cat_oa-rp24814_issue_2b665f772769 oa-rp24814_0_2b665f772769_FOLIOリブランディングの裏側 ──構想からリリースまでの8ヶ月の軌跡── 2b665f772769 2b665f772769 FOLIOリブランディングの裏側 ──構想からリリースまでの8ヶ月の軌跡── oa-rp24814

FOLIOリブランディングの裏側 ──構想からリリースまでの8ヶ月の軌跡──

2018年8月8日 09:36 note(ノート)

株式会社FOLIO CDO(Chief Design Officer)の広野です。
この度、オンライン証券サービス「フォリオ」の正式リリースに伴いまして、思い切ったリブランディングをおこないました。
ビフォーアフターはこちらです。

ご覧の通り、今回のリブランディングプロジェクトはいわゆる「ロゴリニューアル」に留まらず、サービスを提供する上でのスタンスを改めて定義し直した、新たなブランドとしてのフォリオを再誕させることになりました。
パット見のビジュアルでいうと、安心を感じさせる「青」から、躍動感のある「赤」に変わるのですから、FinTech系スタートアップとしてはかなり挑戦的なリブランディングのようにも思われるかもしれません。
ここまで辿りつくのに紆余曲折ありましたが、包み隠さずリアルな8ヶ月の軌跡をここに記したいと思います。
”【目次】1. 危機感2. 幕開け3. 壁4. 光5. これから”


1. 危機感金融業界に参入するベンチャー企業が、他の業界と比べてより意識しなければならないのは何より「信頼性」です。
人様のお金を取り扱う証券会社であればなおのこと、あらゆるステークホルダーに対して安心感を与えなければなりません。
既存の金融機関との密な連携が必須なマーケットなのに、「何も知らない新参者が粋がって市場を荒らしにきた」と思われては本意ではありません。
ですから僕がこの会社を立ち上げる際に、VI(ビジュアル・アイデンティティ)の観点で意識したキーワードは「信頼」「中立」「知性」「誠実」でした。

(当初設定した「ロゴに込めた想い」より抜粋)

”【金融機関としての高潔な矜持と不退転の覚悟】人様のお金を預かる金融機関であるということ、それを我々は重荷ではなく矜持と捉える。驕り高ぶることのないノブレスオブリージュ。決して軽くない責任と覚悟を象徴したロゴタイプは、倦まず弛まず重みのあるゴシック調のオリジナルフォント。「信頼」と「中立」のグレーをベースに、「知性」と「誠実」の青をアクセントカラーとして採用。”
この意図がうまく働いたのかは分かりませんが、金融業界の華々しい経歴をお持ちの方々が続いて入社してくださったことも背中を押して、創業当時より手探りな状態から始めたにも関わらず、既存の金融機関や様々な有識者のご協力を得ることができ、サービスローンチまで至ることができました。
しかしサービス運営を続けていくうちに、どうにも違和感を覚え始めている自分に気づきます。


きっかけは、フォリオが訴求方法をアップデートしたときでした。
β版をローンチした際のフォリオは「テーマでえらぶ、あたらしい投資」と、どちらかというと機能訴求寄りのコピーでしたが、しばらくしてから「ワクワクする投資、始めよう!」という感情訴求で打ち出すようになります。

(β版リリース直後、どちらかといえば機能訴求のフォリオ)
 ↓

(感情訴求にシフトチェンジしたフォリオ)

そんな訴求変更を皮切りにサービスとしてのブランドが洗練されていく中、特にコマーシャル動画の制作を進める上で、僕たちはブランドという観点から初めて大きな壁にぶちあたってしまいます。
それは、CMから受ける印象は「ワクワク」であってほしいのにも関わらず、サービスのテイストが落ち着いたものであり、特にロゴのしつらえが群を抜いてCMの中で「浮いている」ように感じる、という壁です。

(動画CMより)


危機感を覚えました。
このままサービスが成長していって、世に知られれば知られるほど後戻りができなくなってしまう。
このとき、2017年12月。
FOLIOが創業3年目に突入する時期でした。
正式リリース、モバイルアプリのリリース、LINEとの協業、TVCM等が後に控えている、今。
変えるなら、今しかない。
そうして、リブランディングプロジェクトが始動したのです。
危機感を感じたデザイン部による、ボトムアップのプロジェクトでした。
タイミングよくといいますか、同時期に僕たちは組織づくりにも意識を向け、「企業理念」を明文化しています。

(2018年1月、コーポレートミッションの策定)


(2018年1月、コーポレートバリューの策定)

創業当初に宣言した「資産運用をバリアフリーに。」というサービスに込めたミッションから、「全ての個を発揚する。」と視座を広げたコーポレートミッションを策定し、企業としてのスタンスを再定義したのです。
そんな「再定義されたFOLIO」に追いつき、これからの変化にも耐えられるようなVIを求めて、新年から試行錯誤の日々が始まります。


2. 幕開け本プロジェクトはデザイン部の河野(@asuyakono)によるリードでスタートを切ります。
まずは工数確保のため、経営陣へVI刷新を今すべき理由などを丁寧に(しかし熱を込めて)プレゼンし、プロジェクトを正式に始動させます。
承認後は、リブランディングすることは決まったものの「ロゴをリニューアルする」という経験が実務上なかった僕たちは、まずVI刷新の事例をひたすら調べることにしました。
有名な事例に始まり、身近な会社でもリブランディングもしくはロゴをリファインした会社をひたすらピックアップします。

(これ以外にも多数)
そして、それぞれのロゴの特徴や、どういう想いが込められているか、どのような経緯で変更されたのか、どんな展開例があるのか、どういう方法でそれを周知しているか、などを考察と共に表にまとめました。

次に、ポジショニングを考慮し、FinTech系サービス・会社のロゴをまとめて眺めました。
ざっくりまとめた図を元に、それぞれの特徴は何か、ベンチマークはどれかなどを話し合います。

ここまでで、他社のリブランディング事例と同業界についての理解を深め、自分たちがどういう時代のどの場所に立っているかを認識しました。
次は「自らを知る」フェーズです。
手始めに、社員全員に対して現状のフォリオのブランドに関する調査をおこないました。

当時60人ほどおりましたが、ほぼ全社員が回答してくれました。
そのアンケートをもとに、「ブランド・アイデンティティ・プリズム」というフレームワーク(の k_birdさんによる改良版)を使って自社のブランドを言語化・可視化します。

この真ん中の「ブランドシンボル」をこれから再構築していくわけです。
現状のフォリオがどのようなブランドであるかを再認識したあとは、これからそのブランドをどうしていきたいのかをまとめ、いよいよコンセプトワークに入っていきます。


3. 壁造形を決めていくフェーズに入りました。
デザイン部で「とりあえず量」を出しまくります。(のちのち反省することになります)
第1回目、手書きでつくりこまない程度の落書きから開始。

第2回目、1回目の中から選択して少しつくりこんできます。

そして第3回目。選べるくらいまでに絞られました。

ただ、いざこの中から1つ選べと言われて「どうしてもこれにしたい」というものが見つかりません。
もう一度幅を広げるため、第4回目のブレストをおこないます。
ひたすら、だす、だす、だす!

それをもとに第5回目。
アイコンとしての見栄えをチェックしたり、フォントの策定も並行で考えました。

上記はつくったものの中でもほんの一部ですが、こんな調子で2ヶ月弱ほどブレストを繰り返しました。
サービスを開発・運営しながらの並行作業となり、なかなか短期集中では難しかった覚えがあります。
3月に入る頃には、案が4つに絞られました。

ここまで来た段階で、一度プロジェクトは滞留してしまいます。
ロゴ自体のコンセプトは、それまでの議論をもとに意図を含めそれぞれ説明できていました。
しかし、そこから派生する様々なクリエイティブに対しては「ついでに名刺に当てはめるとこうなる」という具合に、付属のものとして取り扱ってしまっていたのかもしれません。
すなわち「ロゴの提案」であって「ブランドの提案」ではないが故に、そのロゴによって「フォリオがどうなるのか」という未来を、経営陣含めデザイン部すらも具体的に想像できずにいました。
どれも何かが足りない、なぜか腑に落ちないんだけど、それがなぜが分からないから、何も返す言葉がない、けど何か違う気がする……堂々巡りの状態でした。
今振り返れば、あのときは造形に意味をもたせることに躍起になっていたように思います。
しかし、ブランド策定において大事なのは、ロゴにすべての役割を押し付けることではなく、ブランドの核となるコンセプトを定義して世界観を想起させることだと、のちに気付くことになります。


4. 光2018年3月末、アートディレクターとして吉原が入社しました。
彼はもともとブランドコンサル会社で働いていたデザイナーです。
僕らは待ってましたと言わんばかりに、その知見を活かして停滞しているリブランディングプロジェクトの突破口を開いてほしいとお願いしました。
今までのプロジェクト経緯やアウトプットを、彼に余すところなく伝えます。加えて、僕らのビジョンや実現したい世界観を出し惜しみせずに共有しました。
会社としての恥ずかしい過去から、途方もなく思われるかもしれない未来の夢さえも、すべて。
すると、物語は一気に結末へ向けて加速します。


彼は突然オフィスの一角を占領しはじめ、いくつかの「言葉」を壁に張り出しました。

これらの言葉はフォリオのブランドを再定義した「コンセプト」で、それぞれに応じてロゴやポスターやWebサイトや名刺などのクリエイティブがアウトプットされるわけです。
まずは各コンセプトから醸し出される雰囲気や世界観のムードボードをつくるため、様々な写真を切り貼りしていきます。

僕たちが初期におこなった「とりあえず量」のアプローチはまったく異なります。
今回優先されているのはロゴのパターン出しではなく、それぞれのコンセプトに沿った「世界観」の可視化とブラッシュアップでした。
造形としてのロゴはあとで精緻にするとして、まずは「世界観」を自分たちの中で醸成させるが先なのです。
その「世界観」醸成のため、こんな張り紙と付箋も用意しました。

「ONE IDEA ONE CHOCOLATE」……つまり「1個アイデアだしたら1個チョコレートあげるよ!」です。
「マグカップがほしい」でも「山手線ハックしたい」でも、何でもOK。
とにかく新しいフォリオのブランド策定にあたって、世界観のヒントやモックアップをつくる際の候補になるアイデアを募集しました。

(「e-sportsじゃなくてFOLIOだから、"f-sports!!"」など全く意味不明なアイデアもありますね。しかしそういうアイデアこそ、他の人のアイデア出しのハードルを下げるため価値があると僕は常々思っています。)
結果、職種関係なく多くの社員たちがふらっと立ち寄って、みるみるうちにアイデアや感想を貼ってくれました。

デザイナーでなくとも、フォントについて感じる印象などを物怖じせずにコメントしてもらいます。

ロゴの造形も決して少なくない数のパターンを出し続けてきましたが、時間をかけるにつれ候補もまとまってきました。



さて、僕らは様々な職種の人とコラボレーションし、ひねり出したコンセプトと世界観をブラッシュアップさせていきました。
1ヶ月程度かけ、最終的に4つの案をもって経営陣にプレゼンテーションをおこないます。
ただし、このプレゼンテーションは単なる「ロゴ」の提案ではありません。
新生フォリオの「ブランドコンセプト」と「その世界観」の提案なのです。
せっかくなので、実際の提案スライドより何枚か抜粋し、4つの案すべてをご覧いただきましょう。


候補A「LIFT ME UP!」



候補B「BE A JEANS」



候補C「FIND OUT YOUR VALUE」



候補D「ALWAYS JUICY」



どの案も「コンセプト」が明確に定義されており、単なるロゴの提案ではなく、あらゆるメディア(=世界とのタッチポイント)を駆使して総体として作り出された「世界観」の提案となっています。
すなわちブランドそのものの提案となっているため、経営陣も僕たち自身も「この案だったらフォリオは世の中からこういう見え方をするのか」と容易に想像することができました。
この提案の中から総意で選ばれたコンセプトは「LIFT ME UP!」です。

もともと安心の「青」を使っていたフォリオからすると、4つの案の中で「赤(ピンク)」を使うこの案を選ぶのは、かなり思い切った決断でした。
しかし、色がどうというよりも、フォリオがこれから挑戦して作っていきたい世界観や、世の中に提供できる僕らの価値、そして年始に策定したミッション「全ての個を発揚する。」との相性などを総合的に考えたとき、「LIFT ME UP!」というコンセプトが最も相応しいと考え、苦節6ヶ月、晴れてここにフォリオの新ブランドが決定したのです。


5. これからブランドコンセプトが「LIFT ME UP!」に決まったあとは、造形を精緻にしていったり、カラーバランス等をすり合わせていくフェーズです。

(「……いや全部一緒じゃん!」と言い放つCDO)


あまりにも赤色を押し出してしまうと、どぎつい印象を与えてしまったり、逆に可愛すぎる印象を与えてしまうする可能性があります。
そのためサービス全体を新VIに適用する際も、デザイナー全員が丁寧に1ページずつ、1コンポーネントずつ協議をおこない、慎重にビジュアルを作り込んでいきました。
そしてある程度方向性が合意できてからは、それをガイドラインに落とし込んでいきます。
ブランドデザインガイドラインには、カラーやクリアスペースの指定等だけでなく、「LIFT ME UP!」なフォリオを正しく理解できた場合のキーワードや言葉遣い、写真の選び方なども明示的に定義しています。

たとえ入ったばかりの新入社員でも、これを読んだだけでフォリオという人格がほぼ理解できるようになることを、僕たちは目指しています。
ブランドというものは「策定してはい終わり」ではなく、浸透させるまでが本業です。
どこに浸透させるのか?
もちろん、ひいては世界に……なのですが、まず僕たちは「社内」に向けてこのブランドを正しく浸透させなければなりません。
サービスを提供する側がブランドを正しく理解していなければ、どうして提供される側に伝わりましょうか。
そのため僕たちは、ガイドラインのブラッシュアップだけでなく、全社員に参加してもらうワークショップなど様々な計画を立てたり実行しているのですが、それはまた別の機会にお話することにしましょう。


これからもフォリオは、ブランドステートメント「LIFT ME UP!」を胸に、世の中にワクワクを提供し続けることを、ここに宣言致します。
最後に、今回策定したブランドデザインガイドライン・スタイルガイドラインを一部ご紹介して、本記事の締めとさせていただきます。


ブランドデザインガイドライン

”ブランドデザインガイドラインフォリオのブランド価値を意匠として損なわないよう、パートナーに正しく使ってもらうための指針。”

(一部抜粋/42枚)


スタイルガイドライン

”スタイルガイドラインフォリオのブランドを内部から正しく発信し、ブランドに統一性をもたせるための指針。”

(一部抜粋/27枚)
※記事内の画像はリブランディングを説明するためのものであり、FOLIOの金融商品の紹介ではありません。

cat_oa-rp24814_issue_2b665f772769 oa-rp24814_0_76664735ab30_マーケターが本当に注目すべきタイトルとは?〜2020年上半期の国内スマホゲーム月別ダウンロードランキングTOP50のトレンド分析〜 76664735ab30 76664735ab30 マーケターが本当に注目すべきタイトルとは?〜2020年上半期の国内スマホゲーム月別ダウンロードランキングTOP50のトレンド分析〜 oa-rp24814

マーケターが本当に注目すべきタイトルとは?〜2020年上半期の国内スマホゲーム月別ダウンロードランキングTOP50のトレンド分析〜

2020年10月30日 09:00 note(ノート)

今年の4月に書いた「国内スマホゲーム月別ダウンロードランキングTOP50を大解剖〜ダウンロード数が多いタイトルの共通点とは?」が思いがけずとても多くの方に読んでもらえる記事になりました。スマホゲームの売上やセールスランキングに関する記事は多いですが、ダウンロードに焦点を当てた記事が少ないことが読んでもらえた理由かなと思っています。

前回2019年のダウンロードランキングのデータを元にトレンドを紹介しましたが、今回は続編として2020年上半期のスマホゲームアプリのダウンロードのトレンドデータ公開します。2020年上半期のコロナ渦においてどんなゲームが多くダウンロードされていたのか、少しでもマーケターのみなさんの役に立てば幸いです。

今回もApp Annieから特別に月別ダウンロードTOP10のデータをnoteで公開する許可を特別にいただきました。 さらに詳細なデータはぜひApp Annieをご利用ください。


2020年上半期の月別スマホゲームDLランキングTOP10


2020年上半期のゲーム業界の大きなトピックは、2020年2月下旬から本格化した新型コロナウイルス感染拡大と、任天堂の「あつまれ どうぶつの森(あつ森)」のメガヒットです。この2つの影響がスマホゲームのダウンロードランキングにも顕著に現れています。

まず1つ目の影響は、どうぶつの森のスマホゲームアプリ「どうぶつの森 ポケットキャンプ(ポケ森)」の躍進です。「あつ森」の発売以降の3月〜5月に一気に順位を上げており、この期間で最もダウンロード数が多いゲームになりました。「ポケ森」のリリースは2017年10月ですから、驚異的な伸びと言えます。クロスプラットフォームの影響やポテンシャルの大きさを実感したトピックでした。


【Sp!cemartゲームアプリ調査隊】無料DL・セルラン共に急上昇——最新作『あつ森』発売後、『どうぶつの森 ポケットキャンプ』で何が起こったのか | Social Game Info
スマートフォンゲームの日々の運用とその効果をリサーチし、ゲーム関連企業へマーケティングデータを提供するSp!cemart(
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そして2つ目の影響は、カジュアルゲームの躍進です。ハイパーカジュアルはもちろんなのですが、パズルゲームの「トゥーンブラスト」、「ガーデンスケイプ」、「フィッシュダム」などのパズルゲームと「Brain Test」などの脳トレ系クイズアプリが順位を大きく上げました。

これは、緊急事態宣言期間中のおうちエンタメとしてスマホゲームを始めた、もしくは久しぶりにゲームをプレイしたカジュアルゲーマ層が多く生まれたことを意味していると思います。実際に緊急事態宣言が終了した後の6月はダウンロードランキングの傾向は変化しています。

ダウンロードTOP10のジャンル別タイトル数の推移


またこのタイミングでおうちエンタメとしてスマホゲームを始めた人のアプリとの出会い方は「デジタル広告」が多いと考えています(ポケ森は例外として)。そう考える理由は、①このタイミングでゲームを開始/復帰するユーザはゲーム情報を能動的に探す層ではないと考えられること、②デジタル広告の出稿量が多いタイトルが上位に入っていることです。

2020年上半期月別ランキングTOP50タイトルのトレンド


分析の対象を月別TOP50まで広げてトレンドの推移を見てみると、2020年も引き続きハイパーカジュアルゲームのランクインの数が成長しています。2019年の分析記事では、TOP50の3本に1本がハイパーカジュアルと書きましたが、2020年は2本に1本の割合に迫る勢いです。これは世界共通のアプリゲームトレンドです。



新型コロナの影響を受けスマホアプリのダウンロード数、消費支出が過去最高を記録 App Annieが2020年上半期のモバイル市場に関するレポートを発表
App Annie Japan 株式会社のプレスリリース(2020年8月20日 11時00分)新型コロナの影響を受けスマホ
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その他、全体的なトレンドの気づきや視点は前回の2019年データの記事に書いた以下のポイントからは大きくは変化はありませんでした。

”①上位ランクインタイトルの多くが「IP」か「カジュアル群」であること②版権/オリジナルを問わず「パズルゲーム」の躍進がすごいこと③新作ではなく認知度も高くないゲームがTOP50にランクインしていること④新作でも複数月でTOP50にランクインできているゲームが少ないこと⑤周年や大型プロモ時にTOP50にランクインできているゲームがあること

この観点を元に上半期のダンロードランキングの視点での注目タイトルをいくつかピックアップしたいと思います。


上半期ダウンロードランキングで注目すべきタイトルまずは2020年上半期にリリースされた新作タイトルについて。この分析では特にダウンロード獲得に成功した新作タイトルを、①月別ダウンロードTOP10にランクインしたタイトル、②複数月でTOP50にランクインしたタイトルと定義しています。それがどんなタイトルだったのかを知っておくことはダウンロードを増やす意味でのヒントになると思います。


①月別ダウンロードTOP10にランクインしたタイトル
2020年の上半期は13タイトルの新作がTOP10に入っていて、IPタイトルが8タイトルとミッドコアオリジナルタイトルが5タイトルでした。IPタイトルでは、熱量の高いファンを抱えたIPのスマホゲーム1作目が多いと感じます。特に「ミニ四駆超速グランプリ」、「メダロットS」が多くのダウンロードを獲得していることは驚きで、まだまだスマホゲームで成功できるIPは多く存在していることを示しています。

またミッドコアオリジナルの新作でTOP10にランクインしていたタイトルはやはりプロモーションで目立っていた、工夫していたタイトルと言えそうです。注目したいのはサイバーエージェントグループの2タイトル、「キックフライト」と「マジカミ」です。これらのタイトルはプロモーションの工夫が目立っていたタイトルのように思います。IPタイトルに入っている「このファン」を加えると、サイバーエージェントグループは3タイトルをTOP10に送り込んでおり、リリースプロモーションに強みを持っていると感じます。


②複数月で月別ダウンロードTOP50にランクインした新作タイトル
複数月でランクインした新作タイトルは10タイトルでした。そのうちの6タイトルはTOP10にも入っていました。つまりTOP10に入ったタイトルの半分も翌月にはTOP50に入れていません。個人的な考えとしては、スマホゲームにおいては長期間ダウンロードを獲得し続けることができることが理想的で大ヒットになるための条件だと考えています。その意味では、特に「ディズニー ツイステッドワンダーランド」の右肩上がりの躍進ぶりはすさまじく、2020年を代表する新作タイトルと言えます。


【Sp!cemartゲームアプリ調査隊】勢いが止まらない『ディズニー ツイステッドワンダーランド』…ランキング上位を維持する背景とその魅力 | Social Game Info
スマートフォンゲームの日々の運用とその効果をリサーチし、ゲーム関連企業へマーケティングデータを提供するSp!cemart(
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また「魔剣伝説」はTOP10に入っていないものの、こちらもプロモーションの工夫が目立っており(やんちゃな工夫とも言えますが)、セールスランキングにも結果が出ていることを考えると、注目すべきかなと思います。


③周年やキャンペーンでTOP50に入っていたロングセラータイトル
上半期は「あつ森」が凄まじかった話は前述しましたので、それ以外のロングセラータイトルをピックアップすると、2月の「モンスターストライク」と5月の「白猫プロジェクト」が大きくダウンロードを伸ばしTOP10入りしていました。この主要因はどちらも「鬼滅の刃コラボ」です。コラボの力を再認識するトピックでした。


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また2019年から引き続きですが、「放置少女」は上半期で3回TOP50にランクインしています。デジタルマーケティングを中心として成長を続けてきた印象が強いですが、この2年ほどは和田アキ子さんや橋本環奈さんなど国民的知名度のタレントを活用したTVCMなどのマスマーケティングを積極的に活用して成長を持続しています。また制作したCMはYouTubeでも積極的に広告を展開しており、なんと上半期の橋本環奈さんを起用したCMのYouTube再生数は5000万再生超で、上半期に公開されたYouTubeの動画の中で全体3位の再生数になっています。持続的なユーザ獲得の成功には、積極的なプロモーションが背景にあることがよくわかると思います。



2020年上半期に最も再生された動画やチャンネルは?「インフルエンサーパワーランキング by BitStar」
株式会社BitStarのプレスリリース(2020年7月31日 15時00分)2020年上半期に最も再生された動画やチャンネ
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スマホゲームにとってユーザ獲得は大きな命題であり課題です。このような視点でランキングを分析すると、本当に注目すべきタイトルが見えてくると思うのでおすすめです。

”■マーケターが注目すべきタイトルの探し方①月別ダウンロードTOP10にランクインしたタイトル②複数月でTOP50にランクインしたタイトル

スマホゲーム業界はセールスランキングに目が向きがちですが、ダウンロードランキングにもたくさんのマーケティングのヒントがあると思います。また定期的にこのテーマでnoteを書いていきたいと思いますので、ぜひ参考になった方はいいねやシェアをお願いします!

おまけ)2016年12月〜現在までのトレンドの変化

おまけとして、2016年12月から2020年上半期の独自のゲームカテゴリ分類によるゲームカテゴリ別のランクイン数の推移のデータを貼っておきます。このように推移で見ると、この3−4年の間の中でもトレンドが変化していることがよくわかりますね。

”・ハイパーカジュアルゲームのランクインは2倍以上に・ミッドコア系タイトルのランクインは2分の1に・引き続き堅調なIPタイトルとパズルゲーム※リリースタイトル数の変化の影響も大きいと思います”


このようにトレンドを掴むためには、ゲームジャンルやカテゴリ別に分析をする必要があり、これまでMOTTO社では各ゲームタイトルのゲームジャンルをコツコツで手作業でタグ付けをしていました。これがとても地味で大変な作業だったのですが、なんとApp Annieが各ゲームのジャンルやマネタイズモデルを分類し、分析できるようにする「GameI Q」という新サービスの提供を開始しました。これを使うととってもかんたんにゲームカテゴリの分類ができてトレンド分析もかんたんになると思いますのでおすすめです。(もっと早く欲しかった)

”競争が激化するゲームアプリの市場・競合分析を簡単かつ高精度に実現 App Annie、モバイルゲーム業界向けに新製品『Game IQ』リリース〜収益を高めるための投資判断や意思決定をサポート〜https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000144.000011276.html


関連テーマのウェビナーのお知らせ11月にはこのnoteにも関連したスマホゲームのマーケティングをテーマにしたウェビナーにいくつか登壇しますので、告知をさせてください!ご興味がある方はぜひご参加ください!

①LIFTOFF×Apps Flyer 「ゲームアプリマーケティングウェビナー」
日時:11月5日(木) 14:00 - 15:00
テーマ:確実にユーザー獲得&スケールアップに繋がるゲームアプリマーケティングとは
申し込み:こちらから




日本と海外での実エピソード&成功事例をお届け
AppsFlyerとLiftoff共催の本ウェビナーでは、Liftoffが直近リリースした2020版モバイルゲームアプリレ
info.liftoff.io



②App Annie 「Mobile Leaders Summit」
日時:11月11日(水) 14:00 - 14:30
テーマ:ゲームアプリにおける今後のマネタイズ戦略
申し込み:こちらから



Mobile Leaders Summit|アップアニー
11月10日(火)〜12日(木)オンライン開催
go.appannie.com



③SGMS  スマホゲームマーケターズサミット ウェビナー 
日時:11月20日(金) 17:00 - 18:30
テーマ:成果にコミットするスマホゲームのSNS/Twitter活用
申し込み:こちらから




11月20日(火)17時開催の第3回SGMSのウェビナー 「成果にコミットするスマホゲームのSNS/Twitter活用」を開催します。100名限定無料での開催ですので、ご参加のご登録はお早めに!
▼SGMS HOTLINE(ウェビナー)とは スマホゲームマーケティングに特化したウェビナーシリーズです。スマホゲームに特
us02web.zoom.us

外部リンク

cat_oa-rp24814_issue_2b665f772769 oa-rp24814_0_5a08662f6ee5_子どもと作る「ほうれん草の白和え」から考える組織開発 5a08662f6ee5 5a08662f6ee5 子どもと作る「ほうれん草の白和え」から考える組織開発 oa-rp24814

子どもと作る「ほうれん草の白和え」から考える組織開発

2020年10月30日 07:00 note(ノート)

2歳の子どもが、野菜を食べたがりません。さて、どうしたものでしょう。味噌汁も、鍋物の野菜も、煮物も、サラダもダメです。どうしたら野菜を食べてくれるだろうか?と、気合いというか念(怨念)のようなものを込めて料理をつくっても、結局食べてくれません。

野菜を食べてくれないと、栄養が偏っているんじゃないかとか、いろいろ心配になります。しかし、まぁ、そんなに細かく気にしなくても、よほど塩分や糖度の高いものでなければ、食事をとってくれていれば良しとしよう、という風に思っているものの、やはり野菜を食べてもらうと嬉しいのです。

ほうれん草の白和えに、2歳児が参加する晩御飯の支度をしているとき、ふと我が家の2歳児が暇そうにしていたので、ほうれん草の白和えをつくるために豆腐をつぶしてもらおうと頼んでみました。使った道具は、無印良品のステンレス泡だて器(小)。これを使って、地道に豆腐を潰してもらいます。


ステンレス 泡立て・小 | 無印良品
適度にしなるワイヤーで楽に泡立てられます。
www.muji.com




豆腐が潰れていくプロセスって、子どもからすると粘土遊びみたいで面白いんですよね。そこに、ちょこっと味噌を加えて混ぜてもらいます。これもまた、絵の具とか粘土みたいで面白い。どんどん混ぜてくれます。(テーブルに、豆腐を少し撒き散らしながら)




そこに、茹でて水で締めて刻んだほうれん草を放り込み、さらに混ぜていきます。ほうれん草と豆腐をからめるのはちょっと一苦労なので、ぼくも木べらで参加します。一緒に混ぜていると、なんだか楽しくなってきます。

ちなみに、レシピは樋口直哉さんのこちらを参考にしています。


程よく混ざったところで、一緒につまみ食いをしてみました。おいし〜!と目を輝かせました。そう、つまみ食いって美味しいですよね。ぼくも、キッチンで料理して、つまみ食いしながら缶ビールを飲む時間が大好きだし、そういう時のつまみ食いってとっても美味しいんですよね。

こうして作ったほうれん草の白和えを指し、妻に向かって「これはわたしがつくったやつ。食べてね」と伝えていました。自分は料理ができるし、つくったものが美味しいものになったと自信になったようです。

こうして、ほうれん草の白和えは、子どもの好物の一つになりました。野菜を食べなくて悩んでいたのが、小さく解消しました。

2歳児のごっこ遊びに、大人が参加するこれに味をしめたぼくは、チジミをつくるときに小麦粉や片栗粉を水でといてもらったり、コールスローをつくるときに酢と砂糖とマヨネーズを混ぜてもらったり、無印のステンレス泡だて器(小)を使ってできることをあれこれやってもらうようになりました。

そうすると、コールスローや野菜チヂミもよく食べます。やはり、自分が手を加えたものへの愛着が生まれるようです。

さらに面白いことは、このステンレス泡だて器(小)が、子どものおもちゃのレパートリーに加わったことです。ままごと用のおもちゃの鍋のなかをこの泡立て器で混ぜ、ぬいぐるみ達にご飯を与えてごっこ遊びをしています。子どものごっこ遊びに参加しているときに、よくぼくも料理をつくってもらいます。

ここで重要なことは、ぼくがただ料理のプロセスに子どもを「参加させた」のではなく、普段から子どものごっこ遊びのなかの料理のプロセスに参加していたことです。この経験があるから、豆腐を潰すプロセスを遊びの延長に位置付けることができたのだと思います。


子どもは大人の実践に参加するが、大人は子どものごっこ遊びに参加する。このような"参加し合う関係"が、家事・育児の悩みを少し解消したということを考えると、様々なシーンで、ぼくは子どもの活動に参加できているか?子どもに参加の間口をひらけているか?を問い直すことができそうだと、発見しました。

組織開発との類推今回、こうして料理のプロセスに子どもに参加してもらうことで、子どもが料理の楽しみを知ったとともに、野菜を楽しんでくれるようになったわけですが、普段から子どもの活動にぼくが参加していることが下地になっていたことを発見しました。そこでふと「これって組織開発と似てるかも?」と思ったのです。

組織開発において、ロゴマークやビジョンステートメントなどのCI(コーポレートアイデンティティ)の開発を、社員の方々を巻き込んだワークショップを通じて開発することがあります。

大企業において、いくら良いロゴや良い理念(だと経営層が思ったもの)をつくっても、社員になかなか浸透しない、理解されないという悩みを聞きます。2歳児が、親が作った料理を食べてくれないのと似ています。

社員は2歳児じゃない!と怒られるかもしれません。もちろんそうです。しかし、この類推から考えられる「参加」というものが持つ本質を問い直したいのです。

社員への浸透を図るためにも、そもそもCIを作るプロセス自体をオープンにし、社員の方々に参加してもらうことで、名実ともに社員の思いが込もったものができあがります。2歳児が料理を作るプロセスに参加することで野菜を食べるようになることと似ています。

しかし、ただ参加してもらえば思いが込められるかというとそうではなく、コピーライターやデザイナーが仕上げている途中のものを吟味するプロセスもまた開示される必要があるでしょう。社員から意見だけ募集してあとはデザイナーが仕上げる、というやり方ではなく、完成までのプロセスが常にオープンになっている必要があります。この点は、「つまみ食い」をして、味を見て調整する必要があるのと似ているのかもしれません。

さらに、普段から社員の言葉や様子を見ていたかも問われるでしょう。そもそも会社の理念を一緒につくりたい!と思うほどモチベーションがなく、もっといろんな不満が山積しているようなら、ロゴ開発よりもまえにそうした不満について対話し、問題を解消するところから始めなくてはならないかもしれません。


普段から社員の活動に参加し、理念をともに作るための関係性の下地ができていてこそ、ボトムアップ型のワークショップは成功します。ここにもまた、"参加し合う関係"を見ることができます。

参加し合う関係が成立するか?普段から2歳児と一緒に遊び、ままごとのなかで料理をする仕草をしているのを観察していたからこそ、ぼくは豆腐を潰してもらおうと閃いたのだと思います。この子は料理にきっと興味を持っているはずだという仮説は、観察から立てたものです。

この類推から考えられることは、リーダーがプロセスを開示し、メンバーの参加の間口を開くことの重要性はもちろんのこと、リーダーが普段からメンバーの活動に参加している/参与観察していることが重要であると言えます。

「参加させる」「参加してもらう」という言い方をしている時点で気をつけたほうがよいかもしれません。「参加し合う」という関係性が成立していることが、家事でも組織開発でも条件となるでしょう。


NIKKEI STYLE出世ナビ「私のリーダー論」から、育児のヒントを得ることもできそうです。


「責任は僕が取る。やって」 現場の即断が社員育てる|出世ナビ|NIKKEI STYLE
アース製薬は2019年12月期の連結売上高が約1895億円の虫ケア商品・日用品大手だ。筆頭株主である大塚グループ出身の社長
style.nikkei.com

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第九話 アイスの実in焼酎

2020年10月30日 06:26 note(ノート)






もうすぐハロウィン!お家パーティーでカラフルなアイスの実入りカクテルはどうですか?今回は焼酎で作りましたが、梅酒もオススメです。次回の更新は11月13日です。

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cat_oa-rp24814_issue_2b665f772769 oa-rp24814_0_27f0a893b9d5_職場でコーヒーを淹れるようになって、くるりの歌詞の意味がわかった話 27f0a893b9d5 27f0a893b9d5 職場でコーヒーを淹れるようになって、くるりの歌詞の意味がわかった話 oa-rp24814

職場でコーヒーを淹れるようになって、くるりの歌詞の意味がわかった話

2020年10月30日 01:30 note(ノート)

こんばんは。自称Vtuberのブルーウェットふみ乃(@BLVEWHET)です。また雑記っぽいもの(雑記そのものでは)を書きました。

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職場でコーヒーを淹れるようになった。いまの職場に来て4年目になるが、ずっとやりたいなと思っていたけどできていなかったことだ。理由はだいたい100個ぐらいあって……というのは嘘だけど、いろいろある。家でドリッパーがひとつ余っていたからとか、共用のインスタントコーヒーマシンが利用率低下により撤去されたからとか、少し長めに離席しても特に何も言われないくらいのポジションにはなってきたとか、そういうのだ。




”紙コップは細口ポット代わり(意外とお湯を細く出すことができるのです)”

淹れるといってもミルで豆を挽くことまではさすがにやりにくくて、挽いた粉を共用の冷凍庫に入れておいて、飲みたいときにドリップするくらいなんだけど、いちおう好きな粉で、淹れ立てを飲むことができる。わたしは家でもあんまり挽くことはしないズボラコーヒー民なので、おおむね家での運用と同じだ。

やってみるとこれが存外良い。クオリティ・オブ・職場環境が驚くほど上がって、なんていうか、驚いた(語彙)。自分で淹れたコーヒーをずずずーっとデスクで啜ると、一瞬自宅にいる感覚になって、緊張していたり、どよんとしていたりする気分をニュートラルにしてくれる。

ドリッパーが入る広口の保温ボトルを購入したのも正解だった。マグカップに直接入れても良かったのだけど、すぐ冷めてしまう。「冷めないこと」が、自宅感の演出には大事なんだなという、これは発見だった。

自分の好きなもので職場を彩る、とか、なにも興味が沸かなかったほうだったけど(むしろ仕事のオンオフが侵食し合う感じがして嫌いだったんだけど)こういうことだったんだな。学生じゃなくなって10年目になって、ようやっとわかった気になった。

たぶんわたしは自分の作る食事が好きだから、コーヒーがここまで効果があったんだと思う。例えば推しのアクキーをこっそり置くとか、ロッカールームで好きな音楽をワンコーラスだけ聴くとか、人によって効果的なことは違うと思う。わたしも年単位で時間がかかったけど、やっと自分の機嫌をとる方法を、ひとつ見つけることができた。

くるりの「ハイウェイ」の冒頭で歌われる「僕が旅に出る理由はだいたい百個ぐらいあって」という一節。当然だけど、「理由」は百個もあるわけではない。あそこで歌われているのは、比較的長い時間の積み重ねのなかで、いくつかの事象が重なり合った瞬間、本人もよくわからないけれど、その気になったという、そういう瞬間の出来事なんだろう。

そう、たぶん、そういう瞬間が訪れるのには、ある程度の時間がかかる。どうしても体が動かなかったり、ぐだぐだTwitterを見たり、じっと部屋の隅で体育座りをしたら日が暮れていたり、他人から見ると停滞してるだけなように見えたとしても、それは必要な時間なのだ。職場にコーヒーを淹れられるようになるだけで、わたしは10年かかった。

でもそれでいい、というか、そうとしかできないから、いちいち感動でもしながら、騙し騙しやっていくのがいいんだろうな。飛び出せるハイウェイなんてなくても、とりあえず職場でコーヒーを淹れられて、良い気分になれて、そういう自分を肯定的に見られるようになったことを、祝いたいと思うのだ。

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ずっと気になっていたサイゼの「ラム肉」を食べた

2020年10月29日 22:45 note(ノート)
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立ち飲み屋が苦手な僕が立ち飲み屋に行く理由

2020年10月29日 21:22 note(ノート)

 立ち飲み屋が苦手だ。


 店構えがまず入りにくい。そして、一歩勇気を振り絞っても店の中でワイワイしている常連がいて心が折れる。意を決して入店できても、話しかけられたらどうしよう、店の人とうまくコミュニケーションできなかったらどうしようという不安が襲う。不安があると酒はまずくなる。まずい酒を飲むくらいなら一人で家で缶チューハイでも飲む。


 これは、「立ち飲み屋=常連の人と店員を交えながらワイワイコミュニケーションする場」という考えからくるものだ。
 世間的な立ち飲み屋の印象はまずこれではないか。この印象があるからこそ人はまず怖気付く。私もそうで、性格も災いして30近くになるまで立ち飲み屋は「こわい場所」という印象だった。
 そして私は「キレイめ」な店を回る。しかし、その世界で感じる疎外感。若者特有のノリ。これが一切わからない。話しかけられても「正しいノリ」がわからないのだ。いつの間にか、「キレイめ」な店も「こわい場所」へと変わっていった。
 とはいえ酒を飲むことが好きな私は、酒を飲める場所を求める。求め歩いて、最後に行き着いたのが、地元の立ち飲み屋だった。


 この店は以前から知っていたものの、玄人じみたおっちゃんたちがガラス越しに談笑しているのを見て、自分とは縁遠い世界だと思い込んでいた場所だ。新型コロナによる非常事態宣言が明けてすぐのころ、酒を外で飲みたいという気持ちから何気なくこの店に入ってから、立ち飲み屋について考え直させられた。
 断っておくが、立ち飲み屋への苦手意識が完全になくなったわけではない。コミュニケーションの素晴らしさに気づいたわけでもない。僕は相変わらず立ち飲み屋に入るまでは緊張するし、見知らぬ人と話せない。
 唯一変わったとすれば、「立ち飲み屋=常連の人と店員を交えながらワイワイコミュニケーションをする場」とは限らないのではないか、という考えに至ったことだ。


 非常に表現しがたいが、立ち飲み屋には「可変性の非常に伸縮性のある膜」が張られていると思う。なんとなく、中学や高校で習った浸透圧や細胞壁や細胞膜の話を思い出してもらうといい。立ち飲み屋は非常にシームレスで、プライベートな領域に踏み込まれると思っていた私は面食らった。
 これは私の運が良かったのかもしれない。初めて立ち飲み屋に入ったとき、常連客は楽しく談笑を続ける。僕を無理に会話に入れようとして困惑もしない(僕は客観的に見て初対面だと話しにくい相手だと思うし、話していて楽しい思いをさせられるという期待にも応えられない)し、店主も他の客と同じように快活に対応してくれる。一切気分を害することなく、むしろ快適に時間を過ごすことができた。


 ハイボールと駄菓子ほどの値段の串カツ。なんということのない味(串カツは本当にうまい。衣が絶妙)なのに、忘れられない。あれほど「立ち飲み屋=常連の人と店員を交えながらワイワイコミュニケーションをする場」だと思っていたのに、立ち飲み屋で、しかも黙って時を過ごすのが心地よかった。
 繰り返しになるが、立ち飲み屋には「可変性の非常に伸縮性のある膜」が張られている。それは、コミュニケーションの窓口は常に開かれているが、双方にその気がなければこじ開けられることのない、非常にゆるやかなコミュニケーションのあり方だ。話したい人は話したい人と盛り上がれるし、僕のように黙って飲みたい人にも門戸は開かれている。このフレキシブルさは、様々な立ち飲み屋に通いながらも常に実感できる点だ。
 もちろん、僕も不意打ちのように話しかけられることがある。ときには不快な話もある。このような例外はもちろんあるが、黙っていても許される、黙ることも立ち飲みのあり方の一つだ、と空間全体が合意してくれているのが心地よい。
 僕は「立ち飲みで黙って飲む」という面白さに気付いたのだろう。
 自己保身のように聞こえて見苦しいだろうが、僕は話しかけられたら会話はする(上手くはないし面白くもない)。感じの悪い客であれ、と言っているのではない。「黙る」という飲み方さえ許される立ち飲みのあり方を問うている。


 この世界の中で、特に自分がしたくないことをせずに許され、自分のあり方を認めてくれる場、そんな多様な場が立ち飲み屋だとはよもや思いもしなかった。
 立ち飲み屋は「閉じた」世界などではなく、「過剰に開かれた」世界でもない。
 前に何かの本で読んだが、満員電車の中で新聞紙を読む行為は、自分の世界に入りながらも、裏面が他の客に見えることで他にも開かれている。そして新聞紙を丹念に折ることが他者への思いやりなのだ、という一節を思い出す。心地よい「開かれ」が立ち飲み屋にはある。



 是非とも、立ち飲み屋に行ったことがない人は行って欲しい……と声高々に言いたいが、僕はあくまで自分の生活圏の中で話しているだけだ。立ち飲み屋の「聖地」と呼ばれるような場所はほとんど知らずにこの文章を書いている。だから、もしも立ち飲み屋に初めて行った人が、僕とは違う感想を抱く可能性だってある。そこで折れずに別の店を……!と言いたいが、そこまで言う資格もない。僕は立ち飲み屋を極めた人間として語る立場にもない。
しかし、一人の人間の実感として、立ち飲み屋への印象が変わったことは間違いない。だからこそ、僕は、気が赴くままに「黙って飲む」立ち飲みのあり方を発信できればと思う。
 僕は立ち飲み屋で黙って飲む。BGMを聴き、メニューを見回し、常連客の話に耳を傾ける。
 でも、しかし、こうして文章にして思いを書いているということは、僕は実は「話したい」人に他ならないのかもしれない。黙って飲みたいと思いながらも話しかけられるのを待っているのかもしれない。しかし、そんな自意識はどうだっていい。
 僕は僕である限り、明日行く立ち飲み屋に僕は緊張して入れないかもしれない。何回も行った店なのに。まあ、そんな日があっても良い。入れたら黙って飲もう。




【今日の立ち飲み】

京都駅前にある立ち飲み屋「ひょうたん」

ハイボール400円×2

焼塩鯖300円

豆腐煮250円

らっきょ100円

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息子へ初めて贈ったもの。

2020年10月29日 18:32 note(ノート)

 十数年前、私の息子が生まれました。
 親になった私達夫婦が彼に最初にプレゼントしたものは「名前」です。
 様々な経緯があって、最終的に「ゆたか」という名前を贈りました。

 命名の漢字は私と妻が息子に「こうあってほしい」という字を一つずつ出し合って、私が画数の本と首っ引きで良い画数の漢字を選んでつなぎ合わせ、いくつかの候補から二人で話し合って決めたのです。

 さて、漢字は決まりましたが、読みはどうしようとなりました。
 改めて息子の名前を並べてみると、なんだか武将のような勇ましい漢字が並びます。字はいかついけど、読みは柔らかくしたいな、と新米パパの私は頭を抱えます。

 妻と息子はまだ病院でしたので、お見舞いから帰って、一人、静かなアパートのワンルームで考えます。
 ポツンと置かれた小さなテーブルの前に何故か正座。カバンから取り出した名前候補の紙を眺め、改めて息子の氏名を声に出して読んでみます。
 決まっていて変えようがない名字に3文字の名前を加えると、読み上げるリズムがしっくりいきました。よし、これでいこう。
 ちょうど会社の先輩に「ゆたか」さんがいて、漢字の名前の「読み」にもあまり違和感ないように思えたので、こっそり拝借することにしました。
 そうして、妻に提案し、名前が決まったのです。役所に届ける時、妙に緊張したことを覚えています。

 こうした由来を持つ息子の名前ですが、実はもう一つ、私は彼の名前に願いを込めています。
 「ゆたか」なので、豊かな人生を送ってほしい。少なくても、彼の人生が終わる時、そう思ってほしい、という願いです。今は覚えていないのですが、なぜか妻にはこの「もう一つの願い」をきちんと伝えていませんでした。

 十年前くらいでしょうか。息子が保育園の時に、二人で車で遊びにいった車中にそれは起きました。
 当時夢中で見ていたテレビ番組の話などの他愛の無い話をしていると、息子は、保育園で自分の名前の由来を聞いてくるように言われた、と突然コーフン気味に言い出しました。

「パパ、僕の名前、どうしてつけたの?」

「ああ、ママと話し合って『こういう人になってほしい』って思ってつけたんだよ」

 神妙な顔で私の話を聞く息子。私は親から名前の由来を未だに聞けず、心残りに思っていたので、妻に言っていないもう一つの由来もきちんとお話しました。

「実は君の名前に、パパはもう一つ、願いを込めたんだ」

「どういうこと?」

「『豊かな人生を送ってほしい』……つまり、楽しかったり嬉しいことができる限り多いように生きてほしいってことさ。楽しくないこともきっとあるけど、出来れば楽しいことの方が多くなってほしい、という願いだよ」

 息子は押し黙って窓の景色を眺め始めました。なんの変哲もない大通りが見えますが、小さな頭で解釈しようとしているのでしょう、景色は目に入っていない様子でした。
 その後、息子は得意げに名前の由来を妻に伝えた結果、私は『もう一つの願い』について聞いていなかった妻から「なんでそんな大切なこと言わなかつたの!!」と半分本気で叱られました。

 名前を贈ってから、十数年。
 思春期の小生意気全開な息子。腹立たしいことも多いですがそれなりに健康に育ちました。彼が豊かな人生を送っているかどうか、それは彼自身にしかわかりません。
 ただ、やかましくボイスチャットで騒ぎながらオンラインゲームで遊んでいる彼を見て「彼は彼なりに豊かな人生かもな」と感じる私がいます。

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新しい日めくりを作ろう! 「月と暦日めくりカレンダー」

2020年10月29日 17:35 note(ノート)

今朝テレビを見ていると、盛岡で初霜が観測されたと報じられていました。本州では今シーズン初。少しずつですが、冬の足音が聞こえてきました。

私がお仕事をしている新日本カレンダーは、今が繁忙期。年末は、来年のカレンダー、どうしよっかな。と考える時期ですよね。本屋さんや文具屋さん、雑貨店など、所狭しといろんなカレンダーが並んでいますが、今回は、カレンダーの中でも私がいちばん思い入れのある「月と暦日めくりカレンダー」をご紹介させてください。



月と暦(つきとこよみ)日めくりカレンダーは、2021年版で制作7年目を迎えます。
毎年少しずつ販売数量を伸ばし、SNSでは「今年も使っています!」「子どもと一緒にめくるのが楽しみ〜」などのうれしいお言葉をいただいています。本当にありがとうございます。


新しい日めくりカレンダーを作ろう

私が育った家には日めくりカレンダーはありませんでしたが、昔は日めくりカレンダーというとどこの家にもかけてあり、毎朝めくるのが日課だったという方がたくさんいらっしゃると思います。
カレンダーを作る会社である新日本カレンダーに入り、日めくりカレンダーを家にかけるようになってから、急に身近な存在になりましたが、世の中はスマートフォンの普及にともない、今日が何日かをカレンダーで確認することが少なくなりました。特に、日めくりカレンダーは年々その姿を消しつつあります。


「日めくりカレンダーはめくるのが面倒臭い」
「10日分くらい一気にめくっちゃう」

身近な人と話をしていると、そんな声が少なからず聞こえてきます。日めくりカレンダーの辿るであろう行く末を思うと、さみしい気持ちになりました。
そんななか、日めくりカレンダーの魅力をもっとたくさんの人に知ってもらうため、「めくるのが楽しくなる、新しい日めくりを作ろう」と企画がはじまりました。



毎日「めくりたくなる」暦のミニコラム

日めくりカレンダーの抱えている課題は、「めくるのが面倒臭い」こと。
でも、めくるのが楽しみになるような内容だったら、毎日めくれるんじゃないかなと、知っているようで知らない「日本の伝統行事」や「旬の食べ物」「季節の言葉」などを掲載することにしました。知っていることが増えていくのって、やっぱり楽しいと思うんです。
時間がなくて忙しい朝でも読みやすいように、なるべく短い言葉で説明文を書きました。


この暦のミニコラム、最初に作った年は毎日掲載されているわけではありませんでした。発売後、お客様から「毎日見たい」という声をいただき、2年目から毎日掲載することになりました。



日めくりカレンダーに、月の満ち欠けを載せたい!

月と暦日めくりカレンダーのいちばんの特徴は「毎日の月の満ち欠け」が大きく載っていること。その日の空に浮かぶ月の形がわかるようになっています。
その昔、日本人は月の満ち欠けによる「月の暦」を使っていたので、カレンダーと月はもともと親しい存在。月が満ち欠けを繰り返しているのは小学校で習って知っているけれど、そのことを本当に感じられたのは、この日めくりカレンダーを作ってからでした。
それからというもの、仕事からの帰り道、夜空を見上げるのが少し楽しみになりました。「あっ。やっぱり今日はこの形なんだ。」そんな小さなことですが、わかることがうれしくて、日めくりを買ってくれた人にも、同じように感じてもらえたらいいなあと思い、月の満ち欠けを大きくデザインすることにしました。



どこでも楽しめる星空の台座

「めくるのが面倒臭い」につづく日めくりカレンダーのもうひとつの課題は、「家の壁にかけられないこと」。
私の住んでいる家もそうですが、壁に絵や写真をかけたいと思っても、穴は空けたくないし、粘着性のテープを使うと壁紙がはがれないか心配で、なかなか踏み切れないのが現状です。でも従来の日めくりカレンダーは、やっぱり画鋲や釘で壁に穴を開けてかける作りになっていました。
持ち家だと、えいっと穴も空けられそうな気もしますが、そうでない方にも日めくりカレンダーを気軽に使っていただきたいと思い、机の上や玄関の靴箱の上に置けるよう、スタンドを作ることにしました。
その台座も、普通の紙じゃ面白くない。
月の浮かぶ星空のようにキラキラと光る、美しい紙で作ることにしました。



そうしてできた「月と暦日めくりカレンダー」は、ありがたいことに初年度はひと月足らずで完売し、毎年少しずつ暦のミニコラムの内容を変えながら、作りつづけることができています。

ご購入いただいた方から寄せられる声も年々増え、ひとつひとつ寄せられた声を読んでいると、「季節の一言がお気に入り♪」「息子が毎日の月の満ち欠けを楽しみにしています」「一日一日を大切にしようと思わせてくれる」などのうれしい声に、とても励まされています。
ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございます。

毎年ご購入いただいている方も、まだ日めくりカレンダーを使ったことのない方も、ぜひ来年のカレンダーの候補に「月と暦日めくりカレンダー」を入れていただけるとうれしいです。



■月と暦日めくりカレンダー2021 ご紹介ページ
https://www.543life.com/tsukical2021/

■暦生活のお店(お買い物)
https://543life.net/?pid=154230551

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cat_oa-rp24814_issue_2b665f772769 oa-rp24814_0_6a8886553611_メルカリ初の車椅子社員である私にしかできないこと。 障がい者に、もっと働く面白さを。 6a8886553611 6a8886553611 メルカリ初の車椅子社員である私にしかできないこと。 障がい者に、もっと働く面白さを。 oa-rp24814

メルカリ初の車椅子社員である私にしかできないこと。 障がい者に、もっと働く面白さを。

2020年10月29日 15:39 note(ノート)

こんにちは。umiko(@umikokun /海野 優子)といいます。

ステージ4の原発不明癌から奇跡的に復活し、現在メルカリという会社の「障がい者雇用枠」で働いています。

病気の影響で左足が動かず、車椅子での生活を余儀なくされています。2歳の娘と一緒にディズニーランドのイッツ・ア・スモールワールドに乗るのが夢で、そのために毎日リハビリを頑張っています。障がい者手帳の等級は、左下肢機能全廃・身体障害3級です。

mercari R4Dを卒業しました。闘病と育児を経て、2019年9月に職場復帰させてもらったメルカリの研究開発組織R4Dを卒業し、今年の9月からアクセシビリティ向上のためのデータ生成をおこなうAnnotationチームという部署に異動しました。

いわゆる「障がい者雇用枠※」と呼ばれる部署で、障害者手帳の保持者のみが所属している部署になります。ここには私のような身体障がい者に加えて、聴覚に障がいのあるメンバー、発達障がいを持ちながら働くメンバーもいます。


”※「障がい者雇用枠」とは、障がいのある人が能力や適性に応じてお仕事ができるようにするための採用枠のこと。民間企業の場合、従業員数のうち2.2%(=法定雇用率)の障がい者を雇う義務があると法律で定められています。”

私の場合、良くも悪くもこのような障がい者向けの部署がメルカリ内に存在していることすら知りませんでした。知らなかったため、当たり前ですが選択肢にもありません。当たり前のように、元いた部署に、同じ役割で、現場復帰をしてしまいました。

障がい者が、フツーに働くことの大変さ。人生で初めて、1年間、障がい者として通常の現場で働いてみた結果・・・これがもう本当に、想像を絶する大変さでした。ものすごーーく大変でした。というかツラかった。。。しかも私の場合、まだ2歳の娘の育児のために時短勤務であったこと、3週間に1回丸一日がかりの治療まで付きまとうワケですから……。辛くて、悔しくて、夫の前で涙を流したこともあります。(どんな大変さだったのか?具体的な話は長くなるのでまた別の機会に。)

今まで当たり前にできていたことができなくなって、こんなに大変なんだなぁと改めて障がいを持ちながら働くことの難しさを実感しました。

メルカリ初の車椅子社員にしかできないこと。


意外なことに、私はメルカリ初の車椅子社員でした(※メルカリアスリーツの方を除く)。1,800人ほどの従業員がいて、私が初めてなんてちょっと驚きですよね。完全なるマイノリティです。まさか自分がそんな珍しい部類の人間になるなんて夢にも思っていませんでしたが……。

でも何故か、車椅子の私にしかできないことがあるような気がしてなりませんでした。ちょっとポジティブに視点を変えて見れば、せっかく障がい者になったのだから(というか、せっかく障がい者の気持ちに近づけたのだから)、何かアクションを起こすことができないかと考えるようになり、今の部署への異動を決めました。

まだ現時点では個人の活動に近しいですが、メルカリ内でも有志を募り、障がい者の理想的なライフワークスタイルの実現に向けて、少しずつできるところから取り組んでいけたらと考えています。

そこで、まずは障がい者を雇う企業さまを始め、働く障がい者の支援団体さま、個人的興味で活動されている方など、障がい者雇用を取り巻く潜在的な課題やニーズについて、一緒にお話をする機会がいただけたらと考えています。

数字目標だけに目が行きがちな法定雇用率の問題、また、障がいという難しい個性を企業はどう捉えていくべきなのか、あるいはもっと根本的な、健常者と障がい者との間に存在する見えない壁問題など……様々な観点でお話してみたいです。

そして、私のような仕事大好き人間が、障がいのあるなしに関わらず、楽しく前向きに仕事ができる雇用環境をどうやって実現していくか、難しい課題を一緒に解決していく仲間ができたら嬉しいです!

友達が関連したことやってるよ!とか、ご家族にそういう人がいるよ!って方がいらっしゃいましたら、ぜひご紹介ください。

お気軽に以下アカウントまでDMくださいmm それでは、お会いできるのを楽しみにしています。


ご連絡先:facebook→Yuko Umino / twitter→@umikokun

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