『鬼滅の刃』10巻のカバー
歴史的メガヒット『鬼滅』の経済効果
「いやいや、順調に記録を更新中ですよ。1月19日時点で、興行収入は362億円にもなりました。動員数も2600万人を突破。『銀魂』に首位を明け渡したのも1週だけで、翌週にはランキングトップに返り咲いていますから、まだ積み上げるでしょう。それだけのメガヒットコンテンツということです」(映画配給会社関係者)
「コミックの印税だけで50億円とも60億円とも言われていますからね。『ジャンプ』側にだって、どんなに少なく見積もっても500億円以上の収入はもたらしているはず。映画版は第2弾、第3弾と公開されるそうですし、実写化の話も出ていますから。まだまだ増えていくでしょうね」(コミック誌編集者)
「稼ぎだけでいえば、『鬼滅』はその作品に遠く及んでいないですね。続編映画が公開されても、超えることは不可能なんじゃないかなぁ……」(集英社関係者)
『鬼滅』じゃないとなると……やっぱり『ワンピース』か!? いや、いまだに愛され続けている『ドラゴンボール』もあり得る……いったいどれが“『ジャンプ』史上最も稼いだマンガ”なの?
「それが、そのどれでもないんですよ(笑)」(前出・集英社関係者)
「最も稼いだマンガは『遊☆戯☆王』なんです。それも、ぶっちぎりダントツで」(前出・集英社関係者)
『遊戯王』が生み出した“TCG市場”
『遊戯王』──'96~'04年まで『ジャンプ』誌上で連載された作品で、主人公とその仲間たちが悪者たちと“カードゲーム”でバトルを繰り広げていく、というSFファンタジーだ。
「マンガの中でも使われている“カードゲーム”の売り上げですよ。マンガの中で登場したカードを、実際にカードゲームにした『遊戯王オフィシャルカードゲーム・デュエルモンスターズ(OCG)』が爆発的にヒット。今も売れ続けているからです」(玩具メーカー関係者)
「11年の時点でカードの累計発行枚数がおよそ252億枚。ギネスに“世界で最も販売枚数の多いトレーディングカードゲーム”として認定されてもいます。20~30代の男性なら必ず一度は買ったり遊んだりしたことがあるはず。連載が終わった今も年間5~7億枚は売れているといいますから、現在の総発行枚数は公表されていませんが、350億枚くらいはいっているんじゃないですかね」(前出・玩具メーカー関係者)
「『ジャンプ』には、軽く1000億円は『遊戯王』関連収入があったなんて話も聞きますし。'05年に集英社が新社屋を建てたんです。当時も“『ジャンプ』御殿”なんて言われてましたけど、集英社内では“『ジャンプ』御殿じゃなくて『遊戯王』御殿だから”と囁かれていましたね」(前出・玩具メーカー関係者)
『遊戯王』の原作者・高橋和希氏にも、さぞやとんでもない対価が支払われているのでは?
「それが、実はそうでもないんです。『遊戯王OCG』でゲーム会社側から高橋先生に支払われる“使用料”は1%にも満たない金額だそうですから。1枚売れて……0.1円とか0.2円とか」(前出・集英社関係者)