約50作品が放送され、人気作も多数生まれ豊作となった2018年秋アニメ。好きな作品は人それぞれで、自分以外のアニメ好きの語りを聞くのもアニメの面白い楽しみ方の1つ。
そんな中、「アイドルにはアニメ好きが多い!」ということで、アニメ好きアイドルたちに、アニメについて思う存分語ってもらうことに。
大好きなアニメ話にテンションが上がって素が出てしまったり、意外な一面を見せてくれたり…そんな“アイドル×アニメ”インタビュー。今回は、“虹のコンキスタドール”随一のアニオタで知られる鶴見萌が登場。
アニメにハマったきっかけから、2018年秋アニメ、2019年冬アニメの注目タイトル、今後の目標などをたっぷり語ってくれた。
厳しい家でこっそりアニメを楽しんでいた子供萌ちゃん
――まず、鶴見さんがアニメにハマりだしたきっかけから教えてください。
私の家ってテレビに結構厳しくて、あまり自由に見させてらえる家じゃなかったんですよ。日曜の朝とかに特撮や「プリキュア」がやってるじゃないですか。それをお母さんたちが寝ぼけているうちに「見ていい?」って聞いて(笑)、「…う~ん、いいよ…」って言われたら見る、みたいな。
あとは両親が出かけている時に隠れてコソコソ見る感じで、そんなにアニメをずっと見てるわけではなかったんですよね。小っちゃい頃は多分、そういう“隠れて見る”っていうのが楽しかったんだと思います。
――見ていたのは普通に子供向けアニメだったんですか?
そうです。「ぴちぴちピッチ」(2003年、テレビ東京系)とか、「こどもの城」(東京・青山)にも友達と見に行ってましたね。最初はそういう感じで普通に子供アニメや女の子アニメを見ていて、中学になって、ネットを使えるようになってからだんだんのめり込んでいった感じです。
あ、でも、「エヴァ」(「新世紀エヴァンゲリオン」1995年、テレビ東京系)を知ったのが、小6の時か。男の子が「ATフィールド!」とか言って遊んでて、「何それー?」って、教えてもらって見てみたらハマりました(笑)。多分、その辺が深夜アニメの入口かな? 中学の時は「銀魂」(2006年、テレビ東京系)が人気だったから私も見始めて、でも、リアルタイムで見ていたわけじゃなく、気になるアニメを後で見るっていう感じだったんですよね。
その頃一番ハマったのが「ギルティクラウン」(2011年、フジテレビ系)なんですけど、それもリアルタイムのちょっと後くらいに見ていたし。
――どっぷりハマり出したのはその後くらい?
高校に入ってからですね。クラスの友達にアニメ好きが多くて、それからアニメイトにグッズを買いに行ったり、イベントやコラボカフェに行くようになったり。「今日の何時はこれが放送するから!」って、リアルタイムで見るようになったのもその頃で、もうそこからどっぷりオタクな女子に(笑)。
――今は家に帰ったら即テレビをつけて、という感じですか?
家が厳しいのは今でも変わりなくて、家族が寝静まってから録画したのを静かに見たり、iPadで見たり。両親がテレビが点いてることを嫌うんですよね。今でも隠れて見るのが好きだからいいんです(笑)。
――今の時代、テレビがダメってなかなか珍しいですよね。うちはつけっぱですよ。
メンバーもそうなんですよ。ホテルに泊まった時なんか、部屋に入ってまずテレビをつけるんですよ。最初、それにすごいびっくりして。
もうずっとテレビが点いていて、私はそういう習慣がないからついてるとテレビの前に座ってずっと見ちゃうんですけど、みんなは気にしないで荷物を片付けたり、次の支度をしたりして。私はテレビが気になっちゃって、何にもできないです。そういう時、うちの家って違うんだなあって思いますね。
supercellきっかけで「ギルティクラウン」に
――先ほどタイトルが出ましたが、最初にどハマりしたのが「ギルティクラウン」ということで。どういうところに惹かれたんですか?
ボカロにハマったのと関係していて、友達にガゼルさんの「『メルト』を歌ってみた」を教えてもらったのがきっかけです。そのガゼルさんが後々supercellのゲストボーカルになって、そこからsupercell、ryoさんも好きになって。
「ギルティクラウン」はその人たちが主題歌を歌っていると知って見始めたんです。supercellがオープニングで、ryoさんが新しく作ったEGOISTがエンディングで。どちらもとても好きな曲です。
――音楽から入って、物語はどうでしたか?
(桜満)集くんの、すごくチョロいのが(笑)。チョロくて、すぐ落ちて。でもチョロく落ちたくせに、すごく貫くじゃないですか。何をもってそんなに愛を貫けるんだろうっていう不思議さにすごく惹かれたんですよね。コロっと落ちたわりに、最後までずっと好きでい続けたっていう、そういうボーイ・ミーツ・ガールがものすごく心に刺さったんです。
――あれは後半、ずいぶんハードな展開になりましたね。
友達の間でも賛否両論でしたけど、私はすごく良いなって思いながら見てました。
――事前アンケートでお答えいただいたもう1つのハマり作品が「PSYCHO-PASS」(2012年、フジテレビ系)。これ、本広総監督は硬派な男向け作品として作ったと言いますけどね。
ええー。完全に女子ものですよ、「PSYCHO-PASS」は。内容はハードですけど、やっぱり格好良い男性がたくさん出てくるから、女子は絶対惹かれると思います。お台場にノイタミナショップがあって、そこでコラボカフェ、先行上映会をやっていたのでよく行っていたんですが、女子の方が多かったです。
「PSYCHO-PASS」も音楽からの流れで、EGOISTの活動再開1作目がこれの主題歌だったんですよ。オリジナルアニメだから中身は全く知らずに見たんですけど、インテリ全面な感じは新しい衝撃でしたね。小説の引用があったり、めちゃ読書家なキャラがいたり、そういうのはお洒落な格好良さだなって思いました。
――結構音楽から入る感じなんですか? ジャンルや声優からとかではなくて。
どうだろう? 音楽はその時のきっかけではあるんですけど…。あまり決まった入り方はなくて、オリジナル作品が好き、という感じです。原作ものでない作品を好きになる傾向がありますね。
オリジナルはアニメだけで完結されるから全体的な流れが分かりやすいし、先の読めない楽しさとかも。原作ものだとどこで終わらせるんだろう、どう区切りを付けるんだろうとかを気にしちゃうんですよね。「K」(2012年、MBS・TBSほか)も好きで、純粋にアニメだけを楽しめるなっていう気がします。
秋アニメは「ゾンビランドサガ」がイチ推し
――今期(秋アニメ)のイチ推し作品が「ゾンビランドサガ」(毎週木曜夜0:00、TOKYO MXほか)で、これもオリジナル作品ですね。
色んな意味で良いですね、この作品は(笑)。最初、だいぶ伏せられていたじゃないですか。
――だいぶというか、ゾンビアニメというくらいしか前情報はなかったですね。
私、ホラー系はちょっと苦手なので、それで見ようかどうか迷ってたんですけど、制作に「ユーリ!!! on ICE」(2016年、テレビ朝日ほか)を作ったMAPPAさんが入っていて、キャストに大好きな宮野真守さんもいたので、まずは1話を見てみようって。そうしたら絵のクオリティはやっぱりすごくて、キャラクターも良かったんですよね。
キャラデザインが「アイドリッシュセブン」(2018年、TOKYO MXほか)の深川可純さんで、私、「アイナナ」はゲームから好きなので、「お、絵が一緒だ!」ってなったのも大きかったです。お話も面白いし。
――第1話からいきなりどんでん返しでしたしね。
まさか! ですよね。ゾンビ怖いな~って思いながら見てたんですけど、一瞬で終りましたね(笑)。
――「サガってそこ!?」みたいな。
ホントに。「ユーリ!!!」の舞台も佐賀だったし、MAPPAさんって佐賀推しですよね。今度、佐賀に行って見てこようと思ってるんですよ、唐津駅とか、京山とか。「ゾンビランドサガ」でバスツアーをやるようなので、それにも参加したいなって思ってるんですけど…。
――いやダメでしょ(笑)。
ですよね(笑)。お話にはまだ謎が残っていて、最後、どうなるのかが楽しみです(取材時、12月上旬)。アイドルをテーマにしたお話だから、そういうのも面白いなって。昭和のアイドルと今のアイドルの違いのお話もあったじゃないですか。すごく興味深かったです。昭和のアイドルは手の届かない存在だったけど、今は距離感が近いとか。
――見ていて、“アイドルあるある”のような共感はありましたか?
ぶっ飛んだお話なので、重なるのはさすがにないですね(笑)。あ、でも、特典会のことはリアルだなって思いました。今の距離感のことですけど、私もアイドルにはそれほど興味がなく、AKBさんたちはテレビの中の人、みたいな感じで見てたんですね。だけど虹コンに入って握手会や特典会をして、距離の近さってすごいあるんだなって思ったんです。そういうのは「そうそう!」っていう気持ちになりますね。
【“アイドル×アニメ”インタビュー!虹コン・鶴見萌、コスプレにハマったJKの頃…? に続く。同記事は12月22日(土)朝6時配信予定】(ザテレビジョン・取材・文:鈴木康道)