cat_oa-rp92670_issue_0f7f257f3726 oa-rp92670_0_0f7f257f3726_『いきなりマリッジ3』第2話ーー出会って3日目の新婚夫婦、新郎の親友も認めるほどの安定感 0f7f257f3726 0f7f257f3726 『いきなりマリッジ3』第2話ーー出会って3日目の新婚夫婦、新郎の親友も認めるほどの安定感 oa-rp92670

『いきなりマリッジ3』第2話ーー出会って3日目の新婚夫婦、新郎の親友も認めるほどの安定感

2019年11月28日 07:00 Real Sound

 初対面の男女が出会ったその日に婚姻届を書き、そのまま30日間の“新婚”生活を送る“新婚”観察リアリティーショー『いきなりマリッジ』待望の第3シーズン。その第2話が、11月23日よりAbemaビデオにて配信されている。

(関連:『いきなりマリッジ3』第1話ーー初対面で“結婚&新婚”生活送る15歳差カップル、早くも両想いに!?

「あと5日くらいかな、結婚」

 “新婚”生活2日目を終えた新婦ヒナ(24歳)はワクワクした表情で、新郎ジュンペイ(39歳)との結婚に前向きな発言をした。

 “新婚”生活2日目を迎えた朝。先に起きていたジュンペイが、ヒナを優しく起こす。朝が苦手そうなヒナだが、その眠そうな姿には理由があった。彼女はジュンペイと朝4時まで語り明かしていたのだ。初めて会ったその日に、朝方まで語り合っていた二人。それほど、二人は互いに関心を抱いているようだ。

 ジュンペイの寝ているベッドに寝ころび、リラックスした様子を見せるヒナ。“新婚”生活2日目とは思えないほどの自然な距離感に、番組MCの陣内智則と紗栄子、ゲストの杉浦太陽からは驚きと共に安堵の声があがる。

 第2話で最も印象的だったのは、ジュンペイとヒナが手をつないだこと。買い物に出かけた二人は、渋谷と下北沢を散策する。ふとヒナの手が、ジュンペイの背負うリュックに触れる瞬間があった。ジュンペイはヒナの想いを感じていたのだろう。人混みの中を進むジュンペイは、リードするようにヒナの手をとった。その後も手をつなぎながら買い物を楽しむ二人。距離の縮め方があまりにもナチュラルなため、昨日出会ったばかりだということをついつい忘れてしまう。

 自宅に戻った二人からも、仲むつまじい様子が感じられた。朝、お揃いのカメのキーホルダーをヒナにプレゼントしていたジュンペイ。カメが好きなのか、新婚旅行の計画を立てているときも、度々ジュンペイの口からは「カメ」という単語が出てくる。ヒナはそんなジュンペイに思わず笑ってしまう。顔を見合わせて笑う二人はとても幸せそうだ。ジュンペイの肩にもたれかかって、無邪気に笑うヒナは愛らしかった。

 2日目を終えたあとのインタビューで、ジュンペイはヒナの印象について「いい意味で相手に気を使わない娘」と答えていた。自然体なヒナに、今まで付き合ってきた女性にはない気の合い方を感じるジュンペイ。ヒナもまた「もっと印象良くなって仲良くなった」「めっちゃいい関係」と嬉しそうだ。スタッフからの「生活して気になったことは?」という質問には、自分でも驚きながら「全部いい」と笑うヒナだった。

 3日目、ヒナはジュンペイと共に、彼の親友・リュウゾウ氏と食事することに。最初は突然の結婚報告に、いまいち状況が飲み込めず戸惑っていたリュウゾウ氏だったが、自然に会話を楽しむヒナの姿や二人のやりとりを見て、徐々に違和感が和らいでいったようだ。終始和やかな二人の雰囲気に「すごく自然なイメージがあった」「僕は合ってると思いますね」とコメントしている。

 食事の場でヒナは「(ジュンペイと)早く一緒に寝たい」と発言。別々の部屋で眠る二人だが、ヒナはジュンペイの部屋にしょっちゅう遊びに行っているようだ。MC3人が「ヒナちゃん惚れてるね」と言っていたように、ヒナのジュンペイに向ける視線は「好き」という気持ちで満ちている。思い返すと、結婚式に対して不安ではなく期待を抱いていたヒナ。そんなヒナだからこそ、初対面の自分に微笑みかけてくれたジュンペイに、素直に惚れたのかもしれない。

 リュウゾウ氏が「結婚しちゃえばいいじゃん」と軽く提案したとき、二人はまんざらでもない表情を浮かべていた。「30日も必要ないのでは?」と思えるほどフィーリングの合った二人だが、まだまだ何が起こるかわからない。次回は新婚旅行に向かうことになったが、MCの3人は旅行先でのケンカを危惧していた。トラブルのない新婚旅行になればよいのだが、果たして。(文=片山香帆)

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『ちむどんどん』黒島結菜と宮沢氷魚が見つめ合うシーンにツッコミ殺到 「長くない?」

2022年7月6日 13:20 Real Sound

 『ちむどんどん』(NHK総合)第63話が放送され、SNS上では暢子(黒島結菜)と和彦(宮沢氷魚)のやりとりが話題に。

【写真】この間まで智(前田公輝)を看病していた暢子(黒島結菜)

 みんなで海に行こうという暢子の提案に、和彦は「2人でもいいけど」と口にした。その言葉に暢子は動揺し、包丁で指を切ってしまう。和彦は指を切った暢子のもとへと駆け寄り、2人はそのまま見つめ合う。

 SNS上では和彦が暢子と見つめ合うシーンに対する動揺の声が見受けられた。「和彦、お前……」「見つめ合うの長くない……?」「朝から何を見せられてるんだ」というツッコミのほか、愛(飯豊まりえ)の存在がありながら暢子と海へ行こうとする和彦に対して、「このシーン、せめて愛さんとの別れを決意してから入れてほしかった」「和彦が自分本位すぎる」といった声があがっていた。「愛さんと結婚する前に暢子と2人で海に行く? こんな男と結婚しないほうがいい」という厳しい意見も。

 暢子は愛と直接話し、和彦への思いを断ち切ると決心していたはずなのだが、和彦と言葉を交わしているとき、その表情には和彦への恋心が垣間見えた。暢子に思いを寄せる智(前田公輝)も含めた4人のこんがらがった恋模様はまだまだ決着がつく様子がない。

(片山香帆)

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山田裕貴「戻ってきてくれないか?」 『ちむどんどん』久々に流れた夫婦水入らずの時間

2022年7月6日 13:05 Real Sound

 『ちむどんどん』(NHK総合)第63話では、教師としての壁にぶつかっている良子(川口春奈)が、久しぶりに別居中の夫・博夫(山田裕貴)の元を訪れる。一方、鶴見では、暢子(黒島結菜)が和彦(宮沢氷魚)への思いを断ち切る決意をしていた。そんな矢先、暢子は「あまゆ」で和彦と2人で時間を過ごすことに。

【写真あり】良子と博夫が久しぶりに一緒に食べたラーメン

 良子は、誠(潤浩)への誤った対応で教師としての自信を失っていた。博夫の家を訪れたときから、良子はずっと俯いたままだ。博夫はそんな良子を励ます。博夫は良子と同じように、教師としての壁にぶつかったことがあると話す。

「俺たちは教員免許は持ってるけど、人としてはまだまだ不完全」

「立派な教師にはなれないし、ならなくてもいい」

 自分の考えを話す博夫の顔つきは優しく、良子の気持ちに寄り添っていることがわかる。博夫の言葉と彼の穏やかな笑顔に励まされた良子は顔をあげ、笑顔を見せた。博夫と良子は久しぶりに夫婦水入らずの時間を過ごす。博夫が「戻ってきてくれないか?」と聞いたとき、良子は「それとこれとは別さぁ!」と返すのだが、その表情はとても明るい。

 その後、良子は誠と向き合う。先のシーンで博夫は「上から目線で子供たちと向かうんじゃなくて、もっと子供たちの話を聞いて、子供たちから教わっていけばいいんじゃないか」と言っていた。良子は誠にあやとりを教えてもらい、距離を縮める。誠は良子の「この前は、ごめんなさいね」という言葉を聞き入れた。

 ここ最近の回の良子は、夫婦の関係や教師としての在り方に課題を抱えていたために、厳しい表情をしていることが多かった。第63話では、久々に良子らしい明るい笑顔を見ることができた。女性が働きに出ることを認めない石川家との問題は未だ解決していないものの、少しずつ課題が解決されていく兆しが見える。

 逆に、暢子と和彦のやりとりの方が緊張をはらんでいた印象だ。暢子は和彦への思いを断ち切ろうとしている。だが、父・史彦(戸次重幸)の思いを引き継ぎ、沖縄の文化を後世に語り継ぎたいという和彦の夢を聞いたとき、暢子の目は輝いていた。恋心を自覚した暢子は思いを簡単には断ち切れない。和彦も和彦で、暢子のことが気になっている。みんなで海に行こうという暢子の提案に、和彦は「2人でもいいけど」と口にする。その言葉に動揺し、指を切ってしまった暢子に駆け寄った後、2人が見つめ合うシーンで第63話は幕を閉じた。

 良子と博夫のやりとりにホッとしたままでは終わらせてくれない『ちむどんどん』。暢子と和彦の関係にはどのような進展が待ち受けているのだろうか。胸がざわつく。

(片山香帆)

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『PRELUDERS』“S-quad”による新曲MVが公開 数量限定購入特典付きグッズ発売も決定

2022年7月6日 12:00 Real Sound

 本日7月6日より『PRELUDERS』の3rdシングル「DGAF」の先行配信が開始。あわせてMVが公開された。

参考:吉野裕行が肉まん、浪川大輔があんまんに 『メシ声』最新回配信

 『PRELUDERS』は、声優陣によって音楽とボイスドラマで展開されるコンテンツ。「DGAF」は、本作の主人公、護人明日可(CV.榎木淳弥)がリーダーを務める “High Five”のライバルチーム的存在で、久地守凰(CV.内田雄馬)がリーダーを務める“S-quad”が歌う楽曲。王道のヒーローナンバーと一線を画した、力強さとしなやかさが同居した、疾走感あふれる楽曲となっている。さらに、楽曲内にはラップのパートも入っている。

 公開されたMVは、前作「I‘m a HERO」のMVでボイスドラマの第1章「因縁」の内容が描かれていたが、今作ではその続きであるボイスドラマの第2章「交叉」の内容が描かれており、“S-quad”にスポットが当てられた内容になっている。

 また、『PRELUDERS』のオフィシャルグッズの発売が決定。「缶バッチ」「アクリルフィギュア」「キャラクリアケース」など、公式イラストを使用した様々なグッズが、7月20日より発売。アニメイトの通販およびアニメイト池袋本店店頭での販売から展開が開始される。アニメイト池袋本店にて、数量限定購入特典でポストカードも用意されている。(リアルサウンド編集部)

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月が接近した影響で起こる地球崩壊の異常現象 『ムーンフォール』特報公開

2022年7月6日 12:00 Real Sound

 7月29日よりAmazon Prime Videoにて配信されるローランド・エメリッヒ監督作『ムーンフォール』の特報映像が公開された。

参考:前作から20年『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』の政治性をどう捉える?

 本作は、月が地球に衝突するという現実に起こり得る危機に、国家機密や歴史に隠された秘密を織り込んだスペクタクル巨編。舞台は2021年。NASAの宇宙センターでは、謎の力で軌道から弾かれた月が、数週間で地球に激突するということが判明。この謎に立ち向かう危険な任務に、NASA副長官のジョー、超一流の宇宙飛行士だったが、ある事故の責任から今はNASAを離れたブライアン、自称“天文学博士”で陰謀論者のK.C.が挑んでいく。最終手段の核爆弾が用意され、人々がパニックに襲われる中、彼らは人類を救うことができるのか。そして月に隠された秘密とは。

 ジョーをハル・ベリー、ブライアンをパトリック・ウィルソン、K.C.をジョン・ブラッドリーが演じるほか、マイケル・ペーニャ、チャーリー・プラマー、ケリー・ユー、ドナルド・サザーランドらがキャストに名を連ねている。

 エメリッヒは監督のほかに脚本と製作も担当。そのほか、エメリッヒの盟友ハラルド・クローサーが脚本と製作を務め、スペンサー・コーエンも脚本と製作総指揮として名を連ねている。

 公開された特報には、月が地球に段々と接近してくる映像とともに、月の影響で地球に起こる停電、大水害、地球に降り注ぐ火の玉、大地に亀裂が走る様子など地球崩壊の前触れとなる異常現象や、宇宙船で起こる予想外の非常事態、メインキャラクターたちの印象的なシーンが映し出されている。(リアルサウンド編集部)

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約65万円もするサッカーボールは本当に使えるのか 海外YouTuberが蹴って検証

2022年7月6日 12:00 Real Sound

 サッカーをメインとするイギリスのYouTuber「ChrisMD」(チャンネル登録者数 557万人)が、10ポンド(約1,646円)と4,000ポンド(約65万円)のサッカーボールを蹴り比べる動画を投稿した。該当の動画は、2022年6月26日公開の「£10 vs £4,000 Football (WORLD’S MOST EXPENSIVE FOOTBALL)」。

参考:【写真】約65万円のサッカーボール

 約65万円もする高価なサッカーボールの正体は、ルイ・ヴィトン製のもの。1998年にフランスで開催されたワールドカップを記念して作られたボール。世界で3,000個のみ製造されており、コレクターの間でも希少価値の高いものとなっている。この世界でもっとも高価とされるサッカーボールは、通常のものと比べて蹴り心地はどうなのだろうか。

 動画内ではまず、サッカーゴールの手前(ゴールポスト~クロスバー)にネットを張り、上2つの角には円状の穴が空けてある。その2つの穴に対し、2つのサッカーボールを蹴って通すのが、最初の検証となっている。

 さっそくルイ・ヴィトン製のサッカーボールを蹴ってみると、意外にもコントロールよく、2つの穴を通していた。その理由としては、おそらくルイ・ヴィトン製のサッカーボールが正規のサイズではないことを挙げていた。小学生がプレイする用のサッカーボールや、フットサルボールには「4号球」というサイズがあり、直径は20.5cm。一方で、動画で使用されているルイ・ヴィトン製サッカーボールの直径は20cm。ルイ・ヴィトン製サッカーボールのほうが若干サイズは小さくなっており、コントロールがよくなったと動画内で推測していた。

 続いて、ルイ・ヴィトン製サッカーボールのパワーを検証するために、通常通りサッカーゴールに1人のゴールキーパーを置いて検証していく。こちらに関しては、たまに空中で予期せぬ方向にフットボールが飛んでしまうことがあった。そのため、2010年のワールドカップ(南アフリカ開催)で使用された不評のサッカーボール「ジャブラニ」に例えられるという、残念な結果に終わってしまった。さらには、企画を実施している最中に、ルイ・ヴィトン製フットボールの表面に少し穴が空いてしまう。ワールドカップの記念品なので、実用性よりもおそらくコレクションを想定されているフットボールであり、ある意味仕方ない結果だろう。

 最後には、なんと約65万円もするサッカーボールを燃やしてしまい、動画が締めくくられた。稀少性の高いルイ・ヴィトン製サッカーボールを実際に使用するとどうなるのか、気になる方はこの機会に視聴してほしい。

(小川遼)

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ティモンディ前田裕太×大森望が語る、『三体』シリーズを最後まで読むべき理由 「宇宙の果てまで長い旅をした」

2022年7月6日 12:00 Real Sound

 劉慈欣『三体』3部作は、世界的にヒットした。異星の三体文明が地球を侵略しようとしていると判明する『三体』。人類が対抗しようと「面壁計画(ウォールフェイサー・プロジェクト)を発動する『三体Ⅱ 黒暗森林』上下。その背後で侵略艦隊にスパイを送りこもうと「階梯計画」が実行される『三体Ⅲ 死神永生』上下。長い時間にまたがり、広大な宇宙へ、いくつもの次元へ物語が展開するこの中国SFは、圧倒的に面白い。とはいえ、全5巻の巨編であるだけに途中で挫折する人もいるようだ。そこで今回、『三体』の熱烈なファンである芸人のティモンディ・前田裕太氏と、同作の日本語訳チームのアンカーを務めた大森望氏に、あらためて作品の魅力を語ってもらった。(円堂都司昭/6月20日取材・構成)

前田「5分間くらい昇天しちゃった」

――前田さんが『三体』と出会ったきっかけは。

前田:アメリカのオバマ元大統領が『三体』のことを話しているのを知って、どんな作品だろうと思って手にとったら、抜け出せなくなっちゃった。いろいろSFを読んだなかでも段違いな感じがしました。それまではSF的なアイデアを1つずつ使っているとか、2つくらい組みあわせた小説は読んでいましたけど、『三体』はこれでもかっていうくらいてんこ盛りじゃないですか。情報量の濃さ、SFとしての密度の濃さがあった。大森さんは、翻訳するなかでどんな風に感じましたか。

大森:昔のSFのような懐かしさとワクワク感ですね。異星文明が大艦隊で侵略してくるような大がかりな話は、今は書きにくい。日本でも英語圏でも、そういう設定に挑戦するSF作家はほとんどいないんです。なのに、それを正面から書いて、しかもすごく面白い。

前田:侵略というと、よくあるSF映画のようにリアリティがないものになりそうだけど……。

大森:マーベル映画的な派手なアクションになって、地球が一丸となって巨大な敵を迎え撃つとか、そういうものを予想していると、『三体』は、いきなり1960年代の文化大革命の中国から始まる。

前田:そこもリアリティがあって、いってしまえば自分も『三体』の世界の1人として物語のなかにいる気持ちになれるんです。

大森:現代パートは特にそう。普通に暮らしている主人公の身に次々に不思議な現象が襲いかかるサスペンス。

前田:そのサスペンスも、いきすぎていないところと、いきすぎている(笑)ところのバランスがいい。

大森:最初は、趣味で撮ってる写真に怪しいカウントダウンの数字が写って、この数字はなんだろう? って『リング』みたいなホラー的な導入で。

前田:そこからあんなにでかいスケールの話へつながるとは思えない。

大森:でも、起きている現象は小さいけれど、それが呪いとか超自然現象ではなく、科学的に説明できることだとしたら、その裏でものすごいことが起きているんだというのをちゃんとみせてくれる。

前田:『Ⅲ』まで読み終えた時には、宇宙の果てまで長い旅をしたというか、5分間くらい昇天しちゃった感じでした。本を読んで旅だと思わせるためには、理論や説得力が必要ですけど、そこはけっこう手厚く語られていますよね。

大森:ただ、途中で脱落する人もいるんですよね。それこそ、最初の文化大革命のところで、けっこう荘重で文学的な描写が続いて、「思ってたのと違う」となる人もいるし。その後、現代になってすごいことが起こり始めるのはいいけど、ふだんSFを読まない人だと、宇宙とか次元とかの話が出てきたとたん、わかんないって投げちゃったり。そのへん、抵抗はなかったですか。

前田:確かに最初のほうは、歴史の問題がかかわってくるので、ちょっとハードルが高かったです。でも、こういういいかたはおかしいかもしれないですけど、その後の面白さを、説得力を増すための1巻という印象もあるんです。

大森:1巻があったから物語の土台ができて、2巻目以降のすごい大風呂敷が広げられるようになる。

前田:ただ、難解な言葉とか、自分の引き出しにないものが出てくると、ちょっと飛ばしながら読んでいました。

大森:その読み方が正解ですよ。SF好きの人だって、わからない部分は飛ばして、あとで気になった時に戻って読み直して、「ああ、そういうことだったのか」と理解する。本はいくらでも戻れるから、多少わからなくても大丈夫。隅から隅までわかってなくても、十二分に楽しめますしね。普通の小説だと、わからない話が出てくることはめったにないから、わからないことが書かれていることに慣れていない人が多い。だからそこでストップしてしまうんだけど、わからない部分はカッコに入れて進む読みかたを覚えると、気にならなくなります。

大森「答え合わせがないままどんどん話が進んでいく」

――例えば、第1部の主人公の葉文潔は「よう・ぶんけつ」と「イエ・ウェンジェ」、日本風と中国風の2種類の読みかたが本では示されています。また、作中には独特な用語がたくさん出てきくる。そういった部分はどうでしたか。

前田:かなりの人数が登場するので1人1人覚えようとしてもきりがない。だから、よく出てくる人を自然に覚えていくくらいでいいというか。あとは、本に入っていた人物表が活躍しました。

大森:「葉文潔なんて“ハーちゃん”て呼べばいいんですよ」と、日本在住の中国人SF作家の陸秋槎さんが言ってましたけど、自分が覚えやすい読み方で頭に入れればいいと思います。僕は「ようぶんけつ」「おうびょう」で単語登録してますよ。最近の翻訳小説では、ピンイン(中国語の発音)をカタカナでルビにする表記が主流ですが、長くなるし覚えにくい。毎回ぜんぶルビをつけてくれという人や、漢字があるとややこしいからカタカナにしてくれという人もいますけど、日本の読者はせっかく漢字が読めるんだし、漢字のほうが覚えやすいと思うんですよね。『三体』はオーディオブックもよく売れていて、聞いている人がたくさんいますけど、全部カタカナ読みだから、最初は聞きなじみがなくて大変みたいですね。

 造語についてもそうです。国連とかの話になると、すべて中国語で通しているわけでもなく、当然、英語も入ってくるだろうということで、英語のカタカナ表記をルビにしている言葉もあります。『黒暗森林』には「面壁者」(三体文明への対抗策を考える者)と「破壁人」(面壁者の策を阻もうとする者)が出てきますが、それぞれ「ウォールフェイサー」「ウォールブレイカー」とルビがついてます。オーディオブックではすべてカタカナのほうで読まれてて、どっちがいいのか悩ましいところですね。日本語では「面壁者(めんぺきしゃ)」「破壁人(はへきじん)」のつもりなんですが、“面壁人”とか“破壁者”とか書いてる人もいて。覚えにくくてすみません。実は、原文ではどちらも「人」なんですけど、国連が“面壁人”を指名しますというのは、日本語としてちょっと違和感があったので「面壁者」にしたんです。中国語は漢字だから、全部そのまま日本語にしようとすればできる。例えば、略称ETOの団体は、原語では「地球三体組織」ですけど、日本人は作った組織の名を普通「~組織」とは呼ばないから、「地球三体協会」にしました。中国語のままだと若干ニュアンスが変わったりするんです。

前田:なじみのある言葉に置き換えるわけですね。あー、だったら、僕がサーッと読み飛ばしたところに、大森さんのそういう細かな工夫があったかもしれないですよね(笑)。申し訳ないっ!

大森:一番混乱したのは『黒暗森林』。日本人なら「黒暗森林」とはいわない。英語ではdark foret、日本語なら「暗い森」ですが、漢字4文字で書くなら「暗黒森林」でしょう。ところが、タイトルは原題のままにしたいと早川書房から言われて、『三体Ⅱ 黒暗森林』になった。じゃあ、タイトルはそれでいいけど、本文の中では「暗黒森林」にしようという方針を決めたんですね。ところが、その方針が伝わってなくて、最後のゲラの段階で編集者が全部、「黒暗森林」に直していた(笑)。

前田:むこうはむこうで、気をきかせたつもりだったんですね(笑)。

大森:コロナ禍になって、打ち合わせの機会も減り、メールのやりとりで進めていたから、意思疎通の不備が発生したんです。まあ、『黒暗森林』の中で実際に言葉として「黒暗森林」が出てくるのは4箇所だけなんですけど。

前田:そんなこともあったんですねー。難しい理論を追いきれなかったり、僕にはざっくりと骨組みしかわかっていないところもまだあるんですけど、大森さんが読みやすく翻訳してくれたおかげで、それでもとても面白く読めました。

大森:劉慈欣が上手いんです。『三体』では、「三体」というVRゲームにログインすることで、異星文明の奇妙な世界を自分のことのように体験できるんですが、三体人がほんとうにあんな感じなのかどうかは、実は明かされない。地球では名だたる科学者が連続自殺する事件があって、その背後では地球三体協会と三体文明が糸を引いているらしい……という構図は示されるんですが、はっきりした答え合わせがない。普通なら探偵役が犯行方法と動機を解明するところなのに、一足飛びに対策のシーンになる。三体人の行動原理は、地球人が推測しているだけ。なぜ主人公の汪淼が狙われたのかについても、はっきりしたことがわからない。犯人がすべてを認めて告白するみたいなシーンがないんです。実は答え合わせがないままどんどん話が進んでいく。読者に言質を与えないというか、三体人はこうだと作者の俺ははっきり書いてないよね、というような(笑)。隅から隅まで作者に説明されると想像の余地が残らないので、わざとあちこちに余白を残している感じですね。

 けっこう無茶なことも書いているので、作者がどこまで本気かわからない。典型的なのが三体文明の秘密兵器、原子より小さい超高性能スーパーコンピュータの智子(ソフォン)ですね。11次元の陽子を2次元に展開して、惑星くらいのサイズになったところで回路を焼きつけてつくるというんですが、その途中、何度か失敗する。2次元にするつもりが間違って1次元になってしまったときは、一個の陽子がものすごく長くて細い線になってしまう。超長い線がそのへんにいっぱいふわふわしているから、三体人の首領が「ああ、うっとおしい」と手を振りまわす(笑)とか。カズレーザーの「ここWi-Fi飛んでんな」ってギャグみたいな。東映のスーパー戦隊シリーズで敵の怪人が人間界を侵略する作戦をたてては失敗するようなノリで、どう見てもコメディになってる。高次元の物質を低次元に展開するっていうのも一発ギャグ的なネタかなと思ってると、実はそれが伏線になってて、さらに規模を拡張したかたちで『三体Ⅲ 死神永生』に関わってくる。劉慈欣は最初から三部作のプロットをぜんぶ考えていたそうですが、つまりギャグとしか思えなかった部分が、シリーズ全体の根幹にかかわる設定、世界観になっていたりする。

前田:読んでいると、作中の理論がどれだけ実現可能か、今の科学技術とどれだけ乖離があるのかよくわからないことも多い。僕の場合はそのぶん、逆にこんなぶっ飛んでいるところだって、何万年後かには人類が頑張り続ければありえなくもないかもしれないな、と思えるからこそ、没入感みたいなものがありました。

前田「人生にもろもろ影響を与える話」

――前田さんは、3部作ではどのパートが好きなんですか。

前田:んーーー、『死神永生』かなぁ。でも、正直な話、『黒暗森林』を読んだ時、これ以上はもうないと思ったんです。物語として面白く完結して、気持ちよく終わって。最初は、もう続きはいらないから、と思ったんです。これ以上、広げようもないというか、こんなにネタがたくさん入っていて説得力も半端じゃない。もう、スタンディングオベーション! って感じだったんですけど、『死神永生』でまだ楽しませる方法があったのねっていう。こっちがお手上げ、降参! ってなっちゃうくらい面白かった。あと、人間にはこんな醜い部分もあるんだっていうところです。最近、きれいなところばかりで醜いところを書いていない小説が多くて、自分もそういうものを好んで読みがちな部分もあるんです。読んでいて気持ちいいし。でも、実際に地球が危機になったらそうなるよねということが『死神永生』にはしっかり書かれている。そこは人としてのリアリティを感じました。だから、僕は第3部がおすすめかな。

大森:本格SFとしていちばん盛り上がるのは『死神永生』で、エンターテインメントとしていちばんわくわくするのは『黒暗森林』の下巻ですね。カズレーザーさんも「アメトーーク」でいってた通り、ぶっちゃけ、第2部の『黒暗森林』から読み始めても、話はわかります。ネット上の感想を見てると、なかにはなぜか『黒暗森林』下巻から読み始めたという人がいて、途中までずっと「やっぱり中国のSFはすごいな、こんなところから始まるんだ。めっちゃ展開が速いじゃん」と思ってたと(笑)。そういう意味では、『スター・ウォーズ』シリーズみたいにどこから始めてもいい。まあ、途中からだとどうしても、それより前の出来事についてネタバレが発生するので、気にする人は第一部から読んだほうがいいとは思いますけど。

 『黒暗森林』は、超ハイレベルな知恵比べの結果、どんどん世界が変わっていく話なんで、漫画の『DEATH NOTE』を連想しましたね。智子(ソフォン)を通じて、人類の情報が三体文明にすべて筒抜けになっている状態で、侵略から地球文明を守るためにはどうすればいいのか。情報を守れるのは人間の脳みそのなかだけということで、国連が、すごい作戦を考えさせるために、4人の「面壁者」を指名する。その地球防衛作戦の内容は誰にも明かしてはいけないかわり、いくら金を使ってもいい、どんな嘘をついてもいいからとにかく考えろっていう。地球三体協会がそれに対抗するために送り出す刺客が「破壁人」。一人一殺方式という。

前田:夢がありますよね。僕ならどうしようって思うけど、4人を凌駕する案を考えられるのか。そういう風に広げていくのも面白い。今なら誰が指名されるのかとか、自分が国連みたいに指名する側になって考えることもできる。いろいろ想像できるのが楽しいですよね。

大森:作中でもすごい有名人が面壁者に指名されているので、いまならイーロン・マスクとか、プーチンとか……。いや、プーチンは「執剣者(ソードホルダー)」(『死神永生』で人類の運命を左右するボタンを押す役目)のほうがむいているかもしれない。すぐにボタン押しちゃいそうだけど(笑)。

 作中では、アメリカの前国防長官とか元ベネズエラ大統領とか、名だたる大物が面壁者に指名されるなか、1人だけ無名の社会学者、羅輯(ルオ・ジー)が選ばれる。こいつ何者だよっていう、全然やる気のない男。

前田:読んでいても、いやいや、こいつじゃどうにもならんだろうって、ちゃんと思えるのがすごい。でも、いろんな登場人物の亡くなりかたとかをみていると、こういうキャラクターも必要だったように思うんです。読者の精神衛生を保つみたいなところで。

大森:そう。『黒暗森林』上巻では羅輯の私生活が長々と語られて、こんな話をいつまで読まされるんだ、いい加減にしろって怒る人がいるのも当然だけど、想像上の恋人とのドライブデートの一日まで、その後の展開のいろんな伏線になっている。読者が愛想をつかしたところに大逆転がくるという、エンタテインメントの黄金パターンです。

前田:物語として本当によくできている。『三体』を読んで、自分は面壁者じゃないですけど、自分の人生を誰かに侵略されたとして、自分を地球に置き換えて考えてみると……。

大森:自分を地球に!?

前田:今遊ぶのは違うでしょうと傍から思われたとしても、遠くをみた時、最終的なものをみた時、壮大な部分が壮大すぎるからこそ、自分の周りを充実させる選択も悪くないなって思えたりする。それこそ、『死神永生』の最後の方なんか、結局、なにを選択しても関係なかったんじゃないかって思える。

大森:地球の身になって考えるというのはすごいですね(笑)。『死神永生』では、程心(チェン・シン)というわりと普通の女性が主人公になって、全人類の命運を担う決断をする。作者によれば、程心は人類を代表させた象徴的なキャラクターだということなんですが、中国や日本の読者にはめっちゃ叩かれている。毎回ハズレを引いてるじゃないかって(笑)。

前田:僕も最初、読んでいる時に途中までは、いやいや、そうじゃないでしょって思ったんですけど、最後までいくと人生観も変わるというか。この小説を読んだ後では、これは大事な二択だという時でも、頑張っていればべつにどっちでもかまわないって思えるようになる。考えかたが変わる。人生にもろもろ影響を与える話です。それは『死神永生』だけでなく3作通じていえること。SFというフィクションですけど、自分のリアルにも影響する感じがしました。最後まで読んで、人間的なままに生きていていいんだなと思ったんです。僕の場合も、仕事を成功させるためには、自分という地球の人類をちょっと削って犠牲を伴う選択をする節が多々あった。でも、もう今の自分は、傍からみたら「おいおい」と思われるような選択、つまり前田という地球をいたわる選択でもいいという風に考えかたが変わりました。それはすごくよかったし、この物語があったからそう思えた。

大森:むしろ前田さんが地球になってるんですね(笑)。程心も羅輯も、内面を持つ人間的なキャラクターというより、物語上で果たすべき役割を与えられた存在にすぎないと劉慈欣は言ってるので、程心がまちがった選択をしても、それは程心のせいではない。でも、中国では日本以上に程心の評判が悪くて、逆に冷徹すぎるくらい冷徹なトマス・ウェイドの人気が高いみたいですね。

前田:まあ、カッコいいですよね。確かに読む人の考えかたによって誰に感情移入できるかは違ってくる。

大森:日本では元警官でタフな史強(シー・チアン)の人気が圧倒的ですね。

大森「答えは、宝樹の『三体X 観想之宙』で」

――予定時間が近づいたのでそろそろ締めにむかおうと思いますが。

前田:えー、話し足りなーい。

――『三体』3部作を面白く読んだ人が、次に読むべき小説とは。

大森:劉慈欣は、三体人は本当はどういう存在なのかをずっと伏せたまま3部作を終えたんですけど、その答えは、宝樹の『三体X 観想之宙』(日本語版は7月6日発売)で……。

前田:うわっ!

大森:……明らかになるんですけど、本当かどうかはわからない。『三体』の熱狂的ファンである宝樹が、『死神永生』で書かれていなかった部分を想像して書いて、劉慈欣公認で刊行された小説なんです。でも、劉慈欣にあなたが考えたのはこういうことですかと答えあわせしたわけではない。ただ、劉慈欣が伏線を張りまくって回収しきれずに終わったのを、あたかもすべてわかっている人がかわりに回収するために書いたかのようにみえる。

前田:お話の作りかたとしてすごいことですね。

大森:人間関係のネタも、SF関係のネタも、よくそんなこと考えついたなあと思うくらいよくできてますね。あと、『三体』3部作と直接関係がある本として、劉慈欣の短編集『円』があります。人工冬眠や異星人による地球侵略など、『三体』の原型になったネタが入っている。作者はいきなり『三体』を書いた天才ではなくて、その前にいろんなネタを短編で試し、それらを総合して全部つぎこんだのが『三体』だったとわかる。

前田:集大成ということですね。

大森:9月にはKADOKAWAからもう2冊、劉慈欣の短編集が出ます。『地球放浪』と『老神介護』ですね。一方、『三体X』の宝樹の短編集『時間の王』もとても面白い。そのなかの「三国献麺記」は、ラーメン屋が店のラーメンの起源について嘘を謳っていたんだけど、それを真実にするためタイムトラベルで『三国志』の曹操のところへ行くという愉快な法螺SFです。

 『三体』とよく比較される作品としては、ジェイムズ・P・ホーガン『星を継ぐもの』があります。月でなぜか死体が見つかる内容で、SFでもミステリーでもあって、日本での人気も高い。『三体』に影響を与えた作品としてあげられるのは、『黒暗森林』で言及されるアイザック・アシモフ『ファウンデーション』シリーズです。Apple TV+でドラマ化されていますが、ファウンデーション=基礎で、アルカイダも基礎という意味だから、ビン・ラディンはそこからテロ組織をアルカイダと名づけたのではないかという都市伝説がある。その真偽を確かめるシーンが『黒暗森林』に出てきます。

 『ファウンデーション』は心理歴史学者が大きな帝国の滅亡を予言して、人類を再興するためにはどうすればいいかという内容で、さかのぼればギボンの『ローマ帝国衰亡史』がもとになっている。『死神永生』も東ローマ帝国の首都コンスタンティノープルの陥落から物語を始めています。『黒暗森林』で引用される田中芳樹『銀河英雄伝説』も『ローマ帝国衰亡史』~『ファウンデーション』の流れに位置する宇宙歴史SF叙事詩ですね。

 また、劉慈欣は小松左京に影響を受けたといっていて、『死神永生』のオーストラリアのパートは、『日本沈没』の国民の大移動を地球規模で展開したようなもの。『死神永生』には、同じ小松左京の『果しなき流れの果に』のエコーも聞きとれますね。アシモフ、クラーク、小松左京、田中芳樹……と続くSFの流れの中に《三体》三部作があるので、源流へとたどっていくのもいいと思います。

 中国では文化大革命で海外文化が閉ざされていた後、アーサー・C・クラーク(『幼年期の終わり』『2001年宇宙の旅』など)、アシモフなど、あるいは日本SFも含めてどっと翻訳が入った。しばらく時が止まっていたぶん、冷凍保存されていた黄金時代のSFが、1990年代以降、一気に解凍されて中国SFに大きなインパクトを与え、その衝撃が『三体』になって花開いたのかもしれません。

前田:僕も小松左京は読みましたけど、いろいろな影響についてはわかっていませんでした。昔の古きよきものが洗練され、今にあわせられて『三体』になったわけですね。世界のSFのエッセンスのいいとこどりだ。そりゃ、面白いに決まってます!

大森:もっと新しい作品では、『火星の人』のアンディ・ウィアーの最新作、『プロジェクト・ヘイル・メアリー』もおすすめです。これは誰が読んでもぜったい面白いので、ぜひ予備知識なしに読んでみてください。

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映画の魅力に溢れた『ザ・フォッグ』の強靭な存在感 現在だからこそ生まれるその価値とは

2022年7月6日 12:00 Real Sound

 アメリカB級娯楽映画の代表的な監督、ジョン・カーペンター。その職人的な姿勢は、一般の観客を楽しませるとともに、プロの映画監督の支持をも受け、クエンティン・タランティーノ監督や黒沢清監督など、映画を偏愛する“シネフィル”のクリエイターにも尊敬されている。大衆的な作家であるとともに、まさに「ミュージシャンズ・ミュージシャン」(プロの音楽家の支持を受ける音楽家)ならぬ、「クリエイターズ・クリエイター」といえる存在である。

参考:傑作『ザ・フォッグ』が教えてくれる、ホラー映画を語る上でジョン・カーペンターが特別な理由

 ここで紹介する、カーペンター監督の『ザ・フォッグ』(1980年)は、『ジョン・カーペンターの要塞警察』(1976年)が海外の映画祭で評価を受け、『ハロウィン』(1978年)の成功によって広く名声を勝ち得たのちの、監督として初期にあたるホラー作品だ。そのストーリーは、呪われた“霧”(ザ・フォッグ)に包まれた港町で、100年前の因縁を基にした惨劇が展開されるというもの。映像美や不穏な雰囲気を中心とした、心理的恐怖が描かれていく。ジョン・カーペンター製作により、2005年にリメイクもされた。

 そんな本作『ザ・フォッグ』が、日本国内初となる、4Kレストア新装版Blu-rayにて発売される。このタイミングで、映画の魅力に溢れた本作の楽しみ方や、現在だからこそ生まれる価値を新たに考えていきたい。

 吸血鬼、狼男、ゾンビやサメ、イナゴの群れの襲来など、恐怖映画は様々な脅威をわれわれに見せてきた。ここで脅威となっているのは、“殺人霧”ともいうべき、忍び寄って人に襲いかかる、白い霧である。アメリカでは本作の公開当時、いくつかの映画館で“霧”を噴出する「スモーク・マシン」がロビーに設置され、観客の期待を高めたという。

 とくに1980年代は、スティーヴン・スピルバーグ監督の『E.T.』(1982年)や、リドリー・スコット監督の『ブレードランナー』(1982年)に代表されるように、スモークを炊いて照明を当てることで、空間の奥行きを表現したり、ミステリアスな雰囲気を醸成するなど、映像に独特な印象を与える撮影手法が多用されるようになった。そんな手法で殺人霧を表現する『ザ・フォッグ』は、まさにそれこそが内容の中心になっているという意味で、時代を象徴する作品になっているといえる。

 物語の舞台となる架空の港町も魅力的だ。撮影地となったカリフォルニア沿岸の広大な風景と、パナビジョンのワイドスクリーン撮影が、映画にゆったりとしたスケール感を与えている。なかでも、ワイルドな海洋が望める「ポイントレイズ国定海岸」の岬にある灯台は、本作のアイコンといっていい。そこから眺める海の向こうから脅威が迫ってくる本作の映像表現は、ホラー映画の金字塔『吸血鬼ノスフェラトゥ』(1922年)における印象的な海岸の映像を、より現代的にスケールアップしているように見える。

 この灯台でラジオDJをしているシングルマザー役を演じているのが、当時カーペンター監督の妻でもあったエイドリアン・バーボーだ。さらに『ハロウィン』でブレイクして「絶叫クイーン」の異名をとるジェイミー・リー・カーティス、『サイコ』でマリオン役を演じている伝説的俳優ジャネット・リーがキャスティング。そして名優ハル・ホルブルックが、物語の鍵を握る神父役を演じている。シェイクスピア劇などの舞台経験のある彼は、港町に隠された過去の罪に苦悩する名演を見せている。心理的な恐怖演出も多い本作は、そんな俳優の競演が大きな見どころとなっているのだ。

 この100年に及ぶ歴史的な“罪”は、アメリカの白人入植者の侵略の歴史を想起させるところもある。80年代における新しい映像表現と、この過去をめぐる文学的表現というのが、本作を特徴づける核となっている。そして、もうすでに“ヴィンテージ”となった本作をいま鑑賞することに、ある種の充実感を覚えるはずである。

 『ストレンジャー・シングス 未知の世界』や『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』(2017年)などに代表されるように、ここ10年ほどの間、映画、ドラマなどにおいて80年代の要素をリバイバルするブームが起きていた。本作Blu-rayの特典の一つである、1980年アメリカ公開時のオリジナルビジュアルポスター(A3サイズ折り込み)が、いまレトロな魅力を放つようになったのと同じく、本作の内容もまた、時を経たからこその充実感を覚えるものとなっていると感じられる。

 過去の映画をトレンドやファッションのようにとらえ直すことに拒否感がある観客もいるかもしれないが、タランティーノ監督や黒沢清監督が自作においてカーペンター作品にリスペクトを捧げているように、過去の作品から学び、自分たちの世代でその要素に新たな意味を与えていくことは、文化が連綿と受け継がれていくなかで自然な姿勢でもある。カーペンター監督の出世作の一つである『ジョン・カーペンターの要塞警察』もまた、ハリウッドの名匠ハワード・ホークス監督の西部劇『リオ・ブラボー』(1959年)への愛情を込めて、その内容をより現代的にアレンジしたものだったのである。

 『ザ・フォッグ』公開後、40年以上の時のなかで変わったもの、そして変わらないものが世界にあることを、われわれは知っている。そんな現在の目で鑑賞することで、過去の文化や作品は新たな可能性を持つこととなる。本作は、その分かりやすい象徴の一つとして、強靭な存在感を放つ一作であるとともに、それ自身が文化の重要な橋渡し役であったといえよう。そこから新たに何を汲み取り、学んでいくのかは、われわれ一人ひとりのセンスにもかかっているのだ。(小野寺系)

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cat_oa-rp92670_issue_0f7f257f3726 oa-rp92670_0_5svayz6gezdu_宮下兼史鷹が2022年上半期映画を語る 『トップガン マーヴェリック』に宿る魔力を熱弁! 5svayz6gezdu 5svayz6gezdu 宮下兼史鷹が2022年上半期映画を語る 『トップガン マーヴェリック』に宿る魔力を熱弁! oa-rp92670

宮下兼史鷹が2022年上半期映画を語る 『トップガン マーヴェリック』に宿る魔力を熱弁!

2022年7月6日 10:00 Real Sound

 お笑いコンビ宮下草薙のツッコミとして活躍する宮下兼史鷹。芸人としての顔以外にも、ラジオや舞台にも出演。おもちゃ収集が趣味、サブカルチャーに精通している無類の映画好きである彼に今回、映画を好きになったきっかけやお気に入りの作品、俳優について話を聞いた。

【動画】【映画遍歴】宮下草薙 宮下兼史鷹が語る、『トップガン マーヴェリック』の凄み

■映画のルーツはおじいちゃんとおばあちゃん

――仮面ライダーや戦隊モノがお好きと伺いましたが、小さい頃からどんな映画をよく観ていましたか?

宮下兼史鷹(以下、宮下):小さい頃は、日本のアニメが1番多くて。その次に、洋画でしたね。うちのじいちゃんがすごくアクション系の映画が好きだったので、そういうのに付き合って観ることが多かったです。後は、ばあちゃんがミステリー、サスペンスなどが好きなので、木曜ミステリーや火サスを一緒に観ていました。今思うと、本当におじいちゃんおばあちゃんっ子なので、二人と過ごすことが多かったですね。

――アクションやサスペンスのジャンルだと、洋画も当時面白い作品が多かったですよね。

宮下:そうですね。うちのおじいちゃんはアクションが好きで、アーノルド・シュワルツェネッガー、シルヴェスター・スタローンなど、当時のアクションスター映画を全部観ていた。僕も子供の頃からそういった作品を観ていたので、やっぱり好きです。いつまでたっても忘れないというか。シュワちゃんは憧れの俳優でもあって、『ターミネーター2』と『コマンドー』が大好きです。

■アーノルド・シュワルツェネッガーとモーガン・フリーマンとレア・セドゥ

――歳を重ねるにつれて、好きなジャンルに変化はありましたか?

宮下:それこそ、僕は結構好きなジャンルが固定されていて。大工として働いていた頃、金銭的な余裕が出て、やっと他のジャンルにも手を出そうとした時期がありました。それまでは、それこそばあちゃんの影響でドラマ『相棒』(テレビ朝日系)のDVDボックスを買って、何回も同じ話を寝る前に絶対観ていました。シュワちゃんの映画も。そして、当時ジェイソン・ステイサムが若手の期待新人みたいな感じで出てきていた中で、「ちょっと別ジャンルも観ていこう」と思って、おすすめ映画を調べてみました。そしたら、『ショーシャンクの空に』を見つけて。本当にベタなハマり方ですが、『ショーシャンクの空に』を観て初めて、アクション映画じゃないのにこんなワクワクするんだ、“映画”って面白いんだなと感じました。練るに練られた物語や、表情などの演技で魅せる素晴らしさみたいな部分をあの作品で知って、「映画ってどうやら相当深いぞ」ということに気づいてから、アクション以外のものも貪欲に観るようになりました。

――『ショーシャンクの空に』は本当に名作中の名作ですよね。

宮下:そうなんですよ。だからその影響で、モーガン・フリーマンも大好きになりました。「1番会いたいハリウッド俳優や役者さん、芸能人は?」っていろいろ聞かれますが、僕は常々「モーガン・フリーマン」と答えているぐらい。やはり人生に一度はお会いしたい方ですね。

――好きな女優さんはいますか?

宮下:僕が最近すごく目で追っちゃうのは、レア・セドゥさん。ただの美女じゃない感じがとてもするというか……ただただ、そこに存在しているだけで、その佇まいだけで気になります。こういう人生があって、こういうことがあって、ここまでやってきたんじゃないかと、色々考えさせられてしまう。いるだけで深みがある、ミステリアスな方の印象です。彼女が出演する作品は観ちゃいます。

――コンスタントに映画をご覧になっていると伺いましたが、改めて最近観た映画について聞かせてください。

宮下:最近は、『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』と『トップガン マーヴェリック』を観ましたね。あと、印象に残っている作品は、日本のアニメーション映画『アイの歌声を聴かせて』と、ディズニー&ピクサーの『私ときどきレッサーパンダ』。あとは、ウェス・アンダーソン監督も僕は好きなので、『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』も楽しみました。

■近年の日本アニメ映画でダントツで1位の『アイの歌声を聴かせて』

――『アイの歌声を聴かせて』は、どういったところがお好きでしたか?

宮下:女の子が主人公の日本のアニメ作品、僕はそこまで観ないんですよ。筋骨隆々な男とか、哀愁漂う男……クリント・イーストウッドとか、そういう人が好きなので、倦厭しがちな部分があります。ただ、この作品はあまりにも評判が良かったので観てみたところ、度肝を抜かれたというか。物語に登場するAIがすごく怖いんですよ。土屋太鳳さんが声を当てているのですが、ちょっと狂気さえ感じるぐらい“怪演”に近い演技をされていて。AIなので感情が入っていない。なのに、歌を急に歌い出す。それが「バグってんじゃないかな」と思うくらい、怖いんです。そういう話かなと思っていたんですけど、ちょっと想像よりも深さがあって。やっぱり反乱を起こしたり、最終的には『アイ,ロボット』みたいなことになるのかと思っていますが、そうでもなく、良い意味で裏切られました。僕は急に主役の人が歌い出すことに対して全然苦手ではありませんが、ミュージカルパートはそういう人でも観られるように、歌ってしまう理由付けという根本がしっかりしていて、それを物語の盛り上がる部分にしていることに驚かされました。多分、1番この映画を観て悔しがっているのはディズニーの関係者なんじゃないかなとさえ思っています。本来、現代のディズニーが何かメタ的な話を作りたいとなったときに、あの発想は1番使いたかったのかなというぐらい、アイデアが素晴らしいんですよ。ここ5年くらいで観た日本のアニメ映画の中では、ダントツで1位かもしれないですね。

――ディズニーといえば、マーベルに対する造詣も深いと伺いました。現在、ディズニープラスではドラマシリーズが独占配信されたり、映画も作家制の高い監督から新手の監督まで、あらゆる人と共に作り上げたりしている動きが特徴的ですが、最近のマーベルについて感じること、今後期待したいことは?

宮下:結局、今のマーベル作品ってとても見やすいですし、万人にオススメできるようなものが多いですが、いかんせん、どうしても(作品それぞれの内容が)繋がっているんですよね。なので、一作を観るために履修しなきゃいけないものがとても多い。そういった部分で、初心者にはオススメしづらい部分がどうしてもあるので、『ムーンナイト』みたいな、単体の作品として楽しめるものは今後ももっと出てきてもいいのかなとは思っています。他作品と繋がりがなくても、独立して面白い作品が今後出てきたら嬉しいですね。

――先ほどウェス・アンダーソン監督がお好きとおっしゃっていましたが、詳しく聞かせてください。

宮下:アンダーソンは、『グランド・ブダペスト・ホテル』よりは『ファンタスティック Mr.FOX』が僕は大好きです。劇場に3回くらい観に行きました。Blu-rayを買った後も、半年くらい寝る前に観ることが日課になっていたくらい好きです。ずっと観ていたい世界観というか、どの場面を切り取っても“絵”として成立しているような作品を撮る人ですよね。そんな中で、『フレンチ・ディスパッチ』はアンダーソンが今までのやってきたことの集大成感を感じました。あの人の持つ監督技というか、そういったセンスを全部ごったに混ぜたような。人の動きがちょっとアニメーションチックなのも彼らしい部分ですよね。人間離れしているというか、重力を感じさせない瞬間があって、作品のテンポも良かったです。なかでも、レア・セドゥの監守役はミステリアスで、ちょっとサイコパスな部分もあって、彼女の演技も最高でした。

■『私ときどきレッサーパンダ』はめちゃくちゃ面白い“少年漫画の1話”

――確かに。『私ときどきレッサーパンダ』もチェックされたということですが、ディズニーやピクサー作品は新作が出たら必ず観るほどお好きなんですか?

宮下:そうですね。やはり、ピクサーは新作が出たら間違いなくチェックするようにしています。ただ、正直に言っちゃうと「『私ときどきレッサーパンダ』ってなんだよ」って思ったんですよ。ちょっと邦題どうなの、と思いながら全く期待せずに観ました。でも、ちょっとびっくりしましたね。伝わるかわかりませんが、めちゃくちゃ面白い“少年漫画の1話”を見せられているんですよ。主人公が自分の身に今起きている事象に向き合うまでの話として。そんな本作を女性監督が撮ったという事実に、「“そこ”はもう取っ払われたんだな」と感じました。「男性がどうだ、女性がどうだ」みたいなものは、もう全くないなと。主人公の女の子が韓国のアイドルが好きなんですよ。その「アーティストを好き」という気持ちは、言葉ではあまり表現できないようなもので。それこそ、大人になってから、「自分はなんであんなに熱中していたんだろう」とちょっと思うくらいのことかもしれない。でも青春時代では、「なんでこれを捨ててまで、好きなものを選んでいるんだろう」というぐらい好きで、それは言葉じゃ説明できない。そこをしっかり僕たちが共感できるように描いているところが、本作で本当に良かったと思った部分です。主人公のことを好きになるし、等身大に思える。だから気付けば、より彼女に感情移入をしてるんです。結構僕の中でピクサーは『トイ・ストーリー』と『モンスターズ・インク』が「やっぱりこの2つだな」みたいな立ち位置の作品でしたが、この2作のように子供の頃に観ていたという思い入れがなかったら、多分『私ときどきレッサーパンダ』は超えていますね。それくらい、とんでもない作品だったと思います。

――確かに漫画の第1話というか、ここから彼女のストーリーが始まっていく、みたいな感じがありますよね。

宮下:そうなんです。そのワクワク感があったので、最高の映画でした。「やられた」と思った瞬間がとてもたくさんありましたね。感情の“そこ”を動かされるとは思っていなかったところが、動かされるんですよ。『私ときどきレッサーパンダ』という題名から「どうせ子供のものでしょ」という感じに多少敬遠している方がいるのであれば、マジで観てほしいです。少年漫画です。

――最後に、2022年下半期に公開される新作で、楽しみにしている作品を教えてください。

宮下:やはり、『ソー:ラブ&サンダー』は楽しみです。最初はソーが神として出てきましたが、作品を追うごとにどんどん人間に近づいて、ちゃんと落ちぶれたり、感情の浮き沈みがあったり、その動向がすごく気になっているんですよね。80年代っぽい雰囲気の感じも良さそう。コミックにも登場するレディ・ソーというキャラクターを映画でどのように扱うのか、という点にもすごく期待しています。

(取材・文=アナイス)

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『賭ケグルイ双』『メイドインアビス』『シャドーハウス』 ギャップのある夏アニメ3選

2022年7月6日 10:00 Real Sound

 7月に入り夏アニメが続々とスタートしているが、今期は人気のシリーズものや新作アニメが幅広く出揃っている印象だ。そこで、今回は絵柄と内容にギャップのある夏アニメ3選を紹介したい。

 参考:【写真】『シャドーハウス』暗闇を歩くケイト&エミリコ

■『メイドインアビス 烈日の黄金郷』

 つくしあきひとによる人気漫画が原作の第2期『メイドインアビス 烈日の黄金郷』。2019年に放送された『劇場版総集編 メイドインアビス』に続いて、2020年には『劇場版メイドインアビス 深き魂の黎明』が公開されるなど、長きに渡ってファンから愛されている作品だ。

 探窟家見習いである主人公のリコが、ある日レグと名付けるロボットと出会い、人類最後の秘境とも呼ばれる未知なる領域・アビスの深層へと足を踏み入れる冒険ファンタジーとなっている。謎に包まれたアビスへと進んでいく2人の果敢な挑戦は、冒険心が大いにくすぐられる。

 本作の特徴として登場人物のデザインが可愛らしいということが挙げられる。一見ほのぼのとした日常系アニメのようかのようにも思えるキャラクターデザインだが、ストーリーが進むに連れてかなり骨太な内容に移り変わってゆく。第1期の第10話でこれまでのゆるい展開から一気に想像を絶するようなハードな展開になり、視聴者を大いにざわつかせたのも記憶に新しい。これから待ち受けるであろう過酷な現実を目の前に絶望した視聴者も多かったのではないだろうか。

 第1期と総集編の続編となる『劇場版メイドインアビス 深き魂の黎明』では黎明卿ことボンドルドとの対決が描かれたが、7月からスタートする第2期では新たな仲間としてプルシュカを迎え、深界六層へと進んでいくリコたちのこれまで以上に壮絶な冒険が描かれる。

■『シャドーハウス 2nd Season』

 前作から約1年ぶりとなる続編『シャドーハウス 2nd Season』が7月8日より放送スタートする。本作は『週刊ヤングジャンプ』(集英社)で連載中の漫画が原作となっており、これまでに発行部数は累計170万部を突破。

 シャドーハウスと呼ばれる不思議な洋館を舞台に、貴族の真似事をする顔のない一族・「シャドー」とシャドーに仕え“顔”を務める「生き人形」が共に生活している。物語の前半では生き人形のエミリコとシャドーのケイトの微笑ましい日常が淡々と描かれているが、「お披露目」が始まると様相は一変。生き人形の正体やシャドーハウスの実態が徐々に明らかになっていき、エミリコとケイトはシャドーハウスの秘密を探り始めるようになる。

 洋館と舞台としたほのぼのストーリーの体裁を取りながらも、ストーリーが進むにつれてシャドーハウスの実態が明らかとなっていくミステリアスな展開は多くの視聴者を虜にしている。

 また本作はシャドーと生き人形の関係性も面白い。賢くいつも冷静沈着なケイトだが、エミリコはやる気こそあるが空回りも多いドジっ子。そんな性格の異なる2人が「お披露目」で絆を深め、協力して課題をクリアしていく姿は実に感動的だった。第2期でも2人のコンビネーションにぜひ注目してみてほしい。

■『賭ケグルイ双』

 そしてもう一つ、絵柄と内容に強烈なギャップがあるアニメとして、度々話題に上がるのが『賭ケグルイ』シリーズだ。2017年には『賭󠄀ケグルイ』、2019年には『賭󠄀ケグルイ××』が放送され、その新作となるTVアニメ『賭ケグルイ双』が8月4日からNetflixにおいて全世界独占配信される。過去にはドラマや映画といった実写化が実現し、浜辺美波を中心としたキャスト陣の高い再現度が注目を集めた。

 本作の舞台となるのは創立122年を迎える私立百花王学園。上流階級や政財界の子女が多数通う名門校だが、生徒会長である桃喰綺羅莉によって、ギャンブルによる階級制度で支配されていた。そこに突如転校してきた生粋のギャンブル狂である蛇喰夢子が、生徒会を中心とした様々な生徒たちと壮絶なギャンブルを繰り広げていくという物語だ。

 ギャンブルによる熱い駆け引きも本作の見どころだが、筆者が推したいのはギャンブルをこよなく愛するキャラクターたちの表情と声優陣の表現力である。主人公の夢子は普段の学園生活の中では大人しい普通の女の子にしか見えない。しかし、人生がかかったギャンブルになると意気盛んに「さァ、賭け狂いましょう!」と恍惚とした表情を見せ、ギャンブルをただひたすら楽しんでいる。1役で振れ幅の大きい二面性を描き出す早見沙織ら声優陣の驚異的な表現力を堪能できる作品だ。

 今夏配信される『賭ケグルイ双』で描かれるのは、蛇喰夢子が転校してくる1年前の学園。特待生として編入してきた早乙女芽亜里が学園を支配しているギャンブルに巻き込まれていく前日譚となっている。

 骨太なファンタジーものから、手に汗握るギャンブルを扱った作品まで、可愛らしい絵柄とは対照的に大人を惹きつける内容のものが多い2022年の夏アニメ。今回紹介した3作品はどれもシリーズもののため、放送前に前作をチェックしてみてはいかがだろうか。(川崎龍也)

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