エコを意識しているファッション業界人は、クロゼットにもサステナブルなこだわりがあるはず。そんなサステナブルなヒントを探るべく、ファッショニスタたちのクロゼットに潜入する本シリーズ。パート2は本誌エディターであり、アラヌイ(ALANUI)の創始者でもあるカルロッタ・オッディを訪ねた。
カルロッタ・オッディ/「ALANUI」創始者・クリエイティブディレクター、本誌ファッション・エディター
愛犬ルッソは、古くなったアラヌイ(ALANUI)のニットの袖をリメイクした洋服がお気に入り。ヴィンテージとモードなアイテムをミックスしたスタイルで、ストリートスナップでも人気のカルロッタ・オッディ。ミラノ発のアップカミングブランド、アラヌイ(ALANUI)のクリエイティブディレクターを務める彼女は、「自分で捨てるものを出さない」という考え方をファッションではもちろん、生活の中でも大切にしている。
タイムレスな逸品がスタイリングの要に。
シャネル(CHANEL)の赤いバッグと、ブレスレット、No.5のイヤリングは母から譲り受けたもの。フェンディ(FENDI)のバッグは16歳のときに貰った両親からの贈りもの。ネイティブインディアンのヴィンテージネックレスとポーチはコーデのアクセントに。「私にとってサステナブルとは、ヴィンテージやリサイクルアイテムをおしゃれに取り入れること。祖母から母へ、そして私へと引き継がれたシャネル(CHANEL)のコートをいかに今っぽく着こなすか、コーディネートを考えるのも楽しみの一つ。あと、新しいものを購入する際は素材や生産工程などをリサーチしてから決めるように心がけていますね」
母が着ていたというシャネル(CHANEL)のニットジャケット。家族から受け継いだ“ファミリーヴィンテージ”をアレンジ。
エルメス(HERMÈS)のケリーバッグも、母から譲り受けたもの。トレンドに合わせてチャームや、スカーフをつけてアレンジしている。カシミアを100%使用したカーディガンなどを中心に、上質な素材にこだわりを持つアラヌイ(ALANUI)。生産工程はもちろん、消費者の手もとに渡ったその後のことまで考えて作られている。
「デザイナーとして作るものには責任を持って、長く愛用してもらえるようにデザインや、素材にこだわっています。洗濯機にかけても型崩れしにくいような仕様にしたり、手入れのしやすさにも工夫を凝らしています。プラスチックを使用したアイテムには、土に溶けるリサイクルプラスチックを使って、自然に配慮したものづくりを意識。そのほか、アラヌイ(ALANUI)のオフィスでは、こまめな分別はもちろん、スタッフ全員が缶のマイボトルを持っていて、日常生活でそれぞれができる小さなエコもアラヌイ(ALANUI)では大切にしています」
2月に発表されるカプセルコレクションでは、古くなったヴィンテージのデニムやセーターから作られたリサイクル糸を使用したアイテムを発表する予定だ。
自分が持っているアイテムが分かるように見える収納を意識。コーディネートを考えるときも分かりやすくて◎。Photos: Frank Vaughan Coordination: Kiyoe Sakamoto Editor: Sakura Karugane
【あわせてチェックしたい関連記事】
・社会貢献に繋がる、スマートなモード選び。レイチェル・ワンのワードローブ。