現在「7日後に顔出しするアーティスト」という匿名TikTokアカウント(@nanokagogirl)が、山本彩ではないかと話題になっている。
参考:山本彩から感じた、ソロ活動への覚悟と無限の可能性 『I’m ready』ツアーを振り返る
初投稿は7月7日。YOASOBIの「怪物」をアコースティックギターで弾き語りする手元が、縦画面いっぱいに映し出されている。左下には「AM 11:25 Jul 07 Wed」といった日時表示も。〈ただその真っ黒な目から/涙溢れ落ちないように〉といったBメロが歌われた初日に続き、8日にはサビ終わりの〈僕が僕でいられるように〉というフレーズに「あと6日」の予告もされている。
投稿のコメントには山本彩と確信して嬉々としたメッセージを送るファンに、「さや姉のホームページのトップの画像の目と一致」「ネイルも同じ」と考察を始めるファンと様々。SNSでもアカウントの存在を共有するファンが続出し、名前出しをしていないにも関わらずフォロワーは7月9日時点で7000を超えている。中でもこのアカウントが山本彩であるとファンに確信させているのは、その歌声である。
長年のファンからしてみれば、もはや説明するまでもないのだが、あえて例を挙げるとするならば、「怪物」と似たアップテンポの曲でサビにかけて地声のまま声を張り上げる山本彩の「JOKER」と比べてみると分かりやすい。〈僕が僕でいられるように〉の「ら」のアクセントと「JOKER」のサビ〈何もかも全て浄化されていく〉の「れ」はどちらも山本彩の特徴的な力強い歌い方だ。NMB48時代、彼女の歌声を世に知らしめるきっかけとなった連続テレビ小説『あさが来た』(NHK総合)主題歌「365日の紙飛行機」のAメロにある〈笑顔でいられるように/そっとお願いした〉の「た」のアクセントと言えばイメージしやすいだろうか。
先述したコメントにもあったように、アカウントのアイコンも大きなヒントになっている。くっきりとした目頭に、猫目と呼ばれている目尻、平行眉の上にあるホクロ、それら一つひとつが山本彩と思われるビジュアルを形作っている。ぜひ、公式サイトにあるアーティスト写真と見比べてみてほしい。
思い出されるのは、2019年に大阪・アメリカ村の三角公園で開催したフリーライブでのこと。3rdシングル『追憶の光』のリリース記念に行われたこのイベントは、本番直前となる開演1時間前に山本彩のInstagramアカウントより、控室から会場までの移動車の中の様子が生配信されその中で開催地が発表されるという趣向を凝らした内容であった。結果的に、会場には約3000人のファンが集結し、SNSでは「#山本彩フリーライブ」「#三角公園」がトレンド入り。緊張と不安が驚きと喜び、そして熱狂へと変わっていく様子がドキュメンタリーとして残されている。
そんなサプライズ好きであり、ファンを楽しませることが好きな山本彩の人柄を考えれば、今回のアカウント開設も納得がいく。初投稿の7日後、7月14日は新曲「yonder」の配信リリース日であり、自身の誕生日。さらに、Zepp Tokyoで開催されるバースデーイベント『Sayaka Yamamoto Celebration 2021』とファンにとっては山本彩一色となるだろう。そんなお祭り騒ぎの1日をさらに盛り上げるべく用意されたのが、このTikTokアカウントに違いない。7月9日にアップされた動画には、同ライブのリハーサルのような風景が映し出されているが、スタッフが「ボーカルはナノカゴガールさんです」と呼びかけるパロディ要素もクスッとさせる。
ほかにもアコギやネイル、右手人差し指にはめられたリングと山本彩と言える要素は多くある。「7日後にご挨拶しますね!」と記されたプロフィールが示すように、7月14日の答え合わせを楽しみに待とう。(渡辺彰浩)
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