EXIT 兼近大樹
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「少年犯罪」だったこと
「もちろん犯罪に与するのは年齢を問わずよくないことですが、未成年については、更生の余地が成人以上に認められています。バッシングが相対的に弱くなるのは、ある意味で当たり前かもしれません」(飲用てれびさん・以下同)
EXITのキャラクター
「EXITというコンビはもともと、2018年7月に出演したバラエティー番組『ゴッドタン』(テレビ東京)から、早くも“チャラいけど本当はまじめ”というキャラクターづけをされました。これが彼らの取扱説明書となり、ほかのバラエティー番組にも出演が相次ぐ結果に。その中で、兼近さんは“ベビーシッター”として、相方のりんたろー。さんは老人ホームの“介護ヘルパー”としてそれぞれアルバイトをしているなど、まじめさを補強する情報がさらに掘り出されていきました。このチャラさとまじめさのギャップが効果的に映ったという面も考えられます」
吉本興業の闇営業問題
「雨上がり決死隊の宮迫博之さん、ロンドンブーツ1号2号の田村亮さんが開いた会見後、連日ワイドショーや週刊誌で問題が大きく取り扱われたこともあり、吉本の問題をこれ以上聞くことに世間が辟易(へきえき)していたように思います。社長がグダグダな会見を見せた直後ともいえるタイミングで、逮捕歴が報じられた兼近さんは、すぐに事実を認めました。吉本=隠蔽体質という印象だっただけに、兼近さんの姿勢は“正直で潔い”と、肯定的に映ったのでは」
既存のマスメディアに対する批判
「兼近さんの報道は、“未成年時の罪を暴きたて更生の道を閉ざしているように見える”として、ネットではマスコミ批判の材料にもなりました。その批判は当然、ネット上でEXITファン以外にも広がりを持ちます。EXITを擁護する声が広範な支持を得やすく、バッシングが広がりにくい土壌がネット上にあるといえるかもしれません」
“第7世代芸人”が持つ 共感を集める「強さ」とは
「報道後もEXITのテレビ出演が続いているのは、彼らのネタやトークが面白いことに尽きると思います。世間に流通する“チャラ男”や“パリピ”のイメージを、自然に漫才へ持ち込むEXITの手さばきには、うまさを感じます。
「お笑い第7世代に括られる面々は、いずれもコンビ仲のよさが目を引きます。特に“陽”を代表するEXITの兼近と、“陰”を代表する宮下草薙の草薙は、SNS上でも仲のよさが垣間見れ、その様子が微笑ましい。
そんなコンビ間を超えた横のつながりが、第7世代という括り全体の好感度を高めているのかもしれません。仲がいい人たちが楽しいことをしていると、見ている側も楽しく安心して笑える。そんな時代感覚が幅広い視聴者の間にあるように思います」
<今回のセキララアナリスト>
飲用てれびさん
ライターとして、ウェブや雑誌でテレビ関連の記事を執筆する。
Twitter:https://twitter.com/inyou_te
ブログ:http://inyou.hatenablog.com
<文/雛菊あんじ>