cat_oa-rp67903_issue_76b748cb068a oa-rp67903_0_76b748cb068a_韓国の朝食はヘルシー! WORLD BREAKFAST ALLDAYの新メニュー 76b748cb068a 76b748cb068a 韓国の朝食はヘルシー! WORLD BREAKFAST ALLDAYの新メニュー oa-rp67903

韓国の朝食はヘルシー! WORLD BREAKFAST ALLDAYの新メニュー

2019年3月26日 18:32 GQ JAPAN

カフェレストラン「WORLD BREAKFAST ALLDAY」が韓国をフィーチャー。朝ごはんを通してお隣の国を知ろう。


「朝ごはんを通して世界を知る」をコンセプトにしたカフェレストラン「WORLD BREAKFAST ALLDAY」が、4月3日(水)から6月2日(日)の期間で韓国の朝ごはんを提供する。価格は1500円(税抜)。

現在、美容やファッション、ドラマなどで日本人にも馴染みの深い韓国。日本から一番近いお隣の国だが、どのような朝ごはんが食べられているのか知っている人は少ないだろう。韓食(ハンシク)と呼ばれる韓国の食事には、食べ物と薬のルーツは同じであるという薬食同源という考え方があり、低脂肪・低カロリーなご飯にスープ、食材本来の持ち味を生かしたおかずをバランスよく食べるのが伝統だ。
朝ごはんの定番は、豆もやしのスープにイシモチの干物。ほかにもキムチに代表される健康的な発酵食品が豊富に食卓に並ぶ。また、5つの味と色を揃えると良いとされる「五味・五色」の考え方があり、味と彩りが変化に富んでいることも韓食の特徴となっている。上記期間中には、そんな魅力的な朝ごはんのほか、韓国らしいドリンクやデザートも多数用意。韓国の料理教室や文化ついて学ぶワークショップも開催される予定だ。異国でありながら共通点も多い韓国の食文化を体験して、日本の文化を見つめ直そう。

WORLD BREAKFAST ALLDAY 原宿店
東京都渋谷神宮前6-15-14-1F
Tel. 7:30〜20:00(ラストオーダー19:30)
不定休
Tel. 03-3406-7008

外部リンク

cat_oa-rp67903_issue_76b748cb068a oa-rp67903_0_ab02fec3763b_【A MESSAGE OF HOPE(連載:希望へ、伝言)】Vol.142 市原佐都子──きっと生きていれば、その喪失感が救われる ab02fec3763b ab02fec3763b 【A MESSAGE OF HOPE(連載:希望へ、伝言)】Vol.142 市原佐都子──きっと生きていれば、その喪失感が救われる oa-rp67903

【A MESSAGE OF HOPE(連載:希望へ、伝言)】Vol.142 市原佐都子──きっと生きていれば、その喪失感が救われる

2020年7月6日 12:00 GQ JAPAN

劇作家で演出家の市原佐都子さんは、コロナ禍のなか、ZOOMを使った演劇作品を制作しています。


──あなたの現在の日常について教えて下さい。コロナ問題以前と変わったこと、新しい習慣、仕事や家族との向き合い方、その他この期間に考えたことなど、どんなことでも構いません。

4月から3カ月間ミュンヘンに滞在し劇場へ新作戯曲を書き下ろす予定でしたが、滞在はできなくなり、日本でひきこもり戯曲を書いている。ミュンヘン滞在中は執筆以外にも演劇フェスティバルを観に、周辺のヨーロッパ諸国も訪れたいと考えていたので、残念。国内外の演劇フェスティバルや公演ものきなみ中止となっており、私も含め、未来に行われるはずのことがうしなわれた人々の傷を考える。そう、2011年、あのときは大学の卒業式がなくなった。3・11のためだ。

あの頃、わけのわからないまま学生でなくなり、震災の影響で混乱したわけのわからない社会へ放り出された自分のことを、新型コロナによって仕事をなくした3月末はよく思い出していた。私はあの頃、言葉にできなかったけれど傷ついていた。ポーカーフェイスをつくった。そんな傷を卒業式や入学式がなくなった若い人々が静かに負っているだろう。

なくなったことばかりを嘆いていてもつまらない。私は5月、3年前に執筆した作品をZOOMで上演してみた。この作品は相模原障害者施設殺傷事件を受けて、自分のなかに潜んでいる差別や偏見をみつめた作品。この作品のなかで、できるだけ偽善的でない方法であらゆる人間の生を肯定しようと試みた。三部構成の最後の部のなかで、そして私は菌を用いて、その存在を認めることで人間の生を肯定した。菌は一見すると人間の身体に悪い働きをすることもあるが、それは重要な警告でもある。人間は人間同士を差別するが、菌は見えないけれどあらゆる場所に存在し、あらゆる人間にすみついて、同じ作用をするものだ。菌とウイルスは違うものだが、この点においてはウイルスも同じかもしれない。3年前の自分の言葉が現在の状況下ではまったく違う意味を持っており度々はっとした。

9月は昨年あいちトリエンナーレで上演し、今年岸田國士戯曲賞受賞した『バッコスの信女 ― ホルスタインの雌』を兵庫県と神奈川県で上演する予定。感染予防に注意しながらの上演となる。例えば、客席数を減らすことや舞台と客席との距離を以前より離すことなど変更が要されている。そこからくる不安も多いが、その時々の社会の状況が作品や上演に影響を及ぼす、こと自体は面白い。

──どうしても家庭内で過ごす時間が増えたのではないかと思います。この期間に読んだ本、観た映画、聴いた音楽などがあれば教えて下さい。またそのなかで感銘を受けたものがあれば、ぜひご紹介いただきたく存じます。

ミヒャエル・エンデ(丘沢静也訳)『鏡のなかの鏡』岩波書店ミヒャエル・エンデ『鏡のなかの鏡』を一夜一話ずつ読んでいる。ミヒャエル・エンデをちゃんと読むのは初めて。以前は、劇作のための資料として本を読むことが多かったが、いまは純粋に物語を楽しんでいる。イマジネーションを刺激する言葉に触れ、自分の感情が揺さぶられるのを感じる。それは大変な癒しになっている。

アマゾンプライムでアニメ『メイドインアビス』も見た。悲しくてグロくて……、超感情移入しながら夢中で見た。映画館が開くとすぐに映画版も観に行った。

──先の見えない日々ですが、それでも前向きに生きるためのメッセージをいただきたく存じます。GQ読者へ、自分へ、家族へ、日本へ、世界へ......メッセージの対象 はだれでも構いません。

世界各都市がロックダウンとなった影響で、空気がきれいになったということも起きているようです。また、個人的には、人のことを気にかけたり、些細なことに感じ入ったり、ありがたく思ったり、という変化を感じています。失われたこともあると思いますが、きっと生きていればその喪失感が救われる、人にやさしくできる、またきっと昇華されるときがくるのではないでしょうか。

この状況だからこそ、新しく生まれること、これから考え付けるアイディアの好奇心のほうを見つめ、私自身いまの状況を生きていたいと思っています。





PROFILE

市原佐都子

演劇ユニットQ主宰。人間の行動や身体にまつわる生理や違和感を独自の言語センスと身体感覚で捉えた創作を行う。早川書房より小説集『マミトの天使』刊行。2020年、『バッコスの信女 ホルスタインの雌』が第64回岸田國士戯曲賞受賞。同作品は9月に兵庫県豊岡市と神奈川県横浜市にて上演予定。http://qqq-qqq-qqq.com


“A MESSAGE OF HOPE”(希望へ、伝言)は、『GQ JAPAN』2020年7/8/9月合併号の特集連動企画です

5月18日スタートのWEB特別企画、“A MESSAGE OF HOPE”は、5月25日発売の『GQ JAPAN』に掲載される特集、「私たちは、どう生きるか」との連動企画です。雑誌『GQ JAPAN』は、新型コロナウイルスの感染拡大がつづくなか、各界の著名人に、この未曾有の危機に際して、ポジティブなメッセージを送ってくださるように依頼しました。結果、ファッション・芸術、音楽・芸能、デザイン・建築、文化・報道などの分野で活躍する内外の161人のかたがたから、この企画へのご参加をいただき、雑誌では、いただいた回答をもとに特集を構成しました。この特集に連動して、161人のかたがたからいただいたメッセージをすべて、割愛することなく紹介するのがこの特別企画、“A MESSAGE OF HOPE”(「希望へ、伝言」)です。毎日、2人からの、メッセージを紹介する予定です。

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cat_oa-rp67903_issue_76b748cb068a oa-rp67903_0_8cdfd66245b2_Tシャツ・ホリックス Vol.6 後藤拓磨の巻 8cdfd66245b2 8cdfd66245b2 Tシャツ・ホリックス Vol.6 後藤拓磨の巻 oa-rp67903

Tシャツ・ホリックス Vol.6 後藤拓磨の巻

2020年7月6日 11:50 GQ JAPAN

お気に入りのTシャツを紹介してもらう連載「Tシャツ・ホリックス」。

第6回はTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEの後藤拓磨さんが登場!


 後藤拓磨さんは、HIP HOPテイストのパフォーマンスが魅力の16人組、ダンス&ボーカルグループのTHE RAMPAGEのパフォーマー。グループのなかでは、ライブツアーのリハーサルウェアなどのプロデュースもおこなうファッション担当としても知られている。今回、後藤さんが紹介してくれた5枚はすべて黒だ。ブラックボディに個性的なグラフィック・デザインが目を引くもので、どれもバックプリントがあるところにもこだわりを感じる。

「前まではなるべく実物のサイズ感や質感など確かめてから買うようにしていましたが、最近はオンラインでポチることも増えました。洋服を選ぶときは自分の直感を大切にするようにしています。着るかも、くらいの中途半端な感じだと恐らく着なくなってしまうので、電気が走るというか“これだ!”と直感に訴えかけてくるものを選ぶようにしています。Tシャツをパンツにタックインして着ることが多いので、プリントの配置も選ぶときのポイントです」

後藤さんお気にいりの5枚を以下に紹介する。

「僕と長谷川慎は、ツアー・グッズのプロデュースをしています。今まで作ったグッズのなかでも、2019年のTHROW YA FISTというツアーのTシャツが思い出深いのでピックアップしました。というのも、この紫と黄色の組み合わせは、色を決める中で作成したサンプルなので1枚しか存在しないレアもので、本当はスタッフに返却する予定でしたが、返すのを忘れて僕だけが所持しています! (笑)」

「Judy Blame(ジュディ・ブレイム)の1周忌の時にリリースされたメモリアルT-shirtです。リリースされたのは少し前のものになりますが、まだ着ていないので、今季着たい1枚にピックしました。Judy Blameのアイコンと知られる安全ピンや指紋、手形などパンキッシュなグラフィックも入っていますし、フロントもバックもかなり存在感があるので、コーディネート次第で色々な見せ方が出来そうしなのでこれから沢山着たいです!」

「2年程前に購入したもので青光りした稲妻がお気に入りのT-shirtです。たまたまネットで見つけたのをきっかけに一目惚れし、喉から手が出るような想いで探してやっとの想いで海外のサイトで見つけたので取り寄せました。また紹介しているのかと言われそうなくらい普段から着用頻度の高いT-shirtですが、年月が経った今でも飽きずに着ていて、まだまだお世話になりそうなので僕のスタンダードな

「普段からUNDERCOVERのT-shirtを着ることが多いのですが、お気に入りで普段着ているスタンダードなT-shirtとしてピックしました。CHAOS BALANCEというワードが凄く自分の中で刺さっていて、カオスという混沌としていて不釣り合いなはずのものが、それを通り越してバランスを取るところに楽しさを覚えるという、デザイナーの高橋盾さんらしいメッセージの強さに惹かれました」

「最近購入したT-shirtで、グラフィックがドツボで衝動買いしました。映画などのSFぽいテイストが好きで、ほかに自分が所持しているグラフィックが落とし込まれたT-shirtも、怖めで不思議な感じのデザインが多いかもしれないです (笑)。自粛期間中にグラフィティーを描いたりしていましたが、今後はこういう幾何学模様にもチャンレジしてみたいです」

後藤拓磨

1998年12月4日生まれ。『GLOBAL JAPAN CHALLENGE』を経てTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEにパフォーマーとして加入。2度の武者修行を経て、2017年1月25日 1stシングル「Lightning」にてメジャーデビュー。Instagram: @ takumagoto_

写真・小嶋晋介、長尾大悟 文・高杉賢太郎 

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cat_oa-rp67903_issue_76b748cb068a oa-rp67903_0_579adff4f116_連載「ぼくの1日は、こんな感じ」オオスミタケシの巻 579adff4f116 579adff4f116 連載「ぼくの1日は、こんな感じ」オオスミタケシの巻 oa-rp67903

連載「ぼくの1日は、こんな感じ」オオスミタケシの巻

2020年7月6日 11:06 GQ JAPAN

話題のクリエイターたちは最近、どうやって時間を過ごしている? 「ぼくの1日は、こんな感じ」は、『GQ JAPAN』が注目する男たちの1日を紹介する連載。第5回目のゲストは、「ミスター・ジェントルマン(MISTERGENTLEMAN)や「MCM by PHENOMENON」のデザイナーとして活躍するオオスミタケシだ。彼の日常を垣間見てみよう。


GQ:最近はなにをしていますか? ルーティンがあれば教えてください。

オオスミ:いまは東京・麹町のオフィスに出勤したり、週の半分は銀座のオフィスへ行ったりしています。新型コロナの自粛期間を終え、仕事も再開しはじめたことで、テレワークの日常から少しずつ変わってきました。マスクに殺菌、ソーシャルディスタンス、換気……。常に憂鬱な空気だけど、生活の一部になったのを感じます。

GQ:クリエイティビティやインスピレーションを保つ秘訣を教えてください。

オオスミ:音楽ですね。オフィスには20歳くらいから買っていた主にヒップホップとR&Bのカセットテープが3000本くらいあったり、ヴィンテージのラジカセやBluetoothスピーカーが並んでいたり、iPhoneの音楽配信では聴くことができない音源も聴けるように準備してあります。

オフィスに並ぶ数々のカセットテープは壮観だ。

ラジカセはレトロ・フューチャリスティックなデザインが目をひく。GQ:最近はまっているTVドラマやYouTubeチャンネル、家電などがあれば、ぜひご紹介お願いします。

オオスミ:Netflixなら『梨泰院クラス』など韓国のドラマを次々と観ています。YouTubeはモッパン系(註)。音楽はSpotifyとLINEミュージックを使っているけれど、最近はAppleの初代「iPodシャッフル」にレアな90年代の音源を入れて聴いています。

(註:飲食や大食いの様子を撮影した動画で、視聴者は食べている姿を見たり、咀嚼音を聴いたりして楽しむ。韓国で生まれ、いま全世界で人気を博しており、YouTubeでも人気コンテンツのひとつだ。)

初代のiPodシャッフル(上)と最新のAirPods Pro(下)。GQ:最近お気に入りのファッションやアイテムを教えてください。

オオスミ:こんな感じのコーディネートがお気に入り。ボッテガ・ヴェネタのサングラスとアノラックコート、マルジェラのシャツ、ラルフローレンのTシャツとステラ・マッカートニーのショーツ。スニーカーはFOGで、バッグはジルサンダーです。

小物やコートをダークカラーでまとめることで、奥行きのあるパターン・オン・パターンのコーディネートが成立する。さすがの着こなしだ!GQ:スキンケアの秘訣や運動習慣などがあれば教えてください。

オオスミ:スキンケアはほぼ、医療用の保湿剤のヘパリンクリームのみ。最高に保湿してくれます。BYREDOやAesopを選ぶのは香り高いから。繊細で複雑な香りのミックスがお気に入り。

左からBYREDO フレグランスオイル、BYREDO ハンドクリーム、ヘパリンクリーム、Aesop リップクリーム、Aesopサンプロテクティブクリーム。GQ:最近よく聴いている音楽があれば教えてください。

オオスミ:韓国の音楽をよく聴いています。DJ、シンガー、プロデューサーとして活躍するパク・へジン(Park Hye Jin)、インディーバンドのヒョゴ(HYUKOH)や、セソニョン(SE SO NEON)。

PROFILE

TAKESHI OSUMI オオスミタケシ

ファッションデザイナー。スワッガーやフェノメノンといったストリートブランドを立ち上げたのち、吉井雄一とともにミスター・ジェントルマンのデザインを手がける。2020年にはMCMとコラボレーションラインも再開。ラッパー、Big-Oとしても90年代より活躍し、2018年にはMONDO GROSSOのアルバムにも参加している。


【連載「ぼくの1日は、こんな感じ」を読む】 

DJ ロノ・ブラジル・IIIの巻 

ラッパー モニー・ホースの巻 

動画クリエイター kemioの巻

デザイナー ラウル・ロペスの巻

外部リンク

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2020年春夏ベストルック──色にときめく、最新テーラード

2020年7月6日 08:00 GQ JAPAN

今季のテーラードは多彩なカラーが特徴だ。色にはエネルギーを与えてくれる力があり、カラフルなアイテムを身につければ、ポジティブになれる。そんな、強いカラーを纏ったテーラードを、思想家ルソーの子孫でありモデルとして活躍するジェームズと、気鋭の新人モデルのデニスが着こなす。かたやマチュアな、こなたフレッシュな魅力を見せるふたりが、強い日差しと砂浜を舞台にカラー・テーラードで魅せる。


CATCH THE COLOR

RALPH LAUREN PURPLE LABEL
ブライト・カラーをエネルギッシュに着る

カラフルなテーラードジャケットが揃う今季のラルフ ローレン パープル レーベル。鮮やかなフューシャ・ピンクに染まったシルクシャンタンの美しい光沢とマスキュリンなショールカラーが特徴のジャケットは、フォーマルを華やかに彩る最高峰だ。

左:ジャケット ¥672,000、シャツ ¥60,000、ボウタイ ¥17,000、パンツ ¥112,000〈すべてRALPH LAUREN PURPLE LABEL/ラルフ ローレン〉  右:タンジェリン・オレンジの豊潤な色合いが圧倒的な存在感を放つ。ジャケット ¥560,000、シャツ ¥101,000、パンツ ¥112,000〈すべてRALPH LAUREN PURPLE LABEL/ラルフ ローレン〉

TOM FORD
タフでセクシーな魅惑のテーラード

煌めくレオパード柄のゴージャスなイヴニングジャケットに合わせたのは、黒ではなく白のイヴニングパンツ。力強いコントラストがこの上なくエレガントだ。トム・フォードの美意識が詰まったアイコニックなピークドラペルのテーラードは、モックネックのニットを合わせてノーブルに仕上げる。

ジャケット ¥500,000、セットアップパンツ ¥180,000、ニット ¥170,000〈すべてTOM FORD/トム フォード ジャパン〉

ジャケット ¥690,000、シャツ ¥140,000、パンツ ¥180,000〈すべてTOM FORD/トム フォード ジャパン〉  サングラス ¥49,000〈TOM FORD EYEWEAR/トム フォード アイウエア〉  

BERLUTI
メゾンのアイコンとテーラードの融合

セットアップ、レザーコート、シャツとタイにベルルッティを象徴するスクリットがジャカードで描かれている。ウェアに新しい表情を加える繊細なスクリット柄が、ブルーのワントーンに奥行きを与える。

ジャケット ¥405,000、セットアップパンツ ¥124,000、シャツ ¥120,000、タイ ¥28,000、手に持ったコート ¥1,060,000、靴 ¥265,000〈すべてBerluti/ベルルッティ・インフォメーション・デスク〉  

ストライプのシャープなセットアップには、マーブル柄のシルクシャツを合わせて艶やかに着こなす。

シャツ ¥120,000、パンツ ¥133,000、コート、ジャケット ともに参考商品〈すべてBerluti/ベルルッティ・インフォメーション・デスク〉

GIORGIO ARMANI
アンコンジャケットをカラーでアップデート

リネンのアンコンジャケットは、光の加減でゴールドのように見える上品なベージュの光沢が美しい。同素材のパンツは、ハイウエストでテーパードが効いたシルエットが特徴だ。鮮やかな赤が目を引くジャケットは、短いラペルに4つボタンのアンコン仕立て。リネンにナイロンを混紡したことで生まれる独特のシャリ感とシワが、清涼感とこなれ感を醸し出す。

ジャケット ¥260,000、シャツ ¥98,000、パンツ ¥118,000〈すべてGIORGIO ARMANI/ジョルジオ アルマーニ ジャパン〉

ジャケット ¥260,000、パンツ ¥123,000、靴 ¥77,000〈すべてGIORGIO ARMANI/ジョルジオ アルマーニ ジャパン〉  

CATCH THE COLOR

PRADA
ヘビー・マテリアルで仕立てたテーラード

コットンのセットアップにロング丈のシャツを合わせた。レイヤードから覗く、シャツの裾に施された近未来なロゴのグラフィックにも注目だ。

左:ジャケット ¥243,000、シャツ ¥99,000、パンツ ¥84,000、ハット ¥36,000、ソックス ¥23,000、ブーツ ¥115,000(すべて予定価格)〈PRADA/プラダ クライアントサービス〉  右:爽やかなホワイトデニムの生地を使ったダブルブレストのジャケットは、同素材のノースリーブシャツとパンツを合わせてマリンテイストに仕上げた。ジャケット ¥258,000、シャツ 参考商品、パンツ ¥90,000、ハット ¥36,000、スカーフ ¥26,000、ブーツ ¥115,000(すべて予定価格)〈PRADA/プラダ クライアントサービス〉

DOLCE&GABBANA
こなれた崩しでダンディに着飾る

身体に完璧にフィットするイタリアンサルトのスリーピースをワイルドに着崩すなら、インナーが重要だ。シャツの下は、素肌を見せるのではなく、上質なリブ使いのクルーネックTシャツを合わせれば、ノーブルに仕上がる。マスキュリンなワイドラペルとストライプシャツの合わせが最高にクールだ。

ジャケット ¥310,000、セットアップベスト ¥119,000、セットアップパンツ ¥127,000、シャツ ¥127,000〈すべてDOLCE&GABBANA/ドルチェ&ガッバーナ ジャパン〉

ジャケット ¥310,000、セットアップベスト ¥119,000、セットアップパンツ ¥127,000、シャツ ¥127,000、Tシャツ ¥82,000〈すべてDOLCE&GABBANA/ドルチェ&ガッバーナ ジャパン〉  

Photos Yusuke Miyazaki@SEPT 

Hair KOTARO@sense of humour

Fashion Editor Kentaro Takasugi@GQ

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cat_oa-rp67903_issue_76b748cb068a oa-rp67903_0_3ca053c16c52_ランボルギーニのトラクターに乗る! 後編──連載「西川淳のやってみたいクルマ趣味、究極のチャレンジ 第3回」 3ca053c16c52 3ca053c16c52 ランボルギーニのトラクターに乗る! 後編──連載「西川淳のやってみたいクルマ趣味、究極のチャレンジ 第3回」 oa-rp67903

ランボルギーニのトラクターに乗る! 後編──連載「西川淳のやってみたいクルマ趣味、究極のチャレンジ 第3回」

2020年7月5日 21:30 GQ JAPAN

軽自動車からスーパーカーまであらゆるクルマを所有し、クルマ趣味を追求し続ける自動車ジャーナリストの西川淳氏のチャレンジ企画。タイトル通り、無茶、無謀とも思われる究極のクルマ遊びを考案し、それを実践。クルマ好きの、クルマ好きのための冒険連載。今回は猛牛ファンとして、ランボルギーニのトラクターに乗った!


ウルスで北上し、カウンタックで“楽園”へ

都内からウルスで東北道を北上する。650psを発揮する4リッター直噴V8ツインターボエンジンを積んだSUVはランボルギーニの名に恥じない、つまりはスーパーカー顔負けのパフォーマンスを誇るが、高速道路をゆったりクルージングするにも最適なGTである。8AT+電子制御4WDシステムのおかげで、どこからでも恐ろしいくらいの中間加速をみせるから、かえって余裕をもって走行車線をクルーズできた。こちらからガンガン追い越し車線を攻める必要はない。どこからでも掛かって来いや! という気分で坦々と走っていられる。何なら気筒休止システムさえ働いている。近頃の高性能車とは、そういうものなのだろう。

ギャラリー:ランボルギーニのトラクターに乗る! 後編──連載「西川淳のやってみたいクルマ趣味、究極のチャレンジ 第3回」

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

人間工学に基づいたレイアウトで使いやすいキャビン。計器類をコンパクトにまとめることで視界をより広くしている。

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

エクステリアのデザインはイタルデザイン・ジウジアーロ社によるもの。ランボルギーニのトラクターは、ドイツのSDFグループの1ブランドとなる。

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

操作系をコクピット右側に集約。スイッチ類は直感的に操作できるよう、機能別に色分けされている。

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

車体後部に油圧システムが備わっており、作業に応じたアタッチメントを装着する。リアリフトの最大揚力は7000kg。

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

ほとんどトレーラーなみの背の高さで、全てを見下ろす感覚。

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

3849ccの4気筒ディーゼルエンジンは136hpを発生する。

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

車両重量は5600kg。早朝や夜間の作業に備えて、前後にライトが多数配置されている。

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

究極のクルマ遊びを考案し、それを実践する本冒険連載のナビゲーター、西川淳氏。氏が着ているのが、ランボルギーニのトラクター繋ぎ。
途中で以前にトヨタ2000GTでお世話になったオートロマンに立ち寄った。撮影用のカウンタック クワトロバルボーレを借りうけるためだ。サンドベージュというユニークなボディカラーの個体で、おそらくはランボの初代SUVのプロトタイプ、チータのイメージに似せたものだろう。新車時にナニ色だったか。クラシックカーの相場を決める今や重要な要素である。

カウンタックとウルスという新旧猛牛のマニアも羨む組み合わせで赤城山を目指した。ウルスから走るカウンタックの姿を眺めるというのも一興だったろうが、ドライブするならカウンタックのほうが楽しいに決まっている。V12エンジンを背負って、その盛大なメカニカルノイズを浴びながら、寝そべって地を這うように走る。エンジンの存在を身体全体で感じる。キャブレターが吸って吐くエンジンの盛大な呼吸。感覚的には空気が右アシ先から入って腑で増大し背中へと抜けていく感じ。自分の身体が吸排気によってエンジンに飲み込まれてしまうようだ。

その結果、マシンの力の発揮と乗り手の操作とが渾然一体となる感覚は、カウンタックでしか味わえない。それ以降のディアブロ、ムルシエラゴ、アヴェンタドールでは、もう少しクルマが快適なのだ。カウンタックはやはり唯一無二の存在である。

カウンタック・ドライブを久しぶりに楽しんでいると、アッという間に目指す“楽園”に辿り着いた。林牧場である。

そこは元々ドイツ村テーマパークがあった場所で、17年末に閉園したものを林牧場が買い取り、現在は本社および研修施設として使っている。自然に囲まれた広大な敷地内ではオンでもオフでも何でも走らせ放題(にみえる)。筆者からすれば“楽園”以外の何物でもない。素晴らしい環境だ。

林牧場は“かっこいい養豚”を掲げ、近代的な設備とシステムを用い地域環境に配慮した養豚業を展開する。群馬県赤城山麓を中心に数十の施設を有し、およそ30万頭もの豚(国内総数の約2%)を飼育する国内有数の養豚事業者だ。クラシックカーマニアでありミウラも所有する林ファミリィが施設の整備用に最近導入したのがランボルギーニのトラクターというわけだった。

ついに“フェルッチョなりきり撮影会”

到着すると、すでにミウラとトラクターが広場にセットされていた。事前に“あのシーンを撮りたい!”とお願いしておいたのだ。あのシーンと言われて、ミウラとトラクターを予め配置してくれるあたり、さすがはトラクターまでランボルギーニを選ぶ好き者ファミリィである。

最後のパズルピースよろしくベージュのカウンタックを並べて、いざフェルッチョ風の記念撮影、と、そこで嬉しいプレゼント。林家が今日のためにランボルギーニのトラクター繋ぎを用意してくれていた。その場で早速着替え、これまた別に用意してくれた赤いベスト(なにせ件の写真のフェルッチョが赤いベストを着ている! )も羽織って、いざ! フェルッチョなりきり撮影会だ。もうこれで、目的=究極のランボルギーニ趣味の半分以上は果たしたも同然。

しばしクルマ談義に興じながら、一族経営のレストラン「とんとん牧場」からテイクアウトした林牧場“とんかつ”に舌鼓を打つ。ぽかぽか陽気のなか、このまま夢のような3台(+その奥にウルス)を眺めつつ、木の葉が集める風に身を任せて惰眠を貪りたい、などと思い始めたとき、「せっかくだからオシゴトをしていただきましょう」という社長の声が頭上で響いた。

そうだ、トラクターに乗らねば究極の趣味実現は終わらない。「今日せっかくトラクターを運転してもらうというんで、畑一面、草を刈らずに残してありますから! 」。これほど歓待を受けて“いや、とはいえトラクターなんで、乗った証拠程度にちょっとだけ動かさせてもらえればそれでいいんですけれど、などとはとても言えず、まずはトラクターの助手席に乗り込み、現場へと向かった。

かなり背が高い。ほとんどトレーラーなみ。すべてを見下ろしている感じ。これでも取材したモデルは“140”という中型機で、ホイールベースは2550mmである。同じスパークの最大級グレードともなれば3m近くもあるというから、北海道あたりでないと使いこなせそうにない。

それにしても最新トラクターのコクピットまわりは複雑だ。クルマというよりも戦闘機に近い。ひとつひとつの機能操作を覚えるのが大変そう。そして、何より驚いたのは快適であること。エアコンも効くし音楽も聞ける。働くクルマは働く人にも優しくなければならないというわけだ。

ギャラリー:ランボルギーニのトラクターに乗る! 後編──連載「西川淳のやってみたいクルマ趣味、究極のチャレンジ 第3回」

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

人間工学に基づいたレイアウトで使いやすいキャビン。計器類をコンパクトにまとめることで視界をより広くしている。

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

エクステリアのデザインはイタルデザイン・ジウジアーロ社によるもの。ランボルギーニのトラクターは、ドイツのSDFグループの1ブランドとなる。

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

操作系をコクピット右側に集約。スイッチ類は直感的に操作できるよう、機能別に色分けされている。

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

車体後部に油圧システムが備わっており、作業に応じたアタッチメントを装着する。リアリフトの最大揚力は7000kg。

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

ほとんどトレーラーなみの背の高さで、全てを見下ろす感覚。

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

3849ccの4気筒ディーゼルエンジンは136hpを発生する。

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

車両重量は5600kg。早朝や夜間の作業に備えて、前後にライトが多数配置されている。

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

究極のクルマ遊びを考案し、それを実践する本冒険連載のナビゲーター、西川淳氏。氏が着ているのが、ランボルギーニのトラクター繋ぎ。

“ともに働くランボルギーニ”はスーパーカーに優るとも劣らぬ

現場までの一般道も快適。さすがにタイヤの大きさとパターンを感じる乗り心地だが、すぐに慣れる。タイヤが巨大なぶん、コーナリングにはちょっとコツが要りそうだが、フツウの速度で抜けていく。“試乗車”はスパークVRT140というモデルで、3.85リッターの直4ディーゼルエンジンを搭載。無段変速機付きであった。

大人の腰の丈ほどの高さに成長した草で一面の畑に到着。まずはそのまま助手席で草苅の要領を教わる。セットさえすれば実は簡単で、オートクルーズもできるから、あとは進路を適切に取ればいい。

いよいよトラクターで草苅の初体験だ。前輪の内側を刈り取る場所のラインに合わせて走らせるとちょうどいいらしい。ときおり後を振り返りながら刈り残しがないか確認するのだが、キレイに刈った跡を見ること、これが望外に面白い。道無き道を進んで道を造る。そういう楽しさがある。効率よく刈り取るには頭を使うことも必要で、それもまた単純作業にシンプルな面白みを与えている。草苅がこんなに楽しいものだとは! 夢中になってトラクターを駆っているうちに、1時間ちょっとで一面を刈り終えてしまった。ちなみに同じ畑の草を一面刈り取るのにこれまでは小型のトラクターでは半日以上掛かっていたらしい。さすが、ランボルギーニの高性能トラクターである。

ともに働いたあとに、降り立って改めて仰ぎ見るランボルギーニのトラクターは、ミウラやカウンタックに優るとも劣らない格好良さだった。

ちなみにランボルギーニのトラクターを輸入してきたのは、フェラーリで有名なかのコーンズ&カンパニーの関連会社コーンズAGである(2018年よりオリックス傘下になった)。

ギャラリー:ランボルギーニのトラクターに乗る! 後編──連載「西川淳のやってみたいクルマ趣味、究極のチャレンジ 第3回」

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

人間工学に基づいたレイアウトで使いやすいキャビン。計器類をコンパクトにまとめることで視界をより広くしている。

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

エクステリアのデザインはイタルデザイン・ジウジアーロ社によるもの。ランボルギーニのトラクターは、ドイツのSDFグループの1ブランドとなる。

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

操作系をコクピット右側に集約。スイッチ類は直感的に操作できるよう、機能別に色分けされている。

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

車体後部に油圧システムが備わっており、作業に応じたアタッチメントを装着する。リアリフトの最大揚力は7000kg。

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

ほとんどトレーラーなみの背の高さで、全てを見下ろす感覚。

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

3849ccの4気筒ディーゼルエンジンは136hpを発生する。

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

車両重量は5600kg。早朝や夜間の作業に備えて、前後にライトが多数配置されている。

Lamborghini Spark VRT|ランボルギーニ スパークVRT

究極のクルマ遊びを考案し、それを実践する本冒険連載のナビゲーター、西川淳氏。氏が着ているのが、ランボルギーニのトラクター繋ぎ。
PROFILE

西川淳

軽自動車からスーパーカーまであらゆるクルマを愛し、クルマ趣味を追求し続ける自動車ジャーナリスト。現在は京都に本拠を移し活動中。

文・西川 淳 写真・柳田由人 編集・iconic

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cat_oa-rp67903_issue_76b748cb068a oa-rp67903_0_ee8b924b2e12_パンテーラの成功で、モデナ最大規模の自動車メーカーへ──イタリアを巡る物語 VOL.05 ee8b924b2e12 ee8b924b2e12 パンテーラの成功で、モデナ最大規模の自動車メーカーへ──イタリアを巡る物語 VOL.05 oa-rp67903

パンテーラの成功で、モデナ最大規模の自動車メーカーへ──イタリアを巡る物語 VOL.05

2020年7月5日 21:00 GQ JAPAN

数々の名車を送り続けるイタリア。そんなイタリアのクルマたちにまつわる人や出来事など、素晴らしき“イタリアン・コネクション”を巡る物語。今回はデ・トマソの創始者、アレッサンドロが仕掛けたフォードとの“前代未聞”のパンテーラ・プロジェクトの顛末をお伝えするシリーズの第3回。紆余曲折の後、パンテーラのファースト・ロットが北米顧客にデリバリーされたのだが……。


フォードによるプロジェクトの買い上げ

デ・トマソ・アウトモビリの資金源であったローワン社の経営トップ達が乗るジェット機が墜落し、死亡するという思いも寄らぬ出来事に襲われたのは1969年11月のことであった。プロジェクトの鍵を握っていたキーパーソンの死去により大ピンチとなったパンテーラ・プロジェクトであったが、既にニューヨーク・モーターショーでお披露目を終えており、今さら中止する訳には行かなかった。

ギャラリー:パンテーラの成功で、モデナ最大規模の自動車メーカーへ──イタリアを巡る物語 VOL.05

De Tomaso Pantera|デ・トマソ パンテーラ

55周年記念イベントには世界中から熱心なマニアが集まった

De Tomaso Pantera|デ・トマソ パンテーラ

2014年モデナのピアッツァ・グランデにて開催されたデ・トマソ・アウトモビリ55周年記念イベント

De Tomaso Pantera|デ・トマソ パンテーラ

De Tomaso Pantera|デ・トマソ パンテーラ

急ごしらえの工場にて突貫工事で作られたデ・トマソ パンテーラ

De Tomaso Pantera|デ・トマソ パンテーラ

アレッサンドロ・デ・トマソ 荒くれレーサーが、洗練されたビジネスマンへと仕立てられた

De Tomaso Pantera|デ・トマソ パンテーラ

ドン・コールマン GT40、デ・トマソ・パンテーラにフォード側から関与した生き証人

De Tomaso Pantera|デ・トマソ パンテーラ

デ・トマソ パンテーラ コンセプト 次期パンテーラとしてトム・チャーダが腕を振るったのだが……

De Tomaso Pantera|デ・トマソ パンテーラ前回のエピソードで書いたように、アレッサンドロ・デ・トマソがリー・アイアコッカに懇願したのは、フォードによるパンテーラ・プロジェクト全体の買い上げであった。その提案には、デ・トマソ・アウトモビリの買い上げのみならず、その傘下にあったカロッツェリア・ギアとカロッツェリア・ヴィニヤーレをも含まれていたのだった。

アレッサンドロから提案を受けたアイアコッカは、フォードの会長であるヘンリー・フォードII世にパンテーラ・プロジェクトの買い取りを恐る恐る申し出たのだが、ハナシはとんとん拍子に進んだ。フォード役員会でも承認され、フォードII世とアレッサンドロの顔合わせも完了。すべてはアレッサンドロの希望通りとなった訳だ。

アレッサンドロが鬼籍に入ってしまった今となっては知るすべもないが、彼は“これは悪くない結末だ”と、ほくそ笑んでいたに違いない。いずれにしても、これで彼はパンテーラの開発資金で悩む必要はなくなった。タイミングがよかった。もし、この騒動が少し後であれば、フォードII世はアイアコッカの提案を拒絶していたかもしれない。アイアコッカとフォードII世との確執が深まったのはそれからまもなくのことだったからだ。

突貫工事だったパンテーラの生産準備

突貫工事でパンテーラの生産準備は進んでいた。パンテーラの製造プロセスはモデナのハイパフォーマンスカーとしてはオーソドックスなものであったが、それは大量生産にマッチしたものではなかった。

シャシーの基本部分はトリノ近郊の協力工場で作られ、カロッツェリア・ヴィニヤーレのアッセンブリーラインで完成された。出来上がったシャシーは、ペイントされ、インテリアが組み付けられた。そして、トリノでの工程を終えたボディはモデナのデ・トマソ・アウトモビリへと300kmほどの旅に出るのだった。モデナではエンジンやトランスミッション、サスペンションなどが結合され、パンテーラは完成となった。もちろん351クリーブランドV8エンジンは北米のフォードからモデナへと送り込まれていたものであった。

フォードにとって年間2000基やそこらのエンジンの為に、特別な仕様を設定するのはあり得ないハナシであった。であるから、パンテーラには全く必要のない補機類もすべてくっついた、そのままマスタングに載せられる状態で、モデナへ送り込まれた。デ・トマソのワーカー達はまず余計なものを捨て去り、“素の”エンジンにすることから作業は始めたのだ。

ギャラリー:パンテーラの成功で、モデナ最大規模の自動車メーカーへ──イタリアを巡る物語 VOL.05

De Tomaso Pantera|デ・トマソ パンテーラ

55周年記念イベントには世界中から熱心なマニアが集まった

De Tomaso Pantera|デ・トマソ パンテーラ

2014年モデナのピアッツァ・グランデにて開催されたデ・トマソ・アウトモビリ55周年記念イベント

De Tomaso Pantera|デ・トマソ パンテーラ

De Tomaso Pantera|デ・トマソ パンテーラ

急ごしらえの工場にて突貫工事で作られたデ・トマソ パンテーラ

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アレッサンドロ・デ・トマソ 荒くれレーサーが、洗練されたビジネスマンへと仕立てられた

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ドン・コールマン GT40、デ・トマソ・パンテーラにフォード側から関与した生き証人

De Tomaso Pantera|デ・トマソ パンテーラ

デ・トマソ パンテーラ コンセプト 次期パンテーラとしてトム・チャーダが腕を振るったのだが……

De Tomaso Pantera|デ・トマソ パンテーラGT40の頃からフォードのスポーツカー部門で活躍していたエキスパートのドン・コールマンは、パンテーラ・プロジェクトの為にモデナへと送り込まれていた。「パンテーラのエンジンはラインから抜き出されたまま、つまり全くのノーマルでした。パンテーラのようなスポーツカーのエンジンとしてはいささか不釣り合いなものであったのは事実です。特にストックの状態だと5000~5400rpmくらいまでしか回らなかった。そこで私は5900rpm位までは回せるようにヘッド廻りのアップグレード作業の指示をデ・トマソへと出したのです。」とコールマン。

モデナのデ・トマソ・アウトモビリにデスクを置き、勇んで仕事に臨んだコールマンであったが、あっという間にディアボーン(フォード本社)へと戻ることになった。アレッサンドロと決裂したのだった。とにかくすべてにおいてコールマンは、その存在を無視され、全く歓迎されなかったという。それは解る。アレッサンドロは人から物事を教わったり、意見を述べられたりすることをことごとく嫌悪するという習性を持っていた。ファンジオやOSCAのマセラティ兄弟に対してですらそうだったのだから、フォードが送り込んだコールマンにあれこれアドバイスされることなど彼のプライドが許さなかった。それがどんなに有益なことであろうとも……。

フォード・ブランドの元、光り輝く存在に……

さて、アレッサンドロ達がパンテーラの製造に向けて奮闘している頃、フォードはアイアコッカのもとで、パンテーラのブランディングを行っていた。パンテーラのミッションは明確であった。それは“モータースポーツで世界を制す先進の技術を持ち、かつ先進のスタイリングの実現を可能とするメーカーこそがフォードである”ということを世界に知らしめることなのだ。彼らは、年間2000台ほどと計画されたパンテーラの売り上げなどある意味でどうでもよかった。

そのパンテーラの魅力をより明確にするための“武器”はアレッサンドロ・デ・トマソであった。そこで求められたのは“粗野なレースドライバー、アレッサンドロ”では決してない。“ヨーロッパのレース界で活躍したキャリアを持ちながらも、世界を股にかけたビジネスマン。エレガントなスーツを纏い、アンティークを愛す洗練された男、アレッサンドロ・デ・トマソ”であった。そう、そんなキャラクターに彼は“変身”させられたのだ。世界時計を背に、重厚なデスクに座るアレッサンドロの広報写真が用意されたが、まさにその世界が彼に要求されたイメージであった。

少なくとも1970年の春まで、パンテーラ・プロジェクトはバラ色であった。スケッチから9カ月という信じられないスピードで走行可能なプロトタイプを披露し、あっという間に生産ラインも完成させる。日産17台で年間2000台つくり、数年後にはそれを5000台にする、という生産規模が約束された。ライバルのイタリアン・エキゾチック達の半値以下で、同レベルの性能を誇るというパンテーラは、フォード・ブランドのもと、光り輝く存在となる……。フォードの上層部達はこのプロジェクトの成功を確信していた。

ついにモデナ最大規模の自動車メーカーに

予定より少し遅れたものの、待ち焦がれていた最初期ロットのパンテーラが北米のロングビーチに到着した。しかし、喜び勇んで出迎えたフォードのスタッフは、自分たちの目を疑わざるを得なかった。ボディはでこぼこで、ペイントも剥げていた。そして、エンジンを始動してみるなら、それは断末魔の叫びのような異音を発していた……。パンテーラはまさに使い古された中古車そのものであったという。

日本やドイツのメーカーであれば、自動車専用運搬船に熟練したスタッフを配置し、北米へとシッピングするのが常であっただろう。しかし、モデナの小メーカーにそのようなノウハウは皆無であった。それまでのデ・トマソ・アウトモビリは年間数十台のマングスタを作るのに四苦八苦していたメーカーであることを忘れてはならない。

混載の貨物船に、クルマなどめったに運んだことのない作業員によって載せられたパンテーラは無残なものであった。丈夫が取り柄のフォード製エンジンまで不調とは何故、と、皆は不審に思った。しかしそれは単純な原因であった。不慣れな作業員が車両の移動に際して、レッドゾーンを無視したフルスロットルをあてた為、バルブがクラッシュし、クラッチもぼろぼろになっていたのだった。

悪いことは続く。フォードの品質基準で初期ロットをテストするならば、様々な問題点が噴出した。リア・サスペンション、ひいてはサポートの剛性不足や地上最低高不足、そしてオーバーヒート、エアコンの能力不足……。結局、それらを1台1台、フォードが突貫工事で、修復する羽目になった。そして、1台あたりの改善にかかったコストは恐ろしいものだった。パンテーラの未来には暗雲がたちこめはじめていた。

それでも紆余曲折の後、1971年には百数十台のファースト・ロットが北米顧客にデリバリーされた。品質問題も次第に改善され、1973年には年間2000台を超える北米販売台数を記録した。これはデ・トマソ・アウトモビリがモデナ最大規模の自動車メーカーとなったことを意味し、まさに画期的なことであった。早くも次期パンテーラの開発も始められ、既にランニング・プロトタイプまで完成していたのだった。

ギャラリー:パンテーラの成功で、モデナ最大規模の自動車メーカーへ──イタリアを巡る物語 VOL.05

De Tomaso Pantera|デ・トマソ パンテーラ

55周年記念イベントには世界中から熱心なマニアが集まった

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2014年モデナのピアッツァ・グランデにて開催されたデ・トマソ・アウトモビリ55周年記念イベント

De Tomaso Pantera|デ・トマソ パンテーラ

De Tomaso Pantera|デ・トマソ パンテーラ

急ごしらえの工場にて突貫工事で作られたデ・トマソ パンテーラ

De Tomaso Pantera|デ・トマソ パンテーラ

アレッサンドロ・デ・トマソ 荒くれレーサーが、洗練されたビジネスマンへと仕立てられた

De Tomaso Pantera|デ・トマソ パンテーラ

ドン・コールマン GT40、デ・トマソ・パンテーラにフォード側から関与した生き証人

De Tomaso Pantera|デ・トマソ パンテーラ

デ・トマソ パンテーラ コンセプト 次期パンテーラとしてトム・チャーダが腕を振るったのだが……

De Tomaso Pantera|デ・トマソ パンテーラアレッサンドロのもとで、行動を共にしていたデザイナーのトム・チャーダは、そのころ既にアレッサンドロが、パンテーラ・プロジェクトに興味を失っていたことに気づいていた。これからパンテーラの本格的ビジネスが始まるというこの期に及んでそれは何故だったのだろうか? そして、チャーダの証言を証明するかのように、1973年になるとパンテーラ・プロジェクトのキャンセルが水面下で決定された。顧客へのデリバリーが始まってまだ2年余りであったのに……。

この不可解な撤退の裏には、オイルショックによる需要減少だけでは語れない不可解な要因があったようなのだ。いったいパンテーラ、そしてアレッサンドロに、何が起こったのだろうか? (次号へ続く)

文と写真・越湖信一、EKKO PROJECT 編集・iconic

Special Thanks・Santiago DeTomaso archive

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cat_oa-rp67903_issue_76b748cb068a oa-rp67903_0_35930011799e_学芸大学・こなもん食堂 Tronc──嶋浩一郎さん特別寄稿「“学大“の事情通は昼にたこ焼きを焼く」【自由なインディーめしの注目5店】 35930011799e 35930011799e 学芸大学・こなもん食堂 Tronc──嶋浩一郎さん特別寄稿「“学大“の事情通は昼にたこ焼きを焼く」【自由なインディーめしの注目5店】 oa-rp67903

学芸大学・こなもん食堂 Tronc──嶋浩一郎さん特別寄稿「“学大“の事情通は昼にたこ焼きを焼く」【自由なインディーめしの注目5店】

2020年7月5日 20:00 GQ JAPAN

ほかでは味わえないインディーの精神は食にもあり! 個性的で自由なマインドを貫く5店を紹介しよう。──ワケあり店主がいるカウンターの店が大好き!な嶋浩一郎さんに「最近、一番グッときたお店はどこですか?」と尋ねて、挙がったのがこちらです。


東横線のガード下の路地。白いドアを開けるとたった5席のカウンター。ここは、関西風のたこ焼きなどのいわゆる”粉もん"を「ヒトミワイナリー」のワインとともに楽しめる店「こなもん食堂 Tronc。」。

一見ファンシーな店なのだが、騙されてはいけない! この店の店主は只者ではない。店主の進藤茂幹さんは、ただ単にたこ焼きを焼いているだけの人ではないのである。

飛び込みのお客にとってみれば「うまいたこ焼きとお好み焼きを焼いてくれる関西弁の可愛いおっちゃん」ということになるのだろう。だが、ある者は彼を「百戦錬磨のネゴシエイター」と呼び、ある者は「"学大"の梨元勝(ちょっと古いけど一世を風靡した芸能レポーターだよ! 恐縮です)」と呼び、ある者は「カルチャー界の事情通」と呼ぶ。進藤さんはたこ焼き屋を営むまでに様々なキャリアを体験していて、それが時にディープな客との会話を生むのである。

「たこやき」 ¥500(10個)。出汁入りの生地なので、そのままハフハフと。「おこのみやき」 ¥600〜や「いかやき」 ¥400もよろしく。関西出身の彼の最初のキャリアは、テキスタイル会社勤務。ファッションやデザインに造詣が深いのはそのためだ。次のキャリアが映画関係の古物商。京都に事務所を構え、獲物目当てに「はー、はー」言いながら集まる映画マニアとチラシやパンフレットを巡りマニアックなトークで商談を繰り広げた。そのおかげで、60年代以降の映画に関する知識は驚くほど。その後東京に拠点を移し、絵本を中心にした古書店を開く。だから、作家、特に絵本作家についての知識も度肝を抜く。

そんな進藤さんの店のカウンターに座れば、おのずとトークはマニアックに。映画関係の古物商をやっていた時の話は鉄板で、なるべく安い値段で買い取ろうとするお客と、なるべく高く売りたい進藤さんの心理戦の話は秀逸。進藤さん曰く、「いくらだろうがこのお客は絶対にこれを買う」と確信するタイミングがあるそうだ。「その瞬間を我々は『網にかかった』って言ってました」と、たこ焼きをリズミカルに回転させながら教えてくれる。時に交渉は夜のバーで行われることもあったそうで、カウンターで二人の男が当時100万円以上の値のついた映画のチラシを見つめつつ、一人は恍惚の表情、一人はヒットマンのような冷徹な表情で、ボソボソと静かな交渉が行われていたそうだ。そういう時の進藤さんの必殺技は「明日の朝までそのチラシ預けますわ」という一言。えーっ、そんな貴重なアイテムを担保もなしに預けちゃうの?と思うのだが、翌日必ずお客は購入を申し入れてきたそうだ。

自分が初めてこの店に行った時は、スタンリー・キューブリックの『博士の異常な愛情』の話で盛り上がった。この作品は1964年のオリンピック直前の公開で全く人が入らず公開中止に。おかげでパンフレットは15万円もの値のつく代物になったそうだ。

ピーター・セラーズがドイツ人のストレンジラブ博士とアメリカ大統領と爆撃機の機長の三役を演じたんだけど、進藤さんは「ピーター・セラーズは僕らの世代のファッションの手本みたいな人だったんですわ」と笑ってこたえてくれる。

とにかく、進藤さんはどんなネタをふっても自分が知らないエピソードも織り交ぜてトークを打ち返してくる。しかも、地元の小ネタから最新芸能ゴシップまで守備範囲の広さにビビる。まさにトークのダイバーシティ。

ちなみに、たこ焼きは醤油出汁を効かせたシンプルな味つけで、トークが盛り上がると何個でも食べられるから覚えておかなくちゃ。

進藤さんが手にしている器は、リアル魯山人作! こういうものが棚にゴロゴロと。

店内の一角には、進藤さんの好きな絵本や書籍が。

かつて販売したチラシのコピーは丁寧にファイリング。一番上のものは100万円に!PROFILE

嶋 浩一郎 

1968年生まれ。博報堂ケトルのクリエイティブディレクターをメインに、本屋大賞実行委員会理事、雑誌『ケトル』編集長、下北沢「本屋B&B」運営、ラジオNIKKEI第二「ラジオ第二外国語」パーソナリティなど、多方面で活躍。著書に『このツイートは覚えておかなくちゃ。』(講談社)、『欲望する「ことば」「社会記号」とマーケティング』(共著・集英社新書)、『なぜ本屋に行くとアイデアが生まれるのか』(祥伝社)など。

INFORMATION

こなもん食堂 とろん

住:東京都目黒区中央町2-30-21

TEL:090-5362-5595

営:15:00〜22:00  

休:水・木曜

Photos 鈴木陽介 Yosuke Suzuki

Edit 小石原はるか Haruka Koishihara

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cat_oa-rp67903_issue_76b748cb068a oa-rp67903_0_323fcc778895_【A MESSAGE OF HOPE Vol.140】ドメニコ・ドルチェ、ステファノ・ガッバーナ──愛し合い、助け合い、そして励まし合う 323fcc778895 323fcc778895 【A MESSAGE OF HOPE Vol.140】ドメニコ・ドルチェ、ステファノ・ガッバーナ──愛し合い、助け合い、そして励まし合う oa-rp67903

【A MESSAGE OF HOPE Vol.140】ドメニコ・ドルチェ、ステファノ・ガッバーナ──愛し合い、助け合い、そして励まし合う

2020年7月5日 12:00 GQ JAPAN

ドルチェ&ガッバーナのふたりは、難局の中にあっても団結し、勇敢であろうとすることの崇高さを思い知った。


──このコロナ騒動以降、どんな毎日を過ごしていますか?

ステファノ・ガッバーナ、以下SG:このニューリアリティに適応しているよ。いつも通りのルールや習慣を継続するよう努めている。そうしなければ、止まってしまう気がするんだ。多くの人々とおなじように、自宅で仕事をし、掃除をし、料理をしているよ。 

ドメニコ・ドルチェ、以下 DD:朝起きて、コーヒーを飲み、片付けをし、ブランケットをたたんでソファに置き……という何気ない行為を丁寧におこなうことを心がけている。そして窓を開け、バルコニーに出て空を見て太陽を浴びる。ロックダウンのさなかにあっても、穏やかに気分よく過ごすことはできるから。

SG&DD:家族や友人と毎日フェイスタイムを使って、愛する人たちと共に、このロックダウンの日々を生きている。この状況でなければ、いつも日曜日に彼らに会って一緒に昼食を取るんだ。僕たちはとても近い存在だから。それが幼少時代から両親に教わってきた習慣だけど、今は代わりにインターネットを介してつながっている。 

──自宅でより多くの時間を過ごすことになり、これまでより自由な時間が増えたと思います。書籍、映画、音楽、料理など、刺激を受けたことがあれば教えてください。またあなたなりの健康法はありますか?

SG&DD:この自主隔離の時間を利用して、今起こっていることを理解しようと努めている。究極的にはあらゆることが可能だけれど、今はある種、制御不能な状態。人間の弱さと強さを同時に目撃したし、難局の中にあっても団結し、勇敢であろうとすることの崇高さを思い知った。僕たちイタリア人にとって、愛し合い、助け合い、そして励まし合うことは当然のことなんだ。

DD:僕は料理が上手いんだ。お得意はパスタ・アッラ・ノルマ。これを作っているときが最高に楽しい時間だね。必要なのは、いいトマトに揚げたナス、塩味のリコッタチーズ、そしてバジルだけ! 

SG:実は僕自身は、あまり料理が得意じゃないんだ。でもイタリアの食文化 と伝統料理が大好き。僕はとにかく食いしん坊なんだ! アプリやYouTube、インスタグラムを参考にしながら、たまにエクササイズもやっているよ。 

──これまであなたが経験したなかで、もっとも困難だったことは何ですか?

SG&DD:家族や友人と離れて暮らすことは本当につらいし、道で会った知人たちと握手を交わせないのも寂しい。でも、僕たち以上に大変な状況に置かれている人たちは大勢いる。医師や医療従事者はまさに戦争のような状況にいて、人々の命と尊厳を守るために戦っているんだ。 

DD:だから毎日、かれらヒーローたちに祈りを捧げ、奇跡が起こることを信じている。

──この事態のなかで起きた人々の行動、生活習慣などの変化のうち、もっともポジティブなものは何だと思いますか?

DD:この難局のさなか、僕たちイタリア人は、見えない敵との戦いにおいて 道徳的に団結し合っている。その姿を世界に見てもらいたい。

SG:どんな状況にも学びがある。この長きにわたる隔離期間が終われば、誰もが少しは変わっているはずだ。より謙虚になり、他者をもっと慮り、人生の真の価値を理解しているかもしれない。そしてイタリア人の宝である家族の大切さを、これまで以上に実感するだろう。

DD:コロナ禍は、僕たちにもっと調和のとれた生き方とはなにか、未来の世代のために物事をどう改善することができるのかを思索する機会を与えてくれた。 

PROFILE

ドメニコ・ドルチェ、ステファノ・ガッバーナ

ファッションデザイナー、ドメニコ・ドルチェは、1958年生まれ、イタリアの シチリア島パレルモ出身。ステファノ・ ガッバーナは、1962年生まれ、ミラノ出身。1980年代はじめに2人は出会い、1985年ドルチェ&ガッバーナとしてミラノでコレクションを発表した。また下のスケッチは、今回のために特別に描き下ろしてくれた。 


“A MESSAGE OF HOPE”(希望へ、伝言)は、『GQ JAPAN』2020年7/8/9月合併号の特集連動企画です

5月18日スタートのWEB特別企画、“A MESSAGE OF HOPE”は、5月25日発売の『GQ JAPAN』に掲載される特集、「私たちは、どう生きるか」との連動企画です。雑誌『GQ JAPAN』は、新型コロナウイルスの感染拡大がつづくなか、各界の著名人に、この未曾有の危機に際して、ポジティブなメッセージを送ってくださるように依頼しました。結果、ファッション・芸術、音楽・芸能、デザイン・建築、文化・報道などの分野で活躍する内外の161人のかたがたから、この企画へのご参加をいただき、雑誌では、いただいた回答をもとに特集を構成しました。この特集に連動して、161人のかたがたからいただいたメッセージをすべて、割愛することなく紹介するのがこの特別企画、“A MESSAGE OF HOPE”(「希望へ、伝言」)です。毎日、2人からの、メッセージを紹介する予定です。

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cat_oa-rp67903_issue_76b748cb068a oa-rp67903_0_17ccd6ba29ec_ボース × セカンドレイヤー のブーツ【今日のいいもの】 17ccd6ba29ec 17ccd6ba29ec ボース × セカンドレイヤー のブーツ【今日のいいもの】 oa-rp67903

ボース × セカンドレイヤー のブーツ【今日のいいもの】

2020年7月5日 12:00 GQ JAPAN

パリとカリフォルニアの新進気鋭がタッグを組んだ。


スーツのハズしにも面白い

ブーツ¥61,819(税込価格、both × SECOND LAYER / both tokyo TEL:03-6712-6466 )ボースは昨年世界初のフラッグシップストアを東京・表参道にオープンした新進気鋭のパリ発フットウェアブランドで、最先端の技術を駆使したラバー素材を得意とする。デコラティブでチャンキーなソール、GAOはそのアイコンだ。東京をお披露目の舞台に選んだのは、世界のどの国よりも感性がマッチしたからという。

セカンドレイヤーはジョシュア&ジェイコブ・ウィリス兄弟と友人のアンソニー・フランコが2013年に立ち上げたブランド。かれらが生まれ育った南カリフォルニアのミュージック、スケート、サーフ、ストリートのカルチャーを落とし込んだデザインワークを信条とする。

黒赤のガラスレザーにマットガード。それだけ聞けば往年のテディボーイを彷彿とさせるが、仕上がってみればまるで異なる。すらりと伸びたシルエットとボースのラバーソール、GAOがその要諦だ。

ボースのコンテンポラリー、かつインダストリアルな要素とセカンドレイヤーのリラックスしたテーラリングを掛け合わせたというのももっともな一足だ。

「今日のいいもの」の一覧はこちらへ!

文・竹川圭 写真・小嶋晋介、黒柳悠人 スタイリング・稲垣友斗、飯垣祥大

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