2019年6月にCDデビュー5周年、結成6周年を迎えた6人組ガールズグループ・東京パフォーマンスドール(通称:TPD)。
この夏は「SUPER DUPER SUMMER 2019」と題し、メンバーそれぞれが個人・ユニット活動を精力的に行い、グループの活動だけでは見えなかった新たな一面を披露してきた。
そこでザテレビジョンでは、来たるべき2020年のTPD結成7周年へ向け、「ROAD TO TPD2020 with TTV(ザテレビジョン)」と題し、メンバー1人1人の魅力に迫る個人インタビュー連載企画を開始。
グループでのインタビューでは見えなかったホンネや、デビュー当時の心境、現在の目標などをロングインタビューで掘り下げ、毎月1人ずつ掲載していく。
第2弾は、スイーツコンシェルジュという資格を持っている“いさき”こと櫻井紗季が登場! インタビュー後編では、スイーツ好きにとっては興味深い資格取得のいきさつやメンバーへの思い、東京公演と大阪公演を控えている音楽劇「トムとジェリー 夢よもう一度」の見どころなどを語ってもらった。
――以前から聞いてみたかったんですけど「スイーツコンシェルジュ」ってどんな資格なんですか?
私はスイーツが好きで、きっかけはラフな感じなんですけど、大学の春休みって長いじゃないですか。その期間にただ休んでいるだけというのは嫌だなと思って好奇心から通信講座をやろうかなと。
せっかくだから長続きするものがいいなと考えて自分が好きなスイーツに関係があるものを探していたら結構あったんです。
その中から選択したのがスイーツコンシェルジュ。ちょっと挑戦してみたいなと思いました。
――教材が届いて勉強するわけですね。
3段階ぐらいあって、毎回勉強してテストを受けるという流れ。どんなことを学んだのかというと…。
いろいろな粉や砂糖の種類、フランスのお菓子を作るときの材料にまつわる豆知識など。この資格を持っていると日本スイーツ協会の講演会とかに参加できたりするんです。
私はスケジュールが合わなくて出席したことはないんですけど(笑)、面白そうだなという興味本位で資格を取りました。
――スイーツのことはお任せって感じ?
あっ、は、はい(笑)。別においしいスイーツのお店を知っているというわけではないんです。いろんな国の代表的なお菓子に関することやたくさん専門的な用語があったりしたんですけど…、今は聞かないでくださいね(笑)。
個人的な責任感が強まりました
――TPDのメンバーが9人から6人体制になって、1年4カ月ほどたちましたね。
6人になったときは、一気に個人的な責任感が強まりました。本当に大丈夫なのかなって私たちも思ったし、ファンの皆さんも同じ思いだったような気がします。
ちょうど、新体制になるタイミングのライブでは「ただ人数が減っただけだね」という意見を聞いて、悔しい思いがありました。
でも、徐々に6人を受け入れてくれるファンの方が増えてきて、私たちも少しずつ自信がつきましたし、ようやくみんなのキャラクターとかもバランスが取れるようになったのかなって。
1人1人をちゃんと見てもらえるようになったことをうれしく思っています。
――そして、2019年のいさきさんの個人活動といえば舞台。「赤と黒 サムライ・魂」では時代劇に初挑戦しましたね。
お芝居は「PLAY×LIVE『1×0』」以来、6年ぶり。最初の頃はTPD以外のお仕事に1人で行くという怖さもありました。大御所の俳優さんたちがたくさんいらっしゃって、舞台の現場でのルールというか、礼儀やお芝居に対すること。
自分がそこでどんなふうにいればいいのかとか、たくさん学ばせていただきました。もう、感謝しかないです。
――先日名古屋公演を終えたばかりの音楽劇「トムとジェリー 夢よもう一度」。これから、東京と大阪での公演が控えています。
やっぱり、カンパニーによって本当に雰囲気が違うんだなって思いました。出演者の年齢や作品のカラーも変わってくるので、またそこでの発見もたくさんあります。
今回は、芸人さん、元アイドルの方、そして個性豊かな俳優の皆さん。稽古をしている時から和気あいあいとした楽しい空気感が生まれていました。
――「トムとジェリー」の注目ポイントは?
私のミカエルというネズミの役は原作にないキャラクター。他にも犬役や猫役があって、それぞれの動物たちのグループのカラーが個性的。
ネズミたちのグループ感も面白いので、ぜひ私のキャラクターにも注目していただきたいです。
――そういえば、いさきさんはネズミが苦手だったはずでは…?
ネズミは動物の中で一番嫌いです(笑)。でも、劇中で他の動物たちとの差を付けるためにネズミの動きを勉強しないとダメだなと思って動画を見ました。
――苦手なネズミの?
本当にめちゃめちゃ嫌だったんですけど、共演している元℃-uteの中島早貴ちゃんがトムとジェリーのような関係の猫とネズミの動画を見つけてくれたんです。これなら大丈夫だよって(笑)。
その動画を見ながらネズミの姿勢はこんな感じだねとか、小走りしている動きとかを研究しました。ネズミグループのみんなでいろいろ話し合ったネズミらしい表現も見てほしいです!
――少しはネズミに親近感が?
ちょっとだけ。でも、街とかで見掛けるネズミはやっぱり無理かも(笑)。
――これはメンバー全員に共通した質問なんですけど、今の自分とTPDに足りないもの、もしくは課題を挙げるとしたら?
まず、私自身の課題としてはもっと場数を踏むということ。メンバーそれぞれが個人活動の中で得たものをTPDに持ち帰った時、今まで以上に強い光を出せるようになるだろうねって、ずっと言ってたんですよ。
自分がいろんなことを経験すれば自然とグループ自体もレベルアップしていくと。きっと、見てくださっている方は見てくれているなって思うので、もっともっと自分の能力を上げていきたいです。
――TPDとしての課題は?
う~ん、メリハリですかね(笑)。仲良しの部分と、アーティストという部分をきっちり線引きするというか、もっとメリハリが付いたらカッコいいのかなって。
「この人たちすごい!」って憧れられるような存在になるのかなって思っています。
――その塩梅をどうするかっていうことですね。
ただワチャワチャしているだけではなく、決める時は決める。仕切るところはしっかりと仕切る。それができるようになったら、もっともっとプロらしくなれるような気がします。
菜七ちゃんは“お調子者”
――さて、ここからは連載企画のお楽しみコーナーとして、いさきさんの主観でメンバー1人1人を自己紹介ならぬ“他己”紹介してください。まずは、リーダーの(高嶋)菜七さんから!
菜七ちゃんは、持ち前の明るさや人懐っこさが魅力。“お調子者”っていう言葉がめっちゃ似合うと思うんですよ、いろんな意味で(笑)。
――素直にうなずいていいのかどうか分かりませんけど…そうですね(笑)。そこが菜七さんの魅力であり、すてきなところだと思います!
グループに1人は必要な存在だなって。菜七ちゃん発信で一気に空気感を変えてくれるので、ホントに楽しい子です(笑)。
――続いては、じょにー(上西星来)さん!
星来ちゃんはホントに口数が少なくて、何を考えているかたまに分からないなって思うことが(笑)。
――共演している「俳句さく咲く!」の時も?
昔から、私と星来ちゃんが一緒にいるときって結構無言なんですよ。でも、全然気まずくないんです。話すときは話すので、相談することがあったらかなり真剣に話をするような関係性。
そんな星来ちゃんは、自分の中で強く思っていることが常にあるタイプなのかなって。それを言うべきじゃないときは絶対言わないし、言うべき時をちゃんと判断して言う。
私だったら言いたくてウズウズしちゃうから(笑)、星来ちゃんはすごいなと思います。
――そして、(浜崎)香帆さんは?
たぶん、みんな同じことを言うと思うんですけど、昔から変わらず几帳面で真面目。ホントに優等生。すごいなと思います。
――じょにーさんからも「真面目」というワードが出ていました。
そうですよね! 香帆は真面目だし優しくて温和な性格なんですけど、仕事に対しては負けん気が強い子だなと。最初に会った時“闘争心”というか、誰にも負けないぞっていう意思が伝わってきました。
そこが香帆らしいなと思います。きっと、香帆は子どもの頃から「真面目だねぇ」って言われてきたんじゃないかな。
何も知らなくても香帆の家庭環境が想像できたりしませんか?(笑)
――はい、できます(笑)。
できますよね(笑)。こうやって育てられたんだろうなって想像できる感じがいいですよね。
――さて、“自称”最年少の(脇)あかりさんは?
あかりんは…、不安定ですよね(笑)。
――これまた、同意していいのかどうか悩むワードが(笑)。
(笑)。何ていうか、初めて出会ったタイプ。脇あかりは“こういう子”ってまとめられないんです。その日の気分とかで全然性格が違うんですよ。
末っ子っぽい時は末っ子なのに、2人で遊びに行ってご飯を食べたりしている時の会話の内容は全然ふざけていないし、人の気持ちをちゃんと考えてしゃべったりする。
そういう大人の部分もあるんですけど、いきなりネジが外れたりするから不安定なんですよ(笑)。
――なるほど!(笑)
だからって、すごく自由な子ではないと思うんですよ。それがまた難しいんですよね(笑)。意外とみんなに付いていくタイプだと思うし、結構空気を読んで意見を合わせ過ぎる時もあったり。
かと思ったら、いきなりぶっ飛んだりするから、あかりんにはその場、その場で対応するしかないんです。そして、自分がうまく乗れそうにないなと思ったら誰かに託します(笑)。
――最後は、正真正銘のTPDメンバー最年少である(橘)二葉さん!
二葉はですねぇ…、ホントにかわいい! ずっと、ずっと素直な子。実生活では長女なんですけどね。TPDの中ではいつまでもかわいい存在。
決して社交的なタイプではないかもしれないですけど、誰とでも仲良くできるし、誰からも好かれるんだと思います。ピュアな感じは全然変わらないですね。
――二葉さんは20歳になりましたけど、変わったなと思うところは?
やっぱり、成長は感じます。行動や発言などで、大人になったなって。みんなに頼り過ぎなくなったかもしれません。でも「二葉だなぁ」って思うところもたくさんあって、そこが二葉のいいところ。そういう二葉らしさをなくさないでほしいですね。
私が日にちを決めるべきなんでしょうね
――リレー連載ということで、前回のじょにーさんからいさきさんへの伝言をお預かりしています。
えっ、何だろう?
――「今度、いつご飯を食べに行こうか?」ということです(笑)。
星来ちゃんは、たまにこんなふうにいきなり「ご飯、行こう?」って言う時があるんですよ。でも、日にちを決めたりということはあまりしないタイプなんです、星来ちゃんは(笑)。TPDは、そういう子が多いんですよ。
みんな具体的に決めようとはしない。だから、今回も私が日にちを決めるべきなんでしょうね。後で、LINEします(笑)。
――ちなみに、お店もいさきさんに決めてほしいそうです。
お店も、私が? 了解しました(笑)。
――そして、次回登場する香帆さんに聞いてみたいことをお願いします!
さっき、香帆は昔から真面目だという話をしましたけど、やる気がなくなったりすることはあるのかなって。どんな時も変わらないんです、香帆は。
体が痛かったり、調子が悪い時でも踊りの動きは全く変わらない。人に対しても仕事に向かう姿勢も常に一緒。
そんな香帆は、今日は気持ちが乗らないなとか、手を抜きたいなとか思ったりするのかどうか。ぜひ、聞いてみたいです!
――伝言、お預かりしました。それでは最後に読者の方へメッセージを!
私が出演する「トムとジェリー 夢よもう一度」は世界的にも有名なアニメを日本で初めて舞台化した作品。普段、TPDの現場で櫻井紗季を見てくださっている方に、きっと新しい姿をお見せできるんじゃないかなと思っています。
生バンドで、オペラもあって、とてもにぎやかで楽しい音楽劇なので、ぜひ劇場にお越しください!
(ザテレビジョン・取材・文=月山武桜)