チベット映画特集「映画で見る現代チベット」
劇場未公開作品
『草原の河』『巡礼の約束』が日本でも公開されているソンタルジャ監督の長編第4作。2019年サンセバスチャン映画祭で世界初上映された。本作は、東チベットで生まれた世界最長の英雄叙事詩「ケサル王物語」に若い男女の運命を重ねて描いた意欲的な最新作である。映画で重要な役割を担う少年役を『巡礼の約束』息子ノルウ役のスィチョクジャが演じている。
あらすじ・ストーリー
ラモとガベは婚姻届を出しに行ったところ、ガベが以前結婚しており、まだ離婚が成立していないことを知る。元妻とは4年前に結婚の約束をしたものの、間際で破談となり、ガベは自分が結婚していたことを知らなかったのだ。ガベは離婚するために元妻を探し始め、元妻が世俗を捨て、出家していたことを知る。尼僧となった元妻を寺院に訪ねるが、会うことさえままならず、ガベの離婚話は一向に進まない。一方ラモは、正月に行われる歌舞劇「ケサル王物語」で、罪のために地獄に落ちた女性の役で稽古に取り組んでいたが、その役にわだかまりを感じ、次第に結婚への恐れを感じ始める。ラモは、人に言えない秘密を抱えていた…。
『ラモとガベ(原題)』予告動画
公式HP
チベット映画特集「映画で見る現代チベット」 公式サイト
キャスト
ソナム・ニマ(ガベ)
デキ(ラモ)
スィチョクジャ(ジャシ)
映画『ラモとガベ(原題)』作品情報
監督:ソンタルジャ
脚本:ソンタルジャ
撮影:王猛
美術:ツェラン・トンドゥプ, タクツェ・トンドゥプ
エンディング曲:ヤンシクツォ
サウンドデザイン:李涛, ダゲン・ゾンディ・ジャムツォ
編集: マチュー・ラクラウ, サンダクジャプ
2019年 / 110分 / カラー
原題:拉姆与嘎贝
英語題:Lhamo and Skalbe
2019年サンセバスチャン映画祭公式出品
©GARUDA FILM
2021年3月13日(土)〜 4月2日(金)岩波ホールにて開催