無論、現地でも27歳のサムライ戦士をMVPに推す声は絶えない。現地時間7月6日、MLBの公式チャンネル『MLB Network』の番組「MLB Tonight」の司会者であるグレッグ・アムシンガー氏は、興奮気味に歴代MVP受賞者たちと大谷を比較した。
「今年の彼は歴史的に見ても特別なシーズンを送っている。すでにかなりの試合に出場していて、2021年シーズンのMVPだと言っても過言ではない。ここで歴代のMVP受賞者たちを比較してみましょう。まずは2014年のクレイトン・カーショウ。この時の彼は信じられないほどに素晴らしい選手でしたが、彼が出たのは27試合だけ。オオタニはもう78試合ですよ!? それにカーショウは奪三振率でもオオタニの12.5に及んでいないし、何よりもホームランを31本(同日時点)も打っていません。
少々強引ではあるものの、アムシンガー氏は、データを基に「MVPとかっていう次元じゃない。もう価値がどうとか以前に完全に突出した存在なんだ」と熱っぽく力説した。
しかし、アムシンガー氏は一切動じることはない。ハロルドに返す刀で反論している。
「ただのハーフシーズンではないんです。言ってしまえば、私たちが目にしているのは、野球選手が飛び方を学んで、本当に空を飛んでしまっているぐらい凄いことなんです。我々は彼ならそれも可能にしてしまうと気づかされたんです。『人間は空も飛べるのだ』とね。それなのにMVPの話をすることの何が馬鹿げているんですか!?」
「他の選手たちがどんなプレーをシーズン後半にしようとも関係ありません。どんな活躍をしても、今シーズン前半のオオタニには遠く及ばないと思います。彼は投手としてチームのエース役を担い、ホームラン王に向けて走り続けている。60本塁打、101イニングペースですよ!? 疑いを持つ必要は一切ない。もうすでにMVPなんです」
構成●THE DIGEST編集部