昨年7月に初開催し、今月1周年を迎える朗読イベント「表参道文學」。
読み合わせを行う大島と希島
7月6日(金)には大島丈のほか、東惣介、希島あいりも出演する「1周年記念特別号」を六本木バードランドで行う。今回は、大島丈による「表参道文學」(モリマツコウスケエッセイ)と「幸福の王子」(オスカー・ワイルド)、東惣介による「『月に吠える』北原白秋による序文」(萩原朔太郎)、希島あいりによる「24」(ささきちか書き下ろしエッセイ)、そして3人による「人妻いじめ」(森奈津子)を、松岡美弥子によるピアノ伴奏をBGMに、ダミーヘッドマイクを用いて朗読する。
7月6日(金)の1周年記念イベント開催に先駆け、大島丈と希島あいりに意気込みを聞いた。
大島丈「きじーの声は朗読に合っていると思う」
――お2人は久々の対面ですか?
大島「結構ごぶさたしてましたね」
希島「そう、最近お会いできてなかったんです。実は最初の出会いが『先生と生徒』がテーマの作品だったので、ずっと謙虚で紳士だなっていう印象があります。あと、色気がすごいですよね」
大島「ありがとう(笑)。今回、まさかきじー(希島)に来てもらえるとは…ビックリです」
希島「私もまさか呼んでいただけると思ってなくて…」
大島「まあ(キャスティングは)僕じゃないんですけどね(笑)。いや、でもきじーの声は朗読に合っていると思うよ」
――希島さん、朗読は初体験なんですよね?
希島「そうなんです、人生初の朗読です。人前が苦手だったので、小学校の時の時も避けてきていて。でも、このイベントの事も元々知っていて、最近朗読に興味があって一度やってみたかったので、すごく楽しみです!」
希島あいり「耳元でささやかれたら大変…」
――ちなみに希島さん、男性の声ってどうですか?
希島「好きです…! 大島さんみたいな低音ボイスすごく良いですよね。耳元でささやかれたら『あっ…』てなります(笑)」
――「表参道文學」、とうとう1周年を迎えるんですね。
大島「この1年、読む演目に対してこれまで培ってきたことを生かしながら『自分は何が出来るか』を考えてやってきました。言ってみれば、宿題を与えられてそれをこなす少年…じゃなく中年みたいな感じでしたね(笑)」
――前回は、シンガーソングライター・ささきちかさんの歌と共に朗読されていましたが、今回ピアノの演奏と一緒にというのはいかがですか?
大島「高まりますね~。前回の歌も結構高まったんですよ。音が加わると、より世界に入りやすくなるんです」
大島丈「普段話してるような繊細な声が良いと思う」
――それでは大島さんから、初挑戦の希島さんにアドバイスをするとしたら?
大島「きじーはプレッシャーに強いと思うんでね」
希島「いやいや(笑)、プレッシャーには弱いんです…。でも追い込まれるとすごく頑張るタイプだと思うので…!」
大島「うん、きじーのスタンスで良いんじゃないかな。僕が特にアドバイスできるようなことはないと思います。自分なりの考えで読み進める、ということが一番良いと思うよ」
希島「理解して読めばきっと…ね…。でももっとアドバイスを…(ください)! 声は張った方が良いんですか? 小さくても聞こえるのかな?」
大島「あんまり張らなくても良いんじゃないかな。逆に普段話してるような繊細な声の方が良いと思う。ささやくような声、ウイスパーボイスの方が隣にいる感覚を持ってもらえるから。たとえば、演目中に水を飲む『ごくり』っていう音もすごくよく聞こえるし、ダミーヘッドマイクをなでる『サワサワ』って音や、ため息をつくのも面白いし。声をはっきり聞かせるところ、ささやくところを使い分けてみるのも、メリハリがついて聞き手が感情移入しやすいかもしれない」
希島「これは練習あるのみ、ですね…!」
大島「それと目線は本の文字だけを追うんじゃなくて、時々お客さんの方に目線を送ると良いよ。『ただ読むのを聞いてるだけ』じゃなくて、『あ、今こっち見てる…!』って思って退屈させないで済むかもね」
希島「なるほど、聴覚だけじゃなくて、視覚でも飽きさせないってことですね」
大島「あ、あとね、イベント前に食事をしておいた方が良いかもしれない、お腹が空いてるとグーって鳴っちゃうから(笑)」
希島「でも食べたあとも鳴るからな~」
大島「(笑)。そうだね、少し入れておくくらいが良いのかな、僕はたぶん何回か鳴ると思うけど(笑)」
希島あいり「心に残るようにささやきたい」
――大量のアドバイス…! 希島さん勉強になりましたね。
希島「はい(笑)。今回本当に初めてで不安な部分もあるんですけど、大島さんの足を引っ張らないように…」
大島「いや、引っ張っていいよ、一緒に溺れよう」
希島「カッコいいこと言うなあ!(笑) でも、出させていただける以上は精一杯頑張ります! 私自身も初めての挑戦なので楽しみですし、皆さんにも楽しんでいただけるように、そして心に残るようにささやきたいと思います…(小声)」
大島「大丈夫だよ。『希島あいり』っていう女の子が読むから価値があるのであって、誰かのマネをする必要もないから」
大島丈「3人で共演するのが楽しみ」
――では最後に、楽しみにしてくれている方へ、大島さんからメッセージをお願いします。
大島「正直なところ、まさか1年続くとは思っていませんでしたが、スタッフの方も頑張ってくれて、僕のファンの方もいつも来てくれて。そして今回は東くんと希島あいりさんがゲスト…ということですが、『僕がメインで2人がゲスト』とは実は思っていません。『3人で共演』できることを非常に楽しみにしています。2人のファンの皆さん、そして僕のファンの皆さん全員に楽しんで帰ってもらえるように読みたいですし、僕自身も楽しみたいですね」
今後は8月8日(水)に「表参道文學 其の十二」の開催が決定している。(ザテレビジョン)