ラファエル 撮影/矢島泰輔
貧困時代を飄々(ひょうひょう)と語る
──貧しかった生活の中で、いちばんつらかったことは?
「なんでしょうね。やっぱり好きなものが食べられなかったことじゃないでしょうか。食べたいものを食べていたら、1か月の生活が成り立たなかったりするんですよ。衣食住みたいな、そういう基本のところから制限がありましたから、もう本当に自由がなかったです」
──その後、YouTuberとして成り上がるが、両親に自分がYouTuberであることを伝えられなかった理由は?
「シンプルに言いづらかったんですよね。動画の中で過激な発言やエロ系のコンテンツも発信していましたから。やっぱりそういうものって、身内にはあまり見られたくないなって思ってましたね」
起業家にも”結婚願望”はある?
──YouTube以外に注目している業界ってあるんですか?
「正直ありますけど、ちょっと言えないな(笑)。もうすでに、他業界の仕事にも着手してますし、そのうち僕の稼ぎはYouTubeが中心ではなくなってくる。でも、当てずっぽうでしてるわけじゃなくて、石橋を叩きまくってから渡るタイプだから、確実に儲かるとわかったものにしか手を出さないんです」
──著書の中では両親が離婚されているとのことですが、結婚願望はありますか?
「僕はありますね、結婚願望。理屈型の人間だけど、恋愛だけは理屈で語っちゃダメだと思うんです。僕の人生には、恋愛は必要不可欠ですよ。今まで付き合った女性たちは、全員、結婚を意識した人でした。だって、そうじゃなかったら失礼だから。付き合ったら2週間以内には相手の実家に挨拶に行ってましたよ(笑)」
──意外と恋愛志向なんですね。ラファエルさんが思うカッコいい男性像とは?
「やっぱり男は、全部持ってる人がカッコいいと思うんですよ。起業家やビジネスマンの中には結婚願望が全くない人も多いですが、僕はやっぱり、お金も仕事のセンスも、最高の伴侶もすべて持ってる人がカッコいいと思う。
仕事が本当にできる人って、性別に関わらず色気があるんです。いつまでも魅力的な人っていうのは、同性からみてもカッコいいなって思います」
相手に求めるのは”本質的な気配り”
──ラファエルさんみたいな経済力のある男性って、どんな女性と結婚したいと思うんですか
「経済力があるということは成功した人だと思うので、やっぱりお互いに高め合える人がいいと思うんじゃないですかね。女性としてのレベルの高さを求めてるんじゃなくて、例えば自分では気づけない自分の魅力に気づいてくれる人とか。能力の高い人って、他人に理解してもらえないことも多いから、自分を理解してもらえるっていうのは大事だと思いますよ」
──それって、女性のどういうところで見抜くんですか?
「……これはあまり人に言いたくなかったんですが。広い視野を持つ人って、仕草がすごく丁寧(ていねい)だなと思うことが多いんです。例えば、飲食店での所作とか、細かいところにまで気を遣うことが自然とできる女性じゃないでしょうか。
モテるためにじゃなくて、息を吸うみたいにできる女性。モテようと思ってやってる人って、どこか別のところで抜ける部分があるから、絶対バレるんですよ(笑)」
──所作や仕草ですか。外見の好みとかは全く関係ないんですか?
「僕自身は、外見とかは全く関係ないっすね。しいていうなら、黒髪の人を好きになったことが多いかな(笑)。
黒髪がいいわけじゃなくて、なんとなく実直そうなイメージだからってだけなんですけどね」
アツい人情家な一面
『無一文からのドリーム』の中では、幼少期の貧困生活から始まり、10代に入隊した自衛隊でのこと、会社員とYouTuberの二重生活のことなど、ラファエルのこれまでの人生が記されている。その語り口は常に言いきり型で、過激な動画をしれっとこなす仮面姿も相まって、冷たい印象を持つ人もいるかもしれない。
「これからの将来が不安で悩んでいる人や、就活前の学生、社会人になって1年目、2年目の人に読んでほしいですね。こんな人生を送っている人もいるから、前向きに今できることをがむしゃらに頑張ってほしいって思ってます」
PROFILE
●ラファエル●YouTuber、実業家。大阪府生まれ。定時制高校を卒業後、パチンコ店に勤務。その後、自衛隊や営業職などを経てYouTuberに転身。
自衛隊で鍛え抜かれた肉体、営業職で培ったトーク力とビジネスセンスを武器に、瞬く間に人気YouTuberの仲間入りを果たす。
チャンネル名は「ラファエル Raphael」で登録者数は130万人を超える(2019年9月現在)。