cat_oa-rp53865_issue_6203ac51ae43 oa-rp53865_0_6203ac51ae43_「媚びない、錆びない。」女優・真木よう子が大人論を語ったら、その奥深さにぐっときた! 6203ac51ae43

「媚びない、錆びない。」女優・真木よう子が大人論を語ったら、その奥深さにぐっときた!

2019年2月2日 05:05 東京カレンダー

“魅力的”といわれる大人の女性たちは、いかにして32歳を迎え、通過していったのか。

女優として、そしてひとりの女として多くの経験を積んできた真木よう子が、自身の32歳を振り返りつつ、赤裸々な“大人論”を語ってくれた。


自由奔放でクール、飾らない、意志が強くて、言いたいことははっきりと言う、美しい、そしてどこかミステリアス……

真木よう子、と聞くと頭に思い浮かぶイメージはこのようなものだろうか。それはどれも、男性に限らず女性にとっても、魅力的なものだ。

それは彼女が演じる役柄ゆえなのか、それとも彼女がこれまで積み重ねてきた、波乱万丈な人生から滲み出てくるものなのか。

現在、36歳。ひとりの大人の女として、ひと通り経験した〝今〞の彼女だから語れる大人像に、迫ってみた。


「笑顔でいても、クールな顔を切り取られることが多いんです」
「若かりし頃は、30代っていうとひとりでバーに行ってシャンパンをいただくような、そういう格好いい女性を思い描いていた気がする。それか、母親として家庭に入っているか」

自身の20代を振り返って、当時イメージしていた大人の女性像を、淡々と語りだしてくれた真木さん。しかし直後に、「実際は反面教師にしていましたけどね」とニヤリと笑う。

「当時、たまにバーで年上の女優さん方と一緒になることとかがあって、『目が覚めたら車の下だった』とか『駐車場で寝てた』とか、20代の頃にそういうエピソードをたくさん聞いて、自分はそうはならないようにしようって思っていました(笑)。酒豪が多いんで、この世界は。楽しい人たちばかりでしたね」

ちょっと皮肉めいたことを言いつつも、その年上の女性たちは真木さんの瞳には、とても魅力的に映ったのだろうと感じる。

「30代でも年齢を感じさせない、よくいえば20代に見える無邪気さがあって、年下の私にもフレンドリーに接してくれるような、可愛らしい方たちばかりで、大人の品格を持ちつつもチャーミングな部分も残っている、素敵な女性が多かったですね」

当時を思い出しながらくしゃっと笑う真木さんを見て、彼女もまた大人のチャーミングさを持ち合わせた女性になっているのだと気付く。

憧れる大人の女性の輪郭がぼんやりと見え始めた20代後半を経て、30代に突入すると、遊び方も徐々に変わっていった。


「30前後は一番遊んでいましたね。ちょうど32歳くらいの頃に、秘密にしておきたい隠れ家のようなお店を知って、ひとりでも行くようになりました。周りにグルメな方も多くて、美味しいお店にたくさん連れてってもらってはそこでまた繋がりができての繰り返しで人脈も広がりました」

ドラマや映画の俳優チームで食事に行くときの店選びは、ほとんど真木さんが担当していたのだとか。

「三宿も行くし中目黒に西麻布に、駒沢も行くし……エリアも店のレパートリーも、おのずと豊富になっていくのが大人なんでしょうか」

そんな側面でいえば、真木さんが大人になって変わったことが、またひとつあるようだ。

「歳を重ねて店のレパートリーは増えつつも、反比例して、最近は以前ほど外へ繰り出さなくなりました。飲みに行く店だって、もはやウーロンハイがあればどこでもいい(笑)。

遊び尽くすとそうなりません?『東京カレンダー』に載っているようなラグジュアリーなお店も制覇したけど、結局は赤提灯が一番落ち着く(笑)。こういうのもきっと、大人になったってことなんでしょう?」


今回のテーマでは、32歳を大人としてのひとつの分岐点と掲げているが、真木よう子なりの32歳は、「教わることが楽しくなる時期」だと話してくれた。

「20代の時より年上と話も合うようになってくるし、徐々に大人の階段をのぼるというか、いろんな場所へ連れてってもらえるようになる年代なのかも。また、それを楽しめる年。

年上と付き合うと、仕事の捉え方も変わってきますよね。先輩の俳優さんにお仕事の相談をしたときに、ぽんっと言われた言葉にハッとさせられたりすることもよくありました」

大人への道が開けていくと同時に、仕事や人生の正解を探し求めて、もがいていたのもこの頃だった。

「実は、プレッシャーに弱かったんです、私。与えられた仕事を最後までやり遂げられるか、周りの期待を裏切らずにちゃんと応えられるか、とかを執拗に考えてしまう時期だった。今はだいぶ変わりましたよ。子どもができてからかな、もう無駄なことは考えなくなったのは」

女、妻、母。若くして三役を担った彼女だから、言えることがあった。


「まだ分からない未来を考える時間なんて、もったいない」
結婚、出産、離婚を経験し、妻、母、女の三役も担った。人生の酸いも甘いも知る真木よう子だが、今は「娘が笑って幸せでいることが一番の幸せ」と柔和な表情で話す。

「子どもは本当に宝物。娘を産んだとき、このために私、頑張って生きてきたんだなって思いました。自分の命より大事な命がそばにあるって、ものすごく大きいこと」

その存在は、母としてはもちろん、ひとりの人間として、そして女としての生き方にも大きな影響を与えた。

「自分のことばっかり考えていられませんから。未来や過去のことについて悩まなくなりました。マイナスなことを考えること自体が時間の無駄、と思えるようになったんです」

結婚と離婚を経験したことで、恋愛観も変わってきたという。

「結婚っていう契約はもうしなくていいかな。するなら事実婚でいい。契約の意味がないと思うんです」

と、バッサリ。そんな真木さんが、ママ友との間で話題なのが〝卒婚〞。

「要は離婚のことなんですけど結婚を卒業するから〝卒婚〞。卒婚する人、籍を入れずにパートナーといる人、シングルママだって多いし、ライフスタイルが多様化していますよね」


とはいえ、「好きな人と結婚するっていうことは素敵なこと」とも話す。

「継続は力なりって言葉があるように、それをクリアできる人間はほんとひと握り。でもダメならダメで、少し柔軟に考えてみてもいいと思うんです。自分の選んだ道こそ正解って」

固定観念に捉われず、周りに媚びず、自分を強く持っている真木さんは恰好いい。その自信は、周りよりもスピーディに経験値を延ばし、36歳にして、女としての三役すべてを担ったからなのだろうか。

「いや、自信を持てるようにと、心がけて生きるんです。自ら意識していないと自信はつかない。自分を信じられなければ他人も信じてあげられないし、何を言っても薄っぺらくなっちゃいますから。

私の尊敬する大人の女性は、みんな強い自尊心を持っていて、でも肩の力は抜けている。大人としてやるべきことをやったうえで、『まぁどうにかなるか』と思えるようになるんです。

それって、もちろん、これまでの経験があったから。なんとかなってきたんだから、なんとかなるでしょうって。過去の積み重ね、こそがそうさせる」

そういうことか、と腑に落ちる。〝経験〞こそ、大人の魅力を形成するのだ。彼女の言葉は、大人にならなくてはと足掻きながら32歳を迎える者たちの肩の荷を、きっと軽くしてくれるに違いない。


■プロフィール
真木よう子 千葉県出身。1982年10月15日生まれ。2001年に映画出演を果たしデビュー。2006年の映画『ベロニカは死ぬことにした』で初めて主演を務める。2013年映画『さよなら渓谷』で日本アカデミー主演女優賞、『そして父になる』で助演女優賞のダブル受賞を果たす。主演を務めるドラマ『よつば銀行原島浩美がモノ申す!~この女に賭けろ~』が1/21(月)スタート。

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「私は、夫に見捨てられた女なの…?」夫に出て行かれた妻が、夫婦の危機を誰にも言えない事情

2019年11月12日 05:03 東京カレンダー

—女は、愛されて結婚するほうが幸せ。

その言葉を信じて、愛することよりも愛されることに価値を見出し、結婚を決める女性は数多くいるだろう。

めぐみも、夫からの熱烈なアプローチを受けて結婚を決めた女のひとりだ。

だけど、男女の愛に「絶対」なんて存在しないのだ。

好き放題やってきた美人妻・めぐみ(30)は、夫の様子がおかしいことに気づく。夫を大切にすることを完全に忘れてしまった妻の行く末は…?

◆これまでのあらすじ

仲直りしようと歩み寄るめぐみだが、言い争いになってしまい夫・弘樹が家を出て行ってしまった。夫、妻、それぞれの思いとは…?


「俺、離婚するかも」

弘樹の言葉に、その場が静まり返った。

平日のランチタイムにそぐわない、随分ヘビーな話題である。

今日は、定例のサッカー部同期の結婚式の二次会打合せのため、実咲と悠斗と『サングリア』に集まっていたが、弘樹はそんな気分にはなれず、開口一番切り出した。

「喧嘩、まだ続いてたの?」

シーンとなっていた空気を打ち破ったのは、実咲だった。

「そう。3日前に家を出て、今はホテル暮らししてる」

悠斗は「まじかよ」と驚いた様子だったが、「他人が口を挟めることじゃないからな」と呟いて、ランチにオーダーしたカレーに視線を戻す。

「色々考えて、やっぱりもう無理かなって。めぐみとは話し合いも出来ないし、俺と理想の家庭像も違うし…。もう一緒にいる意味がない」

肩を落としながら話し始めると、実咲が予想外の反応をしてきた。

「弘樹って、出世出来なそうだね」

「はっ?何が?」

唐突で、しかも失礼な実咲の物言いに苛立ちを覚える。

悠斗も彼女の言葉には驚いたようで、一触即発の空気を鎮めようと「実咲、何言ってんだよ」と仲裁に入った。

「色々考えたって言うけど、しっかり考えたとは思えないもん」

ばっさりと切り捨てる実咲の言葉に、弘樹は思わず耳を塞ぎたくなった。

不躾な物言いをした実咲の真意とは…?弘樹の心にも、これまでと違う感情が生まれるが…。

気になる世間体

「言葉が悪かったことは謝るわ。でもさ」

実咲は、一度そこで区切ってから話を続けた。

「弘樹ってメガバンクでしょ?離婚は出世に響くって聞いたことあるけど」

「それは…原因が不倫の場合とかだろ。俺の場合はそういうんじゃないし。今時、結婚してるか否かで出世が決まるわけない。時代遅れだよ」

声を荒げて反論しながらも、弘樹は内心ビクッとしていた。なぜなら、実咲の話は100%嘘だとも言えないからだ。

メガバンクは考え方が古い傾向にあり、結婚して一人前という風潮がある。だから皆、結婚が早く、早婚の男性の割合は他の業界よりも高いと言われているのだ。

その結果、転勤についても、既婚か未婚かで差が出てしまう。

既婚者は、家族も一緒に赴任出来るような地域、つまり都市部や、海外ならば先進国が多い。一方未婚者は、地方や途上国などを中心に配置される傾向がある。

一般的に、都市部や先進国の方がいわゆるエリートコースであり、そこでキャリアを積める。結婚していた方が、その道に近づける可能性が高いのは確かだろう。もちろん、仕事の能力によるが。

そして、弘樹自身、めぐみとの結婚を意識し始めた時、こういうことを考えなかったといえば嘘になる。

「こんな言い方したら悪いけど…、離婚って弘樹にもダメージあると思う。だから、現実的なことも考えて、仮面夫婦とか別居婚とか離婚しない選択をする人もいるんでしょう?」

実咲がまくし立てると、悠斗がたしなめるように割り込んできた。

「ちょっと言い過ぎじゃない?これは、弘樹とめぐみさんの問題なんだから。二人で決めるべきことだよ」

弘樹は、自分が離婚の話を切り出したせいで空気が悪くなったことに、気まずさを感じる。

「ごめん、俺がこんな話したからだよな。悪かった」

それだけ言うと、黙々とカレーを食べ続けた。

「ごめん、私そんなつもりじゃ…」

弘樹は、困り果てた顔で謝罪してくる実咲と目を合わせないようにして、すぐにその場を立ち去った。


−デメリットか。

仕事を終えた弘樹は、ホテルの部屋の眼下に広がる夜景を眺めながら、水をグッと飲み干した。

実咲の、歯に衣着せぬ言い方は不快だったが、言っていたことは間違ってはいない。

自分の社会的立場や周囲の目、これまで考えていなかったことが次々に脳裏をよぎる。

「もう別れるしかない」と考えていた弘樹にとっては、良い冷却作用のあるアドバイスだったのだ。

いよいよどうするべきか分からなくなってきて、頭を抱えていると、スマホの画面が光った。LINEの送り主は、実咲だった。

“今日のお昼は本当にごめん。謝罪したいから、会えない?”

夕飯はまだだった弘樹は、“軽く飯でも行こうか”と、返信した。

一方のめぐみ。友人と会ったことで、ある決意を固めるが…?

夫からの連絡

「いよいよかあ、楽しみだね!」

千春が、大きくなった樹里のお腹をなでながら話しかけている。

今日めぐみは、銀行時代の同期・千春と樹里と『オーパス』でランチをしている。樹里の出産前、最後に皆で会おうということになったのだ。

「夫は仕事が忙しいから、ワンオペだと思うと今から戦々恐々だよ…」

そういって不安そうな顔をのぞかせるが、めぐみの目には、幸せに満ち溢れているようにしか見えない。

−弘樹のこと、相談出来ないな…。

夫・弘樹が家を出て行ってから5日経過している。だが、めぐみはこのことを誰にも相談出来ずにいた。

本当なら誰かに全てを吐き出したいが、今は叱責されるのに耐えられるメンタルではないし、“夫に見放された妻”として哀れみの目を向けられるのも苦痛だ。

ましてや、この二人のように幸せ真っ只中という雰囲気の女友達に相談するのは、自分のプライドが邪魔をする。

これまで散々、「猛烈にアプローチされたから、仕方なく結婚してやったのよ」と豪語してきた。

結婚後も、"私がどんなにやりたい放題やっていても、夫からは愛されているの"という調子に乗ったアピールをしてきた。

正直に言えば、夫が出て行くなんて他人事で、妻側の努力不足で魅力がないのが原因とすら思っていた。

そんなめぐみが夫に出て行かれていたなんて、アイデンティティが崩壊する。

二人には相談しない、正しく言えば、相談出来ない。そう思い、そのまま時が流れるのを待った。


“俺が何で悩んでいるのかとか、考えたことある? 何一つ理解してないくせによく言うよ!”

帰宅し、リビングに戻っためぐみは、先日の弘樹の言葉を思い返していた。

弘樹との離婚を回避したいめぐみにとっては、自分の何がそこまで彼を激怒させ、家出させてしまうほどだったのか、早急に考える必要がある。

手抜きの家事?外出の多さ?ショッピングし過ぎ?

頭の中に、いくつもの?が浮かんでは消えていく。これだけ次々に思いつくということは反省点ばかりだが、どれも核心ではない気がするのだ。

−なんなんだろう…。

めぐみが頭を悩ませていると、スマホの画面が光った。ちょいと目をやると、そこには弘樹からのメッセージが表示されていた。

“明日の晩、帰る”

弘樹が帰ってくるとホッとしたのも束の間、続いて表示されたメッセージに背筋が凍った。

“少し長文になるけど、これから僕の考えを送ります。それを読んで、今後について考えて欲しい”

めぐみは、続くメッセージを固唾を呑んで待った。


▶︎Next:11月19日 火曜更新予定
弘樹から送られてきた、長文メッセージ。そこに書かれていたのは…?

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cat_oa-rp53865_issue_6203ac51ae43 oa-rp53865_0_d78fe286f0eb_成功者が集まる、大人の社交場でも自分らしく振舞うための秘訣 d78fe286f0eb

成功者が集まる、大人の社交場でも自分らしく振舞うための秘訣

2019年11月12日 05:02 東京カレンダー

港区には、モードな男たちが多数出没する。

スタイリッシュで、品があり、上質なファッションを纏う『港区モード』な男たち。彼らが街を歩けば、そこにドラマが生まれる。

これまで、「最後の男」、「One day」、「東京男の品格」で港区に住む様々な人の物語を紹介してきたこちら。

前回に続き、今週も「港区モード」のディテールをじっくりとご紹介しよう。

今週の港区モード:「ダンヒルのタキシード」

タキシード¥489,000、シャツ¥31,000、カフリンクス¥67,000、ボウタイは参考商品〈すべてダンヒル 03-4335-1755〉、その他スタイリスト私物

冬になると、パーティに顔を出す機会が俄然増える。そこは成功者たちが集う社交場。


必然、大人として礼を失しない装いが求められる。


そんな大人の社交場に参加する際に最も正しい装いとされるのがタキシードだ。


年に数回しか袖を通す機会がないからこそ、費用対効果の面からいえばレンタルをした方が賢い選択と言える。


しかし、特別な場所に赴くための通行許可証のようなものだからこそ、タキシードは自前のものを用意しておくべきだ。


なぜなら、そんな成功者たちが集う場において自らの体に馴染んだ一着を身に纏うことこそ、淀みなく等身大の自分を表現することに繋がるのだから。

ブラックではなく、ミッドナイトネイビー。男が選ぶ、色のこだわりとは?


ちなみにこの日のパーティに着ていくために男が選んだタキシードは、英国のダンヒル製。


古くから世界中の紳士達の装いを支えてきた同ブランドが手がけた一着は、一般的なブラックではなくネイビーのカラーリングを採用した点が新鮮に映る。


しかも英国らしい、適度なハリと光沢を備えるウールモヘア生地を使用しているのもポイントだ。


それをシングルブレスト&ピークドラペル型という、最もスタンダードなスタイルに落とし込んでいる。これによって、生地の色味や風合いの特徴がより一層際立つというわけだ。


蛍光灯の下ではブラックよりも黒く見えるとされるミッドナイトネイビーが醸し出す色気は、まさに酸いも甘いも嚼み分けた大人の男にこそふさわしく、さらにモヘア混ならではの上品な光沢は、大人の男が持つ渋みに艶やかさを添える。


タキシードとは大人のための服である。


逆に言えば、大人としての魅力を備えていなければ、上質なタキシードを着こなすことはできない。


そんなことを、このネイビーのタキシードを纏った男の姿は雄弁に語っているような気がする。


Fin.

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cat_oa-rp53865_issue_6203ac51ae43 oa-rp53865_0_e81d4ddab4c0_「20代で結婚したら、離婚するわよ・・・!」結婚の呪縛に憑りつかれた、アラフォー女からの警笛 e81d4ddab4c0

「20代で結婚したら、離婚するわよ・・・!」結婚の呪縛に憑りつかれた、アラフォー女からの警笛

2019年11月12日 05:01 東京カレンダー

2019年。

「令和」という新しい時代を迎えたが、これまでの慣習や価値観がアップデートされる訳ではない。

このお話は、令和を迎えた今年に保険会社に総合職として入社した、桜田楓の『社会人観察日記』。

1996年生まれ、「Z世代」の彼女が経験する、様々な価値観を持った世代との出会いとは…?

◆これまでのあらすじ

これまでに楓は、「彼氏がいても同時並行は当たり前」と語るアラサー女性社員など、さまざまな年代の価値観の人に出会ってきた。

さて今週、楓が出会う社会人とは…?


「3人で会うの、ほんと久々だね~!!」
「楓、かなり丸の内OLっぽくなってるよ!」

明日香と詩織に会うのは、配属以来だった。久しぶりに会えた喜びから、3人は口々に話し始める。

今日は、入社2年目になる前に、全国各地から同期が集まる研修だ。また、その研修期間中に平行して「人事面談」も行われるとのことであった。

内容としては、業務を行うにあたっての悩みだけでなく、これからの人生計画において人事部に伝えておきたいこと、と記載されていた。

―人生計画において伝えておきたいこと・・・?

この部分に引っかかった楓だが、自分には思い当たることがないなと思い直し、それ以降は特に気にも留めない程度となった。

だが研修途中、詩織から思いがけぬ報告があった。詩織は3人の中でも特にしっかり者の姉御肌。同期からも一目置かれている。

「私ね、実は彼からプロポーズされたんだ・・・!来年くらいに結婚しようと思っているから、人事面談で伝えようと思って。次の人事異動でも、出来るだけ大阪に残りたいなと思って。」

同期からの思わぬ結婚報告!しかしこの“人生計画”にアラートが・・・!?

この報告は、楓と明日香にとってはなかなかの衝撃だった。

「えー!!!!詩織!おめでとう。」
「羨ましすぎるよ!彼氏さん素敵だね。」

2人のテンションは、自ずと上がる。

「しーっ。今2人に初めていったよ。周りにはまだ内緒なの。」

詩織は恥ずかしそうに2人を制止する。

「まだ先の事かなと思ってたけれど、詩織が結婚するとなると一気に現実味が湧いてきたわぁ。私もがんばろっと。」

3人の中で唯一、付き合っている人がいない明日香が呟く。

「私は、彼が3歳上なこともあるかなぁ。大学時代から付き合っていたし。彼の次の勤務地も、大阪に決定したからプロポーズに踏み切ってくれたみたい。だから私もこのタイミングで人事に報告しようと思って。」

楓たちが勤める会社では、たとえ総合職であっても、結婚後はわりと勤務地の融通が利くという噂があった。

おそらく女性総合職の多くが、結婚後に辞めていってしまう現実を少しでも改善したく、人事がそうしているのだという。

―そういえば、詩織の彼、大阪に本社をおく精密機器メーカーで働いているって言ってたなぁ。

楓はそう思い出し、声をかける。

「じゃあ、詩織も大阪に残りたいよね!うん、それは面談で言った方が後々いいもんね。緊張すると思うけど、頑張って。」


研修最終日、楓達はもう1度集まって、昼食を食べていた。

「それで詩織、人事の反応はどんな感じだった?」

明日香が開口一番に聞いたのは、詩織の婚約報告についてだった。

「うーん。はい、わかりましたって聞いてはくれたんだけど…。妊娠とかタイミング気を付けてくださいねって。まだ新卒1年目で何の成果も出してないと思う人は思いますから…って言われた。」

「え…?そんなこと言われたの?」

「報告する必要があると思ったから言ったんだけど…。そんな言い方されるとは思わなかった。」

「労働時間外の、プライバシーに口出しされる筋合いはないよね。」

会社からプライベートに関して口出しされるのが嫌いな楓は、力強くそう言った。

「うーん…。今後のキャリアプランにも関わることだから報告しておいたんだけどね。でも、もちろん結婚後も仕事は頑張るつもりだし、それはきちんと伝えておいた!」

詩織の前向きな姿に、楓は心打たれる。

お互い理不尽なことがあっても負けないでおこうと言いながら、1週間にわたる研修は終わり、来週からはまた各々の勤務地で業務に就く。



「おはようございまーす。」

翌週、楓が出社すると、先にいた中本が話しかけてくる。

「あら、楓ちゃん。おかえりなさい。毎日飲み会とかして、研修は楽しかったぁって思い出が多いわ。」

―月曜日の朝から、いつものテンションでいられるなんて、中本さんってすごいわ……。

心の中でそうツッコミを入れながら、「大阪配属の仲良い同期と会えて楽しかったです!」と返事をする。

するとそんなことはどうでもいいとばかりに、中本は続けた。

「ねぇ、そういえば噂で聞いたんだけど、今年の1年目、もう婚約するって人多いんだって?」

人事の反応と、それをめぐる社内での噂話

「え…。そうなんですか?あんまり知りませんでした。」

「人事部にいる同期からきいたのよ、だからあんまり広めてはいけないんだけどね。でもまだ1年目でしょ。まだまだこれから出会いとか増えて楽しくなっていくのに信じらんない。もったいないわぁ。もっと相手を吟味してレベル上げたくないのかしら。」

相変わらずの“中本節”が炸裂する。すると正志が、2人の話に割って入ってきた。

「今の話まじっすか。中本さん。」

「ええ。正志くん、先越されてるわよ(笑)」

中本がそうからかうと、正志は大げさに「くっそー」とリアクションした。その様子を見て、中本がけらけらと笑う。

「あ、でも確かに最近俺ネットのニュース記事で、今の新卒の若者たちの一部に晩婚化の逆ともいえるような現象が起きているっていうの読んだんですよ。特にお互いが正社員総合職とかで、大学時代から付き合っていると、社会人1・2年目で結婚を決めてくらしいっす。」

こう正志が話した時、突然がたっと音がした。3人が振り向くと、高橋舞が立ち上がりこう言った。

「私はねぇ、20代で結婚なんてしたら離婚すると思うわっ。」

「そ、そうですよねぇ。まだ世間知らずの子たちばかりですもんねぇ。」

思わぬ展開に、正志は声を上ずらせた。

「桜田さん。結婚なんて、仕事で成果を出してからするものよ。」

そういうと、どこかに立ち去って行った。

―わぉ…。矛先がこちらに向いてきてしまったわ……。

彼女は、チームのメンバーが影で「女帝」と呼んでひそかに恐れている40代の女性だった。

瀧本を独身だといじる岩田も、自分より年上の高橋のことをいじることはできない。

若かりし頃、抜群に綺麗だったであろう面影を残している高橋は、時々こうしたヒステリックな言動を起こす。

高橋が独身なことを周囲は哀れみ、また彼女自身も、そんな空気を痛いほど感じてきたのだろう。


それが余計に悪循環を引き起こし、「独身」という呪縛が彼女を苦しめているようだ。

―組織内の皆が持つ無言の圧力って、時間をかけて人の性格を蝕むんだわ。

「瀧本さん、おはようございます!昨日確認いただいた資料の件で質問があるのですが」

暗くなった職場の空気を少しでも明るくしようと、楓はいつもより元気な声で、仕事に取り掛かった。


▶NEXT:11月19日 火曜更新予定
「女は可愛ければ、可愛いほど良い」そんな意識が見え隠れする、男性が無意識のうちに行いがちな言動とは

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「最初のうちは、良かったんです・・・」幸せだった結婚生活が、夫の譲らぬ“ある条件”で崩壊した女

2019年11月12日 05:00 東京カレンダー

一生に一度であるはずの、結婚。

できれば妥協はしたくない。

だが経験者たちは口を揃えて、「どこか妥協した方が良い」と言うものだ。

何かを諦めないと、結婚は決められないのだろうか?本連載では、その核心に迫る―。

前回は、相手の“バツイチ”という経歴に抵抗がありながらも、最後は結婚を決めた女性を紹介した。今週は?


【File7:夫の両親と同居する女】

名前:春子
年齢:35歳
職業:日系化粧品メーカー勤務
結婚歴:4年
夫の職業:日系メーカー勤務


元々北海道出身だという春子さん。大学入学と同時に上京し、結婚前から変わらず、今の化粧品メーカーに勤めている。

学生時代から交際していた宏太さんとの間にはもうすぐ3歳になる可愛らしい娘さんがおり、現在はご主人の実家である二子玉川で暮らしているそうだ。

「今の一番の楽しみは娘の成長を見守ること。私の会社は女性が多いこともあり、育児休暇にも寛容で。しっかり休ませていただいてから復帰したのですが、変わらずバリバリ働けて、とても充実しています」

一見幸せな家庭もキャリアも両方手に入れ、何の不満もなく幸せそうに見える春子さん。

しかしそんな春子さんには、今どうしても耐えられないことがあるという。

春子さんは現在、ご主人の両親と同居しているのだ。

「私の出身が北海道ということもあり、“近くにどちらかの親がいた方がいいよ”と周囲から言われていました。実際、子供が急に熱を出した時などは姑に助けてもらってはいるのですが・・・」

向こうの両親との同居は妥協しても良い点だったのか・・・!?

「こんなはずじゃなかった」同居生活

二人の出会いは、大学のテニスサークル。最初は、2つ年上の宏太さんの方が猛アタックをしてきたそうだ。

「でも、そこは学生時代の恋愛。付き合ったり離れたりを何度か繰り返していたのですが、社会人になり、ずっと一緒に居られるのはやっぱり彼しかいないことに気がつきました」

社会人になっても、変わらぬ温かい愛情を注ぎ続けてくれる宏太さん。

学生時代から知っていることもあり、変な気を使わなくても良い。お互いにとって良きパートナーであり、最高の親友のような関係性だという。

「心底信頼しています。二人の凹凸が一緒にいる事で綺麗に収まる、という感じでしょうか。彼のいない人生は考えられないし、向こうもそうなんじゃないかな」

嬉しそうに宏太さんの事を話している時の春子さんの表情から、夫婦仲が良いことが伝わってくる。

そして出会ってから約10年。春子さんが29歳になると同時にプロポーズをされ、籍を入れたのはごく自然な流れだった。

「プロポーズをされた時、本当に嬉しかったのを覚えています」

しかし、ここまで朗らかな表情で話してくれていた春子さんの表情が突然一変した。

「でも、私は気がついていなかったんです。この結婚が決まった時に彼が何気なく発していた言葉の重さに」

宏太さんのプロポーズには、一つだけ条件があった。

“ゆくゆくは、僕の両親と同居して欲しい”、と。


「この時私は、“ご両親に介護が必要になってからのことかな”なんて、遠い未来ことだと思っていました。仮に住むとしてもご両親の近くに住むくらいかな、と」

しかし、宏太さん一家の考えは違っていた。

「もともと彼の家は、二子玉川に少し土地を持っていて。家を建て替える時は将来のことを見越し、二世帯住宅になっていたんです」

義両親は、そのまま宏太さんに土地を継がせたいという思いもあり、そして家も二世帯住宅にしていた。

「主人も、一般のメーカー勤務で超高給取りなわけではありません。“両親と同居すれば家賃も抑えられるし、それに将来子供が生まれた時に、子供の面倒も見てもらえる。プライバシーは尊重する親だし、悪い話じゃないだろう“と」

たしかに、家賃はぐっと節約できる。また、こんな考えも浮かんできた。

「子育てをヘルプしてくれる親が近くにいるのはたしかに働きたい私にとっては好都合。それに最初は“人数が増えて楽しいかな”なんて呑気に構えていました…二世帯だし、毎日顔を合わせる必要はないから何とかなるかなと」

そう思い、春子さんは“向こうの両親と同居する”ことを承諾した。


しかし、ここからが悲劇の始まりだったのだ。

嫁姑の関係性は大丈夫なのか!?親と同居するメリットとデメリット

宏太さんと結婚して間もなく妊娠が発覚した春子さん。それまでは夫婦二人で池尻大橋に住んでいたが、妊娠を機に宏太さんの両親との同居が始まった。

「最初のうちは、良かったんです。たしかに二世帯だからそこまで顔を合わせる必要もなくて」

しかし徐々に状況が変わり始めたのは、引っ越してから半年経った頃のこと。

「ある日突然お義母さまが我が家へやってきて、私のお腹をじっと見ながらこう言ったんです。“いつになったら仕事を辞めるの?ロクに家事もしなくて、宏太が可哀想”と」

思わず「持っていたお玉を放り投げたくなった」という春子さん。

春子さんは出産ギリギリまで働き、日中は家にいなくて気がついていなかったのだが、そう言えば朝出る時に出しっぱなしにしておいた靴や洋服が帰宅する時には仕舞われていることもあった。

「宏太がやってくれているものだと思っていたのですが・・・」

だが、宏太さんは何もしていなかった。夫婦二人がいぬ間に姑が家に入り、掃除をしていたのだ。

そして子供が生まれてから、姑の行動はさらにエスカレートしていく。

「孫が可愛いと、ほぼ毎日こちらの家に来て居座っているんです。ようやく寝かしつけられてグッタリしている時にも突然やってきて、娘の顔を見ようとするのでまた娘が起きる…という悪夢のような日々。家の鍵を総とっかえし、中からチェーンロックをかけて居留守を使おうかと、何度も思いました」

けれども、二世帯住宅である以上、在宅か否かはすぐにバレる。

そして気づけば、夕食は義両親と食べることが日課になっていた。


「子供が生まれたての時は本当にしんどくて、料理をする気力もなかったんです。その時にお義母さまが食事を作ってくれたのは本当にありがたかったのですが、毎日一緒に向こうの両親とご飯を食べなければいけないことが子供の夜泣き以上に本当にストレスで」

宏太さんがいる時はまだマシだ。

けれども、宏太さんが出張などでいない時はまるで地獄絵図のようだという。

「職場復帰する時も、お義母さまには相当な嫌味を言われました。“女は家にいるべきだ”とか。もちろん、子供が熱を出した時など保育園に迎えに行ってもらうこともあり、こんなワガママ言うべきではないと頭では分かっているのですが・・・」

育児をする上で、助けてもらう機会はもちろん多々ある。

仕事と育児で手一杯になった時や娘さんが病気になった時は、むしろ感謝することの方が多いという。そして春子さんも働いている以上、姑のサポートは有難いことこの上ない。

しかしそれ以上に、春子さんは精神的にやられている。

「365日24時間、相手の両親に気をつかう日々。孫に嫌われたくないのか、娘がぐずった時だけこちらのせいにして押し付けてくるのに、娘の機嫌が良い時は“じいじ、ばぁば”と言わせて懐かせている。とにかく一緒に暮らすのが、耐えられないんです」

家は本来気を休められる場所なはずなのに、家に帰った方が仕事より疲れるという。

「常に監視されているし、赤の他人である夫と暮らすのだけでもすごいことなのに、更にその両親との同居は想像を絶する大変さです。もし人生を巻き戻せるならば、向こうの親と同居にYESなんて絶対に言いません」


夫のことは愛しているし、好きである。

だが結婚となる以上、向こうの両親との関係性は避けては通れぬ問題だ。

両親と同居を妥協するか否か。

春子さんはそこだけは妥協すべきではなかったと思っている。


▶NEXT:11月19日 火曜更新予定
ぶっちゃけ知りたい、相性問題・・・

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cat_oa-rp53865_issue_6203ac51ae43 oa-rp53865_0_401b38a15de0_「ここで、何してるの?」年下男と密会中の人妻を襲った、最悪の修羅場 401b38a15de0

「ここで、何してるの?」年下男と密会中の人妻を襲った、最悪の修羅場

2019年11月11日 05:05 東京カレンダー

―病める時も、健やかなる時も。これを愛し、これを敬い、その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?―

かつて揺るぎない言葉で永遠の愛を誓い、夫婦となった男女。

しかし…妻が“女”を怠けてしまった場合でも、そこに注がれる愛はあるのだろうか?

8kg太り、夫の誠司から夫婦生活を断られてしまった栗山美月は、誠司の無理解に悩まされながらもダイエットを決意。

無茶な食事制限が祟り、ボルダリングジムで倒れたことをきっかけに、パーソナルトレーナーの甲斐と出会い、本格的なダイエットをスタートさせた。

だがある日美月は、温和な甲斐が女性を怒鳴りつけるのを目撃してしまう。過去の秘密を共有することで、距離を縮めた二人。

すると突然甲斐は、美月に「浮気したいって思った事ある?」と迫った。


右手から滴る水が、冷たい。

美月を見つめる甲斐の視線の熱さとは、まるで対照的だ。

鳴り響くEDMの中で、美月と甲斐の視線が絡み合う。2人の距離が徐々に近づこうとしたその時…美月はようやく口を開いた。

「あの…。何か拭くもの借してもらえます…?」

美月がそう発した途端、どんな女性でも一瞬で虜にできそうな甲斐の美しい顔が、拍子抜けしたように緩む。

そしてすぐに喉を鳴らしながら笑うと、傍らに畳まれていたスポーツタオルのひとつを取って美月に差し出した。

「すみません、美月さん。調子乗りました。どうぞ新しい水飲んでください」

そう言いながら甲斐は、新たにウォーターサーバーの水をコップに注ぎ、美月の目の前に置く。美月はそのコップの水を一気に飲み干すと、甲斐に向かってホッとしたように微笑んだ。

「甲斐くん綺麗な顔してるから、ちょっとドキドキしちゃった。こんな冗談、本当に引っかかる人もいるから気をつけたほうがいいよ」

そう言う美月の顔を、甲斐は覗き込むように伺う。

「でも、美月さんは引っかからないんですね。ご主人に、寂しい思いをさせられてても」

美しい若い男に見つめられた美月が、その内心で抱いていた本音とは

甲斐の問いかけに、美月は小さくうなずいた。

「…うん。誠司さんのことずっと愛し続けるって、誓ったから…」

誠司を愛している。美月は、あらためてその事実を認識する。甲斐に甘い視線で見つめられた時、美月の思ったことは、たった一つだったのだ。

―これが、誠司さんだったらいいのに…。

かわいい、かわいいと毎日言われていても、あんな目で誠司に見つめられたことなど、ここ数年は全く記憶にない。

甲斐の刺激的ないたずらは、ここのところダイエットで充実していた美月に、どうしようもない寂しさを思い出させた。

急に落ち込んだ様子を見せる美月に、甲斐は静かに言葉をかける。

「美月さん、俺…やけくそになってつまらない冗談言って、すみませんでした。…俺、多分まだ芙美のこと吹っ切れてないんです。東京と仙台の遠距離で寂しい思いさせてたのは事実なんで、俺が悪かったのかもって思ってるところも少なからずあって。

でも、こうして美月さんみたいに一途な女性だっているんですもんね。俺、美月さんがご主人のために頑張ってるのを見ると、なんていうか、救われる気がするんです。人を愛する気持ちって、こういうものだよな…って」

甲斐の言葉は、徐々に熱を帯びていく。話し終えてからやっと、思った以上に熱弁を奮ってしまったことに気づいた甲斐は、照れくさそうに笑いながら口をつぐんだ。

だがそんな甲斐の言葉に、美月は思いがけず力づけられた気がしていた。

自分の愚直な一途さが、誰かの勇気になる。そんなこと、想像すらしていなかったのだ。

再び火が灯った闘志を胸に、美月はチェーンに通した指輪をしっかりと握りしめる。

「甲斐くん、私、甲斐くんのためにも絶対頑張るよ!12月の結婚記念日までには、絶対絶対綺麗になりたいの。綺麗になって、あのワンピースを着て指輪をつけて、誠司さんに『綺麗だね』って言わせてみせる。これからも力を貸してね」

先ほど甲斐にしてもらったのと同じように、誠司と見つめ合いたい。

そう決意を新たにする美月に、甲斐は嬉しそうに拳で胸を叩いた。

「愛の力、見せちゃってください!」


それからの美月のトレーニングは、調子の上がる一方だった。

週に2,3度の甲斐のパーソナルトレーニングはもちろん、甲斐がいてもいなくても、週1,2程度のボルダリングも欠かさなかった。

徒歩で1時間以内の場所であれば姿勢良く歩くようにもしたし、誠司が不在の隔週土曜日は、相変わらず桐乃とタンパク質の摂取に勤しんだ。

誠司はやはり富士の帰りに『とらや工房』のどら焼きを買ってきたが、どら焼きを食べる日にはあらかじめ日中の運動量を増やすことにした。

コッテリ好きな誠司は、以前はダイエットメニューに付き合ってはくれなかったものの、赤身肉や鶏肉などの肉をたっぷり使ったメニューはダイエットメニューと認識していない様子で、「みいちゃん、美味しいよ」と褒めてくれる。

地道な努力が織りなす日々。

ダイエットを始めてから2ヶ月近くが経っていたが、美月のモチベーションは衰えるどころか日に日に増していくようだ。

―筋肉がついてきたのかな。ちょっとずつ、いろんなトレーニングに慣れてきてる…。体も軽い。ボルダリングも難易度の高いコースができるようになってきて、すごく楽しい。ひとつひとつホールドを登っていくみたいに、小さな努力を重ねること…。私、けっこう好きみたい!

そんな努力の日々の、結果が出始めたのだろう。

”クリスマスに向けてのおもてなしレッスン”と冠して、約1ヶ月半ぶりに開催した料理教室で、山田さんが美月の顔を見るなり驚きの声をあげたのだ。

「あれ…?美月先生、なんかすごく痩せてない!?」

料理教室の生徒たちとの「ある会話」が、美月の闘志に火をつける

山田さんの隣で、小野さんも言う。

「本当だ!顔なんかすごくスッキリしてますよ!」

「えへへ…本当ですか?嬉しいなぁ。実はね、ダイエットしてるんです」

山田さんと小野さんが言う通り、実際に美月の体型は徐々に変化を見せていた。

現在の体重は52kgちょっとと、ダイエット前から3kgほどしか変わっていない。

だが甲斐に言わせれば、158cmで54.9kgだった2ヶ月前も、BMIは約22の普通体型。美月の体をだらしなくふくよかに見せているのは、筋肉量の少なさと体脂肪率の高さなのだという。

体重はさほど変わっていないのに、体型はみるみる引き締まっていく。

それは、軽くて場所を取る脂肪が減り、重くてコンパクトな筋肉量が増えているという、まぎれもない証拠だった。

おそらくこのままダイエットを続けていれば、12月の結婚記念日にはあのワンピースも、ネックレスにしている指輪もはめることができるだろう。

そう密かに確信していたことが客観的にも認められた気がして、美月はしみじみと喜びを噛みしめるのだった。

だが、満面の笑みで美月がフォアグラの処理に取り掛かろうとした途端、山田さんが困ったような笑みを顔に浮かべて言った。

「フォアグラかぁ〜、すっごく美味しいけど、でも、こんなのたくさん食べたら太っちゃいますよね?

なんか、美月先生が痩せてきたの見たら、ちょっと気になってきちゃった。ねえ美月先生。今日のメニューはこれだとして、次回のレッスンは美味しいダイエット料理にしてくださいよ!」


「ダイエット料理…ですか?」

小野さんも、山田さんの発言を聞いて激しく頷いている。

「それいい!しかも、いつもの美月先生のお料理みたいに、ちゃんとごちそう感のあるやつだったら嬉しいです!盛り付けも綺麗で、おもてなし感もあって、デザートなんかもつけられたら最高ですよねぇ」

美月の頭に衝撃が走る。ごちそう感のあるおもてなしダイエット料理なんて、考えたこともなかった。

ここのところ毎日ダイエット用に高タンパクな料理を作っていたが、それはあくまでも家庭での日常的な料理だ。

ささみにチーズをかけて焼いたり、赤身の牛肉ステーキに大根おろしを載せたり、カブやブロッコリーをオイルでソテーしたり…なんてメニューは、おもてなし料理を知りたくてわざわざ料理教室に来る人には、魅力的ではないだろう。

美月は食い入るように、小野さんと山田さんの雑談に耳をそばだてる。

―たしかに、心まで満足できるダイエットメニューが完成したら、私も嬉しい。ダイエット料理のレッスン、真剣にやってみたい…!

料理教室の生徒さんの言葉に意欲を掻き立てられた美月。しかしある葛藤に襲われる…

翌日の夕方、美月は甲斐のジムでいつも通りトレーニングに励んでいた。

最初は10秒もできなかったプランクも、今では90秒はキープすることができる。3セットのプランクを終えて椅子に座った美月は、いちご味のプロテインに口をつけながら、昨日の料理教室での話題を甲斐に相談していた。

「なるほど。特別感のあるダイエット料理ですか…。いいですね。そういうニーズは絶対にあると思います」

「でしょでしょ?このプロテインも、まずくはないんだけど、美味しいかと言われればそうでもないし…。ダイエットって真剣にやっていれば多少なりとも食事の喜びからは離れちゃう。もし、ダイエット料理だなんて思えないほどごちそう感のあるお料理が作れたら、最高だろうなぁって思うの」

「そうですねぇ、ハレの食事が毎回焼肉ってわけにもいかないですしね。まあでも、2週に一度焼肉通ってる美月さんは、毎日焼肉でも大丈夫そうですけど」

真剣に夢を語る美月を、甲斐がからかう。美月はそんな軽口をひと睨みしていなすと、大げさにため息をついた。

「私だって、毎日焼肉だったら流石に飽きます!でも、ダイエット中に行ける外食のお店って、焼肉以外にあんまり知らないんだよねぇ。

今日も、珍しく誠司さんが会食だっていうから、せっかくだからどこかダイエット向きのお店に偵察に行ってみたいんだけど…。いいお店がどこにあるかも分からないし、一人で新しいお店を開拓するのもちょっと気がひけるの。あぁ、何食べようかなぁ」

そう美月が言うや否や、甲斐が瞳を輝かせた。

「俺、今夜空いてますよ」

「え…?」

一瞬理解ができず聞き返す美月に、甲斐が焦れたように繰り返す。

「だーかーら。俺、今夜空いてます。さっきの話的にもちょうどいい店ありますよ。『麻布Lasen』っていう、イタリアンとフレンチ出す店知ってます?そこ、めちゃくちゃオシャレな上に低糖質のコース出してるんですよ」

「ええっ、そうなんだ?」

麻布のフレンチ・イタリアンが提供する、低糖質のコース料理。正直、今すぐにでも飛んでいきたいほど興味があった。

だが…いくらダイエットのためとはいえ、既婚の身でありながら他の男性と食事に行くのは、トレーニングの範囲を超えているような気もする。

誠司さんは、なんて言うだろう?そう思うと、美月は即答できなかった。

しかし、そんな考えは次の瞬間すぐに消えてしまった。

「7時半でいいですか?予約とったほうがいいと思うんで、よければ電話しちゃいます。絶対絶対、美月さんの参考になると思います!」

そう言う甲斐の顔は、底抜けに純粋だ。

キラキラと誠実な輝きを放つ甲斐の表情を見て、美月は途端につまらないことを考えてしまった自分が恥ずかしくなる。

―甲斐くん、私の話を真剣に聞いてくれてたんだ…。広く考えれば、これもトレーニングだし、仕事の勉強でもあるよね…。よし、いいか!


「なるほど、瞬間燻製かぁ…。家でもできるかなぁ」

肉厚なプラチナポークの瞬間燻製を頬張りながら、美月はブツブツと中空に向かって呟く。

夜の8時半。

結局美月は甲斐の提案に乗り、一度自宅で身支度を整えてから、糖質制限ディナーコースの勉強のため『麻布Lasen』を訪れているのだった。

「見てください、ちゃんとデザートもついてるんですよ」

隣の席でメニューに目を通している甲斐の目も、美月に負けないくらい真剣だ。いつもはTシャツ姿の甲斐がフォーマルなシャツスタイルに身を包んでいる姿は、想像した以上にキマっている。

―甲斐くんって、やっぱりかっこいいんだなぁ。お料理も想像以上に参考になるし、思い切って来てよかった!

呑気にそんなことを思いながら、美月は「どれどれ?」と甲斐の持っているメニュー表を覗き込む。

だが、次の瞬間。座ったばかりの美月の肩に、大きな手のひらがポン、と乗せられた。

「…?」

疑問に思った美月が振り返る間も無く、頭上から声が降って来る。

「こんなところで何してるの?みいちゃん」

それは、間違えようのない、最愛の人の声。

振り返るとそこに居たのは、ニッコリと微笑む誠司の姿なのだった。


▶NEXT:11月18日 月曜更新予定
甲斐とのディナーで、まさかの誠司と鉢合わせ...。この修羅場を、どう乗り切る?

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ほっかほかの新米は何もなくてもごちそうだ!土鍋で炊き上げる都内の名店6選

2019年11月11日 05:04 東京カレンダー


ほっかほかの新米がおいしい季節がやってきた!

土鍋で炊いたご飯は、美味しさ3割増し、いやそれ以上。

この時期はやっぱり炊きたてのご飯を口いっぱいに頬張ろうじゃないか!

8席のみのカウンター
炊きたてごはんが絶品 『割烹 しんせん 佐乃家』
グルメな大人が多く通う奥渋谷。『割烹 しんせん 佐乃家』は、黒壁の凛とした外観で、扉を開ければ8席のみのカウンターという、まさに大人のたたずまい。

店主・佐野昌之氏は、アメリカで腕を振るっていた経験もあり、外国人とのデートもそつなく対応してくれる。

「お造り」。鮪、ソイ、ぼたん海老
彩り豊かな野菜を多用した料理を軸に10皿前後味わえる。

女性好みの「十四代」や「新政」などを含む日本酒ペアリングもおすすめ。

「土鍋ごはん」。魚沼産のコシヒカリ
コースの最後に登場するのは、こだわりのお米を丁寧に炊き上げた極上のごはん。

赤出汁、お漬物と共にシンプルな旨味を味わおう。

「牡蠣の含め煮」。ふっくらした食感

「短角牛の焼きもの」。肩ロースをシンプルに塩胡椒で

料理長が研究を重ねてたどり着いた極上の土鍋ごはん
銀座の職人技を極上空間で『小熊』
名店が多く立ち並ぶ、銀座の並木通り沿い、とあるビルの3階に位置する『小熊』。真っ赤な壁の入口を奥に進むと、明るくスタイリッシュなカウンターがお目見え。

季節の食材をふんだんに使ったコース料理を楽しんだ最後は、こだわりの土鍋ごはんを堪能できる。

料理長が長い期間研究を重ねてたどり着いたという極上のごはん。炊き方にまで拘っているからこそ、シンプルに食べるのが旨い。

ごはんのお供には、筋海老若牛蒡の佃煮、鰰の一夜干し
1杯目はごはんのお供と一緒に。この日は、筋海老若牛蒡の佃煮、鰰の一夜干しというラインナップ。

そして、2杯目はおこげをいただく。オイルを少しだけかけて、味の変化も楽しめる。

3杯目のごはんには、目の前で削られた鰹節を乗せれば、今まで食べたことないような香り高い〆ごはんの完成だ。

目の前で削られた新鮮な鰹節

たっぷりの鰹節をごはんの乗せて

メインダイニングには白木のカウンターとテーブルが。アンティークの棚やカウンター奥に飾られた唐津焼の美しさにも目を奪われる
都会の中心でおもてなしの心を感じる『茶寮 宮坂』
六本木ヒルズに店を構えるのは、表参道の『御料理 宮坂』の分店。

京都で修業を積んだ宮坂展央さんの腕前が評判となり、オープンから1年たらずでミシュランの二つ星に輝いたことでも話題を呼んだ。

八寸(写真の料理は¥12,800のおまかせコースの一例)
提供されるのは先付から御菓子まで全11品が登場する1万2,800円のコース。

旬を盛りこんだ八寸や上品な一番出汁が薫る煮物椀など見目麗しい美味に自然と心が弾む。

右が“煮え花”。土鍋のなかでぷくぷくと煮える様子が花の芽吹きに似ていることからこの名がついたのだとか。もっとも香りが立つ瞬間と言われており、甘やかな風味に恍惚感もひとしお
料理長が「メインディッシュ」と、胸を張る名物土鍋ご飯の前にはお米がご飯に変わる瞬間の〝煮え花〞が運ばれ、和食の奥深さや楽しさをさりげなく伝える。

強火で炊き、甘みと旨みを際立たせたご飯は、心にじんわりと沁みる美味しさ。つやつやと輝き、甘い香りを放つご飯は丁寧な洗米と研ぎ、水切り、浸水の賜物だ。〝銀シャリ〞とはこのようなご飯のことをいうのだと深く思う。

和食の真髄は、手間を惜しまぬ「おもてなしの心」にある。「六本木ヒルズ」という東京の中心で、その心に出合えるのは、この上ない贅沢といえるだろう。

煮物椀。湯葉に山芋を加えて作る海老真丈がふわりとやさしくほどける

炊き立てのご飯を香の物やおかずとともに味わいたい

恵比寿で「お米が食べたい!」という日はここへ

白木無垢の一枚カウンター。網代が用いられた天井もあり、数寄屋造りを感じさせる
看板のない隠れ家でほっこりごはん『恵比寿 米ル』
恵比寿駅からすぐの場所に、看板のない秘密基地感たっぷりの佇まい。扉を開けると漆喰の黒壁に吊るされた稲穂が目の前に現れ、虚をつかれる。

黒漆喰の壁で統一された空間。アンティークの飾棚や、月をイメージした淡い電球などが美しい。無駄を削ぎ落としたシックなモダン空間には、カウンターと個室が6室。

メニューはおまかせコース¥5,980の一本のみ
コースの主役は土鍋ごはんだが、焦ることなく。 それまでに刺身や揚げ物などの酒のつまみが出てくるので、まずはそれらを日本酒とともにじっくり味わおう。

主役の土鍋ごはんは、季節ごとに厳選した5種類のお米から選べる。この日の米は「きぬむすめ」、「ゆめおばこ」、「ゆめぴりか」、「新之助」、「龍の瞳」の5種類。

生産者の想いを代弁する解説は魅力的で、ふたりで迷う時間もまた楽しい。土鍋ごはんは“煮花(にえばな)”という炊き上がり前の状態で提供される。

いよいよ土鍋が目の前に。完璧に炊きあげられた米の粒立ち、ツヤ、香り、甘み、旨みにたまらず笑顔がこぼれる。

本日のスペシャル「和牛ザブトンのやきすきトリュフ付き」¥3,000
追加で、豚しょうが焼きなどの〝ごはんのおかず〟も注文できるので、どこまでも米を美味しく食べさせようとする店の誘惑に翻弄される。

普段は炭水化物を避けがちだけど、この日だけはOK。禁断の一日をともにする悦びを。

お酒がすすむ、西京焼なども人気

ご飯とともに味わうのは、焼魚と出し巻き玉子やちりめん山椒など

「土鍋ごはん膳」1,480円
おかわり必須!オリジナルの土鍋ご飯と絶品お供『AKOMEYA厨房』
銀座駅から徒歩3分の『AKOMEYA厨房』では、全国各地から厳選したお米を自家精米し、オリジナルの土鍋で炊き上げた絶品のごはんが味わえる。

中でもごはんそのものの味を一番贅沢に味わえるメニューが、日替わりのお米を相性抜群のご飯のお供と一緒にいただく「土鍋ごはん膳」。

1人前1合と結構なボリュームがありながら、ご飯泥棒のお供があるから女性でもペロリと食べられてしまう。

提供されるお米は日替わり。この日のお米は秋田県産の「つぶぞろい」
この日のお米は秋田県産の「つぶぞろい」。粒が大きくふっくらしていて柔らかい食感が特徴。

粘りや味、香りがあっさりとして口当たりが良いから、そのまま食べても旨いのだ。

選べるご飯のお供は、さんまぼろぼろと鮭フレーク
選べるご飯のお供は、さんまぼろぼろ、明太子、じゃこ山椒、海苔梅、梅の実ひじき、こだわり卵、とろろ、鮭フレークの中から2品を選べるスタイル。

どうしても2種類選べない時は1品200円で追加もできるからご安心を。

どこか懐かしさを感じる鮭フレークは、ご飯と相性抜群
ご飯と合わせるのにちょうどいい“ちょっと濃いめ”の味付けがされ、ご飯の味をさらに引き立ててくれる。

ご飯を堪能する時に必須のお漬物と味噌汁はセットで付いてくる
お米を生鮮品として扱うこの店だからこそ味わえる、ふっくらつやつやの炊き立てご飯の味。

日本人なら一度は訪れるべし!

炙られた部分は不思議と鮭のような味わいに変化
究極のおかずとともに白米を実食『おこん』
代々木上原から徒歩10分ほどの住宅街に位置する『おこん』。

この店は米にこだわることで有名な和食店。なんと最初の突き出しが、炊きたての土鍋ごはんなのだ。

まずは、白米だけでじっくりとその甘みを噛みしめて欲しい。心から「日本人でよかった……」と思えるはずだ。またおいしいお米は冷めてもおいしいという。「冷めた時に本当の味が出るんですよ。恋愛と一緒ですね」と店主の小栁津氏は語る。

焼いたいくらのオツな味わいにご飯が止まらない!
いつもはコースの先付けとして白米、ごはんに合う煮物や和え物などのおかず、そして刺身、魚、肉料理と続く。

この日は特別におかずとして「いくらの炙り」を提供していただいた。これがまたご飯が進む味である。生の部分と炙られた部分の2つのいくらの食感が堪らない。

ホタテの貝の器から少しずつ剥がして食べるので、お酒のアテとしてもぴったりだ。通常時もコースを注文すれば、「いくらの炙り」を追加注文できるので、食べたい方は予約時に問い合わせを。

ぜひこの季節に「炊かれたい男」小栁津氏が炊きあげる絶品白米を味わいに『おこん』を訪れてみて欲しい。白米のおいしさを再認識し、自宅でもきちんと炊いてみたくなるはずだ。

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cat_oa-rp53865_issue_6203ac51ae43 oa-rp53865_0_00f44f1eb237_「顔がイイだけの女は、もう懲り懲り…」全てを手に入れたはずの男が、唯一手に入れられぬもの 00f44f1eb237

「顔がイイだけの女は、もう懲り懲り…」全てを手に入れたはずの男が、唯一手に入れられぬもの

2019年11月11日 05:02 東京カレンダー

「最近、港区飽きたよね?」

そんな女子の嘆きを、貴方は聞いたことがあるだろうか。

毎回同じメンバーが集い、デートも口説き方も、遊び方も変わらない。

そんな“港区”に飽きた女たちが、新鮮味を求めて流れている場所がある。

それが、代官山を中心とした渋谷区だ。

そこに集う男性たちは、ITを駆使して時代を切り開く東京のニューリッチ層。

そんな、まさに“NEO世代”と呼ぶに相応しい、渋谷区に生息する「#ネオシブ男子」である恭平。

アキという彼女がいながらも“結婚制度は更新制で良い”と豪語していた恭平だったが、編集者の由奈に出会い、心がザワつき始めたのだが、由奈が突然婚約した事を知る。

その一方で彼女のアキに別れを告げると慰謝料を請求され・・・


「じゃあ、慰謝料500万貰っていい?」

別れ話をした時に捨て台詞の如く、慰謝料を請求してきたアキ。彼女が去ってから、僕はしばらくカフェのテーブルの上に置かれたコーヒーカップを2つ、呆然としながら眺めていた。

「ありえないだろ」

そう吐き捨ててみるものの、アキはアキで傷ついていたことも確かである。しかしどう考えても慰謝料500万なんて成立するわけもなく、僕はどうやって彼女を説得すべきか考え込んでしまった。

ふと昔の自分を思い出す。

学生時代、バイトに明け暮れていた時に交際していた彼女からは、“お金がない人とは付き合えない”と振られたっけ・・・。

今の僕は、どうやったら最短で金を稼げるかと考えていた学生時代の僕から見ると、どう見えるのだろうか。

ネオシブ男子の周りに、心を許せる人はいるのか?

その晩、男だらけの食事会に顔を出すため僕はオープンしたばかりの『broc 長谷川稔Lab』へと向かった。

不定期に開催されているこの会は、メンツは元外資系金融マンで今はコンサル会社の社長、僕と同じような投資家と経営者たち、あとは俳優と職業はバラバラのメンバーが集まるが、案外楽しい会となっている。

「恭平さん、最近どうなんですか?」

右隣に座っていた俳優のタケルが訪ねてくる。先月まで映画の撮影で忙しかったらしく、しばらく顔を見ていなかったのだが、今月はちょっと落ち着いたとのこと。

ちなみに、意外に僕の周りには女性だけではなく、こういう俳優とか男性モデルの人も多い。

彼らは華やかな世界にいながらも今のご時世を反映してか、セカンドキャリアを考えている。皆芸能界とは別のビジネスをしたいようだ。

だから僕たちのような投資家や経営者の会によく顔も出すのだが、こちらも多少なりともミーハーな気持ちもあるので、こうしてフラットに付き合っているのだ。

「あぁ、彼女と別れようって言ったら慰謝料500万請求されたよ(笑)」
「マジっすか!?えぐっ・・・」

タケルも失笑している。そりゃそうだろう。そんな事を言う女性が実際にこの世の中にいるなんて思ってもいなかった。


「なになに?恭平、彼女にそんな事言われたの!?面白いじゃん」

ついでにもう1人、僕の左隣に座っていた経営者の春樹先輩が身を乗り出してくる。

「恭平ってさ、感情を表に出さないし何考えているか分かりにくいところがあるから、その女の子も煮え切らなかったんじゃないのか?まぁ頑張れよ」

僕より10歳年上の春樹先輩。確実に面白がっているようだ。

「ただ、その子も勿体無いよなぁ。そういう事をした子ってすぐ噂も広まるし、次に繋がらないのにな」

春樹先輩の言葉に大きく頷く。

港区ほど密に繋がってはいない渋谷区。他人に無関心そうで、個々で活動しているようにも見える。

けれども意外にも根っこの部分では変わらなくて、誰かを介せばすぐに繋がるし、信頼できる人を求めている。

「本当、勿体無いですよね」

僕は独り言のように、春樹先輩の言葉を繰り返した。

ネオシブ男子のゴールは?アキとの最終決着の行方・・・

結局、アキの一件は何度かLINEや電話でやり取りをして落ち着いた。

さすがに向こうも無謀な言いがかりだと、どこかでは分かっていたらしい。そして何より、彼女はとにかく結婚したかったことがよく分かった。

「いやいや、だから俺はそこまで結婚願望はないって言っていたじゃん?」
「恭平には、寂しいっていう感情はないわけ?結婚したいとか思ったことないの?」
「寂しい、か・・・」

広い部屋に一人でいる時に、寂しいと思うことはある。美味しいご飯を食べ、良いワインを飲むときに分かち合える人がいると嬉しい。

けれども寂しさを埋めるために結婚しようとは思わないし、多分僕は今の人生が結構気に入っているのだと思う。

「もういいよ。勝手にして。でもいつか、結婚したいと思えるような子が現れるといいね」

それだけ言うと一方的に電話を切ったアキ。

ちなみに、彼女が投資をやっている別の男と結婚したことを、風の噂で聞いたのは半年後のことだった。


火曜の昼下がり。

この時間に、ふらふらと散歩がてら気になる本を手にとって読むのが好きだった。週末になるとかなり混む蔦屋代官山だが、平日昼間はまだ少しは空いている、

外の椅子に座っていると、幸せそうにベビーカーを押している女性や、コーヒーを片手に楽しそうに話している女性たちが目に入る。店内ではPCを広げて何やら仕事をしている僕と同じ歳か、少し若いくらいの男性が沢山いる。

渋谷区には様々な人がいる。

服装も職業も皆自由で、一見クール。けれども心の中では何かを生み出したいと切に願いながら、それを認めてくれる人、そして愛し愛される誰かを探し続けているのかもしれない。

だがそれを大々的に言葉に言うのは少しダサい気がして、心の奥底にそっと隠している。そんな厄介な意気地なしの扉をガンガン壊してきてくれるような人に出会えた時、僕たちの心は動き始めるのだ。

「10年後、何をしているんだろうなぁ」

目の前を通り過ぎた、犬を連れた由奈に似た女性を見ながらふと考える。

由奈のような自立している女性は、僕のことを選ばない。けれども好きになるのはそういったタイプ、という何とも皮肉な一方通行が成り立っている。

明確な目標があるわけでもなく、欲望がものすごくある訳でもない。そんな中で久しぶりに感情が動いた、由奈という女性。

きっとまたどこかで、彼女のような人に出会えるだろう。

そう思いながら、僕は11月にしては異常に眩しい日差しに目を細めた。

様々な人が行き交い、出会いと別れを繰り返す中で特に大きなドラマがあるわけでもないけれど、少しだけ華やかで楽しい日常生活がこの界隈にはある。

そんなこの街が好きで、僕は秋の日差しの中でしばらくぼうっと人間観察を続けていた。


Fin.

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cat_oa-rp53865_issue_6203ac51ae43 oa-rp53865_0_0dcd7f2c0d8b_「今夜は、ちょっと・・・」食事会後、“2人きりで飲もう”という女の誘いを男が断った理由とは 0dcd7f2c0d8b

「今夜は、ちょっと・・・」食事会後、“2人きりで飲もう”という女の誘いを男が断った理由とは

2019年11月11日 05:01 東京カレンダー

東大出身の、ハイスペック理系男子・紺野優作28歳。

ハイスペック揃いの仲間内で“平均以上”を死守することを至上命題としてきた優作。

そのポジションを維持するため、今、次のステージ「結婚」へと立ち上がることを決意する―。

◆これまでのあらすじ

大手メーカーでロボット研究をする優作は、4年ぶりに東京へ戻ってきた

周囲が結婚を自分事として捉え始めたことに気づき、結婚できない男と評されることを恐れた優作は、婚活を始め、バーベキューで芽衣子と出会う。

初デートでは芽衣子の機嫌を損ねながらも、2回目のデートを約束したが……?


「へぇ。じゃあ本当は出版社とか広告代理店で働きたかったんだ」

今日は芽衣子と2回目のデート。昼下がり、表参道の『アニヴェルセルカフェ』のテラス席にいる僕らは、秋の柔らかな日差しに包まれていた。

用意してきたいくつかの質問を、彼女は機嫌よく答えてくれる。

「そう。ずっと、書くことが好きで。編集者とかコピーライターとかになりたかったんです。でも1つも内定もらえなくて、今の会社に」

芽衣子は、もう過去のことだ、という口調で答える。未練がなくアッサリしているが僕はそれが逆に気になった。

「そうなんだ。まだ全然遅くないと思うけど」

すると、彼女はぶんぶんと頭を振り、恥ずかしそうに打ち明けた。

「今は、小説を書いていて。書き上げたけど、それだけで…」

「なんで?じゃあ僕に見せてみればいいじゃないか」

僕が手を差し出すジェスチャーをすると、芽衣子は照れながら、嫌だと駄々をこねた。

「でも温めてても仕方ないだろう?ロボットもさ、とにかく動かすんだ。動かしたもん勝ちというか。どれだけ考えてても、秘めとくだけじゃダメなんだ」

喉が渇き、ティーカップに口をつける。そしてふと気づく。

―また1人で語ってしまった…!

前回のミスを再び起こすという致命傷。

しかし芽衣子は澄んだ瞳でこちらをじっと見つめているだけだった。

優作の前に、芽衣子とは対照的な、“夢を叶えた”女が現れて…?



芽衣子との2回目のデートを終え帰宅する途中、大学の同期会があるとの連絡を受けた。

あの後、芽衣子の希望もあって根津美術館を訪れ、帰り際に3回目のデートの約束を取り付けることに成功した僕は、なんとなく気分がよく、同期会などという面倒な集まりに顔を出す気になったのだ。

なんと場所は、あのノースリーブの女・リサと出会ってしまった六本木のレストラン。

再び絡むべきでない糸が絡んでしまうのではないか、そんな予感をかすかに抱いてはいたものの、28歳という年齢で六本木にビビっているのもダサいと言い聞かせ、僕はその予感を胸の奥に抑え込んだ。

カスミ草とバラ


斜め前にいる女性が、日々野環奈だと気づくまでに、どれくらい時間がかかっただろう。

「ねぇ、私のこと覚えてないの?」

不敵な笑みで、彼女は僕に話しかけた。

程よく開いた胸元から見える鎖骨と白い肌。リサより露出は少なめなのに、色っぽさをより感じた。

一粒のダイヤが、白い肌によく映える。

―芽衣子も光物が好きだろうか?

芽衣子と何も関連性がないこの場で、ふいに彼女を思い起こしたことを不思議に思う。

「優作くん?」

もう一度呼びかけられハッとする。目が合うとその瞳は、当時牛乳瓶の底みたいな眼鏡をかけていた環奈と何一つ変わらなかった。

「環奈…?」

6年も昔のことで、当時何と呼んでいたか思い出せない。

―日比野だっけ?環奈だっけ?まあいいや…。

僕は環奈、で押し通すことにした。

「今、どうしてるの?大学院のときも、卒業してからも、一度も来なかったから気になってた」

「ああ、僕は相変わらずロボット研究だよ。変わりなく。環奈は?」

すると彼女はふふっと笑った。

「もう、何にも覚えてないの?院に行かないで、広告代理店に就職するって決めたとき、本当にやりたいならいいんじゃないって言ってくれたの、優作君だけだったのに」

「あ…そういえばそんなこともあったな」

思い出される22歳の春。女性というだけで若干目立ってしまう工学部で、環奈は紛れもなく優秀な部類だった。

その彼女が、文系の友人に誘われ応募した大手広告代理店のインターンで囲い込みを受け、院に行かないという選択をしたのだ。

「あのとき嬉しかったんだよ。皆、ここまでやってきたことを捨てるなんて勿体ないって、誰も応援してくれなかった。最初から文系でよかったじゃんって言われて」

「僕はただ、自分の人生なんだし、やりたいことやればって思っただけ」

すると環奈は呆れたような口調で、頬を膨らましながら言った。

「そんなにみんな、強くないんだよ」

そして僕はなぜかまた、芽衣子のことを思い出す。

「ねぇ、知ってる?夏によくやってた、日焼け止めのCM。あのコピー、書いたの私なの。ロボット研究してたのに、私いつの間にかコピーライター」

環奈が笑った。僕はなぜか少しだけ反応に困る。

芽衣子が目指していた場所に、目指さずともたどり着いた環奈。

―カスミ草とバラ。

僕はなぜかその2つの花を対比するように連想した。

優作は環奈のさらなる一言に動揺を隠せず…?

同期会も後半は環奈と離れ、僕らはお互いに別々の輪の中にいた。

「すごく雰囲気変わったよな、大人っぽくなって」

同意を求められるように囁かれ、遠目に環奈をもう一度見る。

学生時代、ともにロボット研究に勤しんでいた彼女は桜蔭出身だった。熾烈な中学受験を戦い抜いた共通点があるせいか、よく話したわけでないが、どことなく馬が合ったのを思い出す。

「うーん。そうなのかなぁ」

僕は曖昧に言葉を濁す。

―環奈も、結婚なんてことを日々考えたりするんだろうか?

そうこうしているうちに幹事が1次会の終了を告げた。2次会への誘いが飛び交う中、僕はいち早く店の出口へ向かう。

ふいに、腕を掴まれた。陶器に触れたような冷たさ。振り返ったとき、ほのかにバラの香りがしたのは、幻想だったのだろうか。

「待って、優作君。もう帰るの?」

「あ…うん」

「…2人で飲み直さない?」

僕はたぶん目を見開いたと思う。まさかのモテ期到来か?悪い気はしないが、明日は芽衣子と3回目のデートだ。体力は残しておきたい。

「ちょっと今夜は…」

「そっか…。じゃあLINEだけ交換しとこうよ」

断る理由もないので、環奈の提案を快諾する。スマホを取り出す彼女の爪はキラキラと輝き、長く整えられている。改めて、彼女はもうロボットと決別したのだな、と実感した。



芽衣子との3回目のデートに、僕は銀座にある『鮨 竜介』を選んだ。

これは“既婚者”というラベルを手に入れる、または“結婚できない”という称号を回避するための戦いだ。チンタラしているのは性に合わない。僕は今日クロージングをかけることに決めていた。


「緊張しちゃうね」

白木のカウンターが眩しく、ネイビーのワンピースに身を包んだ芽衣子は、僕にだけ聞こえる小さな声でそう言った。

「昨日は勉強してた??」

すっかりくだけた話し方で会話するようになった彼女が問いかける。

「いや、大学の同級生を集めた飲み会があって、それに初めて行ってみた。みんな理系なんだけどさ、1人だけコピーライターになってた奴がいたよ」

意識したわけではないが、何となく環奈のパーソナリティには触れずにおいた。

「すごい!きっと、その彼にとっては大きな決断だよね。今まで築いてきたものを捨てるって」

「うーん。そうなのかなぁ」

「きっと、コピーの世界に魅了されたんだね。やっぱり、好きなことを仕事にできるってすごいなって思う。だって簡単なことじゃないじゃない?私にはできなかったから」

芽衣子が環奈を男と思い込んだことが若干気になりもしたが、それ以上に気になったのは、昨夜、環奈が「コピーライター」と笑ったときの口調だ。

―ホントにあいつは好きな仕事をしているのか?

ふとそんな疑問を抱く。

「優作君、でも私も諦めない。小説応募してみようかなって思ったの」

「おお、そうか。でも僕じゃないのか、第一読者。いきなり大海原に出ていく感じだな」

「私も意外と度胸があるの」

芽衣子はいわゆる“ドヤ顔”の表情で、僕に笑いかけた。



会計を済ませて店を出た後、僕は間髪入れずに交際を申し込んだ。

「…どうだろう、結婚を前提にお付き合いするというのは」

頷く芽衣子は耳が赤く染まっている。

「……かわいい」

僕は自分が発した声だと気づくまでに数秒かかった。

芽衣子が恥ずかしがるように僕の腕を軽く叩く。

幸せに包まれ始めたその瞬間、僕のパンツのポケットの中で、スマホが控えめに振動を伝えていた―。


▶Next:11月18日 月曜更新予定
芽衣子とめでたく交際が始まるものの、優作は環奈に呼び出されて…?

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cat_oa-rp53865_issue_6203ac51ae43 oa-rp53865_0_82930764fa0b_先週のアクセスランキング!1位は「初デートで、彼の家に誘われたけど…」終電を逃した28歳女。翌朝豹変した、男の態度とは 82930764fa0b

先週のアクセスランキング!1位は「初デートで、彼の家に誘われたけど…」終電を逃した28歳女。翌朝豹変した、男の態度とは

2019年11月11日 05:00 東京カレンダー

「東京カレンダーWEB」の1週間分のランキングから、人気記事ベスト5をご紹介!

“翌朝豹変した、男の態度”に“29歳の女がやった禁断の行為”から“セレブ妻が、人知れず抱える葛藤”まで。さて、栄えあるベスト1は?

★第1位
「初デートで、彼の家に誘われたけど…」終電を逃した28歳女。翌朝豹変した、男の態度とは
アプリやSNSでの出会いが主流になってきているいま、男女がリアルで出会う場所として、“コリドー街”が有名である。

コリドー街とは、JR新橋駅と有楽町駅を繋ぐ高架下一帯に栄える繁華街。距離にしておよそ400mという決して長くはない通りに、20代の男女が出会いを求めて集まるのだ。

今回話を聞かせてくれたアヤノさんも、研修医として勤務する傍ら、夜な夜なコリドー街に通っているという。

取材前は「コリドー街での出会いが、リアルな恋愛に繋がるのか?」と疑問に思っていたが、アヤノさんはそこで出会ったひとりのハイスぺ男子に恋に落ちたという。それではさっそく、話を聞いてみよう。

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★第2位
横柄だった妻が、ついに夫に頭を下げた…!夫の経済力にすがりつく女が受けた、非情な仕打ち
「…ごめんなさい」

手を乱暴に振りほどき、寝室に行こうとする夫・弘樹の背中に向かって、めぐみは頭を下げた。

−絶対、今日話さなければ。

これまでも、「あとで話そう」と言って結局話さずに終わったことが山ほどある。「あとで」が積み重なった結果、コミュニケーション不足に陥り、もはや修復不可能なところまできてしまったのだ。

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★第3位
「あなたはとんでもない人だ…」男を知るために、29歳の女がやった禁断の行為とは
数也が学生結婚した相手、平木真穂の実家は、世田谷区の閑静な住宅街にあった。

秀人の情報どおり、そこは3代続く老舗の蕎麦屋。

古き良き店構えはどこか懐かしく、のれんをくぐると、温かみのある雰囲気になんだかほっとする。客は家族連れだけでなく、若いカップルも多い。

「いらっしゃいませー。こちらの席でお願いしますね」

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★第4位
「ご主人しか目に入らない...?」ご無沙汰の主婦が、若いイケメンと共有した秘密
「美月さん、ヒップアップのスクワットの膝の向きは、外に開いたつま先と同じ角度!お尻が四角く垂れる原因は、股関節が内旋してるからですよ。横に広がったお尻を締めるつもりで、膝が内側向かないように一回一回しっかり意識しないと!」

「はぁ…はぁ…は、はい〜」

これまで5回ほど通った甲斐のトレーニングで毎回注意されるポイントだが、今日の美月はいつにも増してフォームが乱れがちだ。

どうしてもトレーニングに集中することができない。それは、先ほど目にしてしまった甲斐の修羅場が原因だった。

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★第5位
「私は人を愛せない人間かも…」。離婚したばかりのセレブ妻が、人知れず抱える葛藤
―こんな場所が…。

2階程の高さにあるインフィニティプールのプールサイド。その目の前、触れる距離まで3頭の象がやってきた。圧倒されていた私に、案内してくれていたスタッフが、あの3頭は親子なのだと教えてくれた。

広大な国立公園の中にできたばかりだというこのホテルは、西アフリカ初のラグジュアリーホテルだと言われているらしい。

昨日泊まった宿から車で2時間程で、ここについた時には、もう日は傾きかけていた。トロピカルな様相のウェルカムドリンクを受け取りながら、小川さんが言った。

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