体幹を使ってキープする舟のポーズ(ナヴァーサナ)。実はこのポーズ、一気に完成形までもっていくと、効かせたい部分に効かせられず、さらには背中と腿がガチガチになってしまうことも。分解して少しずつ完成形を目指すのが、効かせたい部分に効かせるコツです。人気ヨガティーチャーの柳本和也先生に教えてもらいました。
効かせたいお腹まわりに効かせるために意識したいこと
1.真っすぐな背中を楽にキープ
船のポーズで一気に完成形を目指すと、背中が丸まりやすく、背骨まわりが緊張して上半身全体を力ませてしまいます。坐骨を立て、背筋を伸ばして座り、呼吸が通る心地よい姿勢を体にインプットさせることで、キープがラクに。
HOW TO
両膝を曲げて体育座りになり、坐骨を立てて背筋を伸ばす。両手で膝を抱え、膝を体に引き寄せながら5呼吸キープ。
POINT
骨盤が後ろに倒れないように気をつけ、頭頂~お尻を一直線のラインにキープ。膝は、骨盤が後傾しないギリギリのところまで引き寄せて。
これはNG
背中が丸まると首や肩も力む。きつい人は背中を伸ばせる位置まで、膝を体から離して。
きつい人は手をついてもOK
膝を閉じると背中が丸まる人は膝を腰幅に開き、両手を後ろについて背筋を伸ばそう。
2.下半身の力みをとってバランスキープ
上半身が安定したら、下半身の力みをとるワークにトライ。片脚ずつ、ゆっくり上げて脚の重さを軽減すると太腿で踏ん張らずにバランスを保てるように。始めは床と平行になる高さまで上げ、慣れたら足先を伸ばして。
HOW TO
体育座りで両手を体の前へ伸ばす。ゆっくり息を吐き、吸う息とともに左脚を、床から少しずつ上げていく。右脚も同様に。
PONT
背中が丸まらないように背筋を真っすぐに。バランスがとりにくい人は、体育座りの姿勢でかかとを体から離して脚を上げると安定しやすい。
これもOK
両手を天井方向にできるだけ高く上げ、その伸びの力を借りながら片脚ずつ上げて。
これはNG
いきなり両脚を上げると背中が丸まりやすい。背中を伸ばし、焦らず、ゆっくり練習して。
教えてくれたのは...柳本和也先生
バリでヨガと出会い、日本のアシュタンガヨガの第一人者ケン・ハラクマ氏に師事。ヨガ指導のほか、イベントやワークショップへの参加、国内外でのリトリート開催など幅広く活躍中。神奈川・辻堂でudaya yoga studioを主宰。
モデルを務めたのは...池田莉子さん
モデル・ヨガインストラクター。新体操の選手として活躍後、ヨガを学ぶ。現在、モデルとして雑誌や広告、CM、ファッションショーなどに出演するとともに、ヨガ講師としても、ヨガの魅力を広く、楽しく伝えている。
photos by Nobuhiro Miyosh(RELATION)
hair&make-up by Rika Imazek(P-cott)
text by Minako Noguchi
yoga Journal日本版Vol.55掲載