天然ガスの開発専業。資源開発としては国内最大手。原油・天然ガス生産では世界中堅クラスです。

2006年4月に国際石油開発と帝国石油による共同持株会社「国際石油開発帝石ホールディングス」として設立されました。2008年10月には傘下の国際石油開発、帝国石油を吸収合併。2021年に商号を国際石油開発帝石から現社名へ変更し、現在に至ります。

権益取得から、探鉱、生産、製品販売に至るまでグローバル規模でエネルギー供給を担っています。新規開発に積極的です。筆頭株主は経済産業大臣で国策会社としての側面があります。

売上構成比(2020/12期)は原油66%、天然ガス32%。原油は連結子会社が手掛けるアラブ首長国連邦の海上油田が主力。天然ガスでは、豪州での生産が2019年にスタートしています。

■「インフレ」に強そう。反面、「脱炭素」は逆風になりそう

2021年12月期第3四半期累計(2021年1~9月)の連結業績は、売上高が8,492億円(前年同期比43.3%増)、営業利益が4,024億円(同2.1倍)、最終損益が1,377億円の黒字(前年同期は1,254億円の赤字)となりました。

原油価格の上昇が寄与しました。市況(ブレント)は平均1バレル=67.97ドルと会社前提(前年同期は42.53ドル)で推移しました。2021年12月期の連結業績予想(会社予想)は、売上高を1兆1,340億円から1兆2,200億円(前期比58.2%増)に、営業利益を5,130億円から5,880億円(同2.4倍)に、最終損益を1,700億円の黒字から1,850億円の黒字(前期は1,117億円の赤字)に引き上げました。年間配当予想は40円(前期は24円)を据え置きました。

当社株はインフレ関連指標や米長期金利との相関係数が強く、「インフレ」には強そうです。図表2に示したように、典型的なバリュー株であることも、現在の相場環境では追い風になりそうです。一方、「脱炭素」が重視される流れは逆風になりそうです。

● 三井物産(8031)~三井グループの中核的企業

■資源・エネルギー等の権益に強い大手総合商社

当社は大手総合商社で三井グループの中核的企業です。金属資源(前期売上構成17%)、エネルギー(同10%)、鉄鋼製品(同5%)、機械・インフラ(同10%)、化学品(同24%)、生活産業(病院・ヘルスケア他、同30%)の各分野において、全世界に広がる営業拠点とネットワーク、情報力などを活用。多種多様な商品販売とそれを支えるロジスティクス、ファイナンス、さらには国際的なプロジェクト案件の構築など、各種事業を多角的に展開しています。

資源やエネルギーなど上流権益に強く、鉄鉱石、原油・ガスでは国内首位となっています。鉄鉱石事業では豪州において、リオ・テントおよびBHPビリトン等と事業を拡大しています。

2022年3月期第2四半期累計(21年4~9月)の連結業績(IFRS)は、収益5兆4,162億円(前年同期比46.2%増)、純利益4,046億円(同3.7倍)でした。金属資源をはじめ、生活産業、機械・インフラ、鉄鋼製品、化学品他が増益でした。22年3月期(通期)の連結業績予想は純利益7,200億円(前期比2.1倍)。第2四半期決算発表時に従来予想の6,400億円から引き上げられました。

■総合商社の中でも「インフレ」「金利上昇」への強さは最右翼?

上記したように、事業内容面で資源・エネルギーに強いためか、CRB指数との相関係数は総合商社の中で最も高く、それのみならず、原油や米長期金利との相関係数も、他の総合商社に比べても高いです。

今期市場予想PER(1/20現在)は6.49倍、予想PBR(同)は0.91倍、市場予想配当利回り(同)は3.39%で、典型的なバリュー銘柄でもあります。ただ、予想配当利回りは住友商事の4.88%に比べると低いです。投資家が重視する投資指標により、投資先が変わってもよいと考えます。

株価的には昨年末以降上昇相場が続いており、そのトレンドは維持されているように思われます。

● 三菱瓦斯化学(4182)~脱炭素や半導体市場の拡大も追い風か

■川上から川下まで幅広く展開~半導体材料に注目

当社は大手化学メーカーで、暮らしに密着したメタノール、アンモニア等の基礎化学品から高機能な機能化学品まで幅広く展開。世界にグループ会社147社を抱え、海外売上高が59%(前期)に達するグローバル企業です。

このうちメタノールについては、当社が「世界で唯一のメタノール総合メーカー」で、天然ガスを原料に製造し、そこからプラスチック、合成繊維、接着剤等多種多様な製品を生産しています。二酸化炭素からメタノールを生産する技術を持ち、環境保全への貢献も目指しています。

機能化学品の中では、BT(ビスマレイミド・トリアジン)樹脂が注目されます。耐熱性や電気特性に優れた材料で、半導体パッケージに材料面で革新的な変化をもたらしました。今後は半導体市場の成長に加え、パッケージ基板の高機能化や構造変化等もあり、成長の持続が期待されています。

この他、MXナイロン、光学樹脂ポリマー、MXDA(メタキシレンジアミン)、脱酸素剤等、多くの世界シェア1位製品を有していることが、当社の強みになっています。

■業績予想を上方修正。財務体質も堅固

当社は2021/11/5(金)に2022/3期・第2四半期(累計)決算を発表。売上高3,358億円(前年同期比26.0%増)、経常利益387億円(同134.3%増)となりました。メタノールの市況上昇や、半導体向けBT樹脂の好調などが追い風になりました。好調な上半期決算を受け、通期の会社計画売上高は6,600億円から6,900億円(前期比15.8%増)に、経常利益は610億円から680億円に上方修正されました。

今期第2四半期末の自己資本比率は63.3%で好財務体質。有利子負債は891億円ですが、現預金884億円を保有する上、流動比率(流動資産が流動負債の何%かを示す)も245%あり、金利上昇に強い財務体質と言えそうです。

1/20(木)現在、市場予想EPSを基準とした予想PERは8.45倍、予想PBRは0.8倍弱、予想配当利回りも3.72%となっており、典型的なバリュー株と考えられます。テクニカル的には75日移動平均線を突破し、新たにそこが下値支持ラインになっています。また、下から上昇している25日移動平均線は次の下値抵抗ラインになりそうです。

※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

※NISA口座で上場株式等の配当金を非課税で受け取るためには、配当金の受領方法を「株式数比例配分方式」に事前にご登録いただく必要があります。

鈴木英之

SBI証券 投資調査部

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【羊飼いのFX突撃取材】全てはFOMCの結果次第、今週の序盤はリスク回避の動き

2022年1月24日 11:20 ZUU online

2022年1月24日8時時点に竹内のりひろさんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

■現在の為替相場の傾向や相場観

先週1週間の主要通貨の対ドルでの騰落は、上昇通貨は上位より円(+0.45%)、スイスフラン(+0.25%)と続いた。一方で、下落通貨も上位よりNZドル(-1.35%)、ポンド(-0.92%)、ユーロ(-0.63%)、豪ドル(-0.40%)、カナダドル(-0.24%)と続いた。リスク回避の動きから、低金利の円やスイスフランが買い戻され、特に後者はウクライナ情勢等の地政学リスクの高まりから永世中立国のステータスが再評価されている。先週1週間でナスダックが-8%の下落と株式市場も調整色を強める。

■現在の為替相場の戦略やスタンス

コロナ後のグローバル経済を支えてきた金融緩和だが、大きな転換点をむかえようとしている。今週は、明日25日(火)~明後日26日(水)の日程で米国ではFOMC開催予定。メインシナリオで3月の利上げ開始、年内の資産圧縮の開始が示唆されるとみる。ただ足元で高進が続くインフレに対処するには不十分で、市場の一部は様々なタカ派シナリオを描く。金融市場が動揺しているのは、こうした背景からで、全てはFOMCの結果次第。決め打ちは危険だが、今週の序盤はリスク回避の動きから、クロス円や米ドル/円の戻りは売りだろう。ボラティリティ換算の予想レンジは、米ドル/円で112.50~115.00円、ユーロ/米ドルで1.1250~1.1450ドル、ユーロ/円で127.50~130.00円とみている。

竹内のりひろ

1990年、カナダ系の銀行へ入行し為替ディーラーとなる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、twitter(@yen20pl)や西原宏一さんのメルマガを通じて情報配信を行なう。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー

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世界の富裕層、移住先ランキング、「オーストラリア」が1位に君臨する理由

2022年1月23日 17:30 ZUU online

オーストラリアが5年連続で「富裕層に人気の移住先ランキング」の1位に輝いた。一方、日本は「富裕層に人気の観光地」の2位だ。 

「国の発展力のバロメーター」とされる富裕層の動きとともに、オーストラリアが富裕層を魅了してやまない理由を探ってみよう。

■世界のお金持ち、移住先ランキング

ランキング(Global Wealth Migration Review 2020)は、モーリシャスに拠点を置くアフラシア銀行が各国の起業家・投資家ビザの統計や富裕層の不動産購入データ、移民専門家やウェルスマネージャーなどから収集した情報に基づいて、2019年の1年間にどれだけの富裕層が移住したのか、その人数と増加率をまとめたものだ。資産100万ドル(約1億1,346万円 ※1 USD = 113.456 JPY 2021年12月6日時点のレートにて換算)以上の富裕層に人気の移住先トップ10は、以下のとおりだ。

順位 / 国 / 増加数 / 増加率

1 / オーストラリア / 12,000人 / 3%

2 / アメリカ / 10,800人 / 0%

3 / スイス / 4,000人 / 1%

4 / カナダ / 2,200人 / 1%

5 / シンガポール / 1,500人 / 1%

6 / イスラエル / 1,400人 / 2%

7 / ニュージーランド / 1,400人 / 1%

8 / アラブ首長国連邦 / 1,300人 / 2%

9 / ポルトガル / 1,200人 / 3%

10 / ギリシャ / 1,100人 / 3%

※出典:Global Wealth Migration Review 2020

■オーストラリアが5年連続1位の理由

富裕層が移住先を選ぶ基準は、治安・生活水準・教育・事業チャンス・税制・医療制度・環境・政府の方針など、多岐にわたる。上位10ヵ国はこれらの基準を満たしており、かつそれぞれの国が富裕層にアピールする魅力(文化、気候など)にあふれていると考えられる。

オーストラリアは世界各国の治安や生活の質、教育制度、事業チャンスなどを評価する数々のランキングで上位にランクインしており、富裕層が快適に暮らせる条件が揃っている。

1992年から2019年まで28年連続でプラスの経済成長を維持するなど、国の経済基盤が安定しており、かつ相続税と贈与税がないことも大きな魅力だ。

また、主要言語が英語であるため言葉の壁を心配しなくて済むことや、ポイント制のビザ発行制度を採用しているため、富裕層や起業家が居住権や永住権を獲得しやすいといったメリットもある。

都市別の人気を見てみると、シドニー、メルボルン(オーストラリア)、ジュネーブ(スイス)、ドバイ(アラブ首長国連邦)、シンガポールと、富裕層は大都市を好むことがわかる。

世界中を忙しく飛び回っている富裕層にとって、アクセスが良いことは移住の必須条件だ。また、いずれの都市も国際色が強いという特徴がある。

■富裕層に人気の観光地 日本が2位に

一方、富裕層が「観光で訪れたい国ランキング」では順位が一変する。以下のランキングは、ビジネスインサイダーがカスタムメイドのホリデープランを富裕層に提供するロンドンの旅行代理店オリジナルトラベルと共同で、2019年の富裕層顧客の予約数や問い合わせ数に基づいて作成されている。

順位 / 国

1 / エジプト

2 / 日本

3 / アイスランド

4 / コロンビア

5 / ブータン

6 / ルワンダ

7 / ミャンマー

8 / セーシェル

9 / トルコ

10 / チリ

※出典:These were the 15 hottest destinations billionaires couldn't get enough of in 2019(businessinsider)

観光地として人気があるのは、エジプト、日本、アイスランドといった異国情緒溢れる国が多い。オリジナルトラベルいわく、「冒険心を刺激される土地で、休暇を満喫したい」という富裕層が増えているという。

11位以下もインド、イギリス、フランスなどで、人気の移住先は一つもランクインしていない。この結果は、富裕層が日常生活と休暇を完全に切り離して考えていることを表している。

■中国からは1.6万人が国外へ流出

富裕層が流入する国がある一方で、流出していく国もある。2019年に最も富裕層が流出した国は中国で、国内の富裕層の2%にあたる1万6,000人が国外に移住した。インドからは7,000人、ロシアからは5,500人、香港からは4,200人が流出している。

中国の富裕層の国外流出は今に始まったことではないが、近年は香港や国外に資本を移転させる動きが加速している。アメリカをはじめとする主要国との対立や、言論の自由の抑制、人権弾圧問題、コロナ起源疑惑と、情勢が不安定さを増していることが、富裕層の警戒心をあおっているのだ。

さらに、政府が発行するデジタル通貨「デジタル人民元」が本格的に導入された場合は、国内の資産が政府の監視下に置かれることが予想される。

「富裕層の動きは、その国の未来を予測する重要な手がかりとなる」と述べたのは、モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントの新興市場部門責任者兼チーフ・グローバル・ストラテジスト、ルチア・シャーマ氏だ。広範囲なネットワークを有する富裕層は国際情勢に敏感で、経済的・政治的混乱の兆しをいち早くキャッチし、資産をより安全な場所へと移す。同氏いわく、資産の移転だけでなく富裕層自身が国外へ流出した場合、その国は深刻な事態に見舞われる可能性があるという。

■未来の人気の移住先はニュージーランド?

ランキングはパンデミック以前のデータに基づいて作成されたものなので、2021年版における順位の変化に注目したい。アフラシア銀行は、今後10年間はオーストラリアとアメリカ、スイスが人気の移住先トップ3をキープし、ニュージーランドが順位を上げると予想している。

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株式投資でウォッチ必須の「指数」と「数字」6選

2022年1月23日 11:30 ZUU online

投資の世界では、さまざまな「指数」や「数字」が意思決定の指針として利用されている。しかし、特に投資を始めたばかりの人からは、「種類が多過ぎて、どれをチェックすればよいかわからない」という声も耳にする。

そこで今回は、投資する上で最低限押さえておくべき重要な指数と数字を紹介しよう。

■株式投資では経済動向の把握が必須

株価は、需要(買いたい株数)と供給(売りたい株数)のバランスで決まる。単純にいえば、需要が拡大すると株価が上がり、縮小すると下がるのだ。そのバランスに影響する要因は、企業の業績から景気動向、投資家動向、国内外情勢、類似銘柄との比較、配当に至るまで広範囲にわたる。これが「株価の動きは予測不可能」といわれる所以だ。

投資判断の際に利用されるのが、指数や数字だ。特に、経済・景気動向を示す指数・数字は株価に大きな影響を与えるため、常に把握しておく必要がある。

指数は基準となる時点を100として、異なる時点の数値(生産数や価格など)を比較することで、その数値の高低を相対的に表したものだ。指数には、単位が異なるものを比較しやすくなるというメリットがある。

■ウォッチ必須の指数・数字6選

株式に投資する際に日経平均やNYダウ、上海総合指数などの株価指数をチェックする人が多いが、他にも役立つ指数・数字はたくさんある。市場で重要視されている6つの指数と数字を見てみよう。

● 1.鉱工業指数

国内の鉱業と製造業における商品数・出荷数・在庫数・生産能力・稼働率を指数化したもの。生産活動や需要動向、原材料の動向などを把握できる。

日本では経済産業省が毎月発表しており、「総合指数」と品目指数を業種別にまとめた「業種指数」がある。基準年は5年ごとに改定される。

● 2.機械受注

機械メーカーが受注した設備投資用の機械の受注額を内閣府が集計したもので、6~9ヵ月後の景気先行指標として利用されている。景気予測の際に最も重視されるのは、月ごとの変動が比較的小さい民間需要(船舶・電力を除く)だ。

設備投資は増産に不可欠であるため、設備投資に積極的かつそこから利益を出すことができる企業は、「稼ぐ力がある企業」ということになる。

● 3.消費者物価指数(CPI)

全国の世帯が購入する商品やサービスの平均的な価格変動を数値化した統計指標で、総務省が毎月発表している。全商品を対象とする「総合指数」、生鮮食品以外の500品目を対象とする「生鮮食品を除く総合指数」がある。民間の生活水準を示す指標とされており、年金の改定や経済施策などにも利用されている。

● 4.小売売上高

小売・サービス業の月間売上高のサンプル調査に基づく景気関連の経済指標。「消費者が何にどのくらいお金を使っているのか」を把握できるため、個人消費動向の目安となる。

日本においては経済産業省による「商業動態統計調査」や、各小売協会・団体が発表している「販売統計」などが利用されている。

● 5.失業率

雇用情勢や景気動向を表す重要な指標で、総務省統計局が毎月発表している。失業率は景気が悪くなると上昇し、良くなると低下する傾向がある。

日本では、労働人口(15歳以上の就業者+完全失業者)に占める完全失業者の割合を指す。完全失業者の定義は「働く能力や意思があるが就業の機会がない者」で、求職者も含む。

● 6.実質GDP

国内で生産された商品・サービスの付加価値を表す国内総生産であるGDP(Gross Domestic Product)には、名目GDPと実質GDPがある。名目GDPは実際の市場価格に基づいて算出されるため、物価変動の影響を受ける。実質GDPは物価変動要因を除外し、基準年の価格水準を基準に算出される。特定の年に算出された、財の本当の価値を把握する際に役立つ。

その他、景気や経済を測る数値として「景気先行指数(CLI)」「雇用指数」「企業物価指数」「消費者動向指数(CTI)」「第3次産業(サービス業)活動指数」などが広く利用されている。

■世界1位の経済大国、アメリカの指数・数字にも着目を

国内だけではなく、海外の指数や数字にも注意が必要だ。特に、世界経済に多大なる影響を与えるアメリカの経済・景気動向を測る指数や数字が発表されると、株価や為替レートが大幅に変動することがある。

米連邦準備制度理事会(FRB)が決定する短期金利である金融政策金利は、投資家が最も注目している数字のひとつだ。また、金融政策方針を決定する際に金利の誘導目標となる「フェデラル・ファンド金利」や、ISM製造業景況指数(企業のサンプル調査を基に算出された景況感を示す指標)、米国雇用統計、貿易支出なども重要視されている。

アメリカのように個人消費がGDP(国内総生産)に占める割合が極めて高い国では、小売売上高が景気動向に大きな影響を与えることも覚えておこう。

■「情報の厳選」が重要!

たくさん種類があるからといって、すべての指数や数字を追う必要はない。投資における情報収集で重要なのは、自分にとって必要な情報を厳選することだ。経済・景気の流れを把握し、市場の動きを予測するためのツールとして、指数や数字を賢く投資に役立ててほしい。

オリックス銀行

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cat_oa-zuuonline_issue_58374b5136a7 oa-zuuonline_0_d5f2f3f84ba6_止まらないアメリカのインフレ、世界経済にどう影響する? d5f2f3f84ba6 d5f2f3f84ba6 止まらないアメリカのインフレ、世界経済にどう影響する? oa-zuuonline

止まらないアメリカのインフレ、世界経済にどう影響する?

2022年1月22日 17:30 ZUU online

コロナ禍から景気が急回復しているアメリカで、インフレが加速している。これまで「インフレは一過性のもの」との見解を重ねてきた米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長がインフレの継続を示唆した今、世界経済への影響が懸念されている。

■「良いインフレ」と「悪いインフレ」

インフレーション(Inflation)の略であるインフレとは、物価が一定期間継続的に上昇する状況を指す。

インフレは大きく分けて3種類ある。需要が生産能力を大幅に上回った時に起こる「デマンド・プル・インフレ」、生産コストの上昇により生じる「コスト・プッシュ・インフレ」、現在のインフレ率が継続するという適応的期待に起因する「ビルト・イン・インフレ」だ。

好景気で需要が拡大した際に起こるデマンド・プル・インフレは、賃金が上昇し消費や雇用が活発になるため「良いインフレ」とされている。また、インフレによって通貨の価値が下がるため、海外からの観光客や輸出が増加するといった経済効果も期待できる。

これに対してコスト・プッシュ・インフレは「供給ショックインフレ」とも呼ばれ、輸入産業や消費者の生活の向かい風となるため、「悪いインフレ」とされている。コスト・プッシュ・インフレの典型例は1970年代の石油ショックで、その、インフレと不況が同時進行する「スタグフレーション」を引き起こした。 

■なぜアメリカでインフレが起きているのか?

「消費者物価指数(Consumer Price Index、以下CPI)」という統計指標がある。各国が、物価の動きを把握するために毎月公開しているデータだ。

アメリカの10月のCPIは前年同月比で6.2%上昇し、1990年以来最大の伸び率を記録した。特に生活必需品の伸び率が高く、食品は前月比5.3%、ガソリンは6.1%、燃料油は12.3%と大幅に値上がりしている。FRBのインフレ率の目標である2%を、はるかに上回る数字だ。

アメリカのインフレを引き起こしている要因は複数ある。「サプライチェーンのボトルネック(供給網の制約)の悪化」「需要の急激な拡大」「世界的エネルギー価格の上昇」などだ。

コロナ禍で生産の停止や縮小、輸送遅延、人手不足による物流の停滞が起こったが、経済活動が再開したことで需要が急拡大した。需要過多は、インフレを引き起こす。

これに拍車をかけているのが、世界的なエネルギー価格の高騰だ。原料から輸送までサプライチェーン全体のコストを押し上げ、それが消費者物価に転嫁されているのだ。

つまり、現在アメリカで消費者の生活を圧迫しているインフレはコスト・プッシュ・インフレであり、「悪いインフレ」といえる。デマンド・プル・インフレの要素も内包しているが、極端な物資不足によって生じる物価の異常な高騰は、経済に大きなダメージを与える。

アメリカの景気回復が、大規模なコロナ景気刺激策に支えられている点も指摘されている。金融緩和や給付金を含む「巨額のバラマキ」が、ドルの価値を低下させているというのだ。

■世界経済への影響は?

アメリカのインフレは、すでに世界の経済や金融市場に影響を及ぼしている。

インフレ局面では、通貨の価値が下がる。中央銀行は物価を安定させて通貨の価値を維持するために、政策金利を引き上げる。金利が上がると消費や投資が低迷し、何とかして商品やサービスを売りたい企業間の価格競争を誘発する。すると物価が下がり、インフレが収束に向かう。

アメリカのCPIの伸びが加速しているということは、インフレが予想よりも長期にわたって継続する可能性がある。その結果、利上げ開始時期が前倒しになる、あるいは債券購入プログラムの縮小(テーパリング)ペースが加速するシナリオも考えられる。実際、パウエル議長は2021年11月30日、インフレ抑制策として債券購入プログラムのテーパリング(段階的縮小)の加速を検討する意向を表明した。

アメリカの金利動向は、世界経済から資産価格まで広範囲に影響を与える。FRBがテーパリングの加速を示唆したことにより、市場では利上げ前倒しの観測が一気に強まった。S&P500やナスダック総合指数、ダウ工業株30種平均が軒並み低下。ニューヨーク原油先物相場は8月下旬以来初めて1バレル65ドル(約7,330円)を割り込み、米・英・独の10年債券利回りが落ち込むなど、金融市場が大きく動揺した。

■デフレが続く日本でも物価上昇の兆し?

インフレに対して、物価が下がり続ける状況を「デフレ(デフレーション、Deflation)」と呼ぶ。アメリカをはじめとする先進国でインフレが進んでいるにも関わらず、日本では30年以上にわたってデフレが続いている。この特殊な状況は、コロナ禍でもさほど変化が見られない。

総務省が発表した2021年10月の総合CPIは前年同月比0.1 %、生鮮食品およびエネルギーを除く総合は0.7%と、アメリカと比べ物にならないぐらい低い。

2020年8月にCPI基準が改定され、物価指数が下方修正されたことも要因のひとつだが、根底には「賃金が上昇しないため物価を上げられず、コストを転嫁できない。物価を上げられないため、賃金を上げられない」という負のループに陥っている現状がある。

バブル崩壊以降、消費者と企業に「安値思考」が根付いていることも足かせとなっている。インフレ国の消費者は価格が上がっても必要であればお金を出すが、日本ではそうはいかない。企業が値上げに踏み切るとたちまち反発を買い、収益の悪化を招くリスクが高いからだ。

このような慢性的デフレが日本の経済成長を妨げていることが指摘される中、水面下では物価上昇の兆しが見えるとの見方もある。

■加速するインフレは不安定な経済回復の象徴?

「靴に石ころが入ったまま歩いているようなものだ」。パンデミックからのおぼつかない経済回復を、IMFのゲオルギエワ専務理事はこう表現した。エコノミストの予想を裏切って加速し続けるアメリカのインフレは、不安定な経済回復の象徴といえるかもしれない。

オリックス銀行

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cat_oa-zuuonline_issue_58374b5136a7 oa-zuuonline_0_73e6c3c55612_コロナ禍でも新規上場件数は増加! その理由とは 73e6c3c55612 73e6c3c55612 コロナ禍でも新規上場件数は増加! その理由とは oa-zuuonline

コロナ禍でも新規上場件数は増加! その理由とは

2022年1月22日 11:30 ZUU online

「コロナ禍」と聞くと、ほとんどの人が「経済の低迷」を連想するのではないだろうか。しかし、2021年は株式の上場が活発に行われ、リーマンショック前の2006年以来の上場企業数になる見込みだという。なぜ、今このような「ねじれ」が起きているのだろうか?

■日本における新規上場企業数の推移

まず、日本における新規上場企業数の推移を紹介する。2008年に起きたリーマンショックの前までさかのぼり、2006年以降の数字を見てみよう。

<日本における新規上場企業数の推移>

年 / 新規上場企業数

2006年 / 188社

2007年 / 121社

2008年 / 49社

2009年 / 19社

2010年 / 22社

2011年 / 37社

2012年 / 48社

2013年 / 58社

2014年 / 80社

2015年 / 98社

2016年 / 86社

2017年 / 96社

2018年 / 98社

2019年 / 94社

2020年 / 102社

2021年 / 137社(見込み)

※出典:日本取引所グループ

リーマンショックによって日本における新規上場企業数は一旦大きく減ったが、その後は徐々に回復していることがわかる。2020年には100件を超え、東京証券取引所によれば2021年は137件となる見込みだ。

コロナ禍で経済が混乱する中、なぜこのような状況になっているのだろうか。

■マザーズが牽引する新規上場企業数

2021年に関しては、特殊な要因が新規上場企業数を押し上げたといえる。2020年に上場を予定していた企業が上場を延期し、2021年に上場したケースがある。加えて、「東証マザーズ」における2021年の新規上場企業数が「過去最高」となる見通しだ。

2021年の137件(見込み)のうち、94件(見込み)が東証マザーズにおける新規上場企業数だ。

東証マザーズは東京証券取引所が運営する「新興企業向けの株式市場」で、ベンチャー企業やスタートアップが上場する際の受け皿となっている。東証一部や東証二部と異なり、債務超過であっても諸条件をクリアすれば上場が可能だ。

では、東証マザーズにおいて、どのような企業の新規上場が多かったのか見ていこう。

■AI関連企業やDX関連企業の新規上場が目立つ

2021年の東証マザーズにおける新規上場で目立った業種は、「人工知能(AI)」や「デジタルトランスフォーメーション(DX)」だ。

先端技術であるAIや日本全体で進むDXは、市場がさらに拡大すると予想されている。将来有望な市場で早期に事業を拡大しようと、今日も多くのベンチャー企業やスタートアップがしのぎを削っている。

その流れでAI関連企業やDX関連企業の新規上場が相次ぎ、東証マザーズでの新規上場企業数が過去最高を更新する見込みとなった。

■東証マザーズで新規上場したAI企業やDX企業は?

2021年に東証マザーズで新規上場した企業を紹介しよう。

2021年9月に上場した『レナサイエンス』は、AIを医療に活用しようと取り組んでいる企業だ。同社は上場に際し、「新しい医療を創造したいとの企業理念のもと、社会的にも重要な医療の課題を解決すべく取り組んでまいります」とコメントしている。

DX関連では、2014年設立の『CINC』が10月に東証マザーズに上場している。データマーケティングなどに強みがある企業で、顧客企業のDXを強力に後押ししている。

■2022年の新規上場企業数はどうなる?

ここまで、2021年における新規上場の傾向について解説してきた。東証マザーズの上場企業数が多かったことが全体を底上げしたことや、さらなる市場拡大が期待されるAIやDXの関連企業の上場が多かったことがわかった。

2022年においては、コロナの終息で経済が上向くかもポイントだろう。そうすれば、テクノロジー関連以外の業種でも新規上場が増えると考えられるため、2006年を超える水準となる可能性も十分ある。

新規上場した企業や今後新規上場を予定している企業は、日本取引所グループの公式サイトで確認できる。興味がある人は、定期的にチェックするとよいだろう。

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D2CからP2Cへ。新時代を生き残る青汁王子流「サバイバルスキル」

2022年1月22日 10:00 ZUU online

本記事は、三崎優太の著書『時を稼ぐ男 新時代の時間とお金の法則』(KADOKAWA)の中から一部を抜粋・編集しています

■「目先の利益を追うな。最後に勝つことが大事」

私はこれまで、目先のお金を追いかけすぎるあまり失敗してしまう人たちを何度も見てきました。成功したいのであれば、まずは目先のお金を追わないように心がけることです。

「仕事」という枠組みの中では、相手に対して何かをした見返りとして、「対価を得るのが当たり前」という感覚が生まれてくるのは十分に理解できます。

しかし、ここで必要以上に焦ってしまうと、結果的に“大魚を逸する”ことになりかねません。

実際、取引先の中には、対価を請求すべきかどうかの判断がつきにくいような仕事を頼んでくるところもあるでしょう。しかし、そうした些細な仕事に対して、いちいち細かい請求をしていると、相手からは「ずいぶんせせこましいな」という印象を持たれ、あまりよく思われません。ここはじっと我慢をして、小さな仕事であればあえて無償で労力を提供し、恩を売るくらいの気持ちで堂々と構えていてください。

普段から関係を密にしておけば、いつか大きな仕事を依頼されるチャンスは必ず訪れます。そのタイミングがやってきたときに、シビアな金銭交渉をするのが正しいやり方です。

それまでに何度も融通を利かせていれば、大胆な要求であっても相手は簡単には断れないでしょう。こうした節目の際に「いつも無理なお願いを聞いてあげているじゃないですか」という態度を正々堂々と見せればいいのです。

お金に対する嗅覚がないと、こうした戦略はなかなか取れません。事実、目先の小さなお金にばかり気を取られてしまう人が多いのです。

私がこの手のタイプの人と仕事をするときには、細かい仕事に関しても、その都度、ポンポンとお金を支払うようにしています。その代わり、大きな仕事を頼む際には「いつもお支払いしていますよね」という強気の態度でシビアな交渉をするのです。

ビジネスといえども、所詮は人の行いに過ぎません。

「いつも、よくやってくれているよな」

こう思ってもらえれば、自分にとって有利な条件を引き出しやすくなるでしょう。

ビジネスで成功するコツのひとつは、普段から相手のことを考えて働き、いざというときに相手に「イエス」と言ってもらえる環境を整えることなのです。

■これからのビジネスの狙い目とは

私が今、注目しているビジネススタイルにP2C(Person to Consumer)があります。直販という意味では、これまではD2Cがもてはやされていましたが、おそらくこれからはP2Cの時代がやってくるでしょう。

D2CとP2Cとの大きな違いは、売り手が企業なのか、個人なのかという点です。企業が売り手のD2Cに対し、P2Cの売り手は個人となります。

これまでは、YouTubeやインスタグラムなどで活躍するインフルエンサーに企業が案件を依頼し、商品やサービスを売るというD2Cのスタイルが主流でした。

しかしこれからは、インフルエンサー自身が自分の商品やサービスを直接売るのが主流になっていくはずです。実際、すでにその流れは定着しつつあり、朝倉未来さんやヒカルさんといったインフルエンサーが自分のアパレルを立ち上げて、オリジナル商品を売り始めています。

これまでの物販ビジネスでは、何かを売ろうと思うと、企業は膨大な広告費を覚悟しなくてはなりませんでした。ところがP2Cの場合、広告費がかからないので高い利益率を得られます。

広告費を一切かけずに、自分たちの発信力や影響力だけに頼ってビジネスができるのですから、これは実に画期的なことだと言っていいでしょう。これにより、起業のハードルはかなり下がりました。

ただし、いくらハードルが下がったと言っても、P2Cを実際に行っているインフルエンサーたちには、まだまだビジネスについて死角が多いようです。

例えば、独自ブランドを立ち上げて商品を売るには、ビジネスモデルを構築し、組織を作る必要があります。この点を疎(おろそ)かにすると、長期的に成果を上げるのは難しいでしょう。

現時点では、インフルエンサーと、実務作業ができる組織がタッグを組んでビジネスを展開していくのが理想だと思います。

従来のメディアの世界では、スポンサーである企業の力が強く、そこの広告に出ているタレントなどはスポンサーの顔色を窺っているという構図がありました。

ところがこれからはこの構図にとらわれる必要がなくなります。インフルエンサー自身が広告塔となり、商品やサービスを売ることが可能になるので、極端な話をすればスポンサーがいらなくなるのです。

このビジネススタイルは、今後、革命的な力を発揮し、世界中を席巻していくでしょう。実際に海外では、著名人が自分のブランド商品を売り、莫大な富を築き始めています。それほどのインパクトを秘めているのです。

これまでは、大半の人たちが「人気者になりたい」「自分のステイタスを上げたい」という動機からSNSによる発信力を高めることに力を入れてきました。

しかし、これからは「発信力」の意味合いや価値が180度変わります。

今後「発信力」は大きな資産になるでしょう。高い発信力があれば、誰でも起業できるようになるのです。

SNSの双方向性により、インフルエンサーと直接やり取りできるようになった今、ファンに対する広告効果は格段に高まっています。そういう要素も含め、インフルエンサーによるP2Cには明るい展望しか見えてきません。新たな可能性が万人に開かれる時代がやってきたのです。

あなたもぜひ、インフルエンサーの1人となり、自分に合ったビジネスを始めてみてください。

このチャンスを多くの人が活かせるように願っています。

三崎優太(みさき・ゆうた)

1989年生まれ。北海道出身。実業家、起業家。高校を二度退学後、パソコン1台で起業し、18歳で株式会社メディアハーツ(現・ファビウス株式会社)を設立。2017年に「すっきりフルーツ青汁」が累計1億3000万個の大ヒット商品となり、年商130億円を達成。「青汁王子」の異名で注目を浴びる。2019年に開始した「青汁劇場」はフォロワー130万人を集め、大きな話題を呼んだ。SNSのフォロワー数は、YouTube登録者数45万人、インスタグラムのフォロワー55万人、ツイッターのフォロワー130万人で累計230万人に支持されている。現在は投資家として10社以上に出資を行い、年間総額300億円の売上を誇る。著書に『過去は変えられる』(扶桑社)がある。

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貿易統計 2021年12月 ―― 10〜12月期の外需寄与度は前期比0.4%程度のプラスに

2022年1月21日 19:30 ZUU online

この記事は2022年1月20日に「ニッセイ基礎研究所」で公開された「貿易統計21年12月10〜12月期の外需寄与度は前期比0.4%程度のプラスに」を一部編集し、転載したものです。

原油高の影響で貿易赤字が継続

財務省が1月20日に公表した貿易統計によると、21年12月の貿易収支は▲5,824億円の赤字となったが、事前の市場予想(QUICK集計:▲7,840億円、当社予想は▲6,749億円)を上回る結果となった。輸出は前年比17.5%(11月:同20.5%)の高い伸びとなったが、原油高の影響などから輸入が前年比41.1%(11月:同43.8%)と輸出の伸びを大きく上回ったため、貿易収支は前年に比べ▲12,907億円の悪化となった。半導体不足などの影響で21年夏場に大きく落ち込んだ自動車輸出は、供給制約の緩和を受けて11月に前年比4.1%と3ヵ月ぶりの増加となった後、12月は同17.5%と伸びを高めた。

輸出の内訳を数量、価格に分けてみると、輸出数量が前年比2.0%(11月:同4.7%)、輸出価格が前年比15.2%(11月:同15.1%)、輸入の内訳は、輸入数量が前年比1.0%(11月:同6.1%)、輸入価格が前年比39.7%(11月:同35.6%)であった。

季節調整済の貿易収支は▲4,353億円と8ヵ月連続の赤字となったが、11月の▲4,739億円からは赤字幅が若干縮小した。輸出(前月比▲0.2%)、輸入(同▲0.7%)ともに小幅な減少となった。

12月の通関(入着)ベースの原油価格は1バレル=82.4ドル(当研究所による試算値)となり、11月の82.2ドルからほぼ横ばいだった。一時70ドル台まで下落していた原油価格(ドバイ)は、再び80ドル台まで上昇している。通関ベースの原油価格は22年1月にはいったん70ドル台まで低下するが、2月以降は80ドル台に上昇することが見込まれる。輸入価格の高止まりを主因として、貿易収支(季節調整値)は当面赤字が続く可能性が高い。

国内の自動車生産も回復へ

2021年12月の輸出数量指数を地域別に見ると、米国向けが前年比6.8%(11月:同▲2.9%)、EU向けが前年比3.5%(11月:同10.9%)、アジア向けが前年比▲0.6%(11月:同5.5%)、うち中国向けが前年比▲5.6%(11月:同▲2.1%)となった。

2021年10〜12月期の地域別輸出数量指数を季節調整値(当研究所による試算値)でみると、米国向けが前期比▲1.5%(7〜9月期:同▲9.2%)、EU向けが前期比0.8%(7〜9月期:同5.9%)、アジア向けが前期比▲4.3%(7〜9月期:同▲3.3%)、うち中国向けが前期比▲5.5%(7〜9月期:同▲4.7%)、全体では前期比▲0.6%(7〜9月期:同▲2.4%)となった。

EU向けは堅調を維持しているが、米国向け、アジア向けは弱い動きとなっている。ただし、米国向けは自動車輸出の回復を主因に、10月から3カ月連続で上昇しており、基調としてはもち直している。

自動車輸出(対世界)を台数ベースでみると、前年比2.2%(11月:同▲8.5%)と5ヵ月ぶりの上昇となり、季節調整値(当研究所による試算値)では、21年10月が同9.6%、11月が同35.7%と急回復した後、12月は同5.5%と伸びが鈍化した。

自動車輸出の動向を踏まえれば、10、11月と急回復した国内の自動車生産は12月には増産ペースが鈍化する可能性が高いだろう。

10〜12月期の外需寄与度は前期比0.4%程度のプラスに

12月までの貿易統計と11月までの国際収支統計の結果を踏まえて、21年10〜12月期の実質GDPベースの財貨・サービスの輸出入を試算すると、輸出が前期比1%台前半の増加、輸入が前期比▲0%台後半の減少となった。この結果、10〜12月期の外需寄与度は前期比0.4%(7〜9月期:同0.0%)のプラスとなることが予想される。

当研究所では、鉱工業生産、建築着工統計等の結果を受けて、1/31のweeklyエコノミストレターで21年10〜12月期の実質GDP成長率の予測を公表する予定である。現時点では、外需が成長率を押し上げる中、緊急事態宣言の解除を受けた民間消費の高い伸びを主因として国内需要が大幅に増加することから、前期比年率8%台の高成長を予想している。


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斎藤 太郎 (さいとう たろう)

ニッセイ基礎研究所 経済研究部 経済調査部長

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