ホロスコープで読み解く「牡牛・獅子・蠍・水瓶」座の本質とは?【ジョニー楓の星読みガイド♯5】
第5回目は、4つのエレメント×3区分で12パターンに分かれる「12星座」の性質を解説します。より深く星座の性質を理解することで、自分やパートナー、友人など身近な人の本質が見えてくるかも?!4つのエレメントと3区分がわからなくなったら、第1回目と3回目を振り返りながら、読んでくださいね。
―――このコーナーでは、雑誌やwebで大人気の占星術師ジョニー楓さんに、日常に役立つ西洋占星術の知識を教えていただきます。よろしくお願いします!
ジョニー楓さん(以下、J):しつこいようだけど、4つのエレメントと3区分について、しっかり復習してきましたか? 今回はその2つの面から星座の本質をより深掘りしていきましょう。前回の「活動宮」に続いて、今回は「不動宮」(牡牛座・獅子座・蠍座・水瓶座)を見ていきましょう。
上の図(モダリティの輪)を見ながら読んでみるとわかりやすいかもです。図を見てもわかる通り「活動宮」の次は必ず「不動宮」がやってきます。つまりまだ形になっていないものを維持していくために不動宮で固めていくって訳です。ですから常に自分の価値観や目的がハッキリしていて、さらにそのスタイルや事柄を数年、数十年と飽きることなく、続けて行く事ができます。他からの影響を受けにくいことから、融通が利かないとか、頑固とか、時にはそう思われることもあるかもしれません。良い悪い別として一旦決まったスタンスが壊れにくいのが不動宮の特徴です。
では、この「不動宮」に当てはまる4つの星座を4エレメントごとに掘り下げていきますね。
牡牛座(地×不動宮/4月20日~5月20日)は?
J:まずは地の不動宮である牡牛座からいきます。牡羊座→牡牛座、獅子座→乙女座のように火のエレメントの次には必ず地のエレメントがやってきます。つまり精神や情熱など、まだ形のない物を具体化していく訳です。牡羊座で燃え上がった衝動や方向性の中から、自分にフィットした物を選別し、その感覚を具体的にしていきます。選別は常に五感が計りとなります。つまり自分が好きか嫌いか、食べたいか食べたくないかそんなことが基準になる訳です。
さらに上述の通り不動宮ほぼスタイルを変えません。したがってマイペース、あるいは気が利かないみたいな評価をされることもあるかもしれません。流行に左右されにくく、常にブレない在り方は個人的には素敵だと思います。特に料理や音楽など五感をフルに使い、なお且つそれを貫けるシーンで活躍している牡牛座をよく見かけます。ただ、それも対外的な面を気にする、あるいは「いいね」を集めるみたいな事ではなく、自分の好きな事をナチュラルにただやっているだけみたいな気がします。
―――ポリシーや価値観がしっかりしているとも言えますが、ちょっとわがままな感じにも取れますね笑。
J:協調性や暗黙の了解を常に促されるアーバンなシーンでは、浮くことも多く、見ている側もハラハラすることがあるかもしれませんね。個人的には、そう言う流されない感じを見習いとも思いますが。自分ミーハーなんで笑。
獅子座(火×不動宮/7月23日~8月22日)は?
J:では次、火の不動宮である獅子座いってみましょうか。興奮とか衝動とかまだ形になっていない牡羊座の火に比べると、獅子座は蟹座の共感を体験した後の火なので、今度はわかりやすい形でアガる感動やロマンを求めます。たぶん大衆、あるいは「ありがちな人生」に対して「染まりたくない」「埋もれたくない」、といった感じの衝動が生き方の理由の一つになっている気がします。
例えば、生まれ育った町を飛び出しスターを目指すとか、みたいな感じです。さらにその情熱や興奮に対して不動的になる訳ですから、同じ興奮や感動を100回繰り返しても飽きないということになります。例えば、同じ音楽や映画でいつでもアガれるみたいなことも獅子座的衝動と言えるでしょう。また、恋も生き方も常にロマンチックな展開を求めがちです。つまり人生は打ち出していくことの方が大事だと捉えている訳です。従って自分の話が必然的に多くなってしまうのも仕方ないということになります。しかし幾つになっても衰えることのない、その在り方や魅力は、興奮や感動あるいは自信を頑固に継続させているからともいえます。「生涯主役」みたいな感じがします。
―――獅子座は、リーダーっていうイメージがあったんですが。
J:そういう資質はあるかもしれないけど、「今から私が歌うから聞いてね」っていうスタンスをどんなシーンにも持ち込んでくる感じがします。
―――良くも悪くも明るさを失わない少女とか、ガキ大将みたいな感じですね笑。
蠍座(水×不動宮/10月24日~11月22日)
次は、蠍座にいきましょう。水の不動宮ということなので一旦作りあがった感情とか気持ちをいつまでも継続するということになります。見方によっては「頑固」とも取れますが、どちらかと言えば対象に対しより深まっていくようなイメージです。例えば、人間関係と言った場合、まずは天秤座が来ますが、風の活動宮なので、深めるというよりも広げるという方へ意識向きます。そしてその広がった人間関係の中から特定の関わりを選び深めていくステージが蠍座ということになります。
―――それは、執着するとは違うんですか?
J:執着というか、“気持ちが変わらない”という意味に近いと思います。水の星座は、違う色と色を同じ器に入れたら一つの色になってしまうって説明したと思うけど、徐々に混ざり合って最後には同化していくので、気持ちや関係性をずっと維持できるということになります。恋も生き方も時間をかけて関係性を深めていくようなイメージです。ただ、危険なのは一旦固まってしまった心はそう簡単には変えられません。
だから途中で相手の心が変わってしまったなんてことは受け入れらなくなります。諦めなかったり、認めなかったり、それが相手の意に沿わない一方的なものなら、「しつこい」とかそんな印象になってしまうこともあるでしょう。水の星座特有の常に対象と同じ気持ちでいたい。しかも不動宮だからその気持ちは深まる一方って感じかな。
―――恋愛も一途な人が多そうですね。美川健一の「さそり座の女」の歌詞を思い出しました。「あなたは遊びのつもりでも、地獄の果てまでついていく」笑。
J:蠍座の「一途さ」や「後戻りの効かなさ」を表しているのかもしれませんね、改めて聴くと怖い歌詞ですけど笑。例えば、好きな相手に徐々に似ていく人とかいるじゃないですか? ファッションから最後には雰囲気や表情まで。恋愛に限らずそう言う対象に寄せていく生き方とか愛し方が蠍座的な世界観なんだと思います。
水瓶座(風×不動宮/1月20日~2月18日)
J:そして、最後風の不動宮の水瓶座行ってみましょうか?風のサインということなので一見爽やかなイメージを持つ人も多いかもしれません。実際に昔の占星術はそう表現されていることも少なくないです。確かにお金や感情には固執しない面がありますから他の不動宮と比べればそう見えるかもしれません。しかし思想面には異常なほどのこだわりをもっています。その思想や理念が現実と沿わない場合、迷わず間違っているのは現実ということになります。例えば、古い習慣や規則が納得のいかないものならば従うことはまずない気がします。また山羊座の次に来るのが水瓶座なのでメインカルチャーからさらに進んだ考え、あるいはそこに沿わない考え方が広がっていくということになります。つまり現実からさらに理想的な方へ生き方が広がっていく訳です。
時には結婚の制度にすら自由を奪う足枷のように感じ友愛を貫くかもしれません。また、男性がお化粧をする、あるいは女性がスキンヘッドになるなどそれまでの男女の在り方に囚われないオシャレも水瓶座的と言えます。ジョン・レノン(天秤座)と、オノ・ヨーコ(水瓶座)のような理想を貫いた新しい男女の在り方などすごく水瓶座的な世界観な気がします。その思想が行き過ぎて社会に当てはまらなくなることもあるかもしれませんが、古い在り方を壊し新しい生き方を試みることに異常なほどこだわるのが、風の不動宮ということになります。
―――なるほど〜。風のエレメントは横に広がりがあって柔軟で軽やかなイメージがあったけど、風の不動宮だと、こういう頑固さも出てくるんですね。
J:そうなんです。4つのエレメントだけではわからない性質が見えてきますよね。自分や身近な人に当てはめてみてください。各星座の本質を知ることで、自分自身や相手への理解が深まることやコミュニケーションなどで活かせることがあるかもです。次の回では「柔軟宮」に該当する双子座、乙女座、射手座、魚座を見ていきましょう。
教えてくれたのは…ジョニー楓さん
西洋占星術師。雑誌やwebで連載を持ちながら、コスメキッチンの店頭やファッションイベントなどで個人鑑定も行うなど幅広く活躍中する、ファッション大好き占い師。ホロスコープだけでなく、タロットカードやダイスなど使い分けながら複合的に占いを行う。実はリフレクソロジーが得意。