十一代目 市川海老蔵
市川邸解体の理由は……
「5月初めくらいから、工事の人が頻繁に出入りしていまして、家の解体工事をしているんですよ」
「初めはリフォームをするのかと思っていましたが、そのうちショベルカーも来て、外壁も取り壊し始めたんです。5月下旬には、海老蔵さんが息子の勸玄くんを連れて工事を見にきていましたね。
土地は不動産会社が買ったらしいので、近所では“跡地には戸建てか低層マンションが建つのでは”なんて噂しています」(同・近隣住民)
「市川邸は'61年に先々代の十一代目市川團十郎さんが建てました。当時は300坪の土地に部屋は9つ。稽古場もある豪勢なお屋敷でした。しかし、家が完成した4年後に先々代は病気で逝去してしまったんです」(梨園関係者)
「資金づくりのため'70年代に土地を半分売ったりしましたが、'77年には跡継ぎとなる海老蔵さんが生まれるなど、市川邸は戦後の成田屋の歴史を刻んできました」(スポーツ紙記者)
「妻である希実子さんの父、つまり義理の父親が手がけていた事業がバブル崩壊で破綻。多額の借金をつくってしまいました。連帯保証人だった團十郎さんは、義父が亡くなると20億円ともいわれる借金を背負うことになったんです」(前出・スポーツ紙記者)
完済後、即売却した背景
「歌舞伎の“宗家”と呼ばれる團十郎さんたち成田屋と松竹はビジネスパートナー。借金が原因で興行に支障が出ては松竹側も困りますからね。'92年に、團十郎さんの自宅の土地と建物を担保にして借金を肩代わり。完済と同時に返却する約束だったそうです」(市川家に近しい人)
「負債は半分以下になっていたと聞いています。完済したら市川家の所有になると思っていたのに、急に売却ですからね。関係者たちは驚いていますよ」(前出・梨園関係者)
「土地に関しましては、弊社が平成4年より所有していたものを、本年売却いたしました。しかし、弊社と市川海老蔵さんとの基本的な関係については、今後も全く変わりはございません」
「海老蔵さんは'20年5月に息子の勸玄くんと團十郎・新之助のダブル襲名をする予定でした。先代が3か月連続の襲名披露を行ったのにならい、大々的に行えばまとまった収益が確保されたはずです。
“梨園のミニマリスト”
「海老蔵さんの生家は土地面積にして約150坪。現在の地価で計算すると約8億円の価値があります。そこから税金でいろいろ引かれても、返済には十分なんじゃないでしょうか」(不動産関係者)
「彼が現在住んでいる都内のマンションは、亡くなった妻の麻央さんの治療による通院の利便性やバリアフリーなどを考えて選ばれました。今の彼にとって住まいに求めるものは格式ではなく“家族の住みやすさ”なんです。何より子どもたちには自分と同じように借金を残したくないという思いもあったでしょう。だから実家の売却を決めたんだと思います。断捨離もためらわない“梨園のミニマリスト”ですね」(石川氏)
「麻央さんと結婚した際に建てた家です。海老蔵さんにとって大事な思い出が詰まっていますからね。現在は空き家になっていますが、名義は海老蔵さんのまま。
「“海老蔵邸”は大きなお風呂やサウナがついていたりと豪勢ですが、今後は歌舞伎の稽古場に使えないかとリフォームする計画もあるようです」(前出・梨園関係者)